糖尿病グリーンノート

定価:
5,280円(本体価格4,800円+税)

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書誌情報

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サイズ B6変型判
412頁
ISBN 978-4-498-12370-0
発行日 2016年10月21日

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内容

最高水準の診療をめざし、臨床現場で本当に必要な情報を凝縮したレジデントのための新たな指標、「グリーンノート」シリーズの糖尿病編。糖尿病診療を学ぶうえで欠かすことのできない基礎知識、病態把握、治療の組み立て、患者ケアなどのポイントを簡明に解説し、実際の臨床現場で役立つ実践的なマニュアルとしてまとめた。

序文

はじめに


 日本のみならず,世界全体での糖尿病患者の増加はとどまることを知らない.新しい経口血糖降下薬やインスリン製剤,GLP-1製剤がここ10年間で次々と登場し,糖尿病治療は大きく変革した.しかしながら,多くの診療現場でこれらの特性を生かしきれていないのが悲しい現状である.さらに,糖尿病診療では血糖管理に加え,高血圧・脂質異常症,体重の管理,細小血管症・大血管症,悪性腫瘍や認知症などの併発症の管理にも配慮する必要があるが,その実践も不十分と言わざるを得ない.その背景として,新規薬剤の有効活用法,包括的治療の根拠やその意図が,医療現場に正確に伝わっていないことが挙げられる.
 中外医学社から,糖尿病診療マニュアルの製作依頼を受けて,本書の作成を開始したのは2014年であった.「糖尿病グリーンノート」は糖尿病の診療を学ぶうえで欠かすことのできない基礎知識,病態把握,治療の組み立て,患者ケアなどのポイントを簡明に解説し,実際の臨床現場で役立つ実践的なマニュアルである.中外医学社から出版されている研修医向けシリーズ書籍「グリーンノート」に倣い,要点を箇条書きでまとめ,図表と参考文献を適宜加えるスタイルとした.研修医,専門医を目指す若手医師に加えて,メディカルスタッフにも役立つものになるであろう.
 企画から校正にいたるまで,当教室の研修医,専門医を目指す若手医師に関わってもらい,万全を期したつもりではあるが,内容の偏り,見落としている部分,何でもお気づきの点があればお知らせいただきたい.改訂の際の参考にさせていただきたい.本書が臨床現場で役立つことを切に願い,序とさせていただく.


2016年8月
寺内康夫

目次

目 次


Perspective

Perspective〈寺内康夫〉

I 診療に必要な知識─疫学・病態・診断・検査─
  1.疫学・頻度
   1 糖尿病の頻度とその変遷〈後藤 温〉
   2 年齢・男女差
   3 糖尿病死因の歴史的変遷
  2.病態生理
   1 インスリン分泌不全とインスリン抵抗性〈井上英昭〉
   2 インクレチンとグルカゴン
   3 食後高血糖と心血管病〈吉井大司〉
   4 メタボリックシンドローム
   5 内臓脂肪とアディポカイン
  3.内分泌機能と糖代謝
   1 下垂体機能・疾患と糖代謝〈亀田晶子〉
   2 甲状腺機能・疾患と糖代謝
   3 副腎機能・疾患と糖代謝
   4 性腺機能と糖代謝〈濱井順子〉
   5 脂肪細胞機能と糖代謝
   6 食欲,エネルギーを調節するホルモンと糖代謝
  4.診断基準と病型分類
   1 病型診断〈山崎俊介〉
   2 1型糖尿病
   3 2型糖尿病
   4 遺伝子異常による糖尿病〈京原麻由〉
   5 妊娠糖尿病と糖尿病合併妊娠
   6 他の病態に起因する糖尿病
  5.診断の進め方
   1 糖尿病の診断〈神子一成〉 
   2 診断の進め方(青壮期)
   3 診断の進め方(高齢者)
   4 診断の進め方(小児)〈青木一孝〉
   5 診断の進め方(妊婦)
  6.検査指標
   1 血糖管理指標〈堀井三儀〉
   2 75g経口ブドウ糖負荷試験
   3 インスリン分泌能・抵抗性に関する検査
   4 糖尿病合併症に関する検査
  7.合併症・併発症の病態
   1 急性合併症(意識障害)〈奈良枝里子 篠田みのり〉
   2 糖尿病神経障害〈篠田みのり 山川 正〉
   3 糖尿病網膜症〈永倉 穣 山川 正〉
   4 糖尿病腎症
   5 糖尿病足病変〈王城人志 山川 正〉
   6 虚血性心疾患〈岡本芳久〉
   7 脳血管障害〈山川 正〉
   8 NAFLD,NASH〈岡本芳久〉
   9 皮膚病変〈山川 正〉
   10 歯周病:疫学・病態・診断・検査〈高橋まゆみ 山川 正〉
   11 感染症〈王城人志 山川 正〉
   12 ED〈高橋謙一郎 山川 正〉
   13 糖尿病と認知症(病態)〈増谷朋英 山川 正〉
   14 精神疾患〈阪本理夏 山川 正〉

II 患者の病態把握
  1.問診
   1 現病歴・既往歴・家族歴〈井上雄一郎〉
   2 生活習慣の聴取
   3 薬剤歴・体重歴・職業歴
  2.診察のポイント
   1 バイタルサイン〈小西裕美〉
   2 頭頸部
   3 胸腹部
   4 四肢
   5 神経学的診察
  3.検査オーダー
   1 血液検査〈國下梨枝子〉
   2 尿検査
   3画像検査とその他の検査

III 血糖コントロールのための治療の組み立て
  1.治療概論
   1 病型と病態に応じた治療指針の立て方〈佐々木秀哲〉
   2 食事療法の意義と効果
   3 運動療法の意義と効果
   4 経口血糖降下薬の特徴と使い分け,使用上の注意(概論)〈渡辺 薫〉
   5 インスリン療法の実際,インスリン療法の適応,開始のポイント
   6 インスリン製剤の特徴と使い分け(概論)〈井上亮太〉
   7 インスリン療法と経口血糖降下薬との併用
   8 GLP-1製剤の特徴と位置付け(概論)〈神山博史〉
   9 膵移植,膵島移植
  2.食事習慣への介入
   1 適正なエネルギー摂取量の決め方と栄養素の配分〈木村雅代〉
   2 糖尿病食事療法のための食品交換表を用いる栄養指導
   3 アルコール飲料,嗜好飲料,菓子の指導
   4 間食,補食の指導
   5 外食,中食の指導
   6 糖質制限
  3.運動習慣への介入
   1 身体運動とエネルギー代謝〈楠 和久〉
   2 運動開始時の検査〈山田 択 水野有三〉
   3 運動療法の指導の実際(種類,強度,時間,頻度)〈長谷部正紀 水野有三〉
   4 運動指導上の注意点〈佐田 晶〉
   5 合併症をもつ患者の運動指導〈水野有三〉
  4.禁煙指導
   1 喫煙による健康障害〈秋山知明〉
   2 禁煙指導の実際
  5.睡眠障害
   1 糖尿病患者の睡眠障害の実態〈角田哲治〉
   2 睡眠障害が糖代謝に与える影響
   3 睡眠障害に対する治療
  6.経口血糖降下薬の特性と使い分け,注意点
   1 スルホニル尿素薬〈佐々木浩人 長田 潤〉
   2 グリニド薬
   3 α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)〈長田 潤〉
   4 ビグアナイド薬〈高野裕也 長田 潤〉
   5 チアゾリジン薬〈室橋祐子 長田 潤〉
   6 DPP-4阻害薬〈稲積孝治 長田 潤〉
   7 SGLT2阻害薬〈長田 潤〉
   8 糖代謝に影響を与える薬物
  7.インスリン療法
   1 インスリン製剤の特徴と使い分け〈富樫 優〉
   2 インスリン自己注射指導
   3 インスリン投与方法の選択と量の調整法
   4 インスリンポンプ
   5 自己血糖測定
   6 心理面への配慮
   7 低血糖対策
   8 シックデイ時のインスリン治療
  8.GLP-1受容体作動薬
   1 短時間作用型GLP-1受容体作動薬と長時間作用型GLP-1受容体作動薬〈近藤義宣〉
   2 週1回製剤の適応
   3 どの段階でGLP-1受容体作動薬を使うか
   4 GLP-1受容体作動薬とインスリン製剤の併用
   5 副作用軽減のための方策

IV 血糖コントロール以外に心がけること
  1.体重管理
   1 管理目標〈柴田恵理子〉
   2 日本人でのエビデンス(疫学)
   3 内科的治療
   4 外科的治療
  2.血圧管理
   1 管理目標〈近藤真衣 小野正人〉
   2 代表的な降圧薬とその特性
   3 糖尿病合併高血圧の特徴と降圧薬での治療の実際
   4 血圧管理に難渋したときは
  3.脂質管理
   1 管理目標〈天貝麻里 土屋博久〉
   2 日本人でのエビデンス(疫学,臨床試験)〈飯島貴宏〉
   3 海外のエビデンス(疫学,臨床試験)〈土屋博久〉
   4 脂質異常症治療薬の特性と使い分け〈千葉ゆかり 土屋博久〉

V 合併症マネージメント
  1.糖尿病合併症の管理と治療
   1 急性合併症(意識障害)〈奈良枝里子 篠田みのり〉
   2 糖尿病神経障害〈篠田みのり〉
   3 糖尿病網膜症〈永倉 穣〉
   4 糖尿病腎症
   5 足病変のマネージメント〈王城人志 山川 正〉
   6 虚血性心疾患〈岡本芳久〉
   7 脳血管障害マネージメント〈山川 正〉
   8 NAFLD,NASH〈岡本芳久〉
   9 皮膚病変〈山川 正〉
   10 歯周病〈高橋まゆみ 山川 正〉
   11 感染症マネージメント〈王城人志 山川 正〉
   12 勃起障害のマネージメント〈?橋謙一郎 山川 正〉
   13 糖尿病と認知症〈増谷朋英 山川 正〉
   14 精神疾患〈阪本理夏 山川 正〉
  2.糖尿病と妊娠
   1 糖尿病合併妊娠と妊娠糖尿病〈伊藤 譲〉
   2 妊娠が糖尿病に及ぼす影響
   3 糖尿病が妊娠(母・児)に及ぼす影響
   4 糖尿病患者の妊娠管理
   5 糖尿病の母親から生まれた児の管理

VI 質の高い患者ケアを目指して
  1.糖尿病医療環境の構築
   1 チーム医療〈田島一樹〉
   2 病診連携
   3 チームリーダーとして心がけること
  2.糖尿病患者の治療意欲向上に向けて
   1 糖尿病患者のストレス
   2 患者分類
   3 患者ごとの適切なアプローチ
  3.連携パスの構築
   1 パートナーシップの構築〈宇治原誠〉
   2 病院と診療所の役割分担
   3 成功のカギ

VII できる糖尿病医になるために
  1.新患プレゼンテーション
   1書類の準備〈中口裕達〉
   2プレゼンテーション
  2.医療文書の書き方の基本
   1診療録(カルテ) 〈折目和基 寺内康夫〉
   2退院サマリー
   3処方箋
   4入院時診療計画書
   5退院時の説明〈奥山朋子〉
   6情報提供書
   7他科への院内併診 〈細川紗帆〉
   8死亡診断書
  3.糖尿病診療の展望
   1日本糖尿病学会のミッション〈吉田瑛子〉
   2日本糖尿病協会のミッション
   3施設完結型チーム医療から地域包括型チーム医療へ

付録
 1.患者の病態把握 チェックポイント〈小西裕美〉
 2.経口血糖降下薬一覧
 3.インスリン製剤早見表〈富樫 優〉
 4.GLP-1受容体作動薬一覧〈近藤義宣〉


索引

執筆者一覧

  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 教授 寺内康夫  編著
  • 国立がん研究センター社会と健康研究センター 疫学研究部 室長 後藤 温 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 井上英昭 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 吉井大司 
  • (現・横浜南共済病院内分泌代謝内科)      
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 亀田晶子 
  • 神奈川県立循環器呼吸器病センター 糖尿病内分泌内科 医長 濱井順子 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 山崎俊介 
  • 横浜市立 学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 京原麻由 
  • 埼玉メディカルセンター内科 神子一成 
  • 神奈川歯科大学内科 教授 青木一孝 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 堀井三儀 
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科  奈良枝里子
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科  篠田みのり
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 准教授 山川 正 
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科  永倉 穣 
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 助教 王城人志 
  • JCHO横浜保土ヶ谷中央病院糖尿病内科 部長 岡本芳久 
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 高橋まゆみ
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 助教 高橋謙一郎
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科  増谷朋英 
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科  阪本理夏 
  • 茅ヶ崎市立病院代謝内分泌内科 井上雄一郎
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 小西裕美 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 國下梨枝子
  • 横浜南共済病院内分泌代謝内科 佐々木秀哲
  • 横浜南共済病院内分泌代謝内科 渡辺 薫 
  • 横浜南共済病院内分泌代謝内科 井上亮太 
  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 内分泌・糖尿病内科 神山博史 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 木村雅代 
  • 関東中央病院代謝内分泌内科 医長 楠 和久 
  • 関東中央病院代謝内分泌内科 山田 択 
  • 関東中央病院 医務局長/代謝内分泌内科 部長 水野有三 
  • 関東中央病院代謝内分泌内科 (現・済生会横浜市東部病院糖尿病・内分泌内科) 長谷部正紀
  • 関東中央病院代謝内分泌内科 医長 (現・あきら内科) 佐田 晶 
  • 横浜栄共済病院代謝内分泌内科 秋山知明 
  • 横浜栄共済病院代謝内分泌内科 角田哲治 
  • 済生会横浜市南部病院糖尿病・内分泌内科 佐々木浩人
  • 済生会横浜市南部病院糖尿病・内分泌内科 医長 長田 潤 
  • 済生会横浜市南部病院糖尿病・内分泌内科 高野裕也 
  • 済生会横浜市南部病院糖尿病・内分泌内科 室橋祐子 
  • 済生会横浜市南部病院糖尿病・内分泌内科 稲積孝治 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科分子内分泌・糖尿病内科学教室 助教 富樫 優 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 助教 近藤義宣 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 柴田恵理子
  • 横浜労災病院内分泌・糖尿病センター 近藤真衣 
  • 横浜労災病院内分泌・糖尿病センター 小野正人 
  • 横須賀市立市民病院内分泌・糖尿病内科 天貝麻里 
  • 横須賀市立市民病院内分泌・糖尿病内科 科長 土屋博久 
  • 横須賀市立市民病院内分泌・糖尿病内科 飯島貴宏 
  • 横須賀市立市民病院内分泌・糖尿病内科 千葉ゆかり
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 助教 伊藤 譲 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 助教 田島一樹 
  • 横浜医療センター 副院長 宇治原誠 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 中口裕達 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 助教 折目和基 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 奥山朋子 
  • 横浜市立大学附属病院内分泌・糖尿病内科 細川紗帆 
  • 横浜市立大学大学院医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学教室 吉田瑛子 
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