目 次
1 ひきこもり概念の形成史<境 泉洋>
1 ひきこもり概念形成の基軸
2 本稿におけるひきこもり概念
3 ひきこもり概念の形成前史
4 第1期:社会問題としての注目された「ひきこもり」
5 第2期:精神保健福祉活動の対象としての「ひきこもり」
6 第3期:精神科医療におけるひきこもりの位置づけの明確化
7 福祉的支援の対象としての「ひきこもり」
8 ひきこもり概念の変遷
9 ひきこもり概念の今後
2 ひきこもり評価・支援に関するガイドラインの概要<齊藤万比古>
1 新ガイドライン成立の背景
2 不登校とひきこもり
3 「ひきこもり」の定義
4 ひきこもりの量的推計
5 精神保健的支援の必要性
6 ひきこもりの多軸評価
7 ひきこもり支援の構造的理解
8 地域連携ネットワークの必要性
9 アウトリーチ型支援について
10 ひきこもり支援の諸段階
11 今後の課題(まとめ)
3 子どものひきこもり(不登校)の精神医学的診断・評価<青木桃子 渡部京太>
1 適応障害
2 不安障害
分離不安障害 社交不安障害 全般性不安障害
パニック障害 急性ストレス障害,PTSD(外傷後ストレス障害)
3 強迫性障害
4 気分障害
5 神経表現性障害
身体化障害 鑑別不能型身体表現性障害 転換性障害
疼痛性障害 心気症
6 反抗挑戦性障害
7 妄想性障害
8 統合失調症
9 不登校と発達障害
10 注意欠如・多動性障害
11 広汎性発達障害
12 学習障害
13 軽度精神遅滞と境界知能
4 青年期ひきこもりケースの精神医学的診断・評価<黒田安計>
1 ひきこもりの推計
2 精神医学的評価
3 ひきこもりを主訴とする相談の精神医学的多様性
気分障害(事例A)
不安障害 1)強迫性障害(事例B)
不安障害 2)社会恐怖(社交不安障害)(事例C)
パーソナリティ障害(事例D)
アスペルガー障害(事例E)
軽度精神遅滞(事例F)
統合失調症(事例G)
4 ひきこもりの包括的評価
5 ひきこもりケースの治療・支援―基本的な考え方<近藤直司>
1 新ガイドラインにおける治療・支援指針
2 ひきこもりケースの治療・支援に特徴的なこと
3 治療・支援における個別性とグループ分け
4 ひきこもりをきたしている発達障害ケースへの治療・支援
5 治療・支援論を整理するために
6 ひきこもりの精神病理と個人精神療法<塚本千秋>
1 ひきこもりの発生理解
2 ひきこもりの段階の理解と対応
「かろうじて通院」状態(レベルI)(事例A)
「外出困難,通院拒否」状態(レベルII)(事例B)
「全面的閉じこもり」状態(レベルIII)(事例C)
「関係の病理が開花した」状態(レベルIV)(事例D)
3 ひきこもりの心性理解と個人面談
7 集団療法<榊原 聡>
1 就労と社会参加に向けたグループワークの基本的考え方
2 グループワークの実際と有効性
3 あるデイケアの例
4 今後に向けて
8 家族支援<荒木暢通 近藤直司>
1 ひきこもり家族相談の特徴
2 家族の理解
3 家族支援の目的と方法論
4 初期の対応
5 本人についての査定
6 家族についての査定
7 家族への働きかけ
8 家族グループの活動について
9 事例
9 ひきこもりと薬物療法<来住由樹>
10 精神科救急医療および入院治療<大重耕三>
11 地域支援システムとの連携について
12 ひきこもり問題の社会学的側面と支援のあり方について<斎藤 環>
索引