目 次
第1部 家庭医療学総論
I.家庭医療とは
1.現代医療の問題点とプライマリ・ケアの必要性 <前沢政次>
A.医療の閉塞状態
B.危機を招いた原因
C.プライマリ・ケアの充実による解決
2.家庭医の専門性 <津田 司>
A.家庭医とは
B.21世紀の医療システム
C.家庭医の専門性
D.家庭医療における治療の特徴
E.わが国の家庭医養成教育
F.総合診療と家庭医療の違い
G.これから家庭医を目指す人たちへ
3.世界の家庭医 <前沢政次>
II.家庭医としての核になる臨床能力
1.患者中心の医療の方法 <葛西龍樹>
A.患者中心モデルの起源
B.患者中心の医療の方法とは
2.良好な医師−患者関係の築き方 <津田 司>
.医師と患者の3基本類型
B.良好な医師−患者関係はなぜ必要か
C.良好な医師−患者関係を築くための3要素
3.コミュニケーション上手になるには <津田 司>
A.医療におけるコミュニケーションの重要性
B.コミュニケーション技能教育もevidence−basedの時代へ
C.良好なコミュニケーションをもつにはどうすればよいか
D.共感的理解の態度を示すには 3
E.質問の仕方
4.医療面接法 <津田 司>
A.医療面接とは
5.全人的医療 <前沢政次>
A.全人的医療の提言
B.全人的医療の具体的方法
6.家庭医にとってのカウンセリング <飯島克巳>
A.医師にとってのカウンセリング
B.人々の健康と病における家庭医の“相談”機能
C.カウンセリングとロジャース
D.医療面接コミュニケーション技法とロジャースの来談者中心療法
E.日本でのカウンセリング,医療現場でのカウンセリング
7.健康教育の仕方 <石川雄一>
A.問題解決型健康学習の方法論
B.健康教育と健康学習の違い
C.講師中心型健康教育と受講者中心型健康学習の比較
D.健康学習で必要とされる技能,態度,知識
8.医療倫理の応用(臨床倫理) <白浜雅司>
A.臨床倫理の4分割法による考え方
III.個人の医療・ケア
1.家庭医療のための臨床的推論 <伴 信太郎>
A.臨床的推論とは
B.仮説の設定
C.仮説の修正
D.仮説の検証
2.ロジカルに考える身体診察法のエッセンシャルミニマム <伴 信太郎>
A.バイタルサインのとり方
B.頭頸部の診察
C.胸部の診察
D.腹部の診察
E.神経学的診察
3.根拠に基づいた医療(EBM)を実践に活かす方法 <山本和利>
A.evidence−based medicine(EBM)の精神
B.EBMの概念と定義
C.EBMを実践の5つのステップ
D.EBMを学ぶうえでのポイント
E.EBMの実践
F.コメント
4.Common Problemへの対応 <山田隆司>
A.日常的健康問題とは
B.日常的健康問題に対する適切な介入とは
C.日常病とは
5.Somatizationへのアプローチ―不定愁訴も家庭医の守備範囲― <津田 司>
A.somatization(身体化)とは
B.どんな場合にsomatizationを疑うか
C.somatizationの原因
D.somatizationの頻度
E.診断の手順
F.診断のための医療面接の進め方
G.診断の告げ方
H.治療法
I.精神科へ紹介すべき基準
6.高齢患者のケア <豊島 元>
A.老人の特性
B.高齢患者の特徴
C.高齢患者へのアプローチ―高齢者総合評価
7−1)予防接種の仕方 <武田以知郎>
A.予防接種に関する法律
B.予防接種の種類
C.予防接種の実際
D.予防接種事故
E.健康被害救済制度と予防接種情報
7−2)健診の仕方 <武田以知郎>
A.乳幼児健康診査
B.学校健診
C.成人・老人健診
7−3)禁煙カウンセリング,節酒カウンセリング <葛西龍樹>
A.まず大事なこと
B.EBMで何が知られているか―Clinical Evidenceを利用して―
IV.家庭指向のケア
1.病気が家族に与える影響,家族が個人の健康に与える影響 <前沢政次>
A.病気が家族に及ぼす影響
B.家族が心身の健康に及ぼす影響
2.家族指向のケアとは <松下 明>
A.家族指向のケアにおける原則
B.家族指向のケアにおける具体的方法
3.家族のライフサイクルに応じたケア <竹中裕昭>
A.家庭医と家族ライフサイクル
B.家族ライフサイクルとは
C.各段階特有の発達課題
D.介入方法
4.家族指向のケアの実践(症例をふまえて) <松下 明>
V.地域立脚型のケア
1.地域包括医療とは <前沢政次>
A.地域包括医療の概念
B.地域包括医療の具体的方法
2.在宅ケアの仕方 <内山富士雄>
A.歴史的背景
B.在宅ケアにおける医師の役割
C.居宅訪問
D.訪問以外の役割
E.在宅ターミナルケア
3.地域資源の活用法 <武田伸二>
4.チーム医療 <武田伸二>
5.産業医としての活動 <藤崎和彦>
A.産業医とは
B.3つの管理
C.THP(トータルヘルスプロモーションプラン)
D.職域と地域の連携を
第2部 症状への対応
1.だるさ,疲労感 <山田昌樹>
2.発熱(微熱,不明熱を含む) <大滝純司>
A.高熱(不明熱を含む)
B.微熱
3.頭痛 <生坂政臣>
4.体重減少 <福本陽平>
5.肩こり <飯島克巳>
6.胸痛 <細江雅彦>
7.腹痛 <北守 茂>
8.腰背部痛 <桜井隆>
9.膝関節痛 <内藤貴文>
10.動悸 <涌波 満>
11.リンパ節腫大 <豊島 元>
12.発疹 <生越まち子>
13.不眠 <大池ひとみ>
14.健診異常所見 <藤沼康樹>
15.生理不順と生理痛 <林 義夫>
A.生理不順(月経異常)
B.更年期と閉経
C.生理痛
16.小児の発熱 <武田伸二>
17.小児の腹痛 <一木崇宏>
第3部 よくみる病気への対応
1.かぜ <前沢政次>
2.高血圧 <佐々木正人>
3.糖尿病 <松井直樹>
4.高脂血症 <中泉博幹>
5.肺炎,気管支炎 <前野哲博>
6.気管支喘息 <前野哲博>
7.過敏性腸症候群 <福永幹彦>
8.うつ状態 <飯島克巳>
9.不安障害 <中野弘一>
A.パニック障害とは
B.全般性不安障害とは
10.痴呆 <内山富士雄>
11.褥瘡 <松尾美由起>
12.尿路感染症 <木澤義之>
13.外傷(傷の縫合) <大滝純司>
索引