目 次
I.消化管
1. | AIDを介した炎症からの発癌機序 〈高井 淳 丸澤宏之 千葉 勉〉 | |
遺伝子編集酵素AIDとは?
AID発現は腫瘍発生に関与する AIDは慢性ウイルス性肝炎からの肝発癌に強く関与する
AIDはH. pylori感染による慢性胃炎からの胃癌発生にも深く関与する AIDは潰瘍性大腸炎からのcolitis-associated cancer発生に深く関与する
AIDを標的とした発癌予防の未来像とは?
2. | 炎症性腸疾患と腸管局所免疫 〈久松理一 日比紀文〉 | |
GWASにより加速的に進むIBD疾患関連遺伝子の同定
AutophagyとIBD
腸内細菌による腸管免疫の制御
腸管上皮細胞と免疫担当細胞のクロストーク
局所の免疫担当細胞とIBD
3. | H. pylori除菌と胃癌 〈加藤元嗣〉 | |
内視鏡治療後の二次癌に対するH. pylori除菌
本邦での胃癌に対する介入試験
海外での胃癌に対する介入試験
除菌後に発症する胃癌
除菌による変化
胃癌予防としての除菌
4. | 胃食道逆流症の原因と治療 〈鈴木秀和 松崎潤太郎 日比紀文〉 | |
GERDの原因
GERDの食道外症候群
内科的治療
外科的治療
5. | 「胃潰瘍診療ガイドライン」の有用性 〈山口康晴 高橋信一〉 | |
胃潰瘍診療ガイドラインの検証
第2版での変更点
今後の展望
6. | 画像強調観察: 大腸腫瘍性病変におけるAFI/NBI観察の有用性 〈斎藤彰一 田尻久雄 池上雅博〉 | |
自家蛍光内視鏡(Auto Fluorescence Imaging: AFI)
狭帯域内視鏡(Narrow Band Imaging: NBI)
7. | カプセル内視鏡の有用性と今後の展望 〈細江直樹 緒方晴彦 日比紀文〉 | |
OGIBに対するカプセル内視鏡の有用性
展望
8. | CT colonographyは大腸内視鏡検査を超えるか 〈飯沼 元 森山紀之〉 | |
国立がんセンターにおけるCTCの開発経過
海外におけるCTCの状況
CTCによる大腸表面型腫瘍の診断 我国におけるCTCの現状
我国におけるCTCの将来展望
9. | ESDの適応拡大: 上部消化管 〈今枝博之 日比紀文〉 | |
食道表在癌のESD
早期胃癌のESD
10. | ESDの適応拡大: 下部消化管 〈黒木優一郎 矢作直久〉 | |
大腸腫瘍に対するESDの適応
大腸腫瘍に対するESDの実際
11. | IBD治療における生物製剤の開発状況 〈長堀正和 渡辺 守〉 | |
T細胞抑制
T細胞分化または活性化の抑制
抗接着分子療法自然免疫刺激
その他期待される生物製剤
12. | IBDと異なる非特異性の腸潰瘍病変(単純性潰瘍を含む)の病態と診断と治療 〈古賀秀樹 松本主之 飯田三雄〉 | |
非特異性多発性小腸潰瘍症
単純性潰瘍
直腸粘膜脱症候群
急性出血性直腸潰瘍
Cryptogenic multifocal ulcerous stenosing enteritis(CMUSE)
13. | 過敏性腸症候群 irritable bowel syndrome(IBS)の病態研究と治療の進歩 〈西澤俊宏 鈴木秀和 日比紀文〉 | |
Rome III診断基準
脳腸相関
粘膜炎症
新規治療薬
14. | 大腸癌のリスクファクターとchemoprevention 〈船越信介 高石官均〉 | |
大腸癌の危険因子
大腸癌の防御因子
大腸癌の化学予防(chemoprevention)
15. | 消化器癌に対する化学療法の最新情報 〈広中秀一 朴 成和〉 | |
食道癌
胃癌
大腸癌
II.肝臓
1. | 肝臓における幹細胞研究の動向 〈丸澤宏之〉 | |
肝再生には肝幹細胞がどの程度かかわっているのか?
骨髄細胞が肝幹細胞になる?
癌にも幹細胞が存在する?
肝癌の幹細胞の正体は?
2. | C型肝炎のウイルス学の展開 〈脇田隆字〉 | |
HCVのウイルス学
3. | C型肝炎に対する抗ウイルス治療 〈竹原徹郎〉 | |
新規治療法の開発状況
Peg-IFN/RBV治療の最近の動向
抗ウイルス治療の長期成績
4. | B型肝炎に対する抗ウイルス治療 〈黒崎雅之 泉 並木〉 | |
治療ガイドライン
Pegylated-interferon(PEG-IFN)
Entecavir(ETV)
Adefovir(ADV)
Telbivudine(LdT) Tenofovir(TDF)
核酸アナログ治療反応性と治療効果
長期予後改善効果
5. | 非アルコール性脂肪性肝疾患の治療 〈岡上 武〉 | |
糖尿病合併,非合併NASHに対するpioglitazone投与
metformin
orlistat
他の高脂血症改善剤
抗線維化療法その他の薬剤
瀉血
外科的治療
6. | 自己免疫性肝疾患における最近の進歩 〈三宅康広 高木章乃夫 山本和秀〉 | |
自己免疫性肝炎
原発性胆汁性肝硬変
原発性硬化性胆管炎 IgG4関連硬化性胆管炎
7. | 薬物性肝障害の現況 〈滝川 一〉 | |
薬物性肝障害(DILI)の現況
DILIと遺伝子多型について
DILIの診断
APAP肝障害
問題点と今後の展望
8. | 劇症肝炎の現況 〈桶谷 真 井戸章雄 坪内博仁〉 | |
劇症肝炎の実態
ウイルス性劇症肝炎における劇症化の要因
劇症肝炎の治療
予後予測と肝移植の適応
肝再生医療の展望
9. | 肝臓の線維化研究の進展 〈河田則文〉 | |
肝線維化における星細胞の位置づけ
肝線維化の発症・進展
肝線維化の可逆性
肝線維化の治療
肝線維化の評価
10. | 肝硬変診療の進歩 〈前田直人 村脇義和〉 | |
肝硬変の成因
肝硬変の診断
肝硬変の治療
11. | 肝発癌の分子機構 〈堤 武也 小池和彦〉 | |
HCVによる肝発癌
NASHによる肝発癌
12. | 肝癌治療の現況と今後の展開 〈山下竜也 金子周一〉 | |
肝癌の肝切除
肝癌の局所療法
肝癌の肝動脈化学塞栓療法(TACE)
肝癌の化学療法
肝癌の放射線療法
13. | 肝癌に対する免疫治療の展望 〈巽 智秀 林 紀夫〉 | |
サイトカイン治療および養子免疫治療
HCCに対する樹状細胞治療
HCCにおける癌抗原の同定と癌抗原腫瘍ペプチドによるペプチドワクチン治療
既存の治療法とHCCに対する癌免疫の活性化
HCCに対する癌免疫治療の新たな治療戦略
14. | 脳死肝移植の現況 〈田村純人 菅原寧彦 國土典宏〉 | |
欧米の現況
アジアの現況
本邦の現況
今後の課題
15. | 肝疾患における再生治療・細胞療法の展望 〈高見太郎 寺井崇二 坂井田功〉 | |
基礎研究; 骨髄細胞から肝細胞への分化・増殖モデル(GFP/CCl4モデル)
臨床研究; 肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法(ABMi療法)
III.胆膵
1. | モデル動物による膵発癌の分子機構: 最前線 〈濱田 晋 下瀬川徹〉 | |
恒常的活性化型Krasを用いた膵癌モデルマウスの樹立
活性化型Kras発現マウスにおける他遺伝子の変異・ノックアウトによる浸潤癌形成の促進
Lineage tracingによる膵癌発生母地の検討膵の炎症による発癌過程の促進
Kras以外の遺伝子による膵発癌モデル
2. | 急性膵炎の発症とオートファジー 〈廣田昌彦 大村谷昌樹 橋本大輔 馬場秀夫〉 | |
膵消化酵素活性化の場
オートファジーとは
急性膵炎におけるオートファジーの意義
急性膵炎発症のオートファジー説
3. | 重症急性膵炎におけるperfusion CTの現状と将来 〈辻 喜久 多田真輔 千葉 勉〉 | |
perfusion CTの原理
膵perfusion CTにおける造影剤の投与速度
膵perfusion CT撮像条件と被曝
時間濃度勾配(TDC)とCTの多列化
膵血流解析アルゴリズム
重症急性膵炎におけるperfusion CTの現状と今後
膵悪性疾患へのperfusion CTの応用の現状と今後
4. | 急性膵炎の改訂重症度判定基準−解説と問題点 〈真弓俊彦 横江正道〉 | |
改訂診断基準,重症度判定基準
改訂基準の留意点
搬送基準
5. | 膵癌の分子標的治療薬 〈古瀬純司 鈴木英一郎 長島文夫〉 | |
上皮成長因子受容体epidermal growth factor receptor(EGFR)tyrosine kinase阻害剤
抗EGFR抗体薬
血管内皮増殖因子vascular endothelial growth factor(VEGF)およびVEGF receptor(VEGFR)阻害剤
その他の分子標的薬
6. | ERCP後膵炎の早期診断と予防 〈峯 徹哉 下瀬川徹〉 | |
原因として
重症度については現在もCottonらの分類が用いられている
対処方法
薬剤についてもかなりの治験があるがいずれも効果が少ないとの報告が多い
7. | 自己免疫性膵炎のステロイド治療 〈西森 功〉 | |
自然寛解とステロイド治療の適応
膵癌との鑑別を目的としたステロイドによる診断的治療
ステロイドによる初期治療
ステロイド維持療法と再燃
再燃例およびステロイド治療抵抗例の治療
8. | 胆汁酸トランスポーター: 基礎と臨床 〈海野倫明 阿部高明〉 | |
胆汁酸の腸肝循環
胆汁酸トランスポーターの遺伝子多型
胆汁酸トランスポーターの発現調節機構
胆汁酸トランスポーターとGd-EOB-DTPA
胆汁酸トランスポーターと癌
胆汁酸レセプターとエネルギー代謝調節
コレステロールトランスポーターと阻害薬
9. | 胆石症の発症機序と臨床の最前線 〈菅野啓司 田妻 進〉 | |
インスリン抵抗性と胆石症
FXRα
LXR
NPClLl
スタチン製剤と胆石症
IV.消化器外科
1. | 噴門部胃癌の治療戦略 〈梨本 篤 藪崎 裕 中川 悟 石川 卓〉 | |
内視鏡的治療
外科的局所切除
噴門側胃切除
胃全摘
2. | Stage IV大腸癌の治療戦略 〈小川真平 板橋道朗 廣澤知一郎 亀岡信悟〉 | |
Stage IV大腸癌の治療方針
Stage IV大腸癌治療の実際
3. | 急性膵炎の診療ガイドラインと外科的治療 〈真弓俊彦 高橋英夫〉 | |
急性膵炎診療ガイドライン2010発刊の経緯
急性膵炎診療ガイドライン2010のポイント
外科的治療
胆石性膵炎沈静後
4. | 急性胆管炎,胆嚢炎の診療ガイドラインと外科的治療 〈山下裕一〉 | |
標準的治療とガイドライン
急性胆管炎のガイドライン治療
急性胆嚢炎のガイドライン治療
国際ガイドライン
5. | 消化器癌における術前化学療法の現況と展望 〈掛地吉弘 吉田倫太郎 前原喜彦〉 | |
食道癌
胃癌
大腸癌
6. | 胃悪性リンパ腫の治療戦略 〈熊谷厚志 大山繁和 佐野 武 山口俊晴〉 | |
総論
胃MALTリンパ腫の治療
DLBCLの治療
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