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書籍詳細

ICU/CCUの薬の考え方、使い方 ver.2

ICU/CCUの薬の考え方、使い方 ver.2

大野 博司 著

A5判 860頁

定価(本体6,400円 + 税)

ISBN978-4-498-06663-2

2015年12月発行

在庫あり

ICU/CCUで頻用される薬剤の使い方を中心に、著者が日々の臨床で培ったクリティカルケアの技術、経験をまとめた好評書の改訂版がついに登場! 新章の書きおろし、新規薬剤・文献のアップデート、新規付録「クリティカルケアで重要な薬物相互作用」の追加など、大幅な改訂作業によって旧版の倍、800ページ超の大ボリュームとなりました。医師、看護師、コメディカルのスキルアップに役立つ内容が満載です。

第2版 


はじめに

 2011年「ICU/CCUの薬の使い方,考え方」初版が世に出て,多くの方々に読んでいただき,新たな出会いもあり自分自身たくさんの扉を開いてきました.
 医師10年目,ICU 5年目として30代半ばのそのときの勢いだけで作った単著だったため,その後読み直してみると足りない部分や書き尽くされていない部分が気になっていました.そして2015年までの約5年間に,国内で使用可能となった新規薬剤が何種類かあります.また自分自身,心臓血管外科術後を含めた術後管理および内科系多臓器不全ケースのケアに多数関わるようになり,日々のクリティカルケアの現場で使い方が変わった薬剤があり,循環・呼吸を含めた全身管理の考え方も変わってきました.
 第2版は全身アセスメントを含む全身管理全般(輸液・人工呼吸器・栄養など)においてすべての面で見直すとともに新規薬剤追加と新たに2章(第14章 内分泌・抗炎症薬,第15章 気管支拡張薬)を付け加え,薬物相互作用の表を追加し,参考文献を最新のものとしました.前著同様,国内の一般市中病院でのICU/CCUで使用する薬剤について呼吸・循環管理を中心とした全身管理の中で,可能な限り病態に合わせて使用できることを目標にしています.
 レジデント,クリティカルケアナースの初心者にとってはクリティカルケアの導入として,そしてベテラン医師,ナース,コメディカルのみなさんには日々の臨床の確認として本書が役に立てばと思います.
この第2版も,日々の臨床現場でのプラクティスと,クリティカルケアでの重症患者ケアにベッドサイドで8時間3交代制で24時間365日支え続ける当院のICU/CCUナース向けに行ってきた月1,2回の定期的な勉強会が本書の根幹となっています.また,縁あって2013年から行っている大阪府看護協会救急看護認定看護師教育課程での臨床薬理学の講義でのナースからの多くの質問・疑問も本書改訂に大きな役割を果たしました.
 臨床医としての15年間とクリティカルケアの現場に飛び込んだ10年間の中で実践してきたこと,そして執筆中に考えたことを本文および一部脱線するもののコラムに書き綴ってみました.前著同様,本書を手にしたあなたにとって,このささやかな本が今まで以上に日々のクリティカルケアでの診療に役に立ち,ひいては目の前の患者さんの改善につながることを祈って.

2015年11月
大野博司

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略語集
クリティカルケアで重要な公式集


総論

ICU入室患者のアセスメント
  1.クリティカルケアでのルーチン“6”
  2.クリティカルケアでの一般原則
  3.クリティカルケアのアセスメントはパーツに分けて行う
  4.ケースをふりかえって


各論

第1章 鎮痛薬
  1.クリティカルケアでの鎮痛薬の考え方
  2.鎮痛の評価
  3.痛みのメカニズムと鎮痛薬の作用部位
  4.クリティカルケアでよく使われる鎮痛薬
  5.クリティカルケアでよく使われる鎮痛補助薬・硬膜外鎮痛法
  6.当院でよく用いられる鎮痛持続静注メニュー
  7.痛み,不穏,せん妄の評価・対応の流れとケースによる鎮痛薬の実践的な使い分け
第2章 鎮静薬
  1.クリティカルケアでの鎮静:“鎮痛第一”─“鎮痛”と“鎮静”は異なることに注意しよう!
  2.クリティカルケアで使用される鎮静薬
  3.鎮静評価のためのスケール
  4.せん妄の分類
  5.せん妄評価のためのスケール
  6.クリティカルケアでの不穏・興奮状態および人工呼吸器管理中の不穏/興奮状態へのアプローチ
  7.せん妄の治療と予防
第3章 筋弛緩薬
  1.筋弛緩薬の理解に必要な解剖・生理学,薬理学
  2.筋弛緩薬のモニタリング
  3.筋弛緩薬の拮抗─非脱分極性筋弛緩薬の拮抗(1):抗コリンエステラーゼ薬
  4.筋弛緩薬の拮抗─非脱分極性筋弛緩薬の拮抗(2):スガマデクス
  5.筋弛緩薬使用時の注意点
  6.急性呼吸促迫症候群(ARDS)への筋弛緩薬使用について
第4章 ストレス潰瘍予防薬
  1.ストレス関連粘膜障害(SRMD)はどのようにして起こるか?
  2.ストレス関連粘膜障害(SRMD)予防は誰に行えばよいか?
  3.ストレス関連粘膜障害(SRMD)の予防にはなにがあるか?
  4.胃酸分泌抑制薬の理解に必要な解剖・生理学,薬理学
  5.胃酸分泌抑制薬使用時の注意点: その効果と合併症
  6.実際にストレス関連粘膜障害(SRMD)・ストレス潰瘍からの活動性出血が起こった場合のアプローチ
第5章 輸液管理
  1.クリティカルケアでの水の出し入れ:(1)蘇生期,(2)安定・利尿期のタイミングをつかむ
  2.クリティカルケアで用いられる輸液
  3.従来のStarlingの法則とDonnan平衡
  4.病態に応じた輸液・初期蘇生輸液の選び方
  5.輸液製剤をめぐる最近の流れ:蘇生輸液は晶質液か膠質液か
  6.改定Starlingの法則─血管内皮細胞間tight junction,血管内皮表層glycocalyxの重要性
  7.輸液・血液製剤の投与ルート,輸液負荷・輸液ボーラスを行うべきか?
  8.輸液負荷の目標をどこに設定するか?
第6章 輸血管理
  1.ヘモグロビン解離曲線・末梢組織の酸素化
  2.止血メカニズムと凝固系検査値の考え方
  3.輸血のための血液型判定と交差適合試験
  4.輸血製剤の分類
  5.赤血球を含めた輸血による合併症
  6 止血に用いられる薬剤
  7.外傷性出血性ショックの生体反応と“死の三徴(+α)”
  8.外傷性出血性ショックでの治療プロトコル
  9.クリティカルケアでの輸血目標
 10.クリティカルケアでの血小板減少・凝固異常
第7章 人工呼吸器管理
 (1):気道確保,気管挿管,気管切開術
  1.気道確保とマスク換気
  2.気管挿管の適応・喉頭展開
  3.困難気道
  4.迅速気道確保(RSI)の流れ
  5.迅速気道確保(RSI)で用いられる薬剤
  6.病態に応じた気管挿管
  7.気管挿管に伴う合併症
  8.外科的手技による気管挿管・気管切開術
 (2):初期設定,基本的なモード
  1.人工呼吸器基本モード:総論
  2.人工呼吸器による合併症
  3.圧換気,量換気の違い
  4.肺保護目的の人工呼吸器管理
  5.人工呼吸器の代表的なモード
  6.人工呼吸器の基本設定
  7.代表的な病態による人工呼吸器基本設定の仕方
  8.人工呼吸器のアラーム設定と確認項目
 (3):人工呼吸器ウィーニング,離脱
  1.クリティカルケアでの人工呼吸器ウィーニング,離脱の考え方
  2.ウィーニングと平均的な再挿管率
  3.早期人工呼吸器離脱のために:SAT,SBT
  4.鎮静薬と人工呼吸器離脱
  5.SBT失敗ケースへの対応
  6.抜管困難ケースへの対応:カフリークテストと抜管後喉頭浮腫の予防・治療
  7.抜管後の2つの観察ポイント
  8.人工呼吸器離脱困難ケースへの対応:(1)BNPと利尿薬,(2)NIV,(3)高流量鼻カニュラの使用
 (4):非侵襲的人工呼吸器(NIV)
  1.非侵襲的人工呼吸器(NIV)とは
  2.NIVの適応とメリットとデメリット
  3.NIVのモード
  4.NIVのインターフェース
  5.NIV開始時のプロトコール
  6.NIV使用時のモニタリング
  7.クリティカルケアでのNIV:COPD急性増悪
  8.クリティカルケアでのNIV:心原性肺水腫
  9.NIVを成功させるための10のポイント
第8章 循環作動薬:血管収縮薬,強心薬
  1.クリティカルケアで循環作動薬を安全に使うために
  2.クリティカルケアに必要な循環生理:前負荷,後負荷,心収縮力,心拍数
  3.心筋収縮と血管収縮のメカニズム
  4.交感神経刺激:アドレナリン受容体の作用
  5.循環作動薬:強心薬と血管収縮薬
  6.循環作動薬:各論
  7.クリティカルケアでのショックへのアプローチ
  8.クリティカルケアでのショックの治療
  9.高用量血管作動薬に反応しない難治性ショックへの対応
 10.生理学の視点:Guyton静脈還流量曲線,Frank-Starling心収縮曲線から循環管理,
   そして循環不全・ショックを見直す
第9章 血管拡張薬
  1.ICU/CCUで血管拡張薬を安全に使うために
  2.心機能および血管トーヌスに影響を与える因子
  3.クリティカルケアでの血管拡張薬,降圧薬
  4.クリティカルケアでの降圧のスピード
  5.クリティカルケアでの高血圧への対応
第10章 抗血小板薬
  1.止血のメカニズム:とくに一次止血に注目しよう!
  2.使用可能な抗血小板薬
  3.抗血小板薬:各論
  4.現在開発中の新規抗血小板薬
  5.DES,BMS留置と抗血小板薬の重要性
  6.周術期の抗血小板薬の考え方─手術前に抗血小板薬をいつ中止するか? 継続するか?
  7.抗血小板薬内服中に出血した際の対応
第11章 抗凝固薬,血栓溶解薬
  1.止血のメカニズムの確認
  2.抗凝固薬の作用機序
  3.抗凝固療法で用いられる薬剤:各論
  4.血栓溶解薬の作用機序と使い方
  5.抗凝固薬をどのように使い分けるか
  6.ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)への対応
  7.抗凝固薬内服中の出血への対応
  8.出血後の抗凝固薬の再開タイミング
  9.周術期の抗凝固薬の考え方,使い方
 10.クリティカルケアでの深部静脈血栓症(DVT)予防
第12章 抗不整脈薬
  1.クリティカルケアで不整脈が起こる原因と初期評価
  2.クリティカルケアでの不整脈
  3.心筋電気活動とチャネル(Na+,Ca2+,K+):抗不整脈薬の作用機序を理解するために
  4.頻拍性不整脈の発生機序:リエントリー,自動能,triggered activity
  5.クリティカルケアでの抗不整脈薬:総論
  6.クリティカルケアでの抗不整脈薬:各論
  7.クリティカルケアでの徐脈へのアプローチ
  8.クリティカルケアでの頻脈へのアプローチ
  9.クリティカルケアでの心房細動(AF)
第13章 利尿薬
  1.クリティカルケアでの体液コントロールを理解するための生理学
  2.クリティカルケアでの“蘇生期”,“安定・利尿期”と利尿薬の位置づけ
  3.利尿薬の分類と作用機序
  4.クリティカルケアでの浮腫のメカニズム
  5.利尿薬のうまい使い方:ループ利尿薬を軸としたアプローチ
  6.クリティカルケアでの利尿薬使用中の注意点(1)
  7.クリティカルケアでの利尿薬使用中の注意点(2)
第14章 内分泌・抗炎症薬(ステロイド,抗甲状腺薬,甲状腺ホルモン,オクトレオチド,スタチン)
  1.クリティカルケアでの副腎機能
  2.クリティカルケアでの副腎不全,重症疾患関連コルチコステロイド不全(CIRCI)
  3.ストレスドースでのステロイド投与法─とくに周術期での使い方について
  4.甲状腺ホルモンの作用とクリティカルケアでの甲状腺機能検査の解釈
  5.甲状腺クリーゼの診断・治療
  6.粘液水腫性昏睡の診断・治療
  7.食道・胃静脈瘤破裂による消化管出血での血管収縮薬
  8.スタチンの分類と多様な作用機序
第15章 気管支拡張薬
  1.喘息重積,COPD急性増悪の病態生理
  2.クリティカルケアで使用される気管支拡張薬と気管支拡張作用のある薬剤
  3.COPD急性増悪の治療
  4.喘息重積の治療
  5.人工呼吸器,非侵襲的人工呼吸器(NIV)での気管支拡張薬のうまい使い方
  6.気管支拡張薬の治療効果判定
  7.気管支拡張薬の長時間作用型への移行
  8.COPD・喘息があればβ遮断薬は禁忌か?─COPD急性増悪に心不全合併ケースをどのように対応するか
第16章 抗痙攣薬
  1.ミニマムてんかん発作分類と用語のまとめ
  2.てんかん重積状態(SE)治療のポイント
  3.てんかん重積状態(SE)の病態生理
  4.てんかん重積状態(SE)への抗痙攣薬の使い方:時間軸によるアプローチ
  5.クリティカルケアでてんかん重積状態(SE)を見逃さないために
  6.クリティカルケアでのてんかん重積状態(SE)へのアプローチ
  7.クリティカルケアでのてんかん重積発作治療に用いられる薬剤
  8.難治性てんかん重積(RSE),超難治性てんかん重積(SRSE)の考え方
  9.クリティカルケアでのてんかん重積(SE)モニタリング
 10.てんかん重積状態(SE)の合併症
 11.てんかん重積状態(SE)の治療:点滴静注薬をどのように減量するか
 12.てんかん重積状態(SE)の治療:経口内服薬の選択
第17章 抗菌薬
  1.クリティカルケアで問題となる微生物とグラム染色での所見
  2.クリティカルケアでの抗菌薬:総論─作用機序
  3.クリティカルケアでの抗菌薬:各論
  4.クリティカルケアで問題となる耐性グラム陽性菌をカバーする抗菌薬
  5.クリティカルケアで問題となる耐性グラム陰性菌をカバーする抗菌薬
  6.クリティカルケアで問題となる嫌気性菌をカバーする抗菌薬
  7.クリティカルケアで問題となるその他の微生物をカバーする抗菌薬
  8.クリティカルケアでの発熱へのアプローチ
  9.クリティカルケアでの代表的な重症感染症(市中,病院内)と抗菌薬選択のためのヒント
 10.ペニシリンアレルギーの際のクリティカルケアでの抗菌薬の選択
 11.クリティカルケアではどれだけの抗菌薬を使いこなせればよいか?
第18章 抗真菌薬
  1.抗真菌薬の分類
  2.抗真菌薬の作用機序
  3.抗真菌薬:各論
  4.抗真菌薬の感受性・投与量・投与間隔
  5.クリティカルケアでの深在性真菌感染症─とくに侵襲性カンジダ症へのアプローチ
第19章 抗ウイルス薬
  1.ウイルスはどのように宿主細胞に感染し増殖していくか?
  2.抗ウイルス薬の作用機序
  3.抗ウイルス薬:各論
  4.インフルエンザ感染に対する抗インフルエンザ薬の選択
  5.クリティカルケアで用いる抗ウイルス薬の腎機能低下時の投与量調整
第20章 クリティカルケアでの栄養管理
 (1):原則
  1.クリティカルケアでの重症患者の栄養法の7大原則
  2.最近の大規模スタディでわかってきたこと
  3.クリティカルケアでの栄養療法のピットフォール
 (2):腸管栄養(EN),静脈栄養(TPN/PPN)の実践的な組み方
  1.急性期の栄養管理の実践:原則
  2.腸管栄養(EN)のための製剤をまずは理解しよう
  3.TPN/PPNのための製剤をまずは理解しよう
  4.腸管栄養(EN),静脈栄養(PN)の適応と合併症
  5.末梢静脈栄養(PPN)でどこまで栄養サポートが可能か
  6.急性期の栄養サポートプランニングの流れ
  7.栄養サポート─とくに静脈栄養(TPN/PPN)施行中のモニタリング

付録:クリティカルケアで重要な薬物相互作用
あとがき
事項索引
薬剤名索引

column
15年
臨床医
これから医療現場へ向かうあなたへ
Keep hope alive.
クリティカルケアと向き合う姿勢

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大野 博司  著

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