目 次
I.消化管
1. | 腸内細菌に対する腸管免疫応答誘導に重要なM細胞の機能と分化 〈大野博司〉 | |
GALTとFAE,M細胞
M細胞特異的マーカー分子の探索と同定・機能解析
M細胞の分化
2. | 消化管における再生医療の可能性 〈中村哲也 渡辺 守〉 | |
腸管上皮幹細胞
腸管上皮幹細胞研究の進歩
腸管上皮幹細胞培養技術の進歩
培養上皮幹細胞を用いる再生医療の可能性
3. | Functional dyspepsiaの最新の治療―海外の臨床試験も含めて― 〈木下芳一 古田賢司〉 | |
FDの病態理解に関する進歩
Hp除菌治療の効果
胃酸分泌抑制療法の効果
消化管運動機能改善薬の効果
胃酸分泌抑制薬と消化管運動機能改善薬の使い分け
その他の薬剤の効果
4. | 炎症性腸疾患の新たな治療戦略―natural historyを変えられるか? 〈横山陽子 松本譽之〉 | |
炎症性腸疾患に対する生物学的製剤
炎症性腸疾患に対する免疫調節剤
炎症性腸疾患に対する血液成分吸着除去療法
潰瘍性大腸炎におけるタクロリムス
5. | 炎症性腸疾患に合併する腸管感染症としてのCytomegalovirusとClostridium difficileの現状と問題点 〈松岡克善 日比紀文〉 | |
Cytomegalovirus
Clostridium difficile
6. | 小腸疾患診断法の進歩―バルーン小腸内視鏡の有用性を含めて― 〈梅野淳嗣 松本主之〉 | |
バルーン内視鏡
スパイラル内視鏡
カプセル内視鏡
CT enterography,MR enterography
7. | NSAID潰瘍の予防と治療―COX-2選択的阻害薬かPPIの併用か?― 〈内藤裕二〉 | |
COX-2選択的阻害薬は消化管合併症が少ないか?
NSAIDs使用者のGIイベントの予防
COX-2選択的阻害薬 vs PPI+非選択的NSAIDs
アドヘアランスの重要性
NSAID潰瘍の治療
8. | 消化管疾患におけるCross sectional imagingの進歩―CT colonographyの現状― 〈三宅基隆 飯沼 元〉 | |
CTCにおける海外の多施設共同研究
海外と本邦におけるCTCの保険適応の状況
前処置
自動炭酸ガス送気装置による腸管拡張
ワークステーション
computer-aided detection
9. | 咽頭癌・食道癌の内視鏡診断と治療 〈青山育雄 武藤 学〉 | |
咽頭癌および食道癌の内視鏡診断
咽頭および食道癌の内視鏡治療
10. | 早期大腸癌治療―内視鏡治療の適応拡大か手術か?―外科医の立場から考える 〈内藤正規 渡邊昌彦〉 | |
早期大腸癌に対する内視鏡治療
早期癌に対する腹腔鏡下手術
11. | 切除不能・再発胃癌に対する薬物療法の最近の進歩 〈市川 度 高橋威洋〉 | |
一次治療
二次治療
分子標的薬
12. | 大腸癌に対する化学療法―分子標的薬も含めた新たな戦略― 〈浜本康夫 高石官均〉 | |
二次治療としてBevacizumab継続使用が実証された: TML18147試験
二次治療にてAfliberceptの有効性が実証された: VELOUR試験
サルベージ治療としてRegorafenibの有効性が実証された: CORRECT試験
サルベージ治療としてのTAS-102が有望: 検証的な第三相が開始された
DREAM試験(維持療法としてのBevacizumab+Erlotinibの意義)
EGFR耐性機構
II.肝臓
1. | 肝炎・肝癌の疫学 〈片山惠子 田中純子〉 | |
肝癌発生数と肝癌のetiology
肝炎ウイルスキャリア数
肝炎・肝癌対策
2. | C型肝炎ウイルス(HCV)の研究 〈脇田隆字〉 | |
HCVのウイルス学
I
3. | 肝炎・肝癌の遺伝子研究 〈村田一素 溝上雅史〉 | |
B型肝炎における宿主側因子
C型慢性肝炎の治療効果予測としての遺伝子解析
副作用予測としての遺伝子解析
肝癌と遺伝子
4. | B型肝炎治療の現状と今後 〈田中榮司〉 | |
B型肝炎治療薬の実社会での有効性
抗ウイルス療法と肝発癌抑制
抗ウイルス療法とHBs抗原消失促進効果
5. | C型肝炎に対する抗ウイルス療法 〈林 紀夫 小瀬嗣子 平松直樹 竹原徹郎〉 | |
DAAs併用療法
6. | 劇症肝炎とde novo肝炎 〈桶谷 眞 井戸章雄 坪内博仁〉 | |
劇症肝炎の現況
de novo肝炎
7. | 肝硬変診療の進歩 〈前田直人 村脇義和〉 | |
肝硬変の成因
非侵襲的肝線維化マーカーによる肝硬変の診断
肝硬変の治療と病態
8. | 自己免疫性肝炎・PBC 〈田中 篤 滝川 一〉 | |
原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis)
自己免疫性肝炎(autoimmune hepatitis)
9. | NASH・NAFLD 〈山田和俊 金子周一〉 | |
NAFLDの疫学
NASH発症のメカニズム
NASHの診断
NASHの治療
10. | 肝癌の画像診断 〈土谷 薫 泉 並木〉 | |
小型肝細胞癌の検出・診断および境界性病変との鑑別
肝細胞癌の画像診断による悪性度評価
CTとMRIの比較
肝癌治療支援画像および治療効果判定
造影超音波検査(CEUS)
肝癌画像検査における肝硬度(Liver stiffness)と肝予備能
肝癌遠隔転移の画像診断
その他
11. | 肝発癌の分子機構 〈大塚基之 小池和彦〉 | |
次世代シークエンス技術による肝癌遺伝子の大規模シークエンス
ゲノムワイドの網羅的SNP解析による肝癌発症感受性遺伝子の同定(GWAS解析)
12. | 肝細胞癌の内科的治療 〈池田健次〉 | |
ラジオ波焼灼療法
ラジオ波焼灼療法以外の局所治療
放射線治療(体外照射)
ビーズ製剤による経肝動脈治療
TACEに使用する抗癌剤
進行肝癌に対する抗癌剤治療
分子標的薬ソラフェニブ(ネクサバールTM)
その他の分子標的治療薬
13. | 肝炎・肝癌の免疫応答 〈宮城琢也 巽 智秀 竹原徹郎〉 | |
ウイルス感染に対する免疫応答
HCV感染に対する免疫応答
C型肝炎における免疫応答
C型慢性肝炎に対する治療における免疫応答
B型肝炎における免疫応答
肝癌における免疫応答
14. | 肝臓の再生療法 〈高見太郎 寺井崇二 坂井田功〉 | |
基礎研究;マウスGFP/CCI4モデル
臨床研究
15. | 肝移植の現況 〈石崎陽一 川崎誠治〉 | |
世界における肝移植の現況
心停止(Non-heart beating; NHB)ドナー
HBV肝硬変に対する肝移植
HCV肝硬変に対する肝移植
肝細胞癌(HCC)合併肝硬変に対する肝移植
生体肝移植における左葉グラフトの見直し
III.胆膵
―膵臓―
1. | 感染性膵壊死に対する内視鏡的ネクロセクトミー 〈安田一朗 中島賢憲〉 | |
Walled-off pancreatic necrosis(WOPN)
内視鏡的ネクロセクトミー
内視鏡的ネクロセクトミー施行のタイミングと位置づけ
2. | 慢性膵炎と膵癌 〈上田純二 大塚隆生 高畑俊一 田中雅夫〉 | |
欧米での慢性膵炎と膵癌の関連性についての報告
本邦における慢性膵炎と膵癌の関連性についての報告
慢性膵炎患者における膵癌の発生機序
3. | 改訂自己免疫性膵炎臨床診断基準―狙いと活用― 〈岡崎和一〉 | |
診断項目のねらい
解説
参照 2型自己免疫性膵炎(IDCP)について
4. | 自己免疫性膵炎と膵外病変(IgG4関連疾患)の病理像 〈能登原憲司〉 | |
自己免疫性膵炎(AIP)の診断基準における病理所見の扱い: ICDCと本邦新基準
IgG4関連疾患(IgG4-RD)における病理所見の扱い
新たな臓器・病変でのIgG4-RDの提唱と潜在する問題点
5. | 膵発癌とmiRNA 〈濱田 晋 下瀬川徹〉 | |
膵癌前癌病変とmiRNA
膵癌促進的に作用するmiRNA
膵癌抑制的に作用するmiRNA
癌幹細胞機能とmiRNA
miRNAの診断・治療への応用
6. | 膵癌モデル動物とその応用 〈伊地知秀明〉 | |
内因性Kras変異型発現を基盤とした膵発癌モデル
膵臓内限局的遺伝子改変誘導モデル―膵癌の起源細胞へのアプローチ―
遺伝子改変モデルと移植モデルの相違点
遺伝子改変膵発癌モデルを用いた膵癌の微小環境の検討
膵癌の発癌進展に寄与する細胞内シグナル
遺伝子改変モデルを用いた診断マーカー・標的分子の網羅的解析
7. | 膵癌の癌ワクチン 〈谷 眞至 山上裕機〉 | |
癌免疫療法の歴史
免疫逃避機構
腫瘍新生血管を標的とした癌ワクチン療法
抗癌剤が免疫療法に及ぼす影響
当科で行った第I相臨床試験
膵癌細胞を標的としたワクチン療法
複数のペプチドワクチンによる治療
8. | IPMNの分子機序 〈古川 徹〉 | |
IPMNにおけるGNAS,RNF43遺伝子異常の発見
GNAS,RNF43の機能
IPMNにおけるGNAS,RNF43変異の臨床病理学的意義
―胆道―
9. | 胆道癌診断の最前線 〈藤田直孝〉 | |
欧米にみる胆道癌診断の動向
組織学的診断に関する研究
内視鏡的診断に関する研究
画像診断に関する研究
10. | 胆道疾患のNOTES―現状と将来― 〈富川盛雅 橋爪 誠〉 | |
NOTESのアプローチ法と胆嚢摘出術
NOTES胆嚢摘出術の現状
今後の展望
IV.消化器外科
1. | 進行食道癌に対する胸腔鏡下手術の現況と課題 〈池田 貯 能城浩和〉 | |
進行食道癌に対する胸腔鏡下食道手術の現況
鏡視下食道切除術の将来
2. | 腹腔内洗浄細胞診陽性(CY1)胃癌に対する治療戦略 〈藤谷和正 辻仲利政〉 | |
POCY1胃癌に対する胃切除術先行治療の成績と本邦における現時点でのreference arm
POCY1胃癌に対する胃切除術先行治療の成績改善の可能性
POCY1胃癌に対する術前化学療法の試み
POCY1胃癌に対する欧米におけるアプローチ
POCY1胃癌に対する治療上の問題点
3. | 難治性潰瘍性大腸炎に対する外科治療 〈辰巳健志 杉田 昭〉 | |
難治性潰瘍性大腸炎の手術
難治性潰瘍性大腸炎に対する手術術式の選択
術後経過,術後合併症
術後QOL
生物学的製剤と手術療法
腹腔鏡下手術
4. | 消化器癌に対するロボット手術の現況と課題 〈森 和彦 山形幸徳 瀬戸泰之〉 | |
胃
直腸・結腸
食道
膵頭十二指腸切除
肝切除
5. | 消化器外科におけるERAS(Enhanced Recovery After Surgery)の意義 〈宮田 剛〉 | |
生体侵襲反応の軽減
身体活動性の早期自立
栄養摂取の早期自立
周術期不安の軽減と回復意欲の励起
索 引