Dr.山本の 出血検査・治療の当たり前を疑え! 〜その患者さん,出血するのか,しないのか!?〜
内容
「この患者さんは出血リスクが高いのか? 高くないのか?」という疑問は血液内科医のみならず多くの臨床医や医療従事者が現場で頻繁に直面する悩みである.しかし,出血リスクを評価する臨床検査は限定的で,その結果の解釈についても数多くの誤解や思い込みが蔓延している.そこで本書では,出血検査の結果の解釈および治療の実際について,今までの「当たり前」を疑いつつも丁寧に解説を行った.
序文
序
血液内科医だけでなく,外科医,産科医,麻酔科医など,多くの臨床医にとって「この患者さん,出血リスクが高いのかどうか?」という疑問を解決したい場面がいくつもある.また,出血症状の予防・治療にも頭を悩ますことが多々ある.しかし,(血液内科医向けの専門書も含めて)教科書には一般的なことしか書かれておらず,リアルワールドでの出血管理に役立つものはほとんどない.教科書的には「当たり前」と思われていることの多くが,実はそうではない,なんていうことが非常に多い.「出血症状に対する検査・治療の常識」をくつがえす本書は,図表を多数取り入れた“超”実用的なわかりやすい指南書を目指したので,すべての項目で「なるほど,そうだったのか」とうなずいて頂けるものと自負している.(血液凝固や止血領域を専門としない)血液内科の先生や,外科系臨床医の先生を始め,研修医の先生,臨床検査技師の皆さんにも理解しやすい,必携のガイドブックである.
2021年4月
山本晃士
目次
CONTENTS
01 出血傾向の原因と程度
02 出血傾向の検査
03 血小板が少ないと出血しやすい?
04 血小板減少を見たら血小板輸血?
05 「PT, APTT延長」は出血しやすい?
06 「PT, APTT延長」の原因 〜出血しないものもある
07 「PT, APTT延長」患者への対応
08 出血リスクが高い凝固検査値と低い凝固検査値
09 「先天性凝固因子欠乏症」って出血する?
10 見過ごされる出血性疾患(1) 〜軽症・中等症血友病〜
11 見過ごされる出血性疾患(2) 〜フォン・ヴィルブランド病〜
12 見過ごされる出血性疾患(3) 〜後天性血友病〜
13 「DIC」って出血しやすい?
14 「DIC」診断のためにFDP,D-ダイマーは必須?
15 凝固異常の治療にはFFP輸血?
16 大量出血のカギを握るフィブリノゲン
17 出血を助長する線溶亢進
18 出血症状(止血不良)と血栓症は表裏一体
19 症例問題
20 症例問題の正答および解説文
表13の答え
索引