目 次
I◆緩和ケアの概念 <石谷邦彦>
1.ホスピスケアから緩和ケアへ
2.日本緩和医療学会の創設
3.緩和ケアのパラダイム
4.明日へ
II◆緩和医療とEBM <瀬戸山 修,石谷邦彦>
1.臨床における意思決定とEBM
2.緩和医療における臨床研究の現状
3.意思決定に関与するEBMと臨床倫理学
4.緩和医療研究の発展にむけて
III◆症状緩和
1.がん疼痛対策
a.がん疼痛メカニズム <小川節郎>
1.がん性疼痛の臨床的特徴
2.がん性疼痛の分類
b.がん疼痛のアセスメント <濱口恵子>
1.がん疼痛の発生状況
2.疼痛アセスメントが重要である理由
3.アセスメントの実際
4.アセスメントの工夫
5.疼痛アセスメントにおける課題
c.WHO方式がん疼痛治療法の基本概念 <村上 衛>
1.WHO方式がん疼痛治療の段階的到達目標
2.鎮痛薬投与の基本原則
d.オピオイドによるがん疼痛緩和治療 <樽見葉子>
1.オピオイドの基礎知識
2.オピオイドの使用の実際
e.弱オピオイドの使用法 <小川節郎>
1.薬理
2.適応
3.実際の処方
4.治療効果
5.副作用の出現頻度
6.治療継続期間と中止時期
7.モルヒネへの移行
8.効果,必要量,副作用に関する文献的考察
f.非オピオイド(NSAIDs)の使用法 <近藤 仁>
1.使う際の注意事項
2.NSAIDsの作用機序
3.NSAIDsの選択と投与量
4.NSAIDsの相互作用と副作用
g.オピオイドの副作用対策 <松元 茂>
1.基本的な考え
2.症状別の対策
h.鎮痛補助薬 <樽見葉子>
1.抗うつ薬
2.副腎皮質ホルモン製剤
3.中枢性α2作動薬
4.経口および非経口抗不整脈薬
5.抗けいれん薬
6.バクロフェン
7.NMDA受容体拮抗薬
8.その他
i.緩和困難ながん疼痛の対策(neuropathic painを中心に)<小川節郎>
1.痛みのモルヒネへの反応性
2.neuropathic painの臨床的特徴
3.neuropathic painの治療
4.筋収縮による疼痛
j.神経ブロック <山室 誠>
1.神経ブロックの役割について
2.実際に行われる神経ブロック
k.放射線治療 <喜多みどり>
1.骨転移の診断
2.放射線治療
3.治療成績
4.放射線治療に伴う副作用
l.外科治療 <君島伊造>
1.原発性,転移性腫瘍に伴う痛みに対する外科治療
2.手術により生じる疼痛
2.消化器症状の対策 <前野 宏>
a.嘔気・嘔吐
b.便秘
c.下痢
d.消化管閉塞
e.腹水
f.口腔ケア
3.呼吸器症状の対策 <野村直弘>
a.呼吸困難
b.咳嗽
c.胸水
4.その他の症状の対策
a.褥瘡 <渡辺 正,堀内美喜子>
b.リンパ浮腫
c.かゆみ
d.全身倦怠感 <前野 宏>
e.食欲不振
f.高カルシウム血症
5.緩和ケアにおけるステロイドの役割<鄭 陽,森田達也,井上 聡,千原 明>
1.薬理作用
2.使用開始の適応
3.投与の実際
4.副作用
6.終末期がん患者に対する輸液治療のガイドライン<森田達也,鄭 陽,井上 聡,千原 明>
1.一般的事項
2.臨床的事項
7.セデーション <樽見葉子>
1.不応性の症状とは
2.セデーションの歴史
3.セデーションの定義
4.インフォームド コンセントと方針決定
5.セデーションの方法
6.生命予後を短縮への懸念
IV◆がん緩和療法125
1.緩和的化学療法 <赤澤修吾>
1.Palliative chemotherapyの概念
2.Palliative chemotherapyの実際
2.緩和的放射線療法 <喜多みどり>
1.放射線治療の適応
2.脳転移
3.Pancoast腫瘍
4.腫瘍からの出血
5.腫瘍による狭窄・閉塞
3.緩和的外科療法 <秋山守文>
1.外科的緩和医療にはどのようなものがあるか
2.外科的緩和療法の実際
V◆サイコオンコロジー141
1.サイコオンコロジーとは <皆川英明,新野秀人>
1.サイコオンコロジーの発展
2.サイコオンコロジーの実際
2.がん患者の精神症状と薬物療法 <岡村 仁,内富庸介>
1.適応障害
2.大うつ病
3.せん妄
3.がん患者の精神療法 <保坂 隆>
1.精神療法の種類
2.精神療法の形態
3.がん患者の精神療法に関する最近の状況
4.オンコロジーソーシャルワーク <田村里子>
1.オンコロジーソーシャルワーク
2.ソーシャルサポート
3.がん患者にとっての対象喪失
4.グリーフワーク
5.音楽療法 <松本典子>
1.音楽療法
2.緩和ケアと音楽療法
3.今後の課題
VI◆QOL160
1.QOLの基礎理論 <清水哲郎>
1.<QOL>とは何か
2.医療におけるQOL
2.QOLの評価法 <石川邦嗣>
1.進行期の緩和ケアのQOL評価
2.終末期の緩和ケアのQOL評価
VII◆緩和ケアにおける倫理学
1.倫理的問題・評価・指針 <清水哲郎>
1.<倫理>といわれる問題領域
2.倫理原則
3.倫理的問題の性格
2.インフォームド コンセント <末永和之>
1.ICの概念
2.歴史的背景
3.真実を伝えること
4.医療者としての注意点
3.生死に関わる症状コントロール <清水哲郎>
1.WHOの見解
2.延命と縮命の狭間で
4.臨床倫理の実践 <濱口恵子>
1.なぜ緩和医療の分野に臨床倫理が重要なのか
2.臨床倫理とは
3.臨床倫理の機能
4.臨床倫理を分析する枠組み
5.わが国における臨床倫理委員会の活動状況
6.緩和医療の分野でどのような臨床倫理的問題があるのか
VIII◆スピリチュアルケア <石川邦嗣>
1.スピリチュアルペインの定義
2.spiritual well-beingの評価
3.スピリチュアルケアの実践方法
IX◆緩和ケアのリハビリテーション <大川弥生>
1.リハビリテーション医学の特徴
2.緩和ケアにおけるリハビリテーションの特徴
3.具体的アプローチ
X◆AIDSの緩和ケア <永井英明>
1.HIV感染症の予後
2.HIV感染者にみられる症状とその対策
XI◆小児悪性腫瘍の緩和ケア <伊藤知賀子,恒松由記子>
1.小児のがん死亡の動向
2.診断時の精神的支援
3.緩和ケアへの移行
4.子どものがんの終末期の症状
5.小児がんにおける疼痛のアセスメントとマネジメント
6.がん末期の子どもを援助するためのガイドライン
XII◆在宅ケア209
1.在宅ホスピスケアガイドライン <高澤康子,石垣靖子>
1.在宅ホスピスケアとは
2.在宅ホスピスケアの目的
3.在宅ホスピスケアのガイドライン
2.在宅ホスピスケアマネージメント <濱口恵子>
1.インフォームド コンセント
2.在宅ホスピス患者・介護者の満足度とその影響要因
3.症状緩和
4.精神的・社会的サポート
5.家族のケア
6.在宅ホスピスケアを支えるシステム
3.在宅における看取り <高澤康子,石垣靖子>
1.身体症状の変化とその対応
2.看取り
索引