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書籍詳細

Annual Review 循環器 2010

Annual Review 循環器 2010

山口 徹 編

B5判 332頁

定価10,780円(本体9,800円 + 税)

ISBN978-4-498-13410-2

2010年01月発行

在庫なし

注目すべきトピックを選び,その分野の第一人者が内外の文献を踏まえて最新の進歩を展望する.定評ある年刊書の最新版

目 次

I.循環器の生物学

1.心筒形成に必要なスフィンゴシン1-燐酸シグナルとそのほかの調節機構
〈望月直樹〉
  ゼブラフィッシュの解析による心筒形成に必須の心臓前駆細胞の正中への移動を調節する因子の解明
  スフィンゴシン1-燐酸のトランスポーターの機能異常でcardia bifidaが生じる
  大規模変異体スクリーニング以外のシグナル解析によって明らかにされてきた遊走障害
  ノックアウトマウス,アフリカツメガエルの解析によって明らかにされた心臓前駆細胞移動の調節機構

2.Wntシグナルと心筋細胞分化
〈塩島一朗〉
  Wntシグナル伝達系
  古典的Wnt経路と心筋細胞分化
  非古典的Wnt経路と心筋細胞分化 今後の展開

3.心筋ミオシンのリン酸化・活性化と心機能制御
〈高島成二〉
  心筋収縮蛋白群の異常と心筋症
  ミオシン軽鎖およびミオシン軽鎖キナーゼ
  心筋型ミオシンキナーゼと心不全

4.Ang1-Tie2による血管透過性制御
〈福原茂朋 望月直樹〉
  Ang-Tieシステムによる血管透過性制御
  Ang1-Tie2シグナルが血管透過性を抑制する分子メカニズム
  Ang-Tieシステムと炎症反応
  Ang-Tieシステムと血管新生
  Ang-Tieシステムをターゲットにした臨床応用への展望

5.骨格筋由来液性因子による代謝制御
〈泉家康宏 大内乗有 小川久雄〉
  メタボリックシンドロームに対する運動療法
  骨格筋由来液性因子(マイオカイン)の探索

6.心移植における免疫学・免疫抑制剤の進歩
〈加藤倫子〉
  現在の基本免疫抑制療法の概要
  拒絶反応発生時の治療
  当院における免疫抑制療法プロトコール

II.疾患の病因と病態
1.Apelin-APJシグナルと動脈硬化
〈濱田樹理 石田純治 深水昭吉〉
  新規循環制御系としてのApelinとAPJ
  動脈硬化におけるApelin-APJシグナルの病態生理学的機能

2.動脈硬化リスクファクターとしてのCOPD
〈水品百恵 寺本信嗣〉
  慢性全身炎症症候群としてのCOPD
  動脈硬化および心血管疾患とCOPD
  COPDと心血管疾患が関連する大規模臨床試験
  スタチンやACE阻害剤によるCOPDの治療の可能性

3.アンジオテンシンII受容体と個体寿命
〈赤澤 宏 小室一成〉
  個体寿命と老化
  AT1受容体シグナルと老化関連疾患
  RAS抑制薬による個体寿命の延長
  AT1a受容体欠損マウスにおける個体寿命の延長

4.妊娠高血圧症候群とアンジオテンシンII受容体自己抗体
〈坂田暁子 茂木正樹 伊藤昌春 堀内正嗣〉
  妊娠高血圧症候群の発症機序
  妊娠によるレニン・アンジオテンシン系の変化
  AT1-AAとPIHの相関
  AT1-AAはPIHの原因か,結果か?
  AT1-AAのPIHへの関与: 現時点でわかっているメカニズム
  現在のAT1-AA研究の問題点,今後の展望

5.大規模エピゲノム解析と生活習慣病
〈酒井寿郎 油谷浩幸〉
  エピゲノムとは
  肥満・生活習慣病発症におけるエピゲノムの関与
  Inbredを用いた太りやすい動物の解析
  マスターレギュレーターである核内受容体PPARγのエピゲノムを介した脂肪細胞分化制御機構
  ChIP on ChipやChIPシーケンスを用いたエピゲノム解析
  PPARγの2つの標的,H3K9メチル化酵素(Setdb1)とH4K20モノメチル化酵素(Setd8)は脂肪細胞分化を制御する
  H3K9のエピゲノム修飾異常マウスは肥満になる

6.心不全におけるクロマチンリモデリングの役割
〈朝野仁裕〉
  細胞固有の遺伝子転写調節を生み出すエピジェネティクス制御機構の役割
  クロマチンリモデリングとエピジェネティック因子・分子修飾の変化
  従来の心肥大メカニズムの解析からエピジェネティクス研究への発展
  慢性心不全においてクロマチンリモデリングの果たす役割

7.心筋症の新しい分類について
〈猪又孝元〉
  心筋症分類の新たな潮流〜アメリカからの提言
  心筋症分類の新たな潮流〜ヨーロッパからの提言
  わが国における心筋症分類の現状と課題

III.診断と治療−最新の進歩
A.虚血性心疾患
1.薬物溶出ステント留置後のvascular healing
〈中澤 学〉
  通常のステント治癒過程(BMSにおけるarterial healing)
  DESの開発
  DESの病理(剖検例)
  sirolimus vs paclitaxel eluting stent
  次世代の薬物溶出ステント

2.新しい心肺蘇生法
〈冨永善照 長尾 建〉
  バイスタンダーCPR施行に対する障壁
  臨床,動物実験からのエビデンス(15:2との比較でのエビデンス)
  30:2との比較したエビデンス
  非心原性の心停止
  目撃者のいない心停止

3.小腸コレステロールトランスポーター阻害薬による脂質改善効果とイベント抑制効果
〈山崎 力〉
  ENHANCE試験
  SEAS試験

4.日本人におけるアスピリンの有用性
〈副島弘文 小川久雄〉
  アスピリンの一次予防効果
  アスピリンの二次予防効果
  冠動脈疾患患者に対する今後の抗血小板療法

5.PCI(percutaneous coronary intervention)をバックアップとした血栓溶解療法
〈木村一雄 奥田 純〉
  PCIをバックアップとした血栓溶解療法
  PCIをバックアップとした血栓溶解療法が最も治療効果を発揮できる状況

6.DES時代における左主幹部病変に対する治療戦略
〈平山治雄〉
  UPLMTの治療法とPCIの歴史
  DESの種類と有用性
  DESのUPLMTへの使用
  分岐部病変の問題点と対策
  UPLMTに対するDESとCABGの比較試験の分析

7.心筋虚血に対する細胞移植療法の現況
〈谷口琢也 竹原有史 塘 義明 松原弘明〉
  急性虚血性心疾患に対する細胞移植治療
  低心機能慢性虚血性心疾患に対する細胞移植療法
  重症不全心に対する人工心臓併用の細胞移植治療
  心筋幹細胞による心不全治療
  心筋再生医療の新しい展望
  iPS細胞による重症心不全治療

B.心不全
1.β受容体シグナル伝達系と遺伝子多型
〈吉川 勉〉
  アドレナリン受容体シグナル伝達
  β1受容体遺伝子多型
  β2受容体遺伝子多型
  α受容体遺伝子多型
  GRK遺伝子多型
  遺伝子多型による心不全の病態と予後予測
  遺伝子多型によるβ遮断薬のレスポンダー予測

2.小児領域における心臓再同期治療の適応と有効性
〈安河内 聰〉
  心臓再同期療法とは
  CRTにおける同期不全 dyssynchrony評価の重要性
  小児における心臓再同期療法の方法
  小児CRTの中・長期予後

3.SASを有する慢性心不全患者の治療
〈百村伸一〉
  心不全に合併するOSAに対する治療
  心不全に合併するCSR-CSAの治療

C.不整脈
1.心房細動における抗凝固療法の新指針
〈山下武志〉
  これまでの本邦におけるガイドラインとその問題点
  臨床情報の蓄積
  2008年度発表された新指針

2.ARB/ACE-Iによる心房細動抑止効果
〈堀江 稔〉
  高血圧症と心房細動の発症
  心房細動の一次予防とRAAS抑制 心房筋のストレッチのAngiotensin-II receptor

3.Brugada症候群の診療に関するガイドライン
〈大江 透〉
  Brugada症候群の診断に関するガイドライン
  Brugada症候群の治療に関するガイドライン
  Brugada症候群の診療における本邦と外国のガイドラインの相違点

D.心筋症・弁膜症
1.大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁植え込み術
〈原 英彦〉
  大動脈弁狭窄症の実際
  現在行われている経カテーテル大動脈弁植え込み術
  CoreValve ReValving System

2.AAEに対する自己弁温存大動脈基部置換手術の現状(長期成績を含めて)
〈縄田 寛 高本眞一〉
  大動脈弁輪拡張症とは
  自己弁温存大動脈基部置換手術 valve-sparing aortic root replacement(VSARR)の位置づけ
  VSARRの成績
  VSARRの歴史と変遷
  手術適応の決定

E.高血圧・肺高血圧症
1.高血圧治療ガイドライン2009(JSH2009)
〈荻原俊男〉
  JSH2009ガイドラインの特徴
  リスク層別化と治療方針
  降圧目標
  生活習慣の修正
  降圧薬療法
  脳血管障害を合併する高血圧
  心疾患合併高血圧
  糖尿病,CKD合併高血圧
  高齢者高血圧

2.仮面高血圧の診断と治療
〈矢野裕一朗 苅尾七臣〉
  血圧を生体の表現形の一つとして捉える
  診断
  頻度
  病態治療

3.肺高血圧の遺伝子異常
〈森崎裕子 森崎隆幸〉
  肺動脈性肺高血圧の遺伝
  BMPR2遺伝子
  ACVRL1遺伝子 TGF-β/BMPシグナル系異常による肺動脈性肺高血圧症の発症機序
  病態修飾遺伝子

4.肺動脈性高血圧症における分子標的治療−細胞増殖抑制・血管新生療法−
〈佐地 勉 中山智孝〉
  BMPR2/ALK1とSmad
  肺血管壁と成長因子
  細胞増殖抑制target療法
  骨髄由来血管内皮前駆細胞
  Erythropoietin

5.肺高血圧症と肺移植
〈伊達洋至〉
  現況
  最近の知見

F.先天性心疾患
1.成人先天性心疾患の管理ガイドラインACC/AHAについて
〈丹羽公一郎 立野 滋〉
  疫学
  感染性心内膜炎
  妊娠,避妊
  不整脈
  心不全

2.Fontan手術の長期予後と予測因子
〈岸本英文〉
  Fontan手術の成績
  遠隔期の諸問題

3.TAPVCの術式と遠隔成績
〈登坂有子 坂本喜三郎〉
  手術術式
  手術成績
  遠隔成績
  再手術術式
  これからの展望

G.大動脈疾患・末梢動脈疾患・その他
1.日本人における脳動脈瘤感受性遺伝子座
〈中岡博史 井ノ上逸朗〉
  ゲノム全域連鎖解析
  ゲノム全域関連解析 genome-wide asso‐ciation study(GWAS)

2.下肢末梢動脈へのカテーテル治療の長期予後
〈緒方信彦 伊苅裕二〉
  はじめに
  腸骨動脈領域
  浅大腿動脈領域
  膝窩動脈以下領域の重症下肢虚血に対するカテーテル治療の成績
  New deviceの中期成績
  今後の展望

3.高安病診療の最新戦略
〈磯部光章〉
  疾患概念と最近の動向
  診断
  治療

4.神経調節性失神の診断・治療ガイドライン
〈井上 博〉
  失神の病態・基礎疾患
  神経調節性失神

IV.心臓血管外科
1.Ross手術の遠隔成績
〈森田紀代造〉
  遠隔成績
  autograft dilatationとautograft機能
  小児におけるautograftの成長
  右室流出路再建術式とRoss手術今後の展望

2.術中感染症の予防について
〈宮原 健〉
  カテーテル関連血流感染症 catheter-related blood stream infec-tion(CRBSI)
  手術部位感染 surgical site infection(SSI)

3.心筋症に伴う僧帽弁閉鎖不全症の治療
〈小野 稔〉
  機能性MRの病態生理
  機能性MRに対する手術

4.大動脈弁疾患に対してオリジナル弁尖形成器を使用した大動脈弁形成術
〈尾崎重之〉
  人工弁による大動脈弁置換術とその問題点
  自己心膜を使用した大動脈弁形成術とは
  グルタールアルデハイド処理された自己心膜と石灰化除去後の大動脈弁尖の強度
  自己心膜を使用した大動脈弁形成術の利点
  自己心膜を使用した大動脈弁形成術の耐久性について
  大動脈弁形成術のこれまでの成績
  心臓エコー検査による手術後のARの推移と圧較差の推移
  今後の展望

索 引

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執筆者一覧

山口 徹 虎の門病院院長 編
高本眞一 三井記念病院院長 編
小室一成 大阪大学教授・千葉大学教授 編
佐地 勉 東邦大学教授 編

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