Annual Review 神経2014
【編集】
B5判 292頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-22814-6
2014年01月発行
在庫なし
Annual Review 神経2014
【編集】
B5判 292頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-22814-6
2014年01月発行
在庫なし
目 次
I.Basic Neuroscience
1.神経生理
1) | 歩行と脊髄制御 〈中澤公孝 一寸木洋平〉 |
2) | 小脳症状の解析―predictive 〈筧 慎治 李 鍾昊〉 |
1) | Asidan/SCA36の分子病理 〈阿部康二 池田佳生〉 |
1) | 筋萎縮性側索硬化症(ALS)における疾患の発症と病態進展機序 〈関口輝彦 阿部圭輔 大久保卓哉 叶内 匡 横田隆徳〉 |
2) | 近位筋優位遺伝性運動感覚ニューロパチー(HMSN-P)の分子病態 〈石浦浩之〉 |
1) | fMRIによるニューロフィードバック 〈守口善也〉 |
2) | ミクログリアPET 〈島田 斉 樋口真人〉 |
3) | 融合3次元画像の臨床応用 〈金 太一〉 |
1) | 特発性正常圧水頭症―最近の進歩― 〈宮嶋雅一 新井 一〉 |
2) | デフォルト・モード・ネットワークと安静状態脳活動: 基礎と応用 〈今水 寛 川人光男〉 |
3) | パーキンソン病に対する細胞移植治療 〈土井大輔 高橋 淳〉 |
4) | アルツハイマー病の根本治療としての抗アミロイドβの現状と展望 〈伊東大介〉 |
5) | 尾状核尾部における情報統合と感覚運動変換 〈山本慎也 彦坂興秀〉 |
6) | 神経内科と漢方 〈村松慎一〉 |
7) | 脳表電極を用いたブレイン・マシン・インターフェース 〈平田雅之 柳澤琢史 吉峰俊樹〉 |
8) | 日本人の未破裂脳動脈瘤 〈森田明夫〉 |
1) | レトロウイルスと神経疾患 〈中川正法〉 |
2) | 小児期発症細菌性髄膜炎の診断と治療 〈川崎幸彦〉 |
1) | 非弁膜症性心房細動患者の脳塞栓症予防のための経口抗凝固薬の新たな展望 〈棚橋紀夫〉 |
2) | もやもや病の遺伝子解析(RNF213) 〈宮武聡子 松本直通〉 |
3) | 脳動脈瘤の数値流体力学(computational fluid dynamics: CFD) 〈石田藤麿 滝 和郎〉 |
1) | 視床下部過誤腫 〈亀山茂樹〉 |
2) | 神経膠腫に対するconvection-enhanced delivery 〈齋藤竜太 冨永悌二〉 |
3) | 悪性神経膠腫に対する局所化学療法(GliadelR7.7mg Implant). 〈青木友和 山田 忍〉 |
1) | 爆風による外傷性脳損傷(blast-induced traumatic brain injury) 〈中川敦寛 大谷清伸 合田圭介 Rocco Armonda 冨永悌二〉 |
1) | 小脳障害と構音障害 〈生井友紀子 田中章景〉 |
2) | タンパク質の品質管理と神経変性 〈木村洋子 垣塚 彰〉 |
1) | フェニルケトン尿症の臨床―新たな側面 〈関 守信 鈴木則宏〉 |
1) | 中枢神経炎症からの再生メカニズム 〈村松里衣子 山下俊英〉 |
2) | 多発性硬化症と視神経脊髄炎の治療―今とこれから 〈中村正史 中島一郎 藤原一男〉 |
1) | IgG4関連疾患に伴うニューロパチー 〈大山 健 小池春樹 祖父江 元〉 |
2) | ニューロパチーとプロテオグリカン 〈楠 進〉 |
1) | 筋炎における自己抗体 〈細野祐司 中嶋 蘭 三森経世〉 |
2) | 次世代シークエンサーを用いた遺伝性ミオパチーの原因解明 〈遠藤ゆかり 西野一三〉 |
1) | レム睡眠行動異常症と自律神経障害 〈宮本智之 宮本雅之〉 |
2) | 排尿障害治療の新しい展開 〈榊原隆次 舘野冬樹〉 |
1) | ノシセプチンとノシスタチン 〈芦高恵美子 伊藤誠二〉 |
2) | てんかんに対する局所脳低温療法 〈藤井正美〉 |
序
「Annual Review神経」も,2010年版から新編集委員での体制となり,5年の月日が経ちました.本書の基本方針は,臨床神経学を専門とする医師を対象に,基礎および臨床研究の最新の動向を専門家に詳細に解説して頂き,明日の実地臨床の質の向上につなげて頂くことであります.この中で,「本年の動向」として特に新しい知見について特集を組み,最新情報を提供するなどの企画も取り入れて参りました.
では,臨床の現場はどのような状況でしょうか.最近は,初期臨床研修,後期専門研修,また各種専門医制度などが整備され,さらに第三者機関として日本専門医機構が立ち上がり,統一的方針で認定する方向になっております.特に外科分野の先生方には,技術認定や手術症例数の枠などの規定があり,多忙を極める毎日となっております.また,各種ガイドラインも整備され,専門医取得にはガイドラインの学習が欠かせません.これらの体制整備自体は歓迎すべきものですが,基礎的病態の研究や理解が軽視される傾向にあることを危惧しております.臨床情報は,これらの基礎にある病態の一部が表現されているに過ぎませんが,特に神経系の分野では得られる情報が限定的であります.限られた情報から,病態を推定して治療を導くには,やはり基本的な神経科学の知識の習得が欠かせません.このような流れのなか,神経科学からみた病態研究の最新情報を広い範囲で提供するものとして,本書は益々その意義が高まっているのではないかと思っております.
本年度の内容も様々な分野での世界的な研究が盛りだくさんとなっております.脊髄小脳変性症の新たな展開に加え,computerの進歩を取り入れた画像技術やbrain machine interfaceなどの治療への試み,流体解析の進歩などが,詳細に解説されております.また,脳腫瘍では新規薬物治療が導入されるなど,臨床現場での治療が大きく変化しつつあり,これらの動向も解説して頂いております.編集会議では,多くの優れたトピックが取り上げられておりますが,その一部しか提供できていない現状をご理解頂き,来年度以降に是非ともご期待頂きたいと思います.
神経科学は,生理,画像,病理,疫学,遺伝子等の関連分野が多く,また各分野で多くの研究者の努力で新たな知見が集積してきております.日本の臨床医,研究者がその発展を支えてきた分野も多く,改めて感心しております.特に,若手の臨床の先生方には,本書から興味ある分野を探し是非とも飛び込んで頂きたいと思っております.また,日々多忙を極めながらも第一線で活躍されている先生方にも,最新の病態理解の一助として本書を活用して頂けることを願い,編集者一同の序の言葉とさせて頂きます.
2014年1月
編集者一同
執筆者一覧
【編集】
鈴木 則宏 慶應義塾大学教授
祖父江 元 名古屋大学教授
荒木 信夫 埼玉医科大学教授
宇川 義一 福島県立医科大学教授
川原 信隆 横浜市立大学教授
【著者】
中澤公孝 一寸木洋平 筧 慎治
李 鍾昊 阿部康二 池田佳生
関口輝彦 阿部圭輔 大久保卓哉
叶内 匡 横田隆徳 石浦浩之
守口善也 島田 斉 樋口真人
金 太一 宮嶋雅一 新井 一
今水 寛 川人光男 土井大輔
高橋 淳 伊東大介 山本慎也
彦坂興秀 村松慎一 平田雅之
柳澤琢史 吉峰俊樹 森田明夫
中川正法 川崎幸彦 棚橋紀夫
宮武聡子 松本直通 石田藤麿
滝 和郎 亀山茂樹 齋藤竜太
冨永悌二 青木友和 山田 忍
中川敦寛 大谷清伸 合田圭介
Rocco Armonda 冨永悌二 生井友紀子
田中章景 木村洋子 垣塚 彰
関 守信 鈴木則宏 村松里衣子
山下俊英 中村正史 中島一郎
藤原一男 大山 健 小池春樹
祖父江 元 楠 進 細野祐司
中嶋 蘭 三森経世 遠藤ゆかり
西野一三 宮本智之 宮本雅之
榊原隆次 舘野冬樹 芦高恵美子
伊藤誠二 藤井正美
株式会社中外医学社 〒162-0805 東京都新宿区矢来町62 TEL 03-3268-2701/FAX 03-3268-2722
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