Annual Review神経2015
【編集】 / 鈴木 則宏 慶應義塾大学教授 / 祖父江 元 名古屋大学教授 / 荒木 信夫 埼玉医科大学教授 / 宇川 義一 福島県立医科大学教授
B5判 300頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-22815-3
2015年01月発行
在庫なし
Annual Review神経2015
【編集】 / 鈴木 則宏 慶應義塾大学教授 / 祖父江 元 名古屋大学教授 / 荒木 信夫 埼玉医科大学教授 / 宇川 義一 福島県立医科大学教授
B5判 300頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-22815-3
2015年01月発行
在庫なし
注目すべきトピックを厳選し,その分野の第一人者が内外の文献を踏まえて最新の進歩を展望する.定評あるシリーズの最新年度版である.
目 次
I.Basic Neuroscience
1.神経生理
1) | オレキシンと姿勢制御 〈高草木 薫〉 |
2) | 脳波とfMRIの同時計測による睡眠と意識の研究 〈宮内 哲 寒 重之〉 |
3) | 小脳入力または大脳基底核入力を受ける視床運動核ニューロンの特性 〈中村公一〉 |
1) | DYT3 〈後藤 惠〉 |
1) | 多系統萎縮症の遺伝学 〈三井 純〉 |
2) | 神経変性疾患でのエピゲノム異常 〈岩田 淳〉 |
1) | タウPETイメージング 〈島田 斉 石川 愛 北村聡一郎 樋口真人〉 |
2) | DAT scan 〈佐々木貴浩〉 |
1) | 神経変性疾患の共通病態としてのDNA損傷修復異常 〈藤田慶大 岡澤 均〉 |
2) | 発達障害とオリゴデンドロサイト/ミエリンの異常 〈櫻井 武〉 |
3) | 脳機能イメージング法における実験手法の最近の動向 〈河内山隆紀 大野優美子〉 |
4) | パーキンソン病におけるprodromal phaseの診断の進歩 〈谷口さやか 武田 篤〉 |
5) | 抗VGKC複合体抗体が関連するIsaacs症候群,Morvan症候群,辺縁系脳炎 〈渡邊 修〉 |
6) | 脳型トランスフェリンの基礎と臨床: 疾患マーカーとしての糖鎖修飾 〈星 京香 橋本康弘 吉原章王 本多たかし 宮嶋雅一 新井 一 荒井啓行 古川勝敏〉 |
7) | 高次脳機能と小脳 〈植松明子 田中真樹〉 |
8) | 脳腫瘍への光線力学的療法 〈伊関 洋 川瀬悠樹〉 |
1) | ポリオウイルスの神経向性のメカニズム 〈小池 智〉 |
2) | 神経炎症におけるミクログリアの多様性 〈澤田 誠〉 |
1) | 主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞に対するハイブリッド治療(rt-PA静注療法+血管内治療) 〈山上 宏〉 |
2) | TIAのAICSとしてのとらえ方 〈長谷川泰弘〉 |
3) | もやもや病の再出血予防(Japan Adult Moyamoya Trial) 〈舟木健史 ?橋 淳 宮本 享〉 |
1) | 膠芽腫のDNAメチル化とInterferon-β療法―INTEGRA study 〈本村和也 夏目敦至 若林俊彦〉 |
2) | 頭蓋咽頭腫の治療選択 〈森迫拓貴 後藤剛夫 大畑建治〉 |
1) | 重症頭部外傷治療・管理のガイドライン2013 〈前田 剛 吉野篤緒 片山容一〉 |
2) | 日本の頭部外傷の近年の動向: 頭部外傷データバンクから 〈鈴木倫保 末廣栄一〉 |
1) | パーキンソン病での歩行解析 〈三原雅史〉 |
2) | パーキンソン病での咀嚼解析 〈安達一典〉 |
1) | 神経細胞およびグリア細胞におけるケトン体代謝の重要性 〈?橋愼一〉 |
1) | 中枢神経障害を合併したニューロパチーにおける抗neurofascin抗体の意義 〈緒方英紀 山? 亮 吉良潤一〉 |
1) | 家族性アミロイドポリニューロパチーの新規治療 〈関島良樹〉 |
2) | 脱髄性ニューロパチーのランビエ絞輪部における分子病態 〈川頭祐一 小池春樹 祖父江 元〉 |
3) | 免疫性末梢神経疾患における自己抗体 〈深見祐樹 結城伸泰〉 |
1) | LAMP-2欠損によるダノン病の病態 〈古田晶子 内山安男 西野一三〉 |
1) | 脳画像と自律神経系―消化管機能と脳機能画像 〈田中由佳里 福土 審〉 |
2) | Lewy小体関連疾患と睡眠障害 〈鈴木圭輔 宮本雅之 宮本智之 平田幸一〉 |
3) | アミロイドーシスにおける自律神経障害 〈安東由喜雄〉 |
1) | Restless legs syndrome(RLS)の現状 〈野村哲志 中島健二〉 |
2) | 島皮質と共感 〈寺澤悠理 加藤元一郎〉 |
3) | DC脳波の新展開 〈金澤恭子 人見健文 井内盛遠 池田昭夫〉 |
序
神経科学の発展および神経疾患の病態解明とそれに基づく治療は日進月歩です.しかも,神経系の領域は時代とともにあたかも宇宙のように広がるとともに,一方では細分化をもして,細胞レベルからさらに細胞小体レベルにまで研究対象がミクロ化しスポットライトが当てられています.このように,diverseする神経科学および神経疾患の研究の進歩に,可能な限り追いつこうとすると,膨大な時間と費用を要することは容易に想像がつきます.本書「Annual Review 神経」は,年々無限とも思える進歩を遂げ続ける本領域のcutting edgeの知識を凝集して,第一線で活躍している神経科学者たちに提供する目的で企画編集されています.
本書はBasic Neuroscience,本年の動向,そして各種疾患の3つの章からなりますが,いずれの章の企画にも工夫を凝らし,努力し苦労しているのが編集の現場です.当該企画年度の神経科学関係ジャーナルの注目論文はもちろん,学会,研究会や厚生労働省班会議などで話題に上ったトピックスをいち早く取り上げ,情報発信できればと願い企画するわけですが,あまりに内容がup-to-dateであるだけに,未発表データが多く,執筆依頼者に執筆を断わられる場合も稀ではありません.その際には,編集者は新たなテーマを探し適切な執筆者を擁立することに右往左往することになります.そのような状況の中で,本号で各章の総説をご執筆していただいた先生方には心から感謝いたします.
本号では,わが国でようやく臨床使用可能となったイオフルパン(123I)によるDopamine transporter (DAT) scanの現状,脳機能イメージングの実地応用,わが国から発信されたもやもや病の手術治療の客観的評価(JAM trial)の成果,ダノン病の病態などをはじめとする神経各領域の最新の話題をパノラマのように配列しました.
本号の各章の斬新な内容が,読者の日常診療や研究の小さな糧として根付き,将来,大きな幹の枝として成長し,葉を付け花を咲かせそして結実する日が来ることがあれば,編集者としてこれに優る喜びはありません.
2015年1月
編集者一同
執筆者一覧
【編集】
鈴木 則宏 慶應義塾大学教授
祖父江 元 名古屋大学教授
荒木 信夫 埼玉医科大学教授
宇川 義一 福島県立医科大学教授
川原 信隆 横浜市立大学教授
【著者】
高草木 薫 宮内 哲 寒 重之
中村公一 後藤 惠 三井 純
岩田 淳 島田 斉 石川 愛
北村聡一郎 樋口真人 佐々木貴浩
藤田慶大 岡澤 均 櫻井 武
河内山隆紀 大野優美子 谷口さやか
武田 篤 渡邊 修 星 京香
橋本康弘 吉原章王 本多たかし
宮嶋雅一 新井 一 荒井啓行
古川勝敏 植松明子 田中真樹
伊関 洋 川瀬悠樹 小池 智
澤田 誠 山上 宏 長谷川泰弘
舟木健史 高橋 淳 宮本 享
本村和也 夏目敦至 若林俊彦
森迫拓貴 後藤剛夫 大畑建治
前田 剛 吉野篤緒 片山容一
鈴木倫保 末廣栄一 三原雅史
安達一典 高橋愼一 緒方英紀
山崎 亮 吉良潤一 関島良樹
川頭祐一 小池春樹 祖父江 元
深見祐樹 結城伸泰 古田晶子
内山安男 西野一三 田中由佳里
福土 審 鈴木圭輔 宮本雅之
宮本智之 平田幸一 安東由喜雄
野村哲志 中島健二 寺澤悠理
加藤元一郎 金澤恭子 人見健文
井内盛遠 池田昭夫
株式会社中外医学社 〒162-0805 東京都新宿区矢来町62 TEL 03-3268-2701/FAX 03-3268-2722
Copyright (C) CHUGAI-IGAKUSHA. All rights reserved.