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書籍詳細

がん疼痛治療25の秘訣

がん疼痛治療25の秘訣

大坂 巌 著

A5判 154頁

定価3,080円(本体2,800円 + 税)

ISBN978-4-498-05734-0

2022年06月発行

在庫あり

がん患者の疼痛治療における選択肢は,年々充実してきている.それだけに,各々の患者に対して何をどう使い分けるのかの判断は困難になってきたとも言えるだろう.そんな現状を踏まえて本書では,突出した診療経験数を誇り延べ300回以上の講演を行ってきた著者が,がん疼痛治療の正しい考え方を親しみやすい「格言」を使って解説した.いち読すれば,難なくがん疼痛治療の秘訣が身体に染み込む,実になる1冊である.

●著者紹介

大坂 巌
社会医療法人石川記念会HITO病院
緩和ケア内科部長

病棟・外来・在宅で,患者さんのニーズに合わせてタイムリーな緩和ケアを提供している緩和医療専門医.コーチングを通して,医療従事者の対話力をみがくという夢に向けて邁進している.四国の真ん中で医療と生き方といのちを見つめ直している.

【略歴】
1987年 筑波大学第二学群生物学類卒業
1989年 筑波大学大学院環境科学研究科中退
1995年 千葉大学医学部卒業,同放射線科入局
1997年 沼津市立病院放射線科
2000年 千葉大学医学部附属病院放射線科
2002年 静岡県立静岡がんセンター緩和医療科
2018年 現職

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はじめに

 がん疼痛治療の領域は,質の高い臨床研究が増え,国内外のガイドラインも揃い,多くの良書も出版されています.筆者が,がん疼痛治療を学び始めた20年前とは比べものにならないほど,情報が豊富になりました.新規の薬剤が増え,臨床研究の場も広がっており,以前よりもがん疼痛治療は魅力的な分野になっています.
 筆者は,講演会などを通して疼痛治療の普及啓発に携わって参りましたが,必ず3つのことを心がけていました.1つめは,同じような内容でも,必ず新たな論文を1つは取り入れてきました.2つめは,単なるTipsを伝えるだけではなく,緩和ケアやがん疼痛治療の根底に流れている大切なテーマを浮き上がらせることでした.そして,3つめは,そのテーマにフィットする画像を提示することでした.本書の25章すべてに挿絵があるのは,そのためです.
 緩和医療に携わるようになってから20年経ちました.これまでに学んできたこと,気づいたことを中心に臨床現場で役立ちそうなトリビアをまとめてみました.森田達也先生の『緩和治療薬の考え方,使い方』(中外医学社)が哲学であるとすると,本書はエッセイ集のようなものです.がん疼痛治療の周辺知識の整理として,気楽に読み流していただければ幸いです.
 今日まで,私を緩和医療医として育ててくださった多くの患者さんとそのご家族に感謝いたします.また,一緒に仕事をしていただいた静岡県立静岡がんセンターならびにHITO病院の同僚の皆さん,この世界への扉を開けてくださった静岡県立静岡がんセンター緩和医療科参与の安達勇先生,そして,自著を執筆するというこの上ない機会を与えて下さり,出版まで見守って下さった中外医学社の元企画部の五月女謙一さん,企画部の鈴木真美子さん,編集部の中畑謙さんにも厚く御礼申し上げます.

2022年5月
大坂 巌

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目 次

●「治療方法」に関すること●

ch. 1 がん疼痛治療のアップデート
アップデート/がん治療と緩和ケアのアップデート/がん疼痛治療ガイドラインのアップデート/研究方法のアップデート/オピオイド鎮痛薬のアップデート/アップデートの落とし穴

ch. 2 不易流行
緩和ケアという言葉/緩和ケアの不易とは?/緩和ケアの流行とは?/がん疼痛治療の不易/がん疼痛治療薬の流行/がん疼痛治療に関する研究の流行/これから流行して欲しいこと/変わってはならないもの

ch. 3 “unlearn”の重要性
学校での学び/医療における学び/unlearn/オピオイド鎮痛薬の選択/オピオイド鎮痛薬はヒトを選ぶ?/細胞内で起きていること/知識の学びほぐし

ch. 4 アクセルを踏みつつブレーキを踏む
日本はがん疼痛治療の発展途上国?/日本におけるオピオイド使用量が少ない理由/アクセルを踏む/ブレーキを踏む/がん疼痛と慢性疼痛/アクセルを踏みつつブレーキを踏む

ch. 5 痛みは時相で変わる
痛みの軌跡/骨転移による痛みの変化/臨床における矛盾を解決できるか?/時相に応じた疼痛治療

ch. 6 がん疼痛を見る
画像検査で痛みを評価できるか?/痛みが出現する場所/腹腔神経叢を見る/膵がんの痛み/骨転移による痛み/胸膜や胸壁の痛み/最も見えにくいもの

ch. 7 合わせ味噌のように
合わせ味噌/オピオイド鎮痛薬の併用/一般的なオピオイド鎮痛薬の併用/作用機序の異なるオピオイド鎮痛薬の併用/メサドンの併用/タペンタドールやトラマドールの併用/呼吸困難が生じた場合の併用

ch. 8 めざせ!突出痛救助隊(breakthrough pain busters)
突出痛/医療現場のレスキュー隊/セルフレスキュー/レスキュー活動に必要なこと/レスキュー薬の選択/レスキューの費用/予防レスキュー/眠前レスキュー/経粘膜性フェンタニルの予防レスキュー
【Column】レスキュー・ドーズは存在しない

ch. 9 ローテーションかスイッチングか?
2010年ではローテーション/投与経路の変更はいずれでもない/不完全交差耐性/2014年版ではオピオイドスイッチング/2020年版では区別しなくなった/見極めるポイント/ローテーションとスイッチングを区別する/大切なことは用語ではない

●「薬剤」に関すること●

ch. 10 似て非なるもの
MSコンチン®錠とオキシコンチン®錠/徐放性/オキシコンチン®錠とオキシコンチン® TR錠/デュロテップ®MTパッチ,ワンデュロ®パッチとフェントス®テープ/意外な相違点/オプソ®内服液,オキノーム®散,ナルラピド®錠/後発医薬品/後発医薬品が効きにくいという思い込み?

ch. 11 とりあえず
とりあえずのオピオイド/ビールだけを注文することはない?/制吐剤/便秘治療薬/酸化マグネシウムには注意が必要/メカニズムに応じた便秘治療

ch. 12 理想的なオピオイド鎮痛薬
高ければ高いほど良い/低ければ低いほど良い/多ければ多いほど良い/少なければ少ないほど良い

ch. 13 オピオイド鎮痛薬の存在理由(raison d’être)
MSコンチン®錠(モルヒネ)/カディアン®カプセル(モルヒネ)/デュロテップ®パッチ(フェンタニル)/オキノーム®散(オキシコドン)/イーフェン®バッカル錠・アブストラル®舌下錠(経粘膜性フェンタニル)/メサペイン®錠(メサドン)/メサドンを使いこなせて専門家/タペンタ®錠(タペンタドール)/ナルベイン®注(ヒドロモルフォン)

ch. 14 求められる5つの「安」
安全/安易/安定/安心/安価

ch. 15 PSで薬が変わる
オピオイド鎮痛薬はPSの影響を受けにくい/鎮痛補助薬はPSの影響を受ける/デュロキセチン・ガバペンチノイド/ケタミン/リドカイン/コルチコステロイド
【Column】はじめての「投与」

●「エビデンス」に関すること●

ch. 16 オピオイド鎮痛薬のエビデンスは純米大吟醸
エビデンスの重要性/対象患者さん/緩和ケア病棟に入院している患者さんの多くは治験対象外/二割三分磨き/エビデンスと純米大吟醸

ch. 17 紅葉を愛でるように
紅葉の楽しみ方はマクロからミクロまで/エビデンスと植生/がん疼痛治療のマクロ/がん疼痛治療のミクロ(1)(タペンタドール)/がん疼痛治療のミクロ(2)(セロトニン症候群)/がん疼痛治療のミクロ(3)(アセトアミノフェン)/マクロとミクロの両方の視点を大切にする

ch. 18 がん疼痛治療の謎
アセトアミノフェンはなぜ効くのか?/メサドンを初めから開始できないのか?/ケタミンはなぜ嫌われるのか?/研究対象の痛みを揃える
【Column】カンナビノイド

●「臨床現場」で大切にしたいこと●

ch. 19 がん疼痛治療はテーラーメイド
オーダーメイドの服/テーラーメイドの鎮痛薬/がん疼痛治療薬の仕立屋/仕立屋に求められる能力/プロフェッショナルとしての仕立屋へ/ディテールにこだわる仕立屋へ/オピオイド鎮痛薬と他の商品との違い

ch. 20 先を読む
がん疼痛治療の変化/痛みの性状の変化/投与経路の変更/オピオイド鎮痛薬の持続皮下注射/フェンタニルは持続皮下注射に向かない?/薬剤に関する地域連携/先を見越して考える

ch. 21 二人三脚,四人五脚
患者教育?/伝えるべきこと/教育よりも対話/多職種の中での対話/がん疼痛治療の魅力

ch. 22 コーチング的疼痛治療
オピオイド鎮痛薬を勧める/患者さんは本当に納得しているのか?/コーチング的アプローチ/カウンセリング,ティーチングからコーチングへ/ゴールを共有する/ゴールデンサークル/人は感情で選ぶ/感情リテラシー/Why→How→Whatの順で伝える/多分野の知恵を活かす

ch. 23 お接待とお節介
緩和ケアの源流/よそ者を受け入れる覚悟はあるか?/お接待/おもてなし/一流に学ぶ/身近にあるおもてなし/医療従事者ができる簡単なおもてなし/お節介/ほどほどのお節介
【Column】すべての医師は3タイプ

ch. 24 Iatrogenic sufferingを直視する
夢のような薬モルヒネ/オピオイドの副作用/軽視されてきた便秘という苦痛/Iatrogenic suffering/脚光を浴びる便秘治療/質の高いがん治療・がん疼痛治療へ/緩和ケアにおける喜びの喪失/オピオイド鎮痛薬がもたらした功罪/最大のiatrogenic sufferingとは?

ch. 25 言薬
言葉が与える影響/半世紀前に行われた臨床試験/痛みについて語る/締めの言葉はポジティブで
/有害な言葉と有益な言葉/医療用麻薬の導入を迷っている患者さんの意思決定支援/副作用を説明する場面/言葉は薬になる

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大坂 巌 社会医療法人石川記念会HITO病院 緩和ケア内科部長 著

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