Annual Review血液2015
- 定価:
- 10,780円(本体価格9,800円+税)
在庫なし
書誌情報
| サイズ | B5判 |
|---|---|
| 頁 | 286頁 |
| ISBN | 978-4-498-12581-0 |
| 発行日 | 2015年01月30日 |
内容
注目すべきトピックを厳選し,その分野の第一人者が内外の文献を踏まえて最新の進歩を展望する.定評あるシリーズの最新年度版である.
序文
序
『Annual Review血液2015』が刊行される事となった.
1999年版から新しい編集陣による『Annual Review血液』の刊行が行われるようになった.編集委員の方々のご尽力によって,2015年版でも血液学のAnnual Reviewにふさわしい新しい興味あるテーマが数多く取り上げられ,その内容を研究や臨床の第一線にある専門の方々に解説していただく事ができた.その一部をご紹介すると,
造血幹細胞の項では片山義雄氏の「骨細胞による造血細胞制御: 多臓器間ネットワークに支えられる造血システム」,川本 恵氏・小野寺雅史氏の「造血幹細胞遺伝子治療の最近の進歩」に興味がもたれた.次の赤血球系の項では小川誠司氏の「再生不良性貧血とクローン性造血」,山?宏人氏の「再生不良性貧血における免疫病態」が再生不良性貧血に対する免疫療法と関連して重要であると考えられる.骨髄系の項では石川裕一氏・清井 仁氏の「急性骨髄性白血病のゲノム解析」,松永卓也氏の「白血病におけるエピゲノム異常とその分子標的治療」,北村俊雄氏の「骨髄異形成症候群とエピジェネティクス」などゲノム関係の解説が最近の情報として注目される.骨髄系ではその他の項目もいずれも興味ある課題であるが,字数の関係もあり,省略させていただく.リンパ球系の項では金兼弘和氏の「新規に発見された先天性免疫不全症」,林 泰秀氏の「小児急性リンパ性白血病における新規遺伝子変異」はいずれも新しい知見をもたらす解説である.
また,柴山浩彦氏の「くすぶり型骨髄腫の最新治療」も臨床的に有用な知見の紹介であると期待される.最後の血小板系の項では小野-宇留賀友佳子氏・村田 満氏の「MicroRNAと血小板」は最新の知見として注目される.同様な事が兼松 毅氏・國島伸治氏の「灰色血小板とNBEAL2」についてもいえるであろう.
また,吉田瑤子氏・松本雅則氏の「溶血性尿毒症症候群(HUS)の分類と治療の進歩」は臨床的に有用な情報を伝えていただけるものと期待している.
これらの紹介は何れも題名だけから私が興味を持った論文であり,実際には『Annual Review血液』2015年版に載せられている全てのテーマで,興味深い新しい知見が紹介される事が各々の題名から強く期待される.
わが国には従来『Annual Review』のようなReview誌がなかった.その意味でこのシリーズが始まった事は画期的な事であり,そのためもあって創刊以来好評で,毎年多くの方々に読んでいただいてきた.編集委員,執筆にあたられた方々,中外医学社の方々のおかげで本年も従来と同じように,良いタイミングで2015年版を出版する事ができた.2015年版の完成にご協力くださった各執筆者の先生方にこの場をお借りして心からの御礼を申し上げたい.
本年版の内容も例年の版と同様,血液学の基礎・臨床両面にわたって新しい進展を紹介する充実した内容のものとなっており,読者の方々からのご期待に十分応え得たと信じている.
最後に監修者として今までの版と同様にこの2015年版が血液学に興味を持つ多くの方々に愛読していただける事,またこのReviewを続ける事によって血液学に興味を持つ若い人達がわが国で増える事を強く期待している.
2014年12月
日本医学会会長 高久史麿