頭痛

定価:
6,160円(本体価格5,600円+税)

書誌情報

書誌情報
サイズ A5判
326頁
ISBN 978-4-498-22862-7
発行日 2016年05月20日

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内容

神経内科のエキスパートをめざす医師に贈る新シリーズ刊行開始!
診療のエッセンスをエビデンスも交えてコンパクトに凝縮し,Q&A形式で読みやすく解説しました.各Q&Aの最後にはエキスパートの診療のエッセンスを学べるコラム「pearls」,各章の最後には症例を交え解説する「Case approach」など充実の内容で,基礎から応用まで,頭痛診療のあらゆる「困った!」に第一人者がすべてお答えします.以降,「脳血管障害」「認知症」と続刊予定.

序文

シリーズ刊行にあたって


 神経内科は,現在のわが国の専門医制度においては内科のsubspecialtyの一つであり,初期研修あるいは専門医への専攻医研修においては内科の必須研修科目の一つになっています.しかし神経内科疾患を「患者の主訴」という切り口で眺めてみると,「神経内科」はきわめて広い守備範囲を持っています.たとえば,「物がダブって二つに見える」「手がしびれる」「目がチカチカした後に激しい頭痛がする」などの感覚障害,「片側の手足が動かない」「ふらついて転びやすい」「呂律が回らない」「物が飲み込みにくい」などの運動障害,「朝食の内容を思い出せない」「自分の家族が誰であるかわからない」などの認知機能障害,「いくら呼んでも目を覚まさない」「時々失神する」などの意識障害など,さらには救急車で搬送されるような「激しい回転性めまいがして歩けない」「痙攣が止まらない」などの救急症状まで多岐にわたります.これらの多彩でかつ一般的な主訴から神経内科特有の疾患を鑑別し診断するのが神経内科なのです.神経疾患には,中枢神経の疾患(脳梗塞や脳出血等の脳血管障害,脳炎,髄膜炎,頭痛,てんかん,認知症,パーキンソン病,筋萎縮性側索硬化症,多発性硬化症,視神経脊髄炎など),末梢神経疾患,(Bell麻痺,Guillain―Barré症候群,慢性炎症性脱髄性ニューロパチーなど),筋疾患(筋ジストロフィー症,多発筋炎,周期性四肢麻痺など),神経筋接合部疾患(重症筋無力症,Lambert―Eaton筋無力症症候群など)が含まれ,きわめて多くの疾患があります.

 シリーズ『神経内科Clinical Questions & Pearls』はこのような神経内科を標榜し,さらに専門医を目指すという大きな志を抱く若き医師を対象として立案・企画されました.神経内科疾患を主な領域別に分け,各領域を独立したシリーズとして刊行することとし,各巻ごとに当該領域におけるオピニオンリーダーに責任編集者として内容を企画していただきました.テーマとしては,広い神経内科疾患の領域の中から,脳血管障害,パーキンソン病,認知症,頭痛,てんかん,多発性硬化症・視神経脊髄炎などの中枢脱髄性疾患,神経感染症,小脳失調症,高次脳機能障害,運動ニューロン疾患,末梢神経疾患そして筋疾患の12領域を抽出し,それぞれ1冊単位の独立したモノグラフとしました.ただし,各巻相互に統一性を持たせるため,編集骨格は神経内科診療の現場で遭遇する疑問・課題を,諸疾患の診療ガイドラインで一般化した「Clinical Questions(CQ)形式」として50〜100項目をとりあげ,それぞれについてエビデンスも踏まえて解説するという方針としました.構成としては,疾患の病態理解のための要点,診断と治療の要点,そして外来・病棟での実臨床の要点をQ&A形式にまとめ,それを中核にして前後に総説あるいはコラムなどを交えて解説するという形をとりました.さらに各章の結びとして「Pearls」と題するコラムを設け,診療のポイント,コツ,ピットフォール,最新の知見,読んでおきたい重要文献などについて紹介する工夫を施したことも本シリーズの特徴といえると思います.すなわち,本シリーズは各神経疾患診療に必要な知識を学び,現場での実践力を身につけることができるようまとめられた,新しいコンセプトに基づく神経内科ガイドブックといえるでしょう.最後に,各疾患領域におけるCQを精力的かつ網羅的に抽出していただいた各巻の分担編集者の先生方,ならびに本シリーズ全体の企画編集にご協力いただきました慶應義塾大学医学部神経内科専任講師 清水利彦先生に心から感謝したいと思います.

 本シリーズが,神経内科専門医を志す方々にとって血となり肉となり,将来の臨床の場において大きな花を咲かせ,そして大きく豊かな実を結ぶことを期待しています.


2016年5月吉日
慶應義塾大学医学部神経内科教授

鈴 木 則 宏

目次

Contents


I 頭痛診療総論
   1 頭痛の分類(国際頭痛分類を含む) 〈竹島多賀夫〉
   2 頭痛に関する解剖学的部位 〈今井 昇〉
   3 頭痛診療の手順(診療アルゴリズムなど含めた解説) 〈飯ケ谷美峰〉
   4 救命救急室(ER)における頭痛診療 〈山口啓二〉


II 片頭痛
   1 片頭痛はどのような病気で,どのように診断するのですか?〈滝沢 翼,清水利彦〉
   2 片頭痛の病態はどのように考えられていますか? 〈柴田 護〉
   3 片頭痛の急性期治療はどのようにしたらよいでしょうか? 〈岩下達雄〉
   4 片頭痛の予防療法はどうしたらいいのでしょうか?〈渡邉由佳,平田幸一,五十嵐久佳〉
   5 片頭痛に対する漢方治療にはどのようなものがありますか?〈五野由佳理〉
   6 片頭痛の誘発因子と増悪因子にはどのようなものがありますか?〈西郷和真〉
   7 月経時片頭痛の診断および治療はどのようにしたらよいでしょうか?〈稲垣美恵子〉
   8 妊娠中または授乳中の片頭痛患者さんはどのように治療したらよいでしょうか? 〈稲垣美恵子〉
   9 脳幹性前兆を伴う片頭痛および片麻痺性片頭痛の診断および治療はどのようにすればいいですか?
    〈濱田征宏,西郷和真〉
   10 小児の片頭痛の診断および治療はどのようにしたらよいでしょうか?〈桑原健太郎〉
   11 慢性片頭痛の診断および治療はどのようにするのでしょうか?〈古和久典,中島健二〉
   12 前庭性片頭痛はどのような頭痛ですか? 〈西郷和真〉
  case approach 片頭痛症例〈岩下達雄〉


III 緊張型頭痛
   1 緊張型頭痛はどのような病気で,どのように診断するのですか?〈小泉健三〉
   2 緊張型頭痛の病態はどのように考えられているのですか?〈大熊壮尚〉
   3 緊張型頭痛の治療はどのようにしたらよいでしょうか?〈辰元宗人〉
  case approach 緊張型頭痛症例〈辰元宗人〉


IV 三叉神経・自律神経性頭痛
   1 三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)にはどのような頭痛がありますか? 〈小堺有史〉
   2 群発頭痛の診断および治療はどのようにするのでしょうか?〈永田栄一郎〉
   3 群発頭痛の病態はどのように考えられていますか? 〈島津智一〉
   4 発作性片側頭痛および持続性片側頭痛の診断および治療はどのようにするのでしょうか?〈伊澤良兼〉
   5 短時間持続性片側神経痛様頭痛発作とはどのような頭痛ですか?〈菊井祥二,竹島多賀夫〉
  case approach 群発頭痛症例〈今井 昇〉


V その他の一次性頭痛疾患
   1 一次性咳嗽性頭痛はどんな頭痛ですか? 〈工藤雅子〉
   2 一次性運動時頭痛はどのような頭痛ですか? 〈工藤雅子〉
   3 性行為に伴う一次性頭痛はどのような頭痛ですか? 〈工藤雅子〉
   4 一次性雷鳴頭痛はどのような頭痛ですか? 〈柴田興一〉
   5 寒冷刺激による頭痛はどのような頭痛ですか? 〈柴田興一〉
   6 一次性穿刺様頭痛はどのような頭痛ですか? 〈柴田興一〉
   7 貨幣状頭痛はどのような頭痛ですか? 〈藤木直人〉
   8 睡眠時頭痛はどのような頭痛ですか? 〈藤木直人〉
   9 新規発症持続性連日性頭痛はどのような頭痛ですか? 〈土井 光〉
  case approach 睡眠時頭痛症例〈藤木直人,保前英希〉


VI 二次性頭痛
   1 二次性頭痛にはどのようなものがあり,どのように診断しますか?〈安富大祐〉
   2 頭頸部外傷・傷害による頭痛にはどのようなものがありますか? 〈松森保彦〉
   3 頭頸部血管障害による頭痛にはどのようなものがありますか? 〈大木宏一〉
   4 くも膜下出血による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈堀口 崇〉
   5 巨細胞性動脈炎による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈藤木直人〉
   6 解離性動脈瘤による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈松森保彦〉
   7 RCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか?
    〈橋本洋一郎,山川 誠,渡利茉里,阪本徹郎〉
   8 CADASILによる頭痛はどのような特徴がありますか?〈尾崎彰彦〉
   9 MELASによる頭痛にはどのような特徴がありますか? 〈飯塚高浩〉
   10 下垂体卒中による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈秋山武紀〉
   11 低髄液圧による頭痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈米田 浩,鈴木倫保〉
   12 薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛,MOH)はどのように診断し,
     治療するのでしょうか? 〈海野佳子〉
   13 感染症による頭痛にはどのようなものがありますか? 〈伊澤良兼〉
   14 高山性頭痛はどのような頭痛ですか? 〈滝沢 翼,清水利彦〉
   15 飛行機頭痛はどのような頭痛ですか? 〈滝沢 翼,清水利彦〉
   16 顎関節症による頭痛はどのような頭痛ですか? 〈和嶋浩一〉
   17 精神疾患による頭痛にはどのようなものがありますか?〈都田 淳,端詰勝敬〉
  case approach MELASによる頭痛症例 〈飯塚高浩〉
  case approach 薬剤の使用過多による頭痛症例 〈海野佳子〉


VII 有痛性脳神経ニューロパチー,他の顔面痛およびその他の頭痛
   1 三叉神経痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈高橋牧郎〉
   2 舌咽神経痛はどのように診断し,治療するのでしょうか? 〈高橋牧郎〉
   3 中間神経痛はどのような病気ですか? 〈高橋牧郎〉
   4 口腔内灼熱症候群(BMS)はどのような病気ですか? 〈佐藤 仁〉
  case approach 三叉神経痛症例〈高橋牧郎〉


  索 引

執筆者一覧

  • 慶應義塾大学医学部神経内科 教授 鈴木則宏  シリーズ監修
  • 慶應義塾大学医学部神経内科 専任講師 清水利彦  編集
  • 富永病院 副院長 竹島多賀夫
  • 静岡赤十字病院神経内科 部長 今井 昇 
  • 北里研究所病院神経内科 部長 飯ケ谷美峰
  • 一宮西病院神経内科 部長 山口啓二 
  • 慶應義塾大学医学部神経内科 滝沢 翼 
  • 慶應義塾大学医学部神経内科 専任講師 柴田 護 
  • 稲城市立病院神経内科 部長 岩下達雄 
  • 獨協医科大学日光医療センター神経内科 准教授 渡邉由佳 
  • 獨協医科大学神経内科 教授 平田幸一 
  • 富士通クリニック頭痛外来 五十嵐久佳
  • 北里大学医学部総合診療医学 診療講師 五野由佳理
  • 近畿大学総合理工学研究科 准教授/医学部神経内科 兼任 西郷和真 
  • 千船病院産婦人科 部長 稲垣美恵子
  • 近畿大学医学部神経内科学 医学部講師 濱田征宏 
  • 広島市立広島市民病院小児科 部長 桑原健太郎
  • 鳥取大学医学部脳神経医科学講座脳神経内科学分野 准教授 古和久典 
  • 独立行政法人国立病院機構松江医療センター 院長 中島健二 
  • 慶應義塾大学医学部神経内科 専任講師 小泉健三 
  • 東海大学医学部神経内科 准教授 大熊壮尚 
  • 獨協医科大学神経内科 准教授 辰元宗人 
  • けいゆう病院神経内科 部長 小堺有史 
  • 東海大学医学部内科学系神経内科 教授 永田栄一郎
  • 埼玉精神神経センター神経内科 院長補佐 島津智一 
  • 慶應義塾大学医学部神経内科 伊澤良兼 
  • 富永病院神経内科 副部長 菊井祥二 
  • 岩手医科大学内科学講座神経内科・老年科分野 講師 工藤雅子 
  • 東京女子医科大学東医療センター内科 准教授 柴田興一 
  • 国立病院機構北海道医療センター神経内科 医長 藤木直人 
  • 土井内科神経内科クリニック 副院長 土井 光 
  • 帯広厚生病院神経内科 診療部長 保前英希 
  • 国立病院機構東京医療センター神経内科 内科医長 安富大祐 
  • 仙台頭痛脳神経クリニック 院長 松森保彦 
  • 慶應義塾大学医学部神経内科 専任講師 大木宏一 
  • 慶應義塾大学医学部脳神経外科 専任講師 堀口 崇 
  • 熊本市民病院神経内科 首席診療部長 橋本洋一郎
  • 熊本市民病院神経内科 山川 誠 
  • 熊本市民病院神経内科 渡利茉里 
  • 熊本市民病院神経内科 阪本徹郎 
  • 大阪府済生会中津病院神経内科 部長 尾崎彰彦 
  • 北里大学医学部神経内科学 准教授 飯塚高浩 
  • 慶應義塾大学医学部脳神経外科 専任講師 秋山武紀 
  • 健和会大手町病院脳神経外科 主任部長 米田 浩 
  • 山口大学大学院脳神経外科 教授 鈴木倫保 
  • 杏林大学医学部脳卒中医学教室 講師/六本木ヒルズクリニック神経内科・頭痛外来 海野佳子 
  • 慶應義塾大学医学部歯科口腔外科 専任講師 和嶋浩一 
  • 東邦大学医療センター大森病院心療内科 都田 淳 
  • 東邦大学医療センター大森病院心療内科 教授 端詰勝敬 
  • 大阪赤十字病院神経内科 部長 高橋牧郎 
  • 昭和大学歯学部口腔外科学講座顎顔面口腔外科学部門 佐藤 仁 
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