II.Basic nephrology
A.生理
1. | Klotho遺伝子の発現調節機構 〈古川雄祐 東 昌広 草野英二〉 | |
Klotho遺伝子と腎不全の関連
Klotho遺伝子の構造と組織特異的発現
DNAメチル化による遺伝子発現の調節
プロモーター・メチル化によるKlotho遺伝子の発現調節
2. | 尿酸降下薬の分子標的としての新規尿酸/有機酸トランスポーター 〈木村 徹〉 | |
尿酸代謝と高尿酸血症
ゲノムワイド関連解析が明らかにする高尿酸血症・痛風関連遺伝子
尿酸降下薬の分子標的としての尿酸/有機酸トランスポーター
3. | 食塩感受性高血圧におけるNEDD4Lの役割 〈石上友章〉 | |
NEDD4とNEDD4L
ヒトNEDD4L遺伝子のresequencingによる新規exonと機能的SNPの発見
I型ヒトNEDD4Lの機能の解析
NeddL C2ドメイン特異的ノックアウトマウスの作製
高血圧の成因―尿細管性機序とNedd4L
4. | 糸球体レニン・アンジオテンシン系 〈香美祥二〉 | |
腎組織RASとは?
糸球体RAS
腎組織RAS活性化の評価法とその臨床応用
B.免疫・病理
1. | 糖鎖不全IgAに対する新規受容体とIgA腎症発症機序 〈金子佳賢 成田一衛〉 | |
IgAに対する受容体
IgA腎症の発症機序
2. | 血管炎発症のメカニズム: ANCAと好中球ライソゾーム酵素MPOの関与 〈鈴木和男〉 | |
好中球とその自己抗体ANCA
MPO-ANCA関連血管炎における血管内皮細胞傷害機構
ANCA関連血管炎のモデルマウス: 病態解明や治療法開発に有用
その他のトピックス
3. | 腎臓におけるオートファジーの制御と病態への関与 〈久米真司 古家大祐 前川 聡〉 | |
オートファジーとは?
各臓器におけるオートファジーの役割と疾患との関連
腎臓におけるオートファジー
腎疾患とオートファジー
C.分子生物学
1. | TSC1/TSC2-mTOR axisの異常が関わる病態発生機構 〈小林敏之〉 | |
TSC1/TSC2-mTOR axis
TSC1/TSC2変異を原因とする遺伝病:結節性硬化症
腎癌: 低酸素応答とmTOR
多発性嚢胞腎: 線毛形成・機能とmTOR
糖尿病性腎症: 足細胞とmTOR
2. | 脂肪由来間葉系幹細胞(ASC)を用いた難治性腎疾患・自己免疫疾患への新たな治療開発 〈古橋和拡 坪井直毅 丸山彰一〉 | |
間葉系幹細胞の特徴
MSCがもつ免疫調整能
腎疾患へのMSCの治療応用
3. | 低酸素下における転写因子HIFの血管内皮細胞での結合部位に関する解析 〈三村維真理 南学正臣〉 | |
低酸素下における遺伝子発現のマスターレギュレーターHIF1
マイクロアレイを用いたHIF1下流遺伝子の同定
高速シークエンサーとクロマチン免疫沈降を用いた網羅解析
低酸素下におけるHIF1下流遺伝子の同定
D.検査・診断
1. | 腎臓病総合レジストリーの登録および二次研究の状況 〈横山 仁〉 | |
腎生検データベース(J-RBR)/腎臓病総合レジストリー(J-KDR)の構築
J-RBR/J-KDRへの登録および腎生検登録例の解析
ネフローゼ症候群の解析
急速進行性腎炎症候群の解析
IgA腎症の解析
J-RBR/J-KDRの臨床・疫学・病理研究への応用
2. | 腎機能の可視化 〈井上 勉 小澤栄人 鈴木洋通〉 | |
腎機能の可視化: 核医学検査
腎機能の可視化: 超音波検査
腎機能の可視化: CT
腎機能の可視化: MRI
腎機能の可視化: functional MRI
III.Clinical nephrology
A.糸球体障害
1. | IgA腎症の病態における扁桃B細胞の役割および尿中糖鎖異常IgA1測定の有用性 〈鈴木 仁 富野康日己〉 | |
IgA腎症と粘膜免疫
扁桃病巣感染
IgA腎症におけるTLR9の役割と扁桃細胞との関わり
糖鎖異常IgA1産生系における扁桃細胞の関与
血中および尿中糖鎖異常IgA1と免疫複合体
2. | 扁摘・ステロイドパルス療法のランダム化比較試験 〈宮崎陽一 川村哲也 富野康日己〉 | |
ステロイドパルス療法の有効性に関する成績
扁摘・ステロイドパルス療法の有効性に関する成績
扁摘・ステロイドパルス療法のランダム化比較試験(RCT)の目的・方法
扁摘・ステロイドパルス療法のランダム化比較試験(RCT)の患者背景・結果
3. | 上皮細胞極性が制御する糸球体濾過バリアー 〈張田 豊〉 | |
細胞極性を制御する分子メカニズム
糸球体上皮細胞の極性構造糸球体上皮細胞の分化における極性形成
糸球体上皮細胞の極性維持メカニズム
B.尿細管・間質障害
1. | 腎線維化とepithelial-mesenchymal transition(EMT) 〈岡田浩一〉 | |
epithelial-mesenchymal transition(EMT)とは
2型EMTと腎線維化: pro & con
EMT評価の問題点と今後の展望
2. | 尿細管障害と再生の分子機序 〈石原正行 藤枝幹也 寺田典生〉 | |
腎臓分野の再生医学
尿細管細胞再生に関与する細胞
オートファジーとマイトファジー
C.全身性疾患と腎障害
1. | 糖尿病性腎症と脂質代謝異常 〈桑原孝成 向山政志 中尾一和〉 | |
糖尿病性腎症のリスクとしての脂質代謝異常・遺伝的背景
脂質代謝異常への治療介入と腎予後
糖尿病性腎症で認める脂質代謝異常の特徴
脂質による糖尿病性腎症悪化の分子機序
今後の治療展開
2. | 肺・腎連関 〈湯澤由紀夫 林 宏樹〉 | |
CKDにおけるRAS活性化を介する機能的な腎・肺連関
Critical Care Nephrologyにおける腎・肺クロストーク
AKI後のALI/ARDS発症に重要な因子
3. | AGEsと血管合併症 〈山岸昌一〉 | |
糖尿病性血管合併症の機序―大規模臨床研究からの考察
AGEs
AGEsと糖尿病性腎症
AGEsと動脈硬化症
バイオマーカーとしてのAGEsと可溶型RAGE(sRAGE)の意義
4. | 妊娠高血圧腎症の発症分子機構 〈金崎啓造〉 | |
妊娠高血圧腎症とは
今後の展開―モデル動物を用いたtranslational research
5. | ANCA関連血管炎: ANCA標的抗原の好中球細胞膜表面レセプター 〈臼井丈一 山縣邦弘〉 | |
ANCAの3つの作用点
細胞膜proteinase 3発現のメカニズムProteinase 3レセプターとしてのCD177
D.水電解質異常
1. | 慢性腎臓病とリン代謝,FGF23 〈加藤秀樹 内田俊也〉 | |
生理的状態におけるリン代謝
FGF23の発見
慢性腎臓病における新しいtrade-off仮説
FGF23の腎疾患,死亡率,心肥大への影響
2. | 遺伝性塩類喪失性尿細管機能異常症(Salt-losing tubulopathy)の分子病態―Bartter症候群,Gitelman症候群における統一疾患名の提唱 〈野津寛大 貝藤裕史 飯島一誠 五十嵐隆〉 | |
BS,GSにおける,従来の診断における問題点
Salt-losing tubulopathy(SLT: 遺伝性塩類喪失性尿細管機能異常症)という疾患概念の提唱
3. | 酸塩基平衡についての最近の知見―特に集合管における酸分泌調節機構について― 〈鶴岡秀一〉 | |
集合管における2種の間在細胞と代謝性アシドーシスの影響
hensin
シクロスポリンAによる遠位型尿細管性アシドーシスとhensin
細胞外pH感知性G蛋白質連関蛋白GPR4
E.腎不全
1. | 世界の透析導入基準と本邦のガイドライン 〈友 雅司〉 | |
本邦の透析導入基準
世界の透析導入基準
腎機能低下時の腎機能としてのeGFRの妥当性
Early referralと患者教育
透析導入時期とeGFR
日本透析医学会血液透析ガイドライン
2. | AKIの予防と治療 〈宮本雅仁 柴垣有吾〉 | |
AKIのリスクの同定・評価
層別化されたリスクに対応したAKI予防策
AKI症候/所見モニタリングによるAKI発症の早期認知AKIの治療
3. | 長期透析患者の腎移植の現況と問題点 〈中村道郎〉 | |
長期透析歴患者への腎移植がなぜ増加するのか
長期透析歴をもつ腎移植レシピエントの特徴
長期透析歴患者への腎移植―手術,周術期における問題点―
長期透析患者への腎移植―問題点とその後の成績―
問題点解決のための対策
4. | 先行的腎移植 〈高橋公太〉 | |
理想的な腎代替療法: 先行的腎移植
先行的腎移植の歴史
先行的腎移植の効用
先行的腎移植の実際
索 引