循環器内科グリーンノート
内容
改訂2版 2018年3月刊行予定
循環器内科の若手医師にとり本当に必要な知識とは何か,それをいかにして日々の診療に生かすべきか.必要にして充分な情報を1冊に集約した,最新のコンパクトマニュアル.ベッドサイドで奮闘する研修医や若手医師が白衣のポケットに備えれば,心強い味方となろう.岡山大学循環器内科が総力を結集して送り出す.新たなるバイブル,ここに誕生!
序文
序 文
心不全,冠動脈疾患そして不整脈など循環器疾患は患者数が多く,最も診療する機会が多いcommon diseaseです.人口減少が進行する我が国においても,今後,患者数の増加が予測されています.他科の患者でも,高齢者であれば心不全や動脈硬化性疾患あるいは心房細動など何かしら循環器疾患をもっていることが多く,コンサルトという形で循環器医が関わることも増えています.このように需要が多いことから,循環器診療に興味を持っていただける医師が増えることが望まれます.
ところが,循環器はハードルが高いと思われているのも事実です.疾患が多彩である,検査や治療が多く専門性が高い,一人前になるには時間がかかる,などがその理由です.しかし,循環器にはそれらを凌駕する素晴らしい魅力があります.結果がクリアなため,自分で治療した実感そして達成感を持つことができます.さらに,ガイドラインが整備されているため,若手医師であっても自信を持って一定水準の診療ができるようになってきています.“自分の手で患者を治す.”,医師として何ごとにも代えがたい幸せでしょう.
では,循環器医としてスキルアップするにはどのようにしたらよいのでしょうか? 研修施設間でカリキュラムやできることに歴然とした差があるのも事実です.難しい症例を前に立ちすくんで,循環器への興味を失ってしまうことも懸念されます.そのような時に頼りになるように作られたのが, “循環器内科グリーンノート”です.研修医や若手医師に寄り添い,ベッドサイドで困った症例に出会った時に活用してもらえるように企画しました.執筆者には自分が若手であったころを思い出し,何がわからなかったか,必要な知識は何か,そしてどう実践すればよいのか,わかりやすく記述してもらっています.
本書が若手医師の循環器バイブルになることができたら,執筆者一同の大きな喜びです.
平成28年8月
岡山大学大学院循環器内科学教授 伊藤 浩
目次
目 次
I.総 論
1.解剖 〈吉田賢司〉
2.基準値一覧 〈吉田賢司〉
3.循環器疾患のバイオマーカー 〈吉田賢司〉
4.身体所見 〈吉田賢司〉
5.基本検査
1.胸部X線 〈三好 亨〉
2.心電図 〈森田 宏〉
3.Holter 心電図 〈杉山洋樹〉
4.ループ式心電計 〈杉山洋樹〉
5.運動負荷心電図 〈杉山洋樹〉
6.加算平均心電図とTWA 〈杉山洋樹〉
7.ABI,SPP 〈三好 亨〉
8.FMD 〈三好 亨〉
9.PWV,CAVI 〈三好 亨〉
10.CPX 〈三好 亨〉
11.24時間血圧計 〈三好 亨〉
12.睡眠ポリノグラフ検査 〈谷山真規子,伊藤 浩〉
13.Head-up-tilt試験 〈谷山真規子,伊藤 浩〉
14.心エコー図検査 〈麻植浩樹,伊藤 浩〉
15.経食道心エコー図検査 〈麻植浩樹,伊藤 浩〉
16.血管エコー 〈麻植浩樹,伊藤 浩〉
17.MDCT 〈大澤和宏〉
18.心臓 MRI 〈三木崇史,伊藤 浩〉
19.核医学検査 〈小出祐嗣,伊藤 浩〉
20.FDG-PET 〈三木崇史,伊藤 浩〉
21.右心カテーテル検 〈福家聡一郎〉
22.冠動脈造影,左室造影 〈多田 毅〉
23.IVUS,OCT, 血管内視鏡 〈片山祐介〉
24.電気生理学的検査 〈渡邊敦之〉
25.心筋生検 〈時岡浩二〉
II.救急外来編
1.救急初期対応
1.診察,トリアージ 〈齋藤博則〉
2.一次救命処置 〈齋藤博則〉
3.二次救命処置 〈齋藤博則〉
2.救急で必須の手技
1.心臓マッサージ 〈河合勇介〉
2.カウンターショック 〈河合勇介〉
3.気道確保 〈河合勇介〉
4.動静脈穿刺 〈河合勇介〉
5.一時ペーシング 〈河合勇介〉
6.心嚢ドレナージ 〈河合勇介〉
3.緊急を要する疾患
1.急性心不全 〈伊藤 浩〉
2.急性冠症候群,急性心筋梗塞 〈柚木 佳〉
3.たこつぼ心筋症 〈高谷陽一〉
4.急性心筋炎,劇症心筋炎 〈高谷陽一〉
5.大動脈の緊急症(急性大動脈解離,大動脈瘤破裂) 〈土井正行〉
6.心タンポナーデ 〈河合勇介〉
7.重症心室不整脈 〈大河啓介〉
8.急性肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症 〈更科俊洋〉
9.急性期乏尿・無尿の機序とその対策 〈伊藤 浩〉
III.一般外来・入院編
1.このような患者を診たら─外来で─
1.労作時の息切れ 〈中川晃志〉
2.胸痛 〈中川晃志〉
3.動悸,脈が飛ぶ 〈中川晃志〉
4.失神,前失神 〈中川晃志〉
5.浮腫 〈中川晃志〉
6.健診での異常 〈橘 元見〉
7.他科術前 〈三好章仁〉
8.デバイス外来 〈三好章仁〉
2.慢性管理を要する疾患
1.慢性心不全 〈和田匡史〉
2.慢性心不全:拡張不全 〈伊藤 浩〉
3.右心不全 〈赤木 達〉
4.労作性狭心症,無症候性心筋虚血 〈櫻木 悟〉
5.冠攣縮性狭心症 〈櫻木 悟〉
6.大動脈弁狭窄症 〈丸尾 健〉
7.大動脈弁閉鎖不全症 〈丸尾 健〉
8.僧帽弁閉鎖不全症 〈丸尾 健〉
9.僧帽弁狭窄症 〈丸尾 健〉
10.感染性心内膜炎 〈久保元基〉
11.心膜炎 〈上岡 亮〉
12.心筋疾患 〈中村一文〉
13.心房細動 〈村上正人〉
14.頻脈性不整脈 〈平松茂樹〉
15.徐脈性不整脈 〈宮地晃平〉
16.成人先天性心疾患 〈杜 徳尚〉
17.心腔内血栓と心臓腫瘍 〈時岡浩二〉
18.肺高血圧症 〈小川愛子〉
19.二次性高血圧 〈橘 元見〉
20.腎動脈狭窄症 〈宗政 充〉
21.末梢動脈疾患 〈荒井靖典,中濱 一〉
22.頸動脈狭窄症 〈宗政 充〉
23.神経調節性失神 〈谷山真規子,伊藤 浩〉
24.妊娠と出産 〈酒谷優佳〉
3.心臓リハビリテーション 〈岡 岳文〉
4.リスク因子のコントロール
1.2型糖尿病,インスリン抵抗性 〈伊藤 浩〉
2.高血圧 〈伊藤 浩〉
3.脂質異常症 〈伊藤 浩〉
4.慢性腎臓病 〈伊藤 浩〉
5.睡眠障害の病態─診断と治療 〈谷山真規子,伊藤 浩〉
IV.治療編
1.薬物療法
1.抗血小板薬 〈吉田雅言〉
2.抗凝固薬 〈大河啓介〉
3.β遮断薬 〈橋本克史〉
4.ACE阻害薬・ARB 〈橋本克史〉
5.Ca拮抗薬 〈橋本克史〉
6.ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 〈戸田洋伸,伊藤 浩〉
7.利尿薬の使い方 〈戸田洋伸,伊藤 浩〉
8.スタチン 〈橋本克史〉
9.ω-3多価不飽和脂肪酸 〈橋本克史〉
10.抗不整脈薬の使い方 〈森田 宏〉
11.硝酸薬,ニコランジル 〈戸田洋伸,伊藤 浩〉
12.強心薬 〈戸田洋伸,伊藤 浩〉
13.肺血管作動薬 〈小川愛子〉
2.非薬物療法
1.経皮的冠動脈インターベンション 〈細木信吾〉
2.Structural intervention 〈木島康文〉
3.カテーテルアブレーション 〈永瀬 聡〉
4.ペースメーカー 〈杉山弘恭,西井 伸洋〉
5.ICD,CRT(D) 〈西井 伸洋〉
6.人工呼吸器 〈福家聡一郎〉
7.非侵襲的陽圧換気療法 〈福家聡一郎〉
8.大動脈内バルーンパンピング,経皮的心肺補助装置 〈江尻健太郎〉
9.左室補助人工心臓 〈更科俊洋〉
10.心臓移植 〈更科俊洋〉
11.和温療法 〈宮田昌明〉
索引
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