スポーツ医学ってなんだ?

定価:
3,740円(本体価格3,400円+税)

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書誌情報

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サイズ A5判
226頁
ISBN 978-4-498-07318-0
発行日 2022年04月15日

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内容

スポーツは私たちの生活にとても身近であるにも関わらず,スポーツ医学となると突然曖昧となり意外と知らないことが多い.また,医学部でスポーツ医学を専門的に学ぶ機会もそう多くないのが現状だ.本書では,スポーツドクターとして国内外で幅広く活躍している著者が,スポーツ医学とは何か,やさしく解説した.実はスポーツ医学が関わる領域はとても広く,そして深い.スポーツ医学の世界が分かる,入口として最適な1冊.

序文

推薦文

 医学生や研修医と話をしていると,「スポーツドクターになりたい」という声をしばしば耳にします.医学生の時から,時には子供時代から夢と強い信念を持って目標に向かっている人もいますが,「自分が有名選手の治療を行っている姿」に漠然と憧れを持っている人もいます.実際に「スポ―ツ医学とはなんだ」,「何を勉強すればいいのか」と言われると,返答に困ることが多いでしょう.
 スポーツ医学は新しい学問です.スポーツ外傷や障害に対する予防や治療,スポーツパフォーマンスの向上などを実践するには,医学の知識ばかりでなく,スポーツそのものの知識や経験も重要になります.また健康スポーツにおける運動メニューの設定等もスポーツ医学の領域であり,生活習慣病など様々な医学領域の知識も必要になります.本書を読むと,これまで漠然とした憧れであったスポーツ医学について,「スポ―ツ医学とはなんだ」,「何を勉強すればいいのか」が見えてきます.著者の世良泰先生は医学生時代から夢と強い信念を持ってスポーツ医学を開拓する道を歩んできました.本書の端々に彼のスポーツ医学に対する熱い思いが感じられます.
 これからスポーツ医学を目指そうという人,単にスポーツ医学に憧れを持っている人,すべての人にぜひ一度読んでいただきたい一冊です.本書を読んだ後でもスポーツ医学をやりたいと思ったら本物です.そして多くの先生方にまだまだ新しい医学領域であるスポーツ医学を,これからぜひ発展させていって頂きたいと思います.

2022年3月
公益財団法人日本スポーツ医学財団 代表理事
松本秀男
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はじめに

 「スポーツドクターになりたいけど,どうすればいいですか?」.
 これは医学部生や研修医の先生から今まで何度も聞かれてきた言葉でした.スポーツドクターというと,日本代表チームのドクターや,有名なスポーツ選手の診察をする医師というイメージが強く,専門は整形外科の先生が多いと思っている人が大半でした.
 スポーツはとても身近なものであるにも関わらず,医学部の授業でスポーツ医学を学ぶ機会は多くありません.私は自分自身がずっとスポーツをやってきたこと,大学にスポーツ医学の教室があり,学生時代からスポーツ医学に触れる機会があったことで,スポーツドクターの道を選ぶことができました.学生時代からスポーツ医学に触れてきて思うことは,スポーツ医学は最も身近な医学の1つ,ということです.多くの人が体育や部活動でスポーツに触れる機会がありますし,ケガをしたこともあったと思います.
 そして何より,私がスポーツ医学の道を志した理由は,人が健康で楽しい生活を歩む上で大切なことは,「運動・食事・休養・心」だと思っており,これらすべてに身近なところで関わるのがスポーツ医学だと思ったからです.普段の生活で大事なことであるにもかかわらず,これらのことを医学部のカリキュラムで学ぶ機会は多くありません.そして日本でのスポーツドクターに対するイメージや実際のスポーツ医学に触れる機会の少なさなどから,日本ではスポーツ医学がまだ浸透していないと感じています.しかし,他の国ではスポーツ医学といえば,整形外科よりも総合診療や家庭医学と認識されている国もあります.本文中でも紹介していますが,スポーツ医学が関わる範囲はとても広く,どのようなスポーツドクターを目指すのかによっても学ぶものが異なってくると思います.スポーツ医学とはいったい何なのか,それを多くの人に知っていただきたいと思い,あまり堅苦しくない会話形式でスポーツ医学の入門書を書かせていただきました.
 スポーツドクターに興味がある中高生や医学部生,専門で悩んでいる研修医の先生方,スポーツ医学に関わりたいと思っている医師や医療従事者,そして医療従事者でない方々にも気楽に読んでいただければ嬉しい限りです.それでは早速,スポーツ医学ってなんだ? と思いながら,とても身近で楽しいスポーツ医学の世界をのぞいてみましょう.

2022年3月
世良 泰

目次

目 次

Chapter 1 スポーツ医学とは
   スポーツ医学は健康や運動に関する医学
   プロスポーツ選手を診るだけがスポーツ医学ではない!
   スポーツ医学は総合診療・予防医学だ
   スポーツ医学とスポーツ科学は違う?
   〔column 1〕SDGs

Chapter 2 スポーツドクターって何者?
   整形外科医だけがスポーツドクターではない
   スポーツドクターに関する資格
   色々な形のスポーツドクター
   〔column 2〕スポーツ医学のこれから

Chapter 3 チームドクター・医事委員の仕事とは?
   チームドクターって何をする?
   競技団体の医事委員とは?
   〔column 3〕スポーツ現場におけるプライマリケア

Chapter 4 スポーツ外傷・障害の予防と治療
   スポーツ外傷とスポーツ障害とは?
   トップアスリートの治療は誰がする?
   スポーツ外傷・障害の治療は特別なの?
   スポーツ外傷・障害を予防するには
   〔column 4〕半月板損傷手術で復帰したサッカー選手

Chapter 5 スポーツで起こる様々な問題
   メディカルチェックについて考える
   スポーツ中に起こる症状について
   スポーツをする上で問題となる病気って何?
   女性アスリート特有の問題とは?
   小児のスポーツ医学はなぜ重要か
   障がい者スポーツ医学
   〔column 5〕パラリンピックとデフリンピック

Chapter 6 知っておきたいアンチ・ドーピング
   アンチ・ドーピングってなに?
   ドーピング検査の実際
   知っておきたい治療や処方の注意点
   TUE申請とは?
   〔column 6〕PRPや対外衝撃波などの先端医療について

Chapter 7 運動療法ってなに? 運動療法の効果と重要性
   「運動すると健康になる」は本当か
   運動を勧める前に確認したいこと
   運動負荷試験と運動処方って何をする?
   生活習慣病や腎疾患・がんと運動療法
   日常診療での運動指導を考えよう
   〔column 7〕医者の不養生

Chapter 8 スポーツ医学とコンディショニング
   鍛えるだけではなくリカバリーも考えよう
   スポーツ医学で考える食事
   休養・睡眠とスポーツ医学
   スポーツ精神医学の世界
   〔column 8〕病院に来ないケガや病気

Chapter 9 スポーツの落とし穴についても考えよう
   運動中の突然死
   スポーツと熱中症
   スポーツにおける脳震盪
   スポーツと渡航医学・感染症の問題
   海や山で気を付けること
   〔column 9〕日本のスポーツについて

   ・おすすめスポーツ医学の本
   ・スポーツ医学用語集

執筆者一覧

  • 慶應義塾大学医学部スポーツ医学総合センター 世良 泰
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