ER・ICU 300のくすり
内容
追加コンテンツを公開します。どうぞご覧ください。
必要なことに絞った正確な情報で,ネット検索よりも便利なハンドブック!
情報も,薬も,多いほどいいわけではない.1秒を争う救急現場で欲しいのは,細かい薬理作用や化学式ではなく,どの薬を第1選択にするのか,注意するべき副作用は何か,どのように処方すればいいのか.限られた時間軸で,冷静にしっかりと考えて,処方行動につなぐための情報だけをまとめた,者の救命と症状緩和に直結する,“現実の使用“のための1冊.
序文
Think blue, Go green !
〜まえがきにかえて〜
薬剤処方は,外来であれ入院であれ,医療現場において医師が行う診療行為の根本である.特にER・ICUでは,限られた処方時間,観察時間の中で,最適な薬剤選択を行わないといけない.適切な薬剤選択と投与タイミングが,患者の救命とdispositionに直結する.
薬剤全般について詳細に記載した書籍は,古典的な“○○の治療薬”から,ER・ICUに特化した最新の書籍まで,じつに多彩である.そして多くは電話帳のように厚い.一方で,スマホがあればありとあらゆる情報が即座に手に入る.
そんな中でもう少し痒いところに手が届く書籍を求めてみた.細かな薬理学や,作用機序について敢えて網羅せず(もちろん化学式もナシ),一方で,ありきたりな添付文書には満足せず,“現実の使用”を助けてくれるもの.スマホ世代のスクラブのポケットにも,忍ばせてもらえるもの.限られた時間軸で,冷静にしっかりと考えて,処方行動につなぐための情報源.
執筆者は皆,ER・ICUの第一線で,日々悩みながら薬剤処方を行っている仲間ばかりだ.決してその道の専門家ではないが,現場を,患者を,よく知っている.書籍を手に取った若手医師やメディカルスタッフにそっと寄り添いささやきかけてくれるはずだ.
薬は,使えばよい,ものでもない.多くの有害事象や副作用,あるいは疾患そのものが,薬により引き起こされる.患者,施設,国家レベルにおける“コスト”や“環境問題”にも配慮しないといけない.青信号で渡るだけではなく,黄色や赤信号を早く見つけて立ち止まることが重要だ.
いろんな思いから,この書籍は生まれた.
2023年10月 ようやく訪れた秋の日の,抜けるような青空の下で
志 馬 伸 朗
目次
CONTENTS
1.循環
心肺蘇生薬 [石川雅巳]
血管収縮薬 [芳野由弥]
強心薬 [波多間浩輔]
血管拡張薬 [波多間浩輔]
冠血管拡張薬 [大久保陽策]
抗不整脈薬 [大久保陽策]
2.鎮痛・鎮静・神経
消炎鎮痛薬 [内田由紀]
麻薬・麻薬拮抗性鎮痛薬・麻薬拮抗薬 [内田由紀]
鎮静薬 [三谷雄己]
筋弛緩薬 [三谷雄己]
抗てんかん薬 [上田 猛]
局所麻酔薬 [松本丈雄]
局所麻酔薬:点眼 [松本丈雄]
抗精神病薬・睡眠薬 [太田浩平]
脳梗塞治療薬 [松本丈雄]
デスモプレシン [松本丈雄]
脳血管攣縮予防薬 [松本丈雄]
3.電解質
利尿薬 [大木伸吾]
電解質補正 [大木伸吾]
輸液 [新庄慶大]
4.凝固・血栓・輸血
抗凝固・血栓溶解薬 [浅田萌々子,市場稔久]
抗血小板薬 [上田 猛]
抗凝固薬の拮抗薬 [大下慎一郎]
DIC治療薬 [三谷雄己]
TMA治療薬 [三谷雄己,石井潤貴,松本丈雄]
止血薬 [大木伸吾]
輸血・血液製剤 [浅田萌々子,市場稔久]
5.内分泌
ステロイド [大下慎一郎]
インスリン製剤 [松本丈雄]
甲状腺関連薬 [石井潤貴,志馬伸朗]
6.感染症
セファロスポリン系薬・カルバペネム [志馬伸朗]
ペニシリン系薬 [石井潤貴,志馬伸朗]
その他の抗菌薬 [北川浩樹]
抗MRSA薬 [石井潤貴,志馬伸朗]
抗真菌薬 [北川浩樹]
抗ウイルス薬 [石井潤貴,志馬伸朗]
COVID—19治療薬 [伊藤明広]
7.呼吸器
気管支喘息治療薬 [伊藤明広]
8.消化器
緩下薬 [太田浩平]
蠕動促進薬・制吐薬 [太田浩平]
抗潰瘍薬 [芳野由弥]
肝性脳症治療薬 [松本丈雄]
食道静脈瘤治療薬 [松本丈雄]
経腸栄養剤 [安田英人]
9.その他
アナフィラキシー治療薬 [新庄慶大]
がん緊急症の治療薬 [大下慎一郎]
経静脈栄養 [太田浩平]
子癇への薬剤 [石川雅巳]
もはや使用しない薬剤 [安田英人]
10.薬剤副作用
知っておくべき副作用 [高橋佳子]
薬剤名索引
事項索引