時間がなくても,お金がなくても,英語が苦手でも,論文を書く技法 ―臨床医による臨床医のための3Step論文作成術―
内容
とにかく時間がない! 研究テーマもみつからない.そんな臨床医のあなたでも,必ずテーマをみつけられ,acceptされる論文が効率的に書けるノウハウを,自身も超多忙な現役病棟医長が伝授.必要なのは「ビジネス思考」「English Writing」「クラウド」そして「学会発表前に論文を作成してしまうこと」.なにそれ? というあなたこそ,是非ご一読あれ
序文
あとがき
忙しい中、最後まで読んでいただいた読者の皆様、有難うございました。
大学教授やその道の権威の偉い先生方が書いておられる論文指南本を、学会的にも無名で大した実績もない私みたいな若造が、偉そうに書いてもよいのだろうか? この本を書き始める前、このような思いとずっと葛藤していました。しかし、大学卒業後17年間も病棟医として働き、偉い先生方にはわからない病棟医の苦労や若手の先生たちの悩みがわかる自分だからこそ、苦労している人の目線で書けることがあるんじゃないか、そう信じてこの本を書き始めました。そして、研究や論文執筆の右も左もわからず、苦労していた数年前の自分が読んだら、役に立っただろう、と思えるような本にすることを心掛けてきました。研究や論文執筆をしたいけど、日常診療に忙殺されている若い先生や勤務医の皆さんがこの本を読んで、「自分たちにも研究テーマが見つけられるかも」「自分達でも論文を書けるかも」と少しでも思っていただければ、筆者としてこれ以上の喜びはありません。
しかし、もとより私は統計の専門家でも英語の専門家でもありません。論文執筆のノウハウを書く以上、統計と英語に関する項目を外すわけにいかず、独学で執筆しました。そのため、専門の先生方からみると至らない点が多々あるかもしれません。それらは、すべて私の浅学非才に帰するものであり、どうかご教示いただければ幸いです。
執筆を始めた当初、病棟医であった私ですが、執筆の後半部分を迎えた2015年4月より、大学卒業後18年目にしてようやく病棟医を卒業し、外来専属医となりました。病棟を離れたら、研究や論文執筆に使える時間が増えるかもしれないと期待していましたが、予想に反して自分の時間はあまり増えませんでした。病棟医であっても外来医であっても、限られた少ない時間の中で、効率的に最大限のアウトプットを行うことが重要であることに変わりはないと、痛感している今日この頃です。
最後に、まったくの無名で、出版経験のない私の原稿を読み、出版を後押ししていただいた中外医学社の五月女謙一様、推薦文を書いていただいた田尻久雄先生、いつもご指導いただいている西野博一先生、小池和彦先生、伏谷直先生、いつも苦労を共にしている岩久章先生、今井那美先生、上田薫先生をはじめとする慈恵医大第三病院消化器・肝臓内科の皆さん、そして、いつも応援してくれる妻靖子、娘実柚に心から感謝の意を表して筆をおきたいと思います。
2016年4月
木 下 晃 吉
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■著者略歴
木下晃吉(きのした・あきよし) 昭和48 年 6月23日 東京生まれ
〈学歴および職歴〉
東京私立駒場東邦高等学校卒業
平成10年3月 東京慈恵会医科大学卒業
現在,東京慈恵会医科大学附属第三病院消化器・肝臓内科講師
〈資格〉
医学博士
日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会消化器病専門医・指導医
日本消化器病学会関東支部評議員
日本肝臓学会肝臓専門医
日本消化器内視鏡学会消化器内視鏡専門医
目次
Contents
プロローグ
なぜ、医療にビジネスモデル思考が必要か?
Column 専門用語「ジャーゴン」に注意
臨床研究・論文作成の流れ
Column セレンディピティーについて
STEP1 ビジネス思考
1-1 ビジネス思考を活かした研究・論文のテーマ設定
―自分たちの弱さを自覚して、アイデアで勝負する―
対象患者、疾患の決定
研究テーマの決定
研究の切り口を探す
1-2 仮説設定
どうしても論文執筆のネタがない場合
Column 査読のすすめ
1-3 データ収集・分析
データ収集・入力
データ分析・統計解析
Column 統計分析に生かす「output型論文リーディング」
STEP2 English writing
2-1 論文の「型」の習得
Introduction
Column Introduction作成に生かす「output型論文リーディング」
Results
Materials & Methods
References
Column 「孫引き」について
Abstract
Title
2-2 論文完成後の戦略
論文投稿先の決定
Cover letter
論文の投稿
初回決定
査読者への返答Revision
論文Accept
2-3 英借文・paraphrase・Google検索を利用した英語論文執筆
(1) 英借文
(2) paraphrase
(3) Google検索
最後はプロの英文校閲を
Column コピー&ペースト、剽窃Plagiarismについて
STEP3 クラウドを活用したいつでも、どこでもinput・output
ストレージ系
メモ系
アウトプット系
エピローグ―最後に大切な2つのこと
「利他の精神」「あきらめない心」