いまさら訊けない! がん支持療法Q&A

定価:
4,180円(本体価格3,800円+税)

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書誌情報

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サイズ B6判
268頁
ISBN 978-4-498-02266-9
発行日 2018年06月13日

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内容

いまや,がんは2人に1人が罹患するcommon disease.すべての医療スタッフが日常的にがん患者さんと接する時代です.がん治療を安全かつ効果的に実施するためのがん支持療法は,一般内科医はもちろん,医療現場で活躍する人全員が造詣を深めるべきテーマです.本書では代表的な支持療法につき,Q&Aでエキスパートがわかりやすく解説します!

序文

序 文

 個人的な話からで恐縮ですが,2002〜2005年まで静岡県立静岡がんセンターの腎・内分泌・代謝科に勤務しておりました.当時,そこで感じたことは,がん専門病院ではがんに対する治療は徹底的に行われますが,それ以外のことについては,必ずしも十分な治療が行われていない,ということでした.腎臓内科医で,がん治療を行ったことのない私にとっては,とても貴重な体験だったと同時に,がん治療による合併症あるいはがん患者の合併者や生活習慣病に対し,非がん治療医はもっと関心を払い介入する必要がある,ということを学ばせていただきました.
 現在,がんは二人に一人が罹患する時代です.がん治療を中心的に行っている医療スタッフは,治療に伴う合併症の予防や症状の軽減などの支持療法は,不可欠な治療法の一つです.一方,がん治療に直接関わらない医師やスタッフも,がん患者の高齢化や合併症の増加に伴い,支持療法をサポートする機会がとても増えています.
 がん患者の支持療法は,基本的には一般診療と変わりませんが,腫瘍そのもの,あるいはがん治療の影響により,一般的な病態とがん固有の病態が混在しうるため,両者の影響を評価した上で支持療法を実践する必要があります.
 本書ではがん治療医,非がん治療医の両者の立場からみた38の代表的な支持療法を取りあげ,それらの病態,診断,治療について,それぞれQ&A形式で解説しています.前半はがん治療時に遭遇しやすくて一般内科医も知っておくべき問題について,後半はがん治療後に遭遇し,長期的な対応が必要となる事例を取りあげました.特に,がん診療に携わる研修医や若手医師や,看護師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士などの医療スタッフにとって,わかりやすい内容に仕上がっております.是非とも本書をご活用いただき,がん支持療法のやりかた,考えかたについて,理解を深めていただければ幸いです.
 最後に,本書では個人的な面識がないにもかかわらず,快く執筆を引き受けていただいた先生方が大勢いらっしゃいます.また,静岡県立静岡がんセンターから現在に至るまで,個人的にお世話になった多くの先生方にも執筆いただきました.日常診療で大変お忙しい中,本書の作成にご協力いただいたすべての先生方に,この場を借りて深謝申し上げます.本当にありがとうございました.

2018年5月吉日
浜松医科大学医学部附属病院血液浄化療法部
加藤明彦

目次

目次

I がん治療時に遭遇しやすい問題:栄養管理
 Q1.がん患者の栄養評価はどうすればよいですか? 〈三枝 晋 三木誓雄〉
 Q2.がん患者の栄養療法はどうすればよいですか? 〈小川 了 竹山廣光〉
 Q3.外来化学療法中の栄養管理はどうすればよいですか? 〈天野良亮 大平雅一〉
 Q4.がん患者のサルコペニア,フレイルについて教えてください 〈海道利実〉
 Q5.がん悪液質に対する栄養療法はどうすればよいですか? 〈片山寛次〉
 Q6.上部消化器がん術後の栄養管理はどうしたらよいですか? 〈宮崎安弘 土岐祐一郎〉
 Q7.がん治療時の口腔ケアはどうすればよいですか? 〈比嘉盛敏 百合草健圭志〉
 Q8.がん治療時の悪心・嘔吐のマネジメントを教えてください 〈矢内貴子 朴 成和〉

II がん治療時に遭遇しやすい問題:感染対策
 Q1.どんなときにカテーテル関連血流感染症を疑えばよいですか? 
    また,抗菌薬の使いかたについて教えてください  〈明貝路子 倉井華子〉
 Q2.発熱性好中球減少症のマネジメントについて教えてください 〈内野慶太〉
 Q3.難治性の下痢の場合,どういった感染症を疑えばよいですか? 〈大澤 恵〉
 Q4.抗がん剤による間質性肺炎と呼吸器感染の鑑別はどのようにすればよいですか? 
   〈奥田有香 早田敦志 山本信之〉
 Q5.がん化学療法におけるB型肝炎ウイルスの再活性化はどう評価して対策すればよいですか? 〈小林良正〉
 Q6.リンパ浮腫による蜂窩織炎はどう対処すればよいですか? 〈御任大輔 中川雅裕〉
 Q7.周術期や放射線・化学療法中・後の嚥下障害に関して,誤嚥性肺炎を予防しスムーズに
    経口摂取を獲得するためには,どうすればよいですか? 〈辻 哲也〉

III がん治療時に遭遇しやすい問題:腎・内分泌・代謝
 Q1.急性腎障害を発症しやすい抗がん剤はどれですか?
    抗がん剤による急性腎障害を予防するにはどうしたらよいですか? 〈近藤尚哉 柳田素子〉
 Q2.造影剤腎症を予防するにはどうしたらよいですか? 〈岡田浩一〉
 Q3.血液透析患者への抗がん剤投与はどうしたらよいですか? 〈陶山浩一〉
 Q4.腫瘍崩壊症候群の予防と治療はどうすればよいですか? 〈渋谷祐子〉
 Q5.低ナトリウム血症はどう補正したらよいですか? 〈佐々木 環 柏原直樹〉
 Q6.高カルシウム血症の臨床像と治療法を教えてください 〈福本誠二〉
 Q7.がん治療が必要な糖尿病患者の血糖管理は どうすればよいですか? 〈森田 浩〉
 Q8.がん患者にみられる低血糖の鑑別法と治療法について教えてください 〈福田いずみ〉

IV がん治療時に遭遇しやすい問題:その他
 Q1.がん治療時に循環器疾患を有する場合,
    がん治療においてどのような点に注意が必要ですか? 〈向井幹夫〉
 Q2.がん治療時にみられやすい意識障害の診断法と治療はどうすればよいですか? 〈福田博之〉
 Q3.がん患者の血栓塞栓症について,疫学,診断法,対処法について教えてください 〈平嶋泰之 高橋伸卓〉
 Q4.トルソー症候群とはどういった病態ですか? またどう対処すればよいですか? 〈長谷川祐三〉
 Q5.がん治療時の精神症状の評価法と治療について教えてもらえますか? 〈西尾優子〉
 Q6.むずむず脚症候群の診断と治療はどうすればよいですか? 〈小池茂文〉

V がん治療後の問題
 Q1.急性腎障害患者の長期フォローアップはどうすればよいですか? 〈加藤明彦〉
 Q2.がん治療時の骨粗鬆症はどう評価し治療すればよいですか? 〈山崎 薫〉
 Q3.抗がん剤治療後の認知機能低下(ケモブレイン)とはどういった病態ですか?
    また,どう対応すればよいですか? 〈谷向 仁〉
 Q4.抗がん剤治療後にみられやすい心不全について教えてください 〈清野精彦〉
 Q5.化学療法後の女性の妊孕性について教えてもらえますか? 〈岩端秀之 岩端由里子 鈴木 直〉
 Q6.抗がん剤治療後の末梢神経障害について,対処法も含めて教えてください 〈加藤文美〉
 Q7.がん患者にみられる悪性大静脈症候群とはどんな病態ですか? 〈荒井保明〉
 Q8.がん治療後のうつ病やストレス障害について教えてください 〈小早川 誠〉
 Q9.がん治療後にみられるリンパ浮腫の評価法と対処法に ついて教えてください 〈海野直樹〉

索 引

執筆者一覧

  • 浜松医科大学医学部附属病院血液浄化療法部病院教授 加藤明彦   編著
  • 伊賀市立上野市民総合病院外科部長/がん免疫栄養療法センター長 三枝 晋  
  • 伊賀市立上野市民総合病院外科/がん免疫栄養療法センター/院長 三木誓雄  
  • 名古屋市立大学大学院医学研究科消化器外科助教 小川 了  
  • 三重北医療センター長 竹山廣光  
  • 大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科学講師 天野良亮  
  • 大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科学教授 大平雅一  
  • 京都大学肝胆膵・移植外科准教授 海道利実  
  • 福井大学医学部附属病院がん診療推進センター教授 片山寛次  
  • 大阪大学大学院医学系研究科消化器外科学助教  宮崎安弘  
  • 大阪大学大学院医学系研究科消化器外科学教授 土岐祐一郎 
  • 静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科 比嘉盛敏  
  • 静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科部長 百合草健圭志
  • 国立がん研究センター中央病院薬剤部 矢内貴子  
  • 国立がん研究センター中央病院消化管内科長/副院長 朴 成和  
  • 静岡県立静岡がんセンター感染症内科 明貝路子  
  • 静岡県立静岡がんセンター感染症内科部長 倉井華子  
  • NTT東日本関東病院腫瘍内科部長 内野慶太  
  • 浜松医科大学医学部附属病院光学医療診療部講師 大澤 恵  
  • 和歌山県立医科大学医学部内科学第三講座学内助教 奥田有香  
  • 和歌山県立医科大学医学部内科学第三講座助教 早田敦志  
  • 和歌山県立医科大学医学部内科学第三講座教授 山本信之  
  • 浜松医科大学医学部附属病院肝臓内科診療科長 小林良正  
  • 静岡県立静岡がんセンター再建・形成外科 御任大輔  
  • 静岡県立静岡がんセンター再建・形成外科部長 中川雅裕  
  • 慶應義塾大学病院腫瘍センターリハビリテーション部門部門長 辻 哲也  
  • 京都大学大学院医学研究科腎臓内科学特定病院助教 近藤尚哉  
  • 京都大学大学院医学研究科腎臓内科学教授 柳田素子  
  • 埼玉医科大学医学部腎臓内科教授 岡田浩一  
  • 熊本大学医学部附属病院がんセンター外来化学療法センター長 陶山浩一  
  • NTT東日本関東病院高血圧・腎臓内科部長 渋谷祐子  
  • 川崎医科大学腎臓・高血圧内科学教授 佐々木 環 
  • 川崎医科大学腎臓・高血圧内科学主任教授 柏原直樹  
  • 徳島大学先端酵素学研究所藤井節郎記念医科学センター特任教授 福本誠二  
  • 藤枝市立総合病院糖尿病・内分泌内科科部長 森田 浩  
  • 日本医科大学付属病院糖尿病・内分泌代謝内科准教授 福田いずみ 
  • 大阪府立病院機構大阪国際がんセンター成人病ドック科主任部長 向井幹夫  
  • 静岡県立静岡がんセンター神経内科部長 福田博之  
  • 静岡県立静岡がんセンター婦人科部長 平嶋泰之  
  • 静岡県立静岡がんセンター婦人科医長 高橋伸卓  
  • 千葉県がんセンター脳神経外科主任医長 長谷川祐三 
  • がん・感染症センター都立駒込病院神経科医長 西尾優子  
  • 豊橋メイツ睡眠治療クリニック院長 小池茂文  
  • 磐田市立総合病院整形外科部長 山崎 薫  
  • 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻リハビリテーション 谷向 仁  
  • 科学コース作業療法学講座脳機能リハビリテーション分野准教授,       
  • 京都大学医学部附属病院緩和ケアセンター/緩和医療科       
  • 日本医科大学千葉北総病院院長,日本医科大学名誉教授 清野精彦  
  • 聖マリアンナ医科大学産婦人科学助教 岩端秀之  
  • 聖マリアンナ医科大学産婦人科学 岩端由里子 
  • 聖マリアンナ医科大学産婦人科学教授 鈴木 直  
  • 浜松医科大学医学部附属病院薬剤部 加藤文美  
  • 国立がん研究センター中央病院放射線診断科/理事長特任補佐 荒井保明  
  • 広島大学病院精神科 小早川 誠 
  • 浜松医療センター院長/血管外科 海野直樹  
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