婦人科腫瘍遺伝カウンセリングマニュアル 改訂2版

定価:
7,040円(本体価格6,400円+税)

在庫あり

書誌情報

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サイズ A4判
104頁
ISBN 978-4-498-06087-6
発行日 2024年04月19日

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内容

婦人科腫瘍診療を効果的に行うには臨床遺伝の知識が必須!

妊娠時に発見される固形腫瘍で最多の子宮頸癌を正しく診断・治療するための1冊.
妊娠中の細胞診・コルポスコピー・病理組織診断の留意点,MRI/PET-MRIによる画像診断,妊娠中の広汎子宮頸部摘出術の麻酔・手技の実際・周産期管理をエキスパートが解説.治療法の選択にも実際の治療にも難渋する妊娠合併子宮頸癌診療を習得し,患者と子を救う!

序文

序 文

 2013年に非侵襲出生前遺伝学的検査(NIPT)がわが国でも臨床研究として導入され,それを契機に,さまざまな議論を通じ,出生前遺伝学的検査を受ける妊婦には遺伝カウンセリングが必要であることの共通認識が広がった.そしてその時期に,出生前遺伝学的検査を行う医療者が理解するべき臨床遺伝の知識や,実際に妊婦さんに説明する際に使う資料が欲しいなどの意見があったことから,その情報を整理した『周産期遺伝カウンセリングマニュアル』を2014年11月に発刊した.同書では,産科医療に必要な臨床遺伝の知識を整理してわかりやすく記載したことと,遺伝カウンセリングで使用する資料を付録としたことで,大変ご好評をいただいた.また,2017年4月には改訂版を発刊することができ,多くの皆様に臨床の場でご活用いただいている.
 一方,婦人科領域のがん診療においても遺伝カウンセリングは重要である.2013年にハリウッド女優が,遺伝性乳がん卵巣がん症候群に対するリスク低減乳房切除を告白したことから,遺伝性腫瘍に関する関心が高まった.遺伝性腫瘍が疑われる症例における遺伝学的検査やPrecision medicineとしての治療法選択のための遺伝学的検査などが臨床に導入されることにより,この分野は今後大きく発展すると同時に,婦人科医療においても大きな転換点を迎えると予想される.今後,婦人科腫瘍に携わる医師には臨床遺伝学的な知識は必須となり,また,患者にも適切な情報の提供を求められる場面が増えるものと思われる.そこで,『周産期遺伝カウンセリングマニュアル』のノウハウを活用し,その婦人科腫瘍版として『婦人科腫瘍遺伝カウンセリングマニュアル』を発刊することになった.
 本書では,第I部の総論で臨床遺伝学的知識をまとめ,第II〜III部の各論で各疾患における最新知識を盛り込んだ.それぞれの分野のエキスパートが,CASEを挙げて具体的に遺伝カウンセリングの中で伝えるべきことを整理して解説するなど,臨床の場で活用しやすいように工夫して作成した.また,遺伝カウンセリングではわかりやすい資料を用いて説明することで,クライエントの理解を深めることが重要であるが,そのために活用できる「遺伝カウンセリング資料」を付録として作成した.本書は,一般の産婦人科医のみではなく,婦人科腫瘍専門医,臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラー,またはその資格取得を目指すものなどが活用することを想定して作成されている.本書を通じ,婦人科腫瘍領域における臨床遺伝の理解が促進されれば幸いである.
 なお,本書内の遺伝子変異保有率などは各著者の引用文献によって異なるデータが記載されていることをご了承ください.また,本書の発刊に際し,中外医学社の中畑謙氏,岩松宏典氏の多大なご尽力をいただいた.この場を借りて感謝申し上げる.

2018年2月吉日

関沢 明彦
佐村 修
四元 淳子

目次

目次

1 総論
 A 染色体と遺伝子について・遺伝の基本 〈石井達子,関沢明彦〉
 B 婦人科遺伝性腫瘍総論 〈佐村 修〉
 C 家族歴とリスク評価 〈四元淳子〉
  COLUMN ポリジェニックリスクスコア 〈後藤健介,岡田随象〉
 D 遺伝学的検査(単一遺伝子検査,MGPT,全エクソーム解析,全ゲノム解析) 〈山本英喜〉
 E 遺伝情報の取り扱い 〈櫻井晃洋〉
 F 遺伝性腫瘍と薬剤感受性 〈坂井美佳〉
 G がん遺伝子パネル検査 〈織田克利〉
 H 生殖細胞系列バリアントの解釈とVUSの取り扱い 〈井本逸勢,高磯伸枝〉
  COLUMN ゲノムビックデータとデータシェアリング 〈桃沢幸秀〉
 
2 遺伝性乳がん卵巣がん症候群
 A 遺伝性卵巣がんの臨床的・病理学的特徴 〈関根正幸,仲本朋子〉
 B 婦人科でのサーベイランス 〈長島 稔,松本光司〉
 C リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)と病理学的検査 〈川畑絢子,矢内原臨〉
 D RRSO後の女性ヘルスケア 〈小川千加子〉
 E BRCA関連乳がんの臨床的特徴・病理的特徴 〈吉田玲子〉
 F リスク低減乳房切除術(RRM)と乳房サーベイランス 〈中津川智子,有賀智之〉
 G 遺伝性乳がん卵巣がん症候群と前立腺がん 〈伊藤悠亮,蓮見壽史〉
 H 遺伝性乳がん卵巣がん症候群と膵がん 〈松林宏行〉

3 Lynch症候群 〈原賀順子〉

4 PTEN過誤腫症候群 〈植野さやか〉

5 Peutz—Jeghers症候群 〈小林佑介〉

6 他の遺伝性婦人科腫瘍関連遺伝子(RAD51C,RAD51D,PALB2,ATMなど) 〈植木有紗〉
 COLUMN 国内外におけるPGT—Mの現状と課題 〈佐々木愛子〉

索引

付録 遺伝カウンセリング資料

執筆者一覧

  • 昭和大学医学部産婦人科学講座教授 関沢明彦 編著
  • 東京慈恵会医科大学産婦人科学講座教授 佐村 修 編著
  • 岡山大学学術研究院医歯薬学域 臨床遺伝子医療学分野教授 平沢 晃 編著
  • お茶の水女子大学大学院遺伝カウンセリングコース非常勤講師・埼玉医科大学ゲノム診療科認定遺伝カウンセラー 四元淳子 編著
  • 昭和大学大学院保健医療学研究科 講師 石井達子
  • 岡山大学学術研究院医歯薬学域臨床遺伝子医療学分野 講師 山本英喜
  • 札幌医科大学医学部遺伝医学 教授 櫻井晃洋
  • 国立病院機構四国がんセンター婦人科/がんゲノム医療センター がんゲノム医療センター副部長 坂井美佳
  • 東京大学大学院医学系研究科統合ゲノム学分野/東京大学医学部附属病院ゲノム診療部 教授 織田克利
  • 愛知県がんセンター研究所 所長 井本逸勢
  • 愛知県がんセンターゲノム医療センターリスク評価室 認定遺伝カウンセラー 高磯伸枝
  • 琉球大学大学院医学研究科女性・生殖医学講座 教授 関根正幸
  • 琉球大学大学院医学研究科女性・生殖医学講座 助教 仲本朋子
  • 昭和大学医学部産婦人科学講座 講師 長島 稔
  • 昭和大学医学部産婦人科学講座 教授 松本光司
  • 東京慈恵会医科大学産婦人科学講座 助教 川畑絢子
  • 東京慈恵会医科大学産婦人科学講座 准教授 矢内原 臨
  • 岡山大学学術研究院医歯薬学域周産期・小児救急医療学講座 准教授 小川千加子
  • 埼玉県立がんセンター腫瘍診断・予防科 副部長 吉田玲子
  • 東京都立駒込病院外科(乳腺),遺伝子診療科 医員 中津川智子
  • 東京都立駒込病院外科(乳腺),遺伝子診療科 部長 有賀智之
  • 横浜市立大学医学部医学科泌尿器科学 助教 伊藤悠亮
  • 横浜市立大学医学部医学科泌尿器科学 准教授 蓮見壽史
  • 静岡県立静岡がんセンター 内視鏡科・ゲノム医療推進部 遺伝カウンセリング室室長 松林宏行
  • 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 産科・婦人科学 助教 原賀順子
  • 藤田医科大学医学部先端ゲノム医療科 講師 植野さやか
  • 筑波大学医学医療系産科婦人科学 准教授 小林佑介
  • がん研究会有明病院 臨床遺伝医療部 部長 植木有紗
  • 大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学 特任助教(常勤) 後藤健介
  • 大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学 教授 岡田随象
  • 理化学研究所生命医科学研究センター基盤技術開発研究チーム チームリーダー 桃沢幸秀
  • 国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター産科/遺伝診療センター 産科医長 佐々木 愛子
  • 岡山大学学術研究院医歯薬学域臨床遺伝子医療学分野 特任助教/岡山大学病院 認定遺伝カウンセラー 深野智華
  • 国立がん研究センター東病院 遺伝子診療部門 遺伝カウンセラー 平岡弓枝
  • 広島大学病院 遺伝子診療科 利田明日香
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