検診マンモグラフィ虎の巻

定価:
7,480円(本体価格6,800円+税)

在庫あり

書誌情報

書誌情報
サイズ B5判
170頁
ISBN 978-4-498-12200-0
発行日 2025年11月26日
検診マンモグラフィ虎の巻

内容


検診や臨床の現場で役立つ「生きたマンモグラフィ読影力」が身につく
長年にわたってマンモグラフィ講習会や精度管理機構に携わり,乳がん検診を支えてきたエキスパートがこれから検診マンモグラフィに取り組む初学者に向けて執筆した.マンモグラフィの基本的な読影方法,見落としを防ぐための考え方,ピットフォールを具体的に解説.乳癌取り扱い規約第19版で新たに採用された「画像のための肉眼病理」についても言及し,画像所見と病理学的背景を関連付けて学ぶことができるようにした.乳がん検診に関わる医師の読影試験や技師の読影補助に求められる知識と実践力が身につく一冊.

序文

巻頭言
 本書『検診マンモグラフィ虎の巻』を手に取ってくださった皆さまに,心より感謝申し上げます.
 本書は,乳がん検診に新たに携わる医師の方々のために,「超初心者でも読影試験で評価B以上の合格を目指す」という明確な目標を掲げて企画された一冊です.検診マンモグラフィ読影の第一歩を安心して踏み出していただけるように内容を構成しました.また,技師の方々には,読影補助に求められる知識と実践力を身につけていただける一冊になると自負しております.タイトルにある 「虎の巻」には,単なる試験対策書にとどまらず,現場で迷ったときにいつでも立ち返ることのできる“実践の指針書”として長く役立てていただきたい,という思いを込めています.
 乳がん検診におけるマンモグラフィ読影には,単なる画像診断を超え,日本人女性の命と健康を守る専門職としての使命と社会的責任を担う重要な役割があります.日本乳がん検診精度管理中央機構の読影認定制度は,全国の検診マンモグラフィ読影医の精度向上と標準化を図り,日本の乳がん検診の質を支える重要な仕組みとして機能しています.本書は,その基礎的内容を踏まえつつ,読影試験の合格にとどまらず, 検診/臨床現場で実際に役立つ「生きたマンモグラフィ読影力」を身につけることを目的としています.
 ページをめくるごとに,基本的な読影方法,見落としを防ぐための考え方,そして日常臨床で遭遇しやすいピットフォール(落とし穴)が,具体例を交えて丁寧に解説されています.これらは単なる知識ではなく, 執筆陣が実際の検診/臨床現場で培ってきた豊富な経験と知識に基づいた“実践的な読影指針”です.マンモグラフィ読影における「見る」から「診る」への意識変化を促し,どんな症例にも自信をもって臨める基盤を築く一助となることを願っています.
 乳癌取扱い規約第19版で新たに採用された「画像のための肉眼病理」については,初学者にも理解が進むように,その提唱者である山口倫先生により,丁寧でわかりやすい解説を加えていただきました.画像所見と病理学的背景を関連づけて学ぶことは,診断精度の向上に極めて有用であり,本書ではこうした構造的理解を通じて,マンモグラフィ読影を「パターン認識」から「根拠に基づく診断」へと発展させることを目指しています.
 本書の執筆陣は,長年にわたり全国のマンモグラフィ講習会や精度管理活動に携わり,日本の乳がん検診を支えてきたエキスパートの先生方です.その豊富な臨床経験と教育経験が,本書の一文一文に息づいています.
 本書が,これから検診マンモグラフィ読影に取り組む若い医師や技師の皆さまにとって,日々の臨床を導く羅針盤となり,迷ったときに支えとなる道しるべとなって,検診マンモグラフィの質の向上に少しでもお役に立てれば幸いです.
 本書の学びが,明日からの皆さまの検診や臨床において,確かな自信と新しい発見をもたらす一冊となることを心より願っております.

2025年11月
植 松 孝 悦

目次

目次

chapter1 総論

 1.診療放射線技師が読影医に知っておいてほしい撮影技術や画質評価のポイント [西出裕子]
  1.マンモグラフィの画像形成
  2.撮影技術
  3.画像評価
  
 2.腫瘤の読影のコツと診断樹の要点 [中島一彰]
  1.腫瘤とFAD
  2.境界明瞭平滑な腫瘍
  3.微細分葉状,微細鋸歯状,境界不明瞭な腫瘤
  4.スピキュラを伴う腫瘤
  
 3.石灰化の読影のコツと診断樹の要点 [後藤眞理子]
  1.石灰化の診断樹の要点
  2.石灰化の読影のコツ
  
 4.その他の所見の読影のコツ [広利浩一]
  1.その他の所見のカテゴリー
  2.構築の乱れをどのように見つけ出すのか
  
 5.読影(観察)の基本―乳房構成とモニタ診断のコツについて [白岩美咲]
  1.乳房の構成
  2.モニタ診断
  3.注意すること
  
 6.マンモグラフィの正常構造図説明 [白岩美咲]
  1.まずは正常像から
  2.基本的なマンモグラフィにおける正常構造
  3.乳腺の分布と構成の変化
  
 7.画像のための肉眼病理 [山口 倫,原 勇紀]
  1.日本の組織型分類の推移
  2.肉眼型分類について―他臓器癌の分類との比較
  3.乳癌取扱い規約第19版の改訂
  4.第19版における肉眼型分類

chapter2 秘伝の読影レシピ集

chapter3 秘伝の読影レシピに対応する症例提示57例

症例1 腫瘤★ 70歳代前半 [服部裕昭]
症例2 腫瘤 60歳代前半 [佐藤章子]
症例3 腫瘤 70歳代前半 [中島一彰]
症例4 腫瘤 40歳代前半 [服部裕昭]
症例5 腫瘤 70歳代前半 [中島一彰]
症例6 腫瘤 50歳代後半 [中島一彰]
症例7 腫瘤 70歳代前半 [中島一彰]
症例8 腫瘤 60歳代前半 [後藤眞理子]
症例9 腫瘤 40歳代前半 [俵矢香苗]
症例10 腫瘤 60歳代前半 [尾林紗弥香]
症例11 腫瘤 30歳代前半 [佐藤章子]
症例12 腫瘤 40歳代後半 [広利浩一]
症例13 腫瘤 50歳代後半 [中島一彰]
症例14 腫瘤 70歳代前半 [俵矢香苗]
症例15 石灰化 50歳代後半 [後藤眞理子]
症例16 石灰化 40歳代前半 [俵矢香苗]
症例17 石灰化 40歳代前半 [佐藤章子]
症例18 石灰化 60歳代前半 [後藤眞理子]
症例19 石灰化 40歳代前半 [尾林紗弥香]
症例20 石灰化 40歳代前半 [後藤眞理子]
症例21 石灰化 40歳代前半 [後藤眞理子]
症例22 石灰化 50歳代後半 [俵矢香苗]
症例23 石灰化 50歳代後半 [尾林紗弥香]
症例24 石灰化 40歳代前半 [尾林紗弥香]
症例25 石灰化 50歳代前半 [佐藤章子]
症例26 石灰化★ 60歳代後半 [服部裕昭]
症例27 その他の所見:非対称性乳房組織 30歳代後半 [俵矢香苗]
症例28 その他の所見:非対称性乳房組織 60歳代前半 [尾林紗弥香]
症例29 その他の所見:非対称性乳房組織 60歳代後半 [尾林紗弥香]
症例30 その他の所見:非対称性乳房組織 70歳代後半 [尾林紗弥香]
症例31 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 50歳代後半 [中島一彰]
症例32 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 40歳代後半 [中島一彰]
症例33 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 70歳代後半 [服部裕昭]
症例34 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 70歳代後半 [佐藤章子]
症例35 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 40歳代前半 [佐藤章子]
症例36 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 40歳代前半 [俵矢香苗]
症例37 その他の所見:局所的非対称性陰影(FAD) 40歳代前半 [佐藤章子]
症例38 その他の所見:区域性濃度上昇 60歳代後半 [後藤眞理子]
症例39 その他の所見:区域性濃度上昇 40歳代後半 [俵矢香苗]
症例40 その他の所見:区域性濃度上昇 70歳代後半 [尾林紗弥香]
症例41 その他の所見:区域性濃度上昇 50歳代前半 [広利浩一]
症例42 その他の所見:区域性濃度上昇 70歳代後半 [広利浩一]
症例43 その他の所見:構築の乱れ 40歳代前半 [中島一彰]
症例44 その他の所見:構築の乱れ 60歳代前半 [後藤眞理子]
症例45 その他の所見:構築の乱れ 60歳代前半 [後藤眞理子]
症例46 その他の所見:構築の乱れ 70歳代後半 [服部裕昭]
症例47 その他の所見:構築の乱れ★ 70歳代前半 [服部裕昭]
症例48 その他の所見:構築の乱れ 40歳代前半 [俵矢香苗]
症例49 その他の所見:構築の乱れ 60歳代後半 [佐藤章子]
症例50 その他の所見:構築の乱れ 60歳代前半 [広利浩一]
症例51 その他の所見:構築の乱れ 50歳代前半 [広利浩一]
症例52 その他の所見:構築の乱れ 40歳代前半 [広利浩一]
症例53 その他の所見:構築の乱れ 50歳代前半 [広利浩一]
症例54 その他の所見:構築の乱れ★ 50歳代前半 [広利浩一]
症例55 その他の所見:構築の乱れ★ 40歳代前半 [服部裕昭]
症例56 その他の所見:梁柱の肥厚 30歳代後半 [広利浩一]
症例57 その他の所見:リンパ節の所見 40歳代後半 [服部裕昭]

chapter4 検診カテゴリーと診断カテゴリー [植松孝悦]

 1.検診カテゴリー
 2.診断カテゴリー
 3.PPV3

索引

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