[目次]
I.Basic Neuroscience
1. | 痛みと痒みの脳内機構 〈望月秀紀 乾 幸二 柿木隆介〉 | |
痛みと痒みの求心性経路(C線維-脊髄視床路-視床)
痛みと痒みの認知機構 脳を標的にした痛みや痒みの抑制
2. | ラジカルスカベンジャーと神経疾患 -Free radical scavengers and neurological diseases〈阿部康二〉 | |
フリーラジカルと脳神経疾患 脳梗塞におけるフリーラジカル障害
脳梗塞に対するラジカルスカベンジャー治療
ALSにおけるフリーラジカル障害 ALSに対するラジカルスカベンジャー治療
3. | Dysferlinと細胞膜修復機能 〈藤田恵理子 桃井 隆〉 | |
筋ジストロフィーとdysferlin Dysferlinの分子構造
Dysferlinと膜修復機能 Dysferlinと複合体を形成する分子
4. | アストロサイトと脳循環調節 〈高橋愼一〉 | |
脳循環調節における脳表軟膜動脈と脳実質内細動脈の役割
アストロサイトと脳実質内細動脈,毛細血管
Functional hyperemiaかflow-metabolism couplingか
アストロサイトのgroup I代謝型グルタミン酸受容体
Epoxyeicosatrienoic acids(EETs)
アストロサイトによる脳細動脈収縮作用 K+ Ca2+ wave
COX-1,COX-2,NO,ATP,adenosine
脳実質内血管からの脳表軟膜動脈へ逆行性シグナル
II.検査法
1. | Alzheimer病の分子イメージング 〈篠遠 仁〉 | |
アミロイドイメージング [18F]FDDNP PET [11C]PIB
その他のアミロイドイメージング剤 MRIによるアミロイドイメージング
神経伝達物質系
2. | イオマゼニルSPECTの神経疾患における有用性 〈米倉義晴〉 | |
神経伝達機能の画像化 イオマゼニルSPECT てんかんへの応用
脳血管障害への応用 その他の疾患への応用
III.診断基準
1. | 薬物乱用頭痛 〈竹島多賀夫 佐久間研司 中島健二〉 | |
歴史と疫学 MOHの臨床的特徴と経過 分類と診断基準
MOHのメカニズム: 臨床的観察と研究成果 治療と予防
2. | Restless legs syndromeの診断基準 〈平田幸一 西林百佳 宮本智之〉 | |
疫学的背景 RLSの臨床 診断基準
IV.治療法
1. | 機能回復に対するリハビリテーションの新しい流れ 〈藤原俊之 木村彰男〉 | |
上肢機能障害へのアプローチ 歩行障害へのアプローチ
2. | 認知症の非薬物療法 〈遠藤英俊 鳥羽研二〉 | |
認知症短期集中リハビリテーションについて
認知リハビリテーションについて 認知症の生活療法
3. | Recombinant活性化第VII因子による脳出血治療 〈野村貞宏 鈴木倫保〉 | |
後天性第VIII因子インヒビター 後天性第VIII因子インヒビターの治療
rFVIIa投与の実際 脳出血例におけるrFVIIaの臨床試験
4. | グリオーマにおけるテモゾロミド療法 〈西川 亮〉 | |
膠芽腫以外のグリオーマにおけるテモゾロミド ニトロソウレアとの併用
新しい投与スケジュール 二次癌
5. | 硬膜形成術の現況 〈小林士郎〉 | |
ゴアテックス(R)人工硬膜による硬膜形成術 ネオベール(R)を用いた硬膜形成術
V.感染症
1. | 細菌性髄膜炎の治療ガイドライン 〈亀井 聡〉 | |
頻度と転帰 主要起炎菌と耐性菌の頻度 抗菌薬の選択と投与方法
急性期の副腎皮質ステロイド薬の併用
2. | Gerstmann-Straussler-Scheinker syndrome 〈荒田 仁 高嶋 博 有村公良〉 | |
遺伝子異常と頻度 発症機序
GSS(Gerstmann-Straussler-Scheinker)の遺伝子異常と臨床的特徴
VI.脳血管障害
1. | 高感度C-反応性蛋白と動脈硬化 〈高橋若生〉 | |
高感度CRP high-sensitivity CRP(hsCRP) CRPと動脈硬化性病変の関係
心脳血管イベントの予知因子 動脈硬化におけるCRPの役割
CRPを標的とした治療
2. | 高血圧性脳症の画像診断 〈藤原広和 百島祐貴〉 | |
高血圧性脳症とPRES PRESの基礎疾患 PRESの画像所見 病変の分布
PRESの病態生理 鑑別疾患 画像所見からみたPRESの問題点
3. | Stenting・Angioplastyとその功罪 〈朝倉文夫 滝 和郎〉 | |
歴史 エビデンス 現状
VII.脳腫瘍
1. | Gliomatosis cerebriの病態 〈中里洋一〉 | |
GCの定義と概念 GCの画像診断 GCの治療
GCの遺伝子解析からみた腫瘍発生 GCの病理学 GCの臨床病理と予後
2. | 脊索腫の治療 〈河瀬 斌〉 | |
手術治療 手術・放射線組み合わせ治療
3. | 脳の放射線壊死 〈藤巻高光〉 | |
脳の放射線壊死 放射線による脳障害
脳腫瘍治療に有効な照射線量と脳障害 画像検査 病理 治療
VIII.外傷
1. | 高齢者の頭部外傷について 〈井上雅人 木村昭夫 原 徹男〉 | |
中等症/重症頭部外傷 軽症頭部外傷 慢性硬膜下血腫
受傷以前から使用している薬剤の影響
2. | 頭部外傷とS100蛋白 〈島 克司〉 | |
S100Bの概要 神経損傷マーカーとしてのS100B蛋白
頭部外傷の重症度・予後予測とS100B 脳損傷マーカーとしての問題点
IX.変性疾患
1. | Dystoniaの分類と病型 〈長谷川一子〉 | |
ジストニアの定義 ジストニアの分類 ジストニアの診断指針
一次性ジストニア 二次性ジストニア ジストニアの疫学
2. | 遺伝性痙性対麻痺 〈瀧山嘉久〉 | |
SPG3A(OMIM: #182600) SPG4(OMIM: #182601)
SPG11(OMIM: #604360) ARSACS(OMIM: #270550) JASPAC
3. | 筋萎縮性側索硬化症のAMPA受容体仮説 〈日出山拓人 郭 伸〉 | |
興奮性神経細胞死とは? 神経細胞死とAMPA受容体
AMPA受容体サブユニット発現とALSの運動ニューロン死 ALSの治療に向けて
X.中毒・代謝疾患
1. | Paraneoplastic limbic encephalitis 〈葛原茂樹〉 | |
抗電位依存性カリウムチャンネル抗体関連辺縁系脳炎 voltage-gated potassium
channel(VGKC)antibody-associated limbic encephalitis
若年女性に好発する非ヘルペス性脳炎(AJFNHE)と抗N-methyl-D-aspartate
receptor(NMDAR)抗体関連脳炎
抗MNDA glutamate receptor(GluR)ε2抗体と辺縁系脳炎
抗体の性質と治療反応性
2. | アルコール脳症の画像診断 〈大場 洋〉 | |
Wernicke脳症 浸透圧性脳症 osmotic myelinolysis(橋中心性髄鞘崩壊症
central pontine myelinolysis: CPM,extrapontine myelinolysis: EPM)
Marchiafava-Bignami病 肝脳変性症hepatocerebral degeneration,肝性
脳症 hepatic encephalopathyメタノール中毒 methanol poisoning
XI.脱髄・免疫性疾患
1. | 変わりつつある疾患の概念 -視神経脊髄型多発性硬化症(OSMS)と視神経脊髄炎(NMO)-〈糸山泰人〉 | |
多発性硬化症とは? 視神経脊髄炎(NMO)と視神経脊髄型多発性硬化症
(OSMS) NMO/OSMSの臨床および検査学的特徴
NMO-IgGとその標的抗原アクアポリン4の発見
抗アクアポリン4抗体とNMOの病態における関与
NMO病巣にてAQP4が欠失している
2. | HTLV-I associated myelopathyの病態と臨床的多様性 〈梅原藤雄〉 | |
HTLV-I基礎研究の進歩 HAMの免疫病態 調節性T細胞の異常
HTLV-I感染と寄生虫感染 HAMのバイオマーカー HAMの臨床的多様性
HAMの治療
XII.末梢神経疾患
1. | 末梢神経疾患における軸索興奮性測定 〈桑原 聡〉 | |
軸索興奮性測定とは 軸索興奮性測定によってわかること
糖尿病における軸索Na電流の変化 軸索再生におけるNa電流の増大
2. | C型肝炎ウイルスと末梢神経障害 〈清水 潤〉 | |
HCVに伴う肝外合併症について クリオグロブリン血症との関連
HCVに伴う末梢神経障害 病態機序 治療について
XIII.脊髄疾患
1. | 脊柱管狭窄症の治療 〈金 景成 井須豊彦〉 | |
画像所見 保存的治療 手術治療
2. | 痙性麻痺の新しい治療 〈後藤真一 平 孝臣〉 | |
適応 手術 術後 注意すべき臨床症状
XIV.筋疾患
1. | リアノジン受容体遺伝子異常と臨床病型の多様性 〈西野一三〉 | |
リアノジン受容体 悪性高熱症 セントラルコア病 Congenital
neuromuscular disease with uniform type 1 fiber 変異と機能障害
遺伝子型と表現型
2. | 肢帯型筋ジストロフィーの遺伝子解析の現状 〈南 成祐〉 | |
分子診断 頻度に関する最近の研究 各論
3. | 筋強直性ジストロフィー症の病態研究の進歩 〈高橋正紀 佐古田三郎〉 | |
異常mRNAの病体への関与 スプライシング異常の発見とその機序解明
スプライス異常と筋分化の異常
他の神経変性疾患との関連性-mRNA-mediated diseases
先天性筋強直性ジストロフィーの機序
XV.自律神経疾患
1. | Parkinson病の自律神経障害 〈榊原隆次 服部孝道〉 | |
骨盤臓器障害 起立性低血圧
2. | Guillain-Barre症候群における自律神経障害 〈小鷹昌明 結城伸泰〉 | |
GBSにおける自律神経障害 AIDPとAMANにおける自律神経障害
管理・治療
3. | 時間生物学と自律神経 〈大塚邦明 高杉絵美子〉 | |
自律神経制御中枢としての視床下部視交叉上核
視床下部視交叉上核への入力と出力
神経・内分泌・免疫系の統括的調節中枢としての視床下部視交叉上核
XVI.機能性疾患
1. | てんかんの薬物療法ガイドライン 〈井上有史〉 | |
てんかん治療のストラテジー 抗てんかん薬 ガイドラインの根拠
日本のガイドライン 欧米のガイドライン 薬物治療の実際
薬物以外の治療
XVII.高次脳機能障害
1. | 意味性認知症(痴呆)と語義失語 〈河村 満 小早川睦貴〉 | |
意味記憶障害 意味性認知症 semantic dementia(痴呆)
語義失語 「意味性認知症(痴呆)」と「語義失語」
XVIII.小児神経疾患-内科,外科
1. | インフルエンザ脳症ガイドライン 〈水口 雅〉 | |
ガイドラインの構成 初期対応と診断 診断における問題: 特殊型の存在
治療指針 リハビリテーションとグリーフケア エビデンスの問題
2. | 先天性水頭症の病態と治療 〈田代 弦〉 | |
水頭症の概念 先天性水頭症の分類
先天性水頭症の基礎疾患先天性単純性水頭症 先天性症候群性水頭症
先天性脳形成不全性水頭症 先天性続発性水頭症
先天性水頭症の周産期治療先天性水頭症の予後
先天性水頭症に対する胎内手術
XIX.疫学・社会医学
1. | わが国の脳卒中の病型変化 〈清原 裕〉 | |
脳卒中の時代的変化 脳卒中危険因子の時代的変化
脳卒中危険因子の現状と課題
2. | Parkinson病の最近の疫学 〈中島健二 楠見公義〉 | |
PD頻度: 有病率 並存症 予後 発症要因
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