Annual Review血液2015
【編集】 / 高久史麿 日本医学会会長 / 小澤敬也 東京大学医科学研究所附属病院長・教授 / 坂田洋一 自治医科大学教授 / 金倉 譲 大阪大学教授
B5判 286頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-12581-0
2015年01月発行
在庫なし
Annual Review血液2015
【編集】 / 高久史麿 日本医学会会長 / 小澤敬也 東京大学医科学研究所附属病院長・教授 / 坂田洋一 自治医科大学教授 / 金倉 譲 大阪大学教授
B5判 286頁
定価10,780円(本体9,800円 + 税)
ISBN978-4-498-12581-0
2015年01月発行
在庫なし
注目すべきトピックを厳選し,その分野の第一人者が内外の文献を踏まえて最新の進歩を展望する.定評あるシリーズの最新年度版である.
目 次
I.造血幹細胞
1. | 造血幹細胞の分化経路 〈依馬秀夫〉 |
2. | リンパ球の発生・分化と老化 〈横田貴史〉 |
3. | 骨細胞による造血細胞制御: 多臓器間ネットワークに支えられる造血システム 〈片山義雄〉 |
4. | 間葉系幹細胞の予期的分離と体内動態解析 〈松崎有未 佐藤幸男〉 |
5. | 移植後シクロホスファミド大量療法を用いた HLA半合致造血幹細胞移植 〈中前博久〉 |
6. | 造血幹細胞遺伝子治療の最近の進歩 〈川本 恵 小野寺雅史〉 |
1. | 再生不良性貧血とクローン性造血 〈小川誠司〉 |
2. | 再生不良性貧血における免疫病態 〈山?宏人〉 |
3. | PNHにおけるエクリズマブ不応症と遺伝子多型 〈西村純一〉 |
4. | 鉄代謝の最近の進歩 〈高後 裕〉 |
1. | 急性骨髄性白血病のゲノム解析 〈石川裕一 清井 仁〉 |
2. | 白血病におけるエピゲノム異常とその分子標的治療 〈松永卓也〉 |
3. | 抗癌剤を用いないAPL治療 〈竹下明裕 安達美和〉 |
4. | 骨髄異形成症候群とエピジェネティクス 〈北村俊雄〉 |
5. | 低リスク骨髄異形成症候群の診断と治療 〈鈴木隆浩〉 |
6. | 小児骨髄増殖性疾患の分子メカニズム 〈嶋田 明〉 |
7. | JAK2変異陰性骨髄増殖性腫瘍におけるcalreticulin変異 〈小松則夫〉 |
8. | 単球由来樹状細胞による血球貪食と免疫制御 〈小内伸幸 樗木俊聡 大八木英明 澤田賢一〉 |
1. | 新規に発見された先天性免疫不全症 〈金兼弘和〉 |
2. | 小児急性リンパ性白血病発症における新規遺伝子変異 〈林 泰秀〉 |
3. | 末梢性T細胞リンパ腫における多段階発がん 〈坂田(柳元)麻実子〉 |
4. | CD30陽性リンパ腫に対する抗体薬物複合体製剤(ブレンツキシマブ ベドチン) 〈鈴木達也〉 |
5. | くすぶり型骨髄腫の最新治療 〈柴山浩彦〉 |
6. | 移植後難治性ウイルス感染に対するウイルス特異的細胞傷害性T細胞療法 〈高橋義行 西尾信博〉 |
1. | MicroRNAと血小板 〈小野-宇留賀友佳子 村田 満〉 |
2. | 灰色血小板とNBEAL2 〈兼松 毅 國島伸治〉 |
3. | Immunoreceptor tyrosine-based activation motif(ITAM)受容体と血管統合性維持 〈井上克枝〉 |
4. | 溶血性尿毒症症候群(HUS)の分類と治療の進歩 〈吉田瑶子 松本雅則〉 |
5. | 抗リン脂質抗体症候群と血小板 〈家子正裕〉 |
1. | 癌と血栓症 〈朝倉英策〉 |
2. | DICの診断と治療―最近の進歩 〈和田英夫 青田卓実 山下芳樹〉 |
3. | 血友病治療の進歩―遺伝子治療と薬物療法 〈大森 司〉 |
4. | 経口抗凝固薬―効果とモニタリング 〈北島 勲〉 |
序
『Annual Review血液2015』が刊行される事となった.
1999年版から新しい編集陣による『Annual Review血液』の刊行が行われるようになった.編集委員の方々のご尽力によって,2015年版でも血液学のAnnual Reviewにふさわしい新しい興味あるテーマが数多く取り上げられ,その内容を研究や臨床の第一線にある専門の方々に解説していただく事ができた.その一部をご紹介すると,
造血幹細胞の項では片山義雄氏の「骨細胞による造血細胞制御: 多臓器間ネットワークに支えられる造血システム」,川本 恵氏・小野寺雅史氏の「造血幹細胞遺伝子治療の最近の進歩」に興味がもたれた.次の赤血球系の項では小川誠司氏の「再生不良性貧血とクローン性造血」,山?宏人氏の「再生不良性貧血における免疫病態」が再生不良性貧血に対する免疫療法と関連して重要であると考えられる.骨髄系の項では石川裕一氏・清井 仁氏の「急性骨髄性白血病のゲノム解析」,松永卓也氏の「白血病におけるエピゲノム異常とその分子標的治療」,北村俊雄氏の「骨髄異形成症候群とエピジェネティクス」などゲノム関係の解説が最近の情報として注目される.骨髄系ではその他の項目もいずれも興味ある課題であるが,字数の関係もあり,省略させていただく.リンパ球系の項では金兼弘和氏の「新規に発見された先天性免疫不全症」,林 泰秀氏の「小児急性リンパ性白血病における新規遺伝子変異」はいずれも新しい知見をもたらす解説である.
また,柴山浩彦氏の「くすぶり型骨髄腫の最新治療」も臨床的に有用な知見の紹介であると期待される.最後の血小板系の項では小野-宇留賀友佳子氏・村田 満氏の「MicroRNAと血小板」は最新の知見として注目される.同様な事が兼松 毅氏・國島伸治氏の「灰色血小板とNBEAL2」についてもいえるであろう.
また,吉田瑤子氏・松本雅則氏の「溶血性尿毒症症候群(HUS)の分類と治療の進歩」は臨床的に有用な情報を伝えていただけるものと期待している.
これらの紹介は何れも題名だけから私が興味を持った論文であり,実際には『Annual Review血液』2015年版に載せられている全てのテーマで,興味深い新しい知見が紹介される事が各々の題名から強く期待される.
わが国には従来『Annual Review』のようなReview誌がなかった.その意味でこのシリーズが始まった事は画期的な事であり,そのためもあって創刊以来好評で,毎年多くの方々に読んでいただいてきた.編集委員,執筆にあたられた方々,中外医学社の方々のおかげで本年も従来と同じように,良いタイミングで2015年版を出版する事ができた.2015年版の完成にご協力くださった各執筆者の先生方にこの場をお借りして心からの御礼を申し上げたい.
本年版の内容も例年の版と同様,血液学の基礎・臨床両面にわたって新しい進展を紹介する充実した内容のものとなっており,読者の方々からのご期待に十分応え得たと信じている.
最後に監修者として今までの版と同様にこの2015年版が血液学に興味を持つ多くの方々に愛読していただける事,またこのReviewを続ける事によって血液学に興味を持つ若い人達がわが国で増える事を強く期待している.
2014年12月
日本医学会会長 高久史麿
執筆者一覧
【編集】
高久史麿 日本医学会会長
小澤敬也 東京大学医科学研究所附属病院長・教授
坂田洋一 自治医科大学教授
金倉 譲 大阪大学教授
小島勢二 名古屋大学教授
【著者】
依馬秀夫 横田貴史 片山義雄
松崎有未 佐藤幸男 中前博久
川本 恵 小野寺雅史 小川誠司
山?宏人 西村純一 高後 裕
石川裕一 清井 仁 松永卓也
竹下明裕 安達美和 北村俊雄
鈴木隆浩 嶋田 明 小松則夫
小内伸幸 樗木俊聡 大八木英明
澤田賢一 金兼弘和 林 泰秀
坂田(柳元)麻実子 鈴木達也
柴山浩彦 高橋義行 西尾信博
小野-宇留賀友佳子 村田 満
兼松 毅 國島伸治 井上克枝
吉田瑶子 松本雅則 家子正裕
朝倉英策 和田英夫 青田卓実
山下芳樹 大森 司 北島 勲
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