ナースの麻酔科学
諏訪邦夫 著
B5判 232頁
定価5,170円(本体4,700円 + 税)
ISBN978-4-498-07548-1
2000年09月発行
在庫あり
ナースの麻酔科学
諏訪邦夫 著
B5判 232頁
定価5,170円(本体4,700円 + 税)
ISBN978-4-498-07548-1
2000年09月発行
在庫あり
ナースに必要とされる麻酔科学の基本的知識から臨床の場での実践的な知識までを,「読みやすく」,「学びやすく」をモットーに書かれました.その方法として,(1)項目をなるべく小さくして「小見出し」を多数付けて「折にふれて読む」,「要に応じて読む」事が出来る,(2)「症例・事例」を提示してそれに沿って説明し,身近な問題として親しみを持って学べる,(3)章の初めと終わりに「設問」を置いて,関心を持って学び,知識を確かなものに出来る,(4)「イラスト・図」を多用し,楽しく学べる,(5)「メモ」を適宜入れ,知識の幅を広くした,などの構成をとりました.自身をもってお奨めする最高のテキストです.
はじめに
「ナースの麻酔科学」を完成しました.執筆にあたっては「読みやすく」,「学びやすく」と心がけました.具体的なやり方としては,項目をなるべく小さくして小見出しを多数つけるように心がけました.次に,症例を提示してそれにそって説明するスタイルを採用しました.イラストを豊富に盛り込んだのも同じ意図です.それから,章のはじめと終わりに設問をおいて学習の助けになるように図りました.
本書の骨格は,インターネットにも載っている「電子版麻酔学教科書」です.これは元来1994年にフロッピィで発表し,やがてインターネットに公開したもので,私の麻酔学のうちで一般的知識の集大成とでもいうべきものです.その基本部分を,今回も利用しました.もっとも,そのままで済んだ部分はごく少なくて,ほとんどの個所で手を加えています. 本書には大量のイラストが登場します.私自身はイラストを描く能力がありませんが,注文に応えてくださった編集者とイラストレーターの方に御礼申し上げます.
読者の方々が本書によって麻酔学を楽しんで学び,しかもよく理解して無事試験に通って下さるように御祈り申し上げます.
2000年7月
諏訪邦夫
目 次
1 麻酔とは
A.「麻酔」って何をする?
1.手術の麻酔
2.集中治療
3.ペインクリニック
4.境界領域
B.「麻酔」がなぜ必要?
1.麻酔薬は作用が強い
2.副作用と安全域
3.攻撃と防御
4.手術の好条件をつくる
C.「麻酔」の生まれた経過
1.笑気遊びとアイスクリーム--若者の遊びと医療
2.遊びから麻酔へ
3.歴史は繰り返す
2 術前の説明・評価・前投薬
A.術前検討の実例
1.病歴を読む
2.患者さんに会って
3.急いで呼吸機能検査
B.術前回診
1.術前回診の意味
2.胸部X線写真と心電図
3.最低限患者にきくべきこと
C.正常値
D.機能の評価と麻酔
1.呼吸不全の評価と麻酔
2.検査値なしで確認できること
3.肥満度の客観的評価: 指標BMI
4.Hugh Jonesの呼吸困難度分類(HJ分類)
a.言葉の意味
b.内 容
c.なぜこの方法で測定できるか
d.心機能との関係
e.安静時血液ガスとの矛盾
5.体力と酸素運搬の予備能
6.METS単位
7.手術と麻酔とヘモグロビン
8.循環不全の評価と麻酔: 循環系の障害の評価は
9.新しい心筋梗塞と手術
10.NYHA分類と麻酔
11.腎障害の評価と麻酔
12.肝障害の評価と麻酔
13.電解質異常の評価と麻酔
14.内分泌疾患の評価と麻酔
a.下垂体副腎皮質系の障害
b.甲状腺疾患
c.褐色細胞腫
15.貧血と輸血の考え方の変化
16.糖尿病の評価と麻酔
17.肥満の評価と麻酔
18.血液凝固と出血傾向
E.前投薬と術前のケア
1.前投薬の標準
2.摂食・飲水に関しての注意
3 患者のケアとモニター
A.引継ぎについて
B.患者を間違えないために
a.前日に患者に会う
b.名札(認識票)
c.患者に名乗らせる
d.術者チームの一人が確認してから麻酔を開始
C.麻酔開始から手術まで
D.麻酔からの覚醒をうながさないで
E.麻酔のモニター
1.麻酔のモニターの基準
2.この基準で許されない例
3.広汎子宮全摘術患者のモニターについて
4.なぜ機器によるモニターが必要か
5.機器と人間との相互関係
6.理想的なモニターの条件は
7.“患者をよくみろ”―モニターなしの麻酔は不可能
8.装置を使う医療は教えやすく身につけやすい
F.個々のモニター
1.心電図(EKG)モニター
2.血圧測定
3.尿量モニター
4.パルスオキシメーター
5.チアノーゼではわからないか
a.チアノーゼになるのは酸素がよほど低い場合
b.貧血ならチアノーゼはもっと出にくい
c.皮膚の色
6.カプノグラフ
7.CVP(中心静脈圧)モニター
8.心拍出量の測定
9.肺動脈圧モニター
10.経食道心エコー
11.血液ガス測定
12.採血の注意
13.換気量と換気数
14.体温のモニター
15.筋弛緩のモニター
16.脳波(EEG)モニター
4 麻酔に使う薬物
A.静脈麻酔薬
1.サイオペンタル
2.プロポフォル
3.フェンタニル
4.モルフィン
5.ミダゾラム
6.ケタミン
7.ナロキソン
8.フルマゼニル
9.鎮静作用と鎮痛作用
a.鎮静作用
b.鎮痛作用
B.吸入麻酔薬
1.麻酔深度
2.MAC
3.溶解度と分配係数
4.吸入麻酔薬の脳の濃度は呼気終末の濃度から推定できる
5.吸入麻酔薬の代謝
6.吸入麻酔の導入速度を決める因子
7.閉鎖法と半閉鎖法
a.閉鎖法
b.半閉鎖法
c.少流量法
8.吸入麻酔薬のメカニズム
9.なぜ吸入麻酔か? 麻酔ではなぜ“吸入麻酔薬”が中心か
10.吸入麻酔薬も例外でない「薬害」
11.笑 気
a.笑気による閉鎖腔の膨張
b.濃度効果と併存ガス効果
12.ハロセン
13.エンフルレン
14.アイソフルレン
15.セボフルレン
C.局所麻酔薬
1.神経伝導のメカニズム
2.局所麻酔薬は神経伝導を阻止する
3.神経の種類と局所麻酔薬の作用の難易
4.局所麻酔薬の化学と薬理学
5.局所麻酔薬の濃度と量
6.メピバカイン
7.ブピバカイン
8.テトラカイン
9.リドカイン
10.ヌペルカイン
11.プロカイン
12.局所麻酔薬中毒
13.アナフィラキシー
D.筋弛緩薬
1.神経筋伝達
2.筋弛緩薬とは
a.脱分極と非脱分極
b.筋弛緩薬と横隔膜
3.サクシニルコリン
4.ベクロニウム
5.パンクロニウム
6.dTc(クラーレ,dトボクラリン)
7.コリンエステラーゼ
8.ネオスティグミン
9.リバース
10.筋弛緩薬と腎障害
11.4連反応法
E.循環系に作用する薬物
1.アトロピン
2.エフェドリン
3.ドーパミン
4.ドブタミン
5.ネオシネフリン
6.プロプラノロール
7.ニトログリセリン
8.Ca2+ブロッカー各種
9.カリウム(K)チャンネル開口薬のニコランジル
10.ヘパリン
11.プロタミン
12.一酸化窒素NOとARDSの治療
F.腎臓に作用する薬物
1.フロセミド(フロセマイド)
2.マニトール(マンニトール)
G.輸液と栄養
1.輸液の基本
a.血清や細胞外液の組成に近いもの
b.NaイオンとKイオンの比率が,摂取率・ターンオーバー率に近いもの
c.その他
2.栄 養
5 消毒薬・滅菌薬
A.消毒と滅菌
B.手術室の滅菌法: 薬物を使わない法
1.洗浄
2.熱による滅菌
3.加圧蒸気滅菌
4.光線,放射線,ろ過による滅菌
a.紫外線滅菌
b.放射線滅菌
c.ろ過滅菌
C.手術室の滅菌法: 薬物を使う法
1.器具や機器を滅菌する薬物
a.クレゾール
b.ホルマリン
c.オキシドール
d.エチレンオキサイド
2.人体に使用して滅菌する薬物
a.エタノール(エチルアルコール)
b.イソプロパノール(イソプロピルアルコール)
c.クロルヘキシジン
d.ポビドンヨード
e.薬用石けん(石鹸)
f.逆性石けん
6 手術の種類と麻酔の種類の組み合わせ
A.麻酔の種類
基本的な考え方
a.区域麻酔+全身麻酔の併用
b.全身麻酔単独
c.区域麻酔単独
d.局所麻酔
B.そもそも麻酔が必要か手術が必要か,相談を受けた例から
a.「麻酔科はあるが専門の麻酔科医はいない」ということがあるか
b.非常勤医師に治療を任せられるか?
c.この施設が最良か?
d.CTとMRIに全身麻酔が必要か
e.全身麻酔が可能か? この条件では不可能かも
7 全身麻酔
A.全身麻酔にあてはまることがら
1.喉頭鏡
2.マスク
3.エアウェイ
4.ラリンジアルマスク
5.気管内チューブ
6.マギルとフレンチ: 気管内チューブのサイズ
B.静脈麻酔
1.子宮摘出患者の実例: 静脈麻酔の部分
2.完全静脈麻酔
3.麻酔特にフェンタニルを中心とした麻酔法
4.ニューロレプト麻酔
5.内因性オピエイトとオピエイト受容体
a.内因性オピエイトの概念
b.内因性オピエイトの種類
c.内因性オピエイト受容体の役割
d.臨床とのかかわり
6.点滴をうまく入れる秘訣
C.吸入麻酔
1.麻酔器の基本構造
2.麻酔器呼吸回路
3.二酸化炭素吸収装置
4.気化器
5.吸入気酸素濃度はなぜ33%以下にしないか
a.麻酔+手術では肺のガス交換能・酸素化能が低下する
b.麻酔時の肺酸素化能低下のメカニズム
D.低血圧麻酔
E.全身麻酔のメカニズム
1.麻酔の作用は多種
2.吸入麻酔と静脈麻酔のメカニズムが異なる証拠
8 区域麻酔
A.「区域麻酔」とは
B.脊椎麻酔
1.脊椎麻酔と硬膜外麻酔の解剖学
a.脊椎麻酔と硬膜外麻酔で針の通る経路
b.距 離
c.血 流
2.脊椎麻酔の実際
3.脊椎麻酔の合併症と処置
a.低血圧
b.呼吸の障害
c.不 穏
d.悪心・嘔吐
e.腸の蠕動亢進
f.脊椎麻酔後の頭痛
g.複 視
h.馬尾症候群
4.脊椎麻酔後遅発性呼吸循環停止
5.サドルブロックとは
C.硬膜外麻酔と硬膜外ブロック
1.硬膜外麻酔の実際
2.硬膜外腔の確認法
3.硬膜外麻酔と全身麻酔の併用
4.硬膜外麻酔の合併症と処置
a.低血圧・呼吸の障害・不穏
b.局所麻酔薬中毒
c.全脊麻
5.仙骨麻酔(仙骨ブロック)とは
D.脊椎麻酔と硬膜外麻酔の対比
E.その他の区域麻酔
1.肋間神経ブロック
2.腕神経叢ブロック(鎖骨上)
3.腕神経叢ブロック(斜角筋間アプローチ)
4.腕神経叢ブロック(腋窩ブロック)
5.肘のブロック(橈骨・尺骨・正中・筋皮)
6.手首ブロック(橈骨・尺骨・正中)
F.静脈内局所麻酔薬注入ブロック(ビールブロック: ビーアブロック)
9 小児麻酔法
A.小児麻酔の問題点
1.小児麻酔は何が特殊か
2.家族歴と既往歴: 小児の場合
3.小児の挿管
4.小児の薬と使用量の計算
5.小児に用いる回路
B.小児の麻酔法の特徴
1.ケタミンと小児
2.筋弛緩薬と小児麻酔
3.小児の仙骨麻酔
a.理 由
b.適 応
c.施行法
C.小児のモニター
体温の測定と管理
D.小児の輸液
E.新生児呼吸窮迫症
F.胎児と新生児の酸素運搬能
G.小児の喘息
10 産科麻酔
A.産科麻酔の実例
B.産科麻酔とは
日本では産科麻酔が貧弱
C.分娩誘発と患者の利益不利益
D.麻酔からみた妊産婦の生理の特徴
E.帝王切開の麻酔の基本
帝王切開の麻酔の注意
a.誤飲と窒息・肺合併症
b.低血圧・血圧下降
c.出 血
F.帝王切開麻酔: 全身麻酔の場合
1.全麻の利点,輪状軟骨圧迫,逆吐防止
2.施行法
G.帝王切開麻酔: 脊椎麻酔
H.帝王切開: 麻酔と出血
I.子宮による大静脈圧迫(仰臥位低血圧症候群)とその除去
J.アプガースコア
K.妊娠を継続する場合の麻酔と催奇形性
1.薬物の催奇形性は否定できていない
2.薬物の催奇形性は投与量に依存: 脊椎麻酔が圧倒的に有利
3.FDAの基準
11 高齢者麻酔
A.高齢者の生理の特徴
1.高齢者の身体的特徴
a.予備力低下
b.個人差が大
c.個々の要素
d.肝臓と腎臓
2.高齢者の検査所見
B.高齢者の麻酔の問題をどう考えるか
1.薬物所要量の低下
a.全身麻酔薬の必要量が低下する
b.その他の薬物の必要量も低下することが多い
2.麻酔しにくい
3.高齢者に使用頻度の高い麻酔法
4.高齢者に使用頻度の高い麻酔薬
5.高齢者に使用頻度の高い麻酔以外の薬物
6.高齢者にみる術後せん妄
7.高齢者の術後肺炎
12 合併症と事故
A.合併症と事故: 定義
B.麻酔合併症
C.事故の予測と準備
D.気道と呼吸のトラブル
1.麻酔と気道閉塞
2.喉頭けいれん
3.気管支けいれん
4.バッキング(怒嘖反射)
5.シャックリとその止め方
6.空気塞栓
7.肺塞栓
8.笑気と酸素を間違える
a.“酸素を切って笑気を与え”てしまう事故―その1
b.“酸素を切って笑気を与え”てしまう事故―その2
E.循環系の合併症
1.不整脈
2.ショック
a.原因による分類
b.診断
c.治療
3.アナフィラキシーショック
F.腎と尿
G.中枢神経系の合併症
1.麻酔中の覚醒
2.ハロセン肝炎
3.悪性高熱
4.ダントロレン
13 回復室
A.術直後の問題と回復室の役割
B.呼吸をしているか
C.回復室でのハイポキシア
D.回復室での筋弛緩作用の残存
E.体温の異常
F.回復室でのふるえ(シバリング)
G.術後鎮痛法
H.回復室で血圧が下がったら
I.回復室で血圧が上がったら
J.不穏と興奮
K.回復室の悪心・嘔吐
14 集中治療
A.集中治療とは
B.集中治療と麻酔の関係
1.集中治療と麻酔の共通点
2.集中治療と麻酔の差
C.集中治療で扱う患者
1.患者の動き
2.集中治療の各種
3.熱傷,火傷の管理
D.人工呼吸と人工呼吸器
1.人工呼吸とは
2.人工呼吸のパターンによる分類
a.間欠的陽圧呼吸
b.持続陽圧式人工呼吸
c.間欠的強制換気法
d.圧支持換気
e.高頻度換気
f.持続陽圧自発呼吸
3.非侵襲型人工呼吸(NIPPV)
4.ウィーニング
E.薬物中毒
15 鎮痛法とペインクリニック
A.神経ブロックとは
1.言葉の意味
2.ブロック達成の方法
a.局所麻酔薬によるブロック
b.神経破壊薬によるブロック
c.痛みの悪循環と局所麻酔薬によるブロック持続的効果
B.PCAとは
C.先取り鎮痛
1.先取り鎮痛の概念
2.先取り鎮痛の信頼性
D.末梢性鎮痛薬と中枢性鎮痛薬
1.末梢性鎮痛薬
2.中枢性鎮痛薬
E.硬膜外モルフィンによる鎮痛
1.対象と使用薬液
2.用 途
3.メカニズム
4.合併症
F.星状神経節ブロック
G.傍脊椎交感神経ブロック
1.対象と使用薬液・作用時間
2.合併症
H.三叉神経痛特に特発性三叉神経痛
1.原 因
2.痛みの特徴
3.類似の疾患と鑑別診断
4.治療法
a.三叉神経痛の手術治療
b.三叉神経痛の薬物治療
c.三叉神経痛の神経ブロック
d.手術・薬物・神経ブロックの組み合わせ方
I.頭痛(片頭痛)
1.原 因
2.治療薬
3.その他
J.帯状疱疹
1.原 因
2.症状の出方
3.診断と治療
4.帯状疱疹後神経痛
5.帯状疱疹後神経痛に認識の差が生じる計算例
K.ペインクリニックで使う薬物
1.カルバマゼピン
2.アミトリプチリン
3.メトクロプラマイド
16 救急蘇生
A.救急蘇生のエピソード: 経験者の話から
B.蘇生術のポイント
C.心停止の診断
D.閉胸心マッサージ法
E.気管切開をあわててしない
F.アドレナリンとCa
1.アドレナリンとカルシウム(Ca)の使用目的
2.アドレナリンとCaの使用法
G.人工呼吸の口移し法(呼気吹送法)
H.除細動(「電気的除細動」「カウンターショック」ともよぶ)
1.使用するエネルギー
2.心室細動ではアドレナリンは原則としては投与しない
I.心蘇生に必要な器具・装置・薬
J.蘇生の後は専門家に
K.人を責めないように
L.救急処置は大勢で
M.救急処置の訓練
N.蘇生しないでください
O.高圧酸素療法
17 麻酔と法律的な問題
A.ナースが麻酔を担当する問題
1.欧米の現状
2.日本の現状
3.どう対応するか
B.麻酔の同意書
1.麻酔にも同意書が必要か
2.鎮静薬使用時の同意
a.原則は「意識清明」だが
b.解決策
C.麻酔の記録と法律の考え方
1.情報伝達は明確に記録を残す
2.改ざんしてはいけない
D.信教上の輸血拒否
1.実例と質問
2.対応法
18 トピック
A.宇宙空間の麻酔・手術・医療
1.具合のよいこと
2.現在よりも具合の悪いこと
B.華岡青州はなぜ偉大か―患者の評価と弟子を育てたこと
C.ハイジャック機に笑気を使えなかった理由・麻酔状態とは何か
D.ミステリー「コーマ」
E.キリンの呼吸と循環
1.キリンの血圧
2.キリンの気管
F.表面張力と肺
1.“表面張力”が身体で働いている--肺をふくらます重要な物質
2.肺胞表面を覆うのは水ではない
3.ゴム風船とシャボン玉の違い: シャボン玉は2個つなげない
4.肺胞がシャボン玉だったら大変
5.肺胞の表面活性物質の特殊な性質
6.サーファクタント: 界面活性物質
7.めぐまれなかった天才フォン ネールガールド
8.表面張力を下げる物質を欠く病気―未熟児呼吸窮迫症
索 引
執筆者一覧
諏訪邦夫 著
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