Annual Review 神経2014
- 定価:
- 10,780円(本体価格9,800円+税)
在庫なし
書誌情報
| サイズ | B5判 |
|---|---|
| 頁 | 292頁 |
| ISBN | 978-4-498-22814-6 |
| 発行日 | 2014年01月23日 |
内容
序文
序
「Annual Review神経」も,2010年版から新編集委員での体制となり,5年の月日が経ちました.本書の基本方針は,臨床神経学を専門とする医師を対象に,基礎および臨床研究の最新の動向を専門家に詳細に解説して頂き,明日の実地臨床の質の向上につなげて頂くことであります.この中で,「本年の動向」として特に新しい知見について特集を組み,最新情報を提供するなどの企画も取り入れて参りました.
では,臨床の現場はどのような状況でしょうか.最近は,初期臨床研修,後期専門研修,また各種専門医制度などが整備され,さらに第三者機関として日本専門医機構が立ち上がり,統一的方針で認定する方向になっております.特に外科分野の先生方には,技術認定や手術症例数の枠などの規定があり,多忙を極める毎日となっております.また,各種ガイドラインも整備され,専門医取得にはガイドラインの学習が欠かせません.これらの体制整備自体は歓迎すべきものですが,基礎的病態の研究や理解が軽視される傾向にあることを危惧しております.臨床情報は,これらの基礎にある病態の一部が表現されているに過ぎませんが,特に神経系の分野では得られる情報が限定的であります.限られた情報から,病態を推定して治療を導くには,やはり基本的な神経科学の知識の習得が欠かせません.このような流れのなか,神経科学からみた病態研究の最新情報を広い範囲で提供するものとして,本書は益々その意義が高まっているのではないかと思っております.
本年度の内容も様々な分野での世界的な研究が盛りだくさんとなっております.脊髄小脳変性症の新たな展開に加え,computerの進歩を取り入れた画像技術やbrain machine interfaceなどの治療への試み,流体解析の進歩などが,詳細に解説されております.また,脳腫瘍では新規薬物治療が導入されるなど,臨床現場での治療が大きく変化しつつあり,これらの動向も解説して頂いております.編集会議では,多くの優れたトピックが取り上げられておりますが,その一部しか提供できていない現状をご理解頂き,来年度以降に是非ともご期待頂きたいと思います.
神経科学は,生理,画像,病理,疫学,遺伝子等の関連分野が多く,また各分野で多くの研究者の努力で新たな知見が集積してきております.日本の臨床医,研究者がその発展を支えてきた分野も多く,改めて感心しております.特に,若手の臨床の先生方には,本書から興味ある分野を探し是非とも飛び込んで頂きたいと思っております.また,日々多忙を極めながらも第一線で活躍されている先生方にも,最新の病態理解の一助として本書を活用して頂けることを願い,編集者一同の序の言葉とさせて頂きます.
2014年1月
編集者一同