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書籍詳細

整形外科のMRI

整形外科のMRI

守屋秀繁 他編著

A4判 216頁

定価14,300円(本体13,000円 + 税)

ISBN978-4-498-05448-6

1998年11月発行

在庫なし


 MRIの出現により医学全体の診断学の体系が大きく変貌しつつある.整形外科領域においては,外来での初診の後,まず単純X線を撮影し,その後に必要に応じ入院の上諸検査を行うことが多かった.しかし,現在では単純X線の後,引き続き外来でMRIを行うということが多くなってきている.特に疾患が脊椎の炎症か腫瘍か,椎間板ヘルニアか脊髄腫瘍かなどの場合には無侵襲にさしたる時間もかからずに画像診断可能であり,既存のミエログラフィーやディスコグラフィーはむしろMRIの確認のために行うことすらあるようになってしまった.さらに整形外科領域では静止器官を扱うことが多く,骨軟部腫瘍・各種骨病変・軟骨病変・軟部組織病変とその応用は広がりつつあるのみである.
 CTが出現した時,特に脊椎,脊髄の診断は一躍進歩を遂げた.しかし,CTによる画像はreconstructionによる矢状断も可能ではあったが,原則として,あくまでも横断面であった.その点MRIの特性の1つとして,各方向での断面像を得ることができるという点があり,矢状面・冠状面を駆使することにより,診断はより正確性を増した.
 MRIが無侵襲であるということは,まさに時代の要請である.診断のために,針を刺したり,小さいとはいえ皮切を加えたりし,患者に苦痛を与えることは将来的に原則として消滅するであろう.多少なりとも侵襲的である検査は関節鏡視下手術のごとく,治療効果を持ったもののみが残存すると思われる.
 MRIによる画像がさらに鮮明となり,spectroscopyにより,無侵襲に筋肉の代謝まで診断可能となりつつあり,さらにその用途は拡大するであろう.
 本書は,MRIが現時点において整形外科領域でどの程度まで有用であるかを示すことができればと願い編集したものである.

1991年9月
守屋秀繁

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目 次

1章 MRIの基礎
 a.原理
  1.NMR現象
  2.共鳴と緩和現象
  3.コントラスト
  4.MRI装置の基本構成と画像化
 b.安全性
  1.高圧ガス
  2.磁場
2章 各種撮像法の特徴
 a.基本的パルス系列
  1.SE(spin echo)法
  2.IR(inversion recovery)法
  3.GE(gradient echo)法
  4.緩和時間の計算法
 b.コントラスト
  1.パラメータ
  2.造影剤
 c.生体信号同期
 d.MRA(MR angiography)
3章 頚椎,胸椎
 a.正常像
  1.正中矢状断像
  2.横断像
  3.脊柱管側方矢状断像
 b.撮像,読影に際しての留意点
 【症例】
4章 腰椎,仙椎
 【症例】
5章 脊髄
 a.脊髄の正常MRI
 b.局在診断について
 c.質的診断について
 d.Gd-DTPAによる造影の特徴
 【症例】
6章 肩関節
 a.撮像方法
 b.腱板断裂
 c.反復性肩関節脱臼
 d.SLAP(superior labrum from anterior to posterior)lesion
 【症例】
7章 肘関節,手関節,手
 a.手関節
  1.撮像法
  2.正常解剖
 b.肘関節
  1.撮像法
  2.正常解剖
 c.前腕,手
 【症例】
8章 股関節
 a.撮像方法
 b.股関節正常像
 【症例】
9章 膝関節
 a.撮像方法
 b.膝関節正常像
 c.半月板
  1.撮像法
  2.読影上の注意
  3.半月板の変性
  4.半月板損傷
 【症例】
 d.十字靭帯
  1.撮像法
  2.正常像
  3.前十字靭帯損傷
  4.後十字靭帯損傷
 e.その他の疾患
 【症例】
10章 足関節,足
 a.装置ならびに撮像法
 b.正常MRI解剖
 c.靭帯損傷
 d.アキレス腱断裂
 e.骨折
 f.osteochondral lesion
 g.先天性内反足
 h.骨端足
 【症例】
11章 骨・軟部腫瘍
 a.骨・軟部腫瘍の局在と進展範囲の診断
  1.3次元的情報の有用性
  2.骨・軟部腫瘍と組織間コントラスト
 b.骨・軟部腫瘍の質的診断
 c.骨・軟部腫瘍におけるMRIを用いた新しい試み
 【症例】
12章 整形外科領域におけるMRS
 a.MRS
  1.MRSとは
  2.MRSの意義
 b.MRSの整形領域での応用
  1.31P-MRSの応用
  2.1H-MRSの応用
  3.13C-MRSの応用
 c.多核種MR

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