妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル ――産後ケアへの切れ目のない支援に向けて

定価:
2,750円(本体価格2,500円+税)

在庫あり

書誌情報

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サイズ A4判
180頁
ISBN 978-4-498-16022-4
発行日 2021年11月29日

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内容

公益社団法人日本産婦人科医会編集の本書が待望の販売開始! 

本書は産婦人科医,精神科医,小児科医,助産師,保健師,看護師等,周産期メンタルヘルスに関わる全てのスタッフが協働して妊産婦のメンタルヘルスをより適切にケアできるようになるためのマニュアルです.妊産婦メンタルヘルスの基礎知識とそれを支える支援の仕組み,日本産婦人科医会が行っている妊産婦のメンタルヘルスを守るための活動や多職種連携の実際など,一歩踏み込んだケアを実践するための内容を網羅しました.

序文

巻頭言

 本書は妊産婦の医療とケアに携わるすべての医療,保健,福祉,行政スタッフが協働して妊産婦のメンタルヘルスをより良くするための基本的な考え方と方法をまとめたものである.周産期は,女性にとっては母親としての第一歩を歩み始める時期であり,新たな家族の幸せが始まる時期でもある.しかしながら,児童虐待を疑う事例は年々増加し続けている.また,妊産婦のうつ病は,妊娠や出産に関連した身体疾患より発症頻度が高く,さらに自殺も重要な問題である.このような背景から本書は,妊産婦のメンタルヘルスについての理解を深め,一歩踏み込んだケアを実践するための内容となっている.
 本書は2021年に日本産婦人科医会より発刊した「妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル」の改訂版を書籍化したものである.第3章で,各職種がどのように妊産婦と関わっていくかについて解説し,それぞれの職種別に章立てすることで各役割を明確にした.産科スタッフのメンタルヘルス支援は,妊娠中からすべての女性を対象に始める.出産後に保健師が担ってきた産後の母子への援助は,妊娠中から関わっている産科スタッフとの連携を密にすることで,より有意義な貢献ができる.さらに,継続したサポートについては,子どもの長期予後を見据えた視点が必要である.そのことを踏まえ,心理,小児科,精神科スタッフの役割の重要性を明確に示した.今後,多領域連携による支援の幅が一層広がることを期待したい.
 日本産婦人科医会では,MCMC(Mental Health Care for Mother & Child)母と子のメンタルヘルスケア研修会を開催してきた.本書の第4章で,この研修会の内容をご紹介している.内容は,入門編,基礎編,応用編に分けて解説されているので,読者の皆様の現在の知識や経験などに応じて,この新たな項を読み,研修会も受講していただきたい.さらに本書では,3つの質問票を使った妊産婦の支援について,新たにロールプレイの項目を設け,支援の実践を具体的に示している.また,MCMC研修会では,e-learningを取り入れているが,その内容も簡単にまとめて紹介されている.近年の自然災害や大規模な感染症の流行の影響を受けて,オンラインでの講習による知識と技術の習得が必要となってきた.本書はその教材としても役に立つ.
 最後の章では,これまで通り,多領域連携の実際が記述されているが,今回は,さらに多くの地域の実践がご紹介できた.また,コラムの欄も新たに加えた.簡潔ながら幅広い情報や新たな知識が得られるので,ご一読いただきたい.
 この度の画期的な改訂を通して,本書がすべての家族のウェルビーイングに貢献できることを祈念したい.

医療法人風のすずらん会
メンタルクリニックあいりす
院長 吉田 敬子

目次

目 次

   巻頭言

I 妊産婦メンタルヘルスの足跡

II 妊産婦メンタルヘルスの重要性と基礎知識
  1.妊産婦の心理
  2.妊産婦メンタルヘルスの現状
   (1)妊産婦が置かれている現状
   (2)妊産婦の精神障害
   (3)妊産婦の自殺
   (4)児童虐待
   (5)ドメスティックバイオレンス(DV)
   [Column 1]「特定妊婦」
  3.母子の関係性
   (1)母子の情緒的絆(ボンディング)の形成とその障害
   (2)子どもの育ちのプロセスとよくみられる育児不安
   [Column 2]新生児行動評価(NBAS)と新生児行動観察(NBO)
   [Column 3]周産期における喪失(ペリネイタル・ロス)
   [Column 4]院内子ども虐待対応チーム

III 妊産婦メンタルヘルスを支える仕組み
  1.多職種協働連携チームの必要性
  2.妊産婦に対する支援の枠組み
   (1)事業からみた妊産婦を支援する仕組み
   (2)関係機関からみた妊産婦を支援する枠組み
  3.産婦人科医の役割
  4.助産師・看護師の役割
  5.保健師(行政)の役割
  6.MSW/PSWの役割
  7.精神科医の役割
  8.心理職の役割
  9.小児科医の役割
   [Column 5]産後ケア事業と産後ケアセンター
   [Column 6]個人情報の取り扱い

IV MCMC母と子のメンタルヘルスケア研修会
  1.母と子のメンタルヘルスケア研修会がめざすもの
   (1)母と子のメンタルヘルスケア研修会がめざすもの
   (2)スクリーニングの時期と評価法
  2.入門編
   (1)母子の関係性と妊産婦への対応の基本
   (2)妊産婦のメンタルヘルスの不調と対応
   (3)スクリーニングの必要性
   (4)支援が必要な妊産婦のスクリーニング〜3つの質問票の活用〜
   (5)ロールプレイ
   [Column 7]EPDS
  3.基礎編
   (1)周産期の精神障害
   (2)薬物療法の考え方
   (3)傾聴と共感
  4.応用編
   (1)多職種連携の実際
   (2)事例検討の進め方
  5.研修会開催方法

V 多職種連携の実際
   1.院内連携の実際
   2.クリニックでの取り組み
   3.長野県(須坂市・長野市)の取り組み
   4.東京都(城南地区)の取り組み
   5.千葉県(柏市)の取り組み
   6.岡山県の取り組み
   7.大阪府の取り組み
   8.大分県の取り組み

VI 資料集

執筆者一覧

  • 公益社団法人日本産婦人科医会 編集
  • 医療法人風のすずらん会メンタルクリニックあいりす/九州大学大学院医学研究院精神病態医学 吉田敬子 監修
  • さがらレディスクリニック 相良洋子 監修
  • 済生会横浜市東部病院こころのケアセンター 相川祐里
  • 東京医科歯科大学医学部附属病院精神科 安積紗希
  • 別府市医師会地域保健センター 岩永成晃
  • 九州大学病院総合周産期母子医療センター 岩山真理子
  • 大阪母子医療センター 岡本陽子
  • 大阪母子医療センター 金川武司
  • 東京医科歯科大学医学部附属病院精神科 金子慈史
  • かみや母と子のクリニック 神谷 仁
  • 大阪母子医療センター 川口晴菜
  • 東北大学病院精神科 菊地紗耶
  • くぼのやウィメンズホスピタル 窪谷 潔
  • 九州大学病院子どものこころの診療部 香月大輔
  • 大分県立病院総合周産期母子医療センター 佐藤昌司
  • 昭和大学病院産婦人科 白土なほ子
  • 日本医科大学女性診療科・産科 鈴木俊治
  • 医療法人輝栄会福岡輝栄会病院 鈴宮寛子
  • 兵庫医科大学精神科神経科学講座 清野仁美
  • 昭和大学病院産婦人科 関沢明彦
  • 九州大学病院子どものこころの診療部 高田加奈子
  • 東京医科歯科大学医学部附属病院精神科 竹内 崇
  • 国立成育医療研究センターこころの診療部乳幼児メンタルヘルス診療科/信州大学医学部周産期のこころの医学講座 立花良之
  • 武蔵野大学看護学部看護学科 中板育美
  • 岡山大学大学院保健学研究科 中塚幹也
  • 国立病院機構長崎病院 錦井友美
  • 東邦大学医療センター大森病院産婦人科 早田英二郎
  • 荒木記念東京リバーサイド病院 星 真一
  • 大阪母子医療センター 光田信明
  • 埼玉医科大学総合医療センターメンタルクリニック 安田貴昭
  • 九州大学病院子どものこころの診療部 山下 洋
  • 九州大学病院子どものこころの診療部 山根謙一
  • 大阪母子医療センター 和田聡子
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