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書籍詳細

新外科記憶術

記憶術シリーズ

新外科記憶術

TW教育研究会 編

A5判 317頁

定価4,180円(本体3,800円 + 税)

ISBN978-4-498-05016-7

1990年発行

在庫なし

改訂にあたって
 昭和60年7月1日に内科記憶術を世に問うて以来5年が経過した.この企画は幸いにして読者諸氏に受け入れられ,以後,記憶術シリーズは産婦人科・外科・小児科・公衆衛生・内科系副教科・外科系副教科と続刊しそれぞれに好評を博した.しかしその後の医学の進歩は目覚ましいものがあり,改訂の必要性は日増しに高まりつつあった.折りも折り,64年度より国家試験の出題傾向が変更されたため,記憶術シリーズもこれをよい機会として内容を全面的に改め新傾向に対処したものとした.
 試験の傾向がどのように変わろうとも医学の基本は地道な記憶である.医学は理論科学ではなく経験科学であり,考えることよりも知っていることのほうがはるかに重要なことは論を待たない.もちろん意味のない記憶のための記憶は排除されねばならないが,医学の基本はあくまで「正しい知識」なのである.その意味で,本書の医学教育における役割は今やますます確固たるものとなろう.記憶のメカニズムにおいて無意味語の有意味化・視覚を含めた複数の記憶ルートの確立は,記憶の正確かつ長時間の保持を容易ならしめることは周知に事実である.どうか本書を活用して膨大なる医学知識をスマートに頭に入れて頂きたい.そして将来は読者自身が自らの学問領域における自らの記憶術を考案してくだされば望外の幸せというものである.

平成2年9月
TW教育研究会

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記憶術シリーズ刊行にあたって
 学問には大きく分けて2つの型がある.理論優先型と事実優先型である.前者の代表は数学であり,理論に基づいて整然と結果は導かれる.医学は明らかに後者の事実優先型であり,理論はあとまわし,場合によっては無くとも許されるのである.そして,事実優先型の学問の特徴は,試験となったときは「知らなくては出来ない」つまり考えても理論優先型の様に答えは出て来ないという点にある.此処に丸暗記の必然が生じて来る訳である.
 そもそも丸暗記は不確実かつ記憶の保持が難しく,幾多の工夫がそれに対して為されて来たが,その多くは意味のない物を無理矢理意味付けする「こじつけ」「語呂合わせ」の類であり,それは確かに有効で古今東西人類の智慧として受け継がれている.
 医師国家試験,専門医試験等医学試験は膨大な記憶量を要求しており,医学の進歩に伴ってこれらは更に増加してゆく.こうなれば単なる丸暗記では限界で,記憶の工夫が必要となってくるのは自明の理であるが,いかんせん出版されている書物は総てが事実の記載が目的たる学問書であり,決して記憶の便をはかったものではない.せいぜい「まとめ」と称して記憶優先順位を示すくらいのものである.
 医学知識を語呂合わせ等を使って記憶して悪かろうはずはない.凡そ医学を志す者に知識は有れば有る程よいのだし,その手段は何であろうと問題はない.学校教育で「ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ」「フジサンロクオームナク」等にお世話にならなかった人はいない筈であり,歴史の年代等も各種の記憶法に頼った筈である.
 本書は記憶の立場から医学にアプローチするという新しい手法で書かれており,如何にして記憶しやすくするかという点を徹底的に追求したものである.記憶の便のために学問的見地からやや強引な割り切り方をした部分もあるが,大半はすんなりと受け入れてくださるものと信じる.又,本書はいわゆる教科書とは全く別のものであるから,単独でなく併用して効果の上がるものである.制作にあたっては米国の著明なテキスト等にも英語の語呂合わせは記載されてあるが,言葉が違う以上,そして日本には本書に類するものがない為まったくのゼロからスタートせねばならなかった.本書が読者諸氏の医学知識習得に少しでも役立てれば苦労も報われようというものである.是非御活用をお願いする.

1985年6月
TW教育研究会

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目 次

一般(総論)
1.Z形成術の機能的効果は?
2.骨の露出部の治療のポイントは?
3.ALBERT縫合とLEMBERT縫合ではどっちが全層縫合?
4.健康肉芽の出血は?
5.健康肉芽と不良肉芽の出るものの差は?
6.感染部位の自覚症状は?
7.デブリードマンはどのような部位に対して行なうのでしょう?
8.寒栓腫瘍(冷膿瘍)とは? 9.流注腫瘍とは?
10.フルンケルとカルブンケルの大小は?
11.蜂巣炎の特徴は?
12.ひょう疽のおこる部分はどこだ?
13.丹毒の起因菌は?
14.熱傷における第II度の定義は?
15.顔面の熱傷におけるポイントは?
16.小児熱傷の特徴は?
17.チアノーゼと貧血の関係は?
18.19.破傷風の潜伏期と重症度の関係は?毒素の種類は?病変臓器は?
20.悪性リンパ腫の放射線感受性は?
21.PANCOAST腫瘍とは?
22.GRAWITZ腫瘍とは?WILMS腫瘍とは?
23.過誤腫とは?
24.EWING腫瘍の発生部位は?良性か悪性か?
25.VMAは何のマーカー?
26.長期IVHで欠乏する微量元素は?
27.保存血のカリウムは?凝固因子は?
28.不適合輸血のkey point症状は?
29.臓器移植の不適合,適合のマーカーは?
30.ショックの共通症状は?
31.ショックのCVPは?


1.慢性頭蓋内圧亢進の頭部X-P所見は?
2.growing skull fractureとは?
3.lucid intervalとは?
4.5.慢性硬膜下血腫の好発年齢と性は?症状は?
6.慢性硬膜下血腫の既往歴の特徴は?手術後は?
7.水頭症における3大成因とは?
8.神経鞘腫の好発部位は?
9.髄膜腫の好発部位は?
10.頭蓋咽頭腫の症状は?
11.血管芽腫の症状は?
12.脳腫瘍での年齢とテントの関係は?
13.小児好発脳腫瘍5つは?
14.pinealoma, pituitary adenoma, medulloblastoma, meningiomaの好発年齢
15.レックリングハウゼン病の脳外科的合併症は?
16.転移性脳腫瘍の最多原発は?
17.転移性脳腫瘍は単発か多発か?
18.脊髄腫瘍の好発部位は?
19.硬膜内外と髄内外の腫瘍とは?
20.脊髄腫瘍の稀発年齢は?
21.aneurysmaの好発部位は?
22.特発性クモ膜下出血の症状は?
23.AVMとaneurysmaの好発年齢と生命予後の違いは?
24.AVMの2大症状は?
25.キサントクロミーの期間は?
26.脳動脈瘤の再出血の時期は?
27.28.脳動脈瘤の部位別症状(障害)は?
29.高血圧性脳出血の内側型と外側型の特徴は?

頭頸部
1.気管切開の適応年齢は?
2.がま腫の本質は?
3.正中頸瘻は何から発生?
4.甲状腺の乳頭癌と瀘胞癌の特性は?
5.甲状腺髄様癌が産生するのは?
6.7.橋本病好発年齢と性別は?甲状腺機能は?
8.橋本病のγグロブリンは?
9.頸部に好発する腫瘍のヤマは?

乳腺・肺
1.女性化乳房と肝疾患との関係は?
2.線維腺腫の治療は?
3.4.乳腺症の好発年齢は?片側性か両側性か?
5.管内性乳頭腫の症状は?腫瘤の触知は可能か?
6.乳癌(特に硬癌)の他覚症状は?
7.乳癌は反対側へ転移するか?
8.乳癌の性別の予後の差は?
9.PAGET病はリンパ節転移しやすいか?
10.定型的乳房切断術における大胸筋・小胸筋の処理は?
11.乳房切断術に放射線治療を併用する意義は?
12.(慢性)膿胸の治療は?
13.小児(急性)膿胸の原因菌は?
14.胸壁動揺(flail chest)の治療は?
15.肺分画症と正常気管支との交通は?
16.肺分画症の確定診断手技は?
17.気管支拡張症の好発部位は?
18.自然気胸の好発年齢は?外科的治療は?再発の可能性は?
19.緊張性気胸では胸腔はどうなる?
20.肺過誤腫は良性か悪性か?
21.気管支腺腫(カルチノイド・円柱腫・粘表皮癌)の最多と最悪は?
22.肺門型・肺野型の肺癌は?
23.空洞を形成する肺癌は?
24.25.肺癌のうちで予後最良のものと予後最悪のものは?
26.縦隔腫瘍のうちで前に好発するものと後ろに好発するものは?

心臓・血管
1.収縮性心膜炎の胃腸病変は?
2.心タンポナーデの中心静脈圧は?
3.大動脈内バルーンパンピング(IABP)の適応は?
4.カウンターショックは心停止に適応があるか?
5.中心静脈内(CVP)の正常値は?
6.肺動脈楔入圧の正常値は?
7.ADAMS-STOKES発作をおこす代表的心疾患をあげよ
8.心臓粘液腫の好発部位は?
9.FALLOT四徴と右大動脈弓の関係は?
10.ばち指の予後は?
11.EBSTEIN秒とは?
12.LUTEMBACHER症候群とは?
13.解離性大動脈瘤の血管において障害(壊死)をおこす部分は?
14.梅毒性大動脈瘤の好発部位は?
15.16.大動脈縮窄症の2型とは?それぞれの予後の違いは?
17.BUDD-CHIARI症候群とは?
18.下腿静脈瘤が下腿皮膚にもたらす病変は?
19.20.BUERGER病の好発年齢と性別は?ASOとの血管病変の差は?
21.LERICHE症候群の病態と代表的症状は?
22.KERLEY B線とは?
23.僧帽弁狭窄症の手術術式の第一選択は?
24.大動脈弁狭窄・肺動脈弁狭窄における手術適応は?
25.VSDの手術適応とEISENMENGER症候群との関係は?
26.VSDの手術の刺激伝導系合併症は?
27.A-Cバイパス適応の冠動脈狭窄率は?
28.心室瘤の処置は?
29.FONTAN手術とは何の手術?
30.31.MUSTARD手術とは?BLALOCK-HANLON手術とは?
32.BROCK手術とは何の手術?
33.FALLOT四徴の手術法2つ
34.バルーン心房中隔裂開術の目的は?
35.卵型心陰影を呈するのは?
36.木靴型心陰影を呈するのは?
37.雪ダルマ型(8字型)心陰影を呈するのは?
38.goose neck sighを呈するのは?

食道・横隔膜
1.ZENKER憩室は内圧性か牽引性か?
2.アカラシアの本態は?手術術式の名前は?
3.食道腫瘍のうちで良性,悪性それぞれ最も多いものは?
4.食道癌の腹腔リンパ節への転移は?
5.食道癌の好発部位は?
6.X線陰影欠損部の長さによる食道癌手術の予後は?
7.食道癌の手術は右開胸か?左開胸か?
8.食道再建の4つの経路は?
9.代用食道に用いる臓器は?
10.SENGSTAKEN-BLAKEMORE tubeの適応は?

腹部
1.(1)食道(2)胃(3)十二指腸おのおのに最多の良性腫瘍は?
2.SCHLOFFER腫瘤とは?
3.BRAUN腫瘤とは?
4.デスモイドは良性か悪性か?
5.MALLORY-WEISS症候群とは?
6.胃,十二指腸潰瘍の穿孔は前後壁どちらに多いか?
7.消化管穿孔のX線像の特徴的所見は?
8.BILLROTH I法とII法の違いは?
9.胃切除後の吻合部潰瘍は胃側にできるか空腸側にできるか?
10.胃全摘により(1)血はどうなる?(2)骨はどうなる?
11.12.早期胃癌の定義は?リンパ節転移の有無は?
13.胃癌のBORRMANN分類と予後との関係は?
14.胃癌のBORRMANN分類と転移との関係は?
15.胃癌手術における他臓器合併切除時における根治性は?
16.PEUTZ-JEGERS症候群のポリープは良性か悪性か?
17.家族性大腸ポリポーシスの治療は?
18.絨毛(状)腺腫の予後は?
19.結腸癌でイレウス症状が出やすいのは左か右か?
20.DUKES分類とは?
21.22.直腸癌の前方切徐術とは?MILES手術とは?
23.潰瘍性大腸炎の長期予後は?
24.潰瘍性大腸炎とCROHN病で腸瘻をしばしば合併するのはどっち?
25.MCBURNEY点・LANZ点とは?
26.BLUMBERG徴侯とは?
27.ROSENSTENIN徴侯とは?
28.29.小児の虫垂炎と老人の虫垂炎の盲点は?
30.カルチノイドの好発部位は?
31.カルチノイド症候群の尿所見は?
32.イレウスの最多原因は?
33.WAHL徴侯とは?
34.単純性イレウスの腸音の所見は?
35.腸軸捻の好発部位は?
36.胆石イレウスの好発部位は?
37.管状瘻と唇状瘻の予後の違いは?
38.十二指腸憩室の好発部位は?
39.憩室症は発癌するか?
40.内痔核・外痔核と歯状線との位置関係は?
41.肛門周囲膿瘍や痔瘻の原因は?
42.痔瘻の初癌性は?
43.脱肛とは?直腸脱との違いは?
44.裂肛の好発部位は?
45.肝臓の良性腫瘍で最も多いものは?
46.肝細胞癌と胆管細胞癌ではどちらが多い?
47.転移性肝癌は単発性か多発性か?
48.胆石の種類と部位の関係は?
49.コレステロール石・ビリルビン石の割面の違いは?
50.胆嚢癌において胆石はみられるか?
51.仮性嚢胞の原因は?
52.仮性嚢胞と真性嚢胞ではどちらが多い?
53.急性閉塞性可能性胆管炎の治療は?
54.膵癌で乳頭部・頭部・体尾部の予後の差は?
55.膵十二指腸切除の再建におけるWHIPPLE法とCHILD法との違いは?
56.CA 19-9は何のマーカー?
57.58.SCHNITZLER転移とはどのような所見?その意義は?
59.脾摘の適応疾患を4つあげよ!

小児外科
1.coil up sighとは?
2.saddle bag signとは?
3.string signとは?
4.double bubble signとは?
5.microcolonとは?
6.食道閉鎖症のGROSS分類が書けるか?
7.先天性胆道閉鎖症は新生時緊急手術の適応になるか?
8.肥厚性幽門狭窄症の血液PH所見と発症時期は?
9.鎖肛に対する人工肛門造設の適応は?
10.BOCHDALEKヘルニアとは?左右どちらに多い?
11.MORGAGNI孔ヘルニアとは?
12.鼠径ヘルニアは左右どちらに多い?
13.silk signとは?
14.15.男に多いヘルニア2種と女に多いヘルニア2種は?
16.大腿ヘルニアと大腿動静脈との位置関係は?
17.LITTREヘルニアの内容は?
18.RICHTERヘルニアの内容は?
19.DANCE徴侯とは?
20.HUTCHINSON操作とは?
21.MECKEL憩室の発生由来は?
22.23.HIRSCHSPRUNG病とは?代表的手術術式は?
24.HIRSCHSPRUNG病における切除腸管の部位は?
25.小児門脈圧亢進症は肝内,肝外のどちらの閉塞が多い?
26.27.神経芽腫の由来は?1歳以下で発症した場合の予後は?

麻酔
1.麻酔前投薬におけるアトロピンの意義は?
2.血中炭酸ガス濃度の心臓に与える影響は?
3.4.PEEPと循環の関係は?肺シャント率との関係は?
5.poor riskにおけるNLAの適応は?
6.喘息に禁忌の麻酔は?
7.産科麻酔と小児麻酔におけるNLAの適応は?
8.9.ドロペリドールには何を遮断する作用があるか?副作用は?
10.フェンタニルの副作用は?
11.サイオペンタールの鎮痛作用と催眠作用は?
12.気管内挿入における頭部の位置は?
13.筋弛緩薬(dTc/SCC/ミオブロック)脱分極性と非脱分極性に分けよ
14.15.眼圧上昇とfasciculationをおこすのは?低体温との関係は?
16.パンクロニウムの拮抗薬は?
17.クラーレとヒスタミンの関係は?
18.悪性過高熱の原因になりやすい麻酔の組合せは?
19.20.クラーレ(dTc)の作用を増強しないのは?蓄積作用はあるか?
21.血液/ガス分配係数が高いと麻酔の導入はどうなる?
22.心拍出量が多いと麻酔の導入はどうなる?
23.肥満患者の麻酔は覚醒は?
24.MACの最大のものと最小のものは?
25.笑気の鎮痛効果は?
26.エーテルとフローセンはどちらが心刺激作用が少ない?
27.引火性吸入麻酔薬2つは?
28.エーテルとフローセンの特長の違いは?
29.ハロセンの気管支・血管・子宮への作用は?
30.ハロセンとメトキシフルレンが障害する臓器は?
31.32.産科麻酔にハロセンは?糖尿病患者の麻酔にエーテルは?
33.エトレン麻酔の特長は?
34.トリクロルエチレンとソーダライムとの関係は?
35.36.ケタミンと脳圧との関係は?筋肉内注射は可能か?
37.38.一酸化炭素とヘモグロビンの親和性は?炭酸ガスは血中では?
39.40.一酸化炭素中毒への酸素投与法は?それにより溶存酸素は?
41.JACOBY線はL?〜L?
42.43.脊麻の神経麻痺の順序は?
44.脊麻と硬麻で多く麻酔薬を使う方は?
45.脊麻後の頭痛の原因は?
46.仙骨麻酔は硬麻か脊麻か?
47.星状神経節ブロックの本質は?
48.局麻薬のうち表面麻酔専用と浸潤麻酔専用のものをあげよ
49.ジブカインの特徴は?
50.局所麻酔薬中毒の主たる原因は?
51.TRENDELENBURG体位とFOWLER本位の違いは?

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