神経因性膀胱ベッドサイドマニュアル
- 定価:
- 5,280円(本体価格4,800円+税)
在庫なし 2023年9月改訂予定
書誌情報
| サイズ | A5判 |
|---|---|
| 頁 | 298頁 |
| ISBN | 978-4-498-06420-1 |
| 発行日 | 2014年04月28日 |
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内容
過活動膀胱も含めた神経因性膀胱に関する知識・診療のノウハウを,エキスパートがわかりやすく解説する書.総論では,神経因性膀胱診療に当たり前提となる知識を体系的に解説.各論では,パーキンソン病・脳血管障害などの頻度の高い疾患から,オチョア症候群・ファウラー症候群といった稀だが遭遇しうる疾患に至るまで,必要十分な説明を加えた.神経因性膀胱の診療にあたるドクターはもちろん,看護師などのスタッフも必携の書.
序文
序
今回,中外医学社から「神経因性膀胱ベッドサイドマニュアル」が発刊されることになりました.本書は,泌尿器科医,神経因性膀胱を専門としない神経内科医や一般内科・脳外科・整形外科・リハビリテーション医,さらに患者さんに接する看護師,コメディカルの方々を広く対象に,過活動膀胱も含めた神経因性膀胱に関する知識を,エキスパートの立場からわかりやすく解説する書です.総論的知識はもちろん,診断・治療のノウハウを実践的にまとめる,神経因性膀胱診療ガイドブックの決定版と言っては言い過ぎですが,それに近いものができたように思います.
総論は,下部尿路症状へのアプローチと神経診察入門,臨床オリエンテド─下部尿路の解剖と生理および受容体と薬理,ウロダイナミクス検査波形のとり方と読み方,括約筋筋電図のとり方と読み方,神経因性膀胱を診療するのに必要な前立腺肥大症・腹圧性尿失禁・間質性膀胱炎・夜間多尿・薬剤性・心因性排尿障害の鑑別と治療,神経因性膀胱の治療方針,間欠導尿の指導の仕方について,第一線の先生方に御執筆を頂きました.
各論は,非常にバラエティに富みますが,脳の疾患については,重要で頻度も高いParkinson病・脳血管障害を,脊髄では脊髄損傷・二分脊椎を,末梢神経では糖尿病の項目をまず御覧頂きますと,脳・脊髄・末梢神経の障害で,どのような排尿障害をきたすのか,その場合どのように対処したらよいかがわかりやすいように思います.一方,Ochoa症候群・Fowler症候群といった,稀ながら遭遇する可能性のある疾患についても,簡略に触れています.
本書は,全体がコンパクト,コンサイスで,携帯にも便利であり,患者さんに実際に接する先生方,看護師さん,コメディカル,ケアに携わる方々に,必ず役に立つ一冊であると思います.本書をベッドサイドで手に取って頂き,知識の整理,治療・ケア方針の決定に役立つならば,望外の喜びです.
最後に,編集発刊に向け終始御助言を賜りました,中外医学社五月女謙一さんに心より深謝申し上げます.
2014年3月
東邦大学医療センター佐倉病院神経内科准教授
榊原隆次
目次
目次
1章総論
1.下部尿路症状へのアプローチと神経診察入門 [榊原隆次]
1.排尿障害と神経症候の関連─神経診察のポイント
2.排尿障害の病態
3.排尿障害のパターン
2.臨床オリエンテド─下部尿路の解剖と生理[松本-宮井和政,河谷正仁]
1.下部尿路の組織構造
2.下部尿路の神経支配
3.下部尿路平滑筋の収縮・弛緩機構
4.尿路上皮の生理機能
5.Cajal間質細胞の機能
3.臨床オリエンテド─下部尿路の受容体と薬理 [山田静雄]
1.蓄尿および排尿における神経支配と下部尿路機能障害の薬理
2.α1アドレナリン受容体とα1遮断薬
3.ムスカリン性アセチルコリン受容体と抗コリン薬
4.βアドレナリン受容体とβ3作動薬
5.その他の薬理学的受容体
4.ウロダイナミクス検査波形のとり方と読み方 [武井実根雄]
1.膀胱内圧測定(cystometry)
2.圧尿流測定(pressure-flow study)
5.括約筋筋電図のとり方と読み方
[柴田千晴,高橋 修,榊原隆次,杉山 恵,内山智之,布施美樹,山西友典]
1.目的
2.対象
3.方法
4.判定
6.前立腺肥大症の鑑別と治療 [矢野 仁]
1.概念
2.病因
3.病態
4.自覚症状
5.検査法
6.治療法
7.腹圧性尿失禁の鑑別と治療 [中田真木]
1.腹圧性尿失禁(SUI)とは
2.病因と病態
3.症候と評価方法
4.治療
8.間質性膀胱炎の鑑別と治療 [巴 ひかる]
1.間質性膀胱炎とは
2.間質性膀胱炎の鑑別
3.間質性膀胱炎の治療
9.夜間多尿の鑑別と治療 [鈴木康之]
1.夜間多尿と夜間頻尿
2.定義・検査・評価
3.鑑別疾患と治療
10.薬剤性排尿障害の鑑別と治療 [武田正之]
1.下部尿路機能と機能障害
2.薬剤性下部尿路機能障害
3.鑑別診断のポイント
4.副作用の治療法
5.症例提示:抗うつ薬,抗精神病薬による排尿困難・尿閉
11.心因性排尿障害の鑑別と治療 [関戸哲利]
1.概念
2.症状
3.診断
4.治療
12.神経因性膀胱の治療方針 [亀井 潤,井川靖彦]
1.治療の目的と原則
2.治療方針の決定
3.神経障害部位別の主な治療指針
4.保存的治療
5.外科的治療
13.間歇導尿指導の仕方 [西村かおる]
1.定義と操作方法について
2.間歇導尿の対象者と適応のアセスメント
3.患者と家族への指導
4.トラブルへの対処
2章各論
【A.脳疾患】
1.Parkinson病
[榊原隆次,舘野冬樹,内山智之,山本達也,矢野 仁,岸 雅彦,
露崎洋平,相羽陽介,鈴木啓悦,尾形 剛]
・Parkinson病
・Lewy小体型認知症
・純粋自律神経不全症
2.多系統萎縮症 [山本達也]
3.脳血管障害 [山本達也]
4.高齢者の白質病変(かくれ脳梗塞) [榊原隆次]
5.Alzheimer病 [榊原隆次]
6.正常圧水頭症 [榊原隆次]
7.進行性核上性麻痺 [舘野冬樹,榊原隆次]
8.脊髄小脳変性症 [舘野冬樹,榊原隆次]
9.Wernicke脳症 [山本達也]
10.脳腫瘍 [内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
11.その他の脳疾患 [内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
・脳膿瘍
・頭部外傷
【B.脊髄疾患】
1.脊髄損傷 [仙石 淳]
2.脊髄梗塞・脊髄動脈症候群 [山西友典]
3.多発性硬化症・視神経脊髄炎 [内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
4.急性散在性脳脊髄炎(ADEM)・急性横断性脊髄炎(ATM)[榊原隆次]
5.髄膜炎-尿閉症候群 [榊原隆次,杉山 恵]
6.HTLV-1関連脊髄症(HAM)[内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
7.放射線脊髄症 [内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
8.筋萎縮性側索硬化症 [内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
9.脊髄動静脈奇形 [山西友典]
10.二分脊椎 [山西友典]
11.脊髄空洞症 [山西友典]
12.その他の脊椎・脊髄疾患 [内山智之,山本達也,山西友典,平田幸一]
・頸椎症
・頸椎後縦靭帯骨化症
・脊椎椎間板ヘルニア
・腰部脊柱管狭窄症
【C.末梢神経疾患・筋疾患】
1.糖尿病性ニューロパチー [山本達也]
2.腰椎部の脊椎変性疾患 [山西友典]
3.末梢神経障害 [山本達也]
4.疱疹性ウイルス群感染症(帯状疱疹・単純性疱疹) [山西友典]
5.筋疾患・神経筋接合部疾患 [山本達也]
6.Ochoa症候群・Fowler症候群・その他の疾患 [関戸哲利]
・Ochoa症候群
・Fowler症候群
・術後尿閉
索引