1　脊椎・脊柱の外科解剖

A．頸椎 〈根尾昌志〉
1．後頭骨
2．上位頸椎
　ａ）一般解剖
　ｂ）椎骨動脈
　ｃ）上位頸椎の変異
3．中下位頸椎
　ａ）一般解剖
　ｂ）神経根周囲の解剖と位置関係
　ｃ）椎骨動脈

B．胸腰椎 〈紺野慎一〉
1．椎弓根の解剖
2．腰仙椎部神経症状への解剖学的関与因子
3．神経組織自体の問題
　ａ）硬膜内での根糸配列の乱れと硬膜貫通型式
　ｂ）神経根の先天性形成異常
　ｃ）分岐神経
　ｄ）椎間孔における前根と後根の構成変異
4．神経周囲組織
　ａ）横断高位別にみた解剖学的特徴
　ｂ）硬膜管周囲組織
　ｃ）Epiradicular sheath
　ｄ）Hofmann靱帯
　ｅ）黄色靱帯
　ｆ）椎間孔外口部の靱帯構造
　ｇ）骨性因子
5．神経組織と周囲組織との相互関係
　ａ）神経根の圧痕形成
　ｂ）神経根の横走
　ｃ）脊髄神経の後根神経節

Side Memo　脊椎外科の歴史 〈村上友宏〉

2　診断

A．神経学的診断 〈安藤哲朗〉
1．神経学的診断のポイント
　ａ）神経学的診察は患者が診察室に入ってくるときから始まる
　ｂ）病歴聴取中も話を聞きながら観察を続ける
　ｃ）部位診断と質的診断の2方向からアプローチする
　ｄ）髄節症候と索路症候の両者の有無を調べる
　ｅ）感覚障害の診かた
　ｆ）反射の診かた
　ｇ）筋力・筋萎縮の診かた
　ｈ）歩行障害の診かた
　ｉ）変形性脊椎症では誘発試験が重要である
　ｊ）脊椎と脊髄の高位差に注意する
2．他部位の病変，神経内科的疾患との鑑別診断のポイント
　ａ）他部位の病変との鑑別診断
　ｂ）筋萎縮性側索硬化症
　ｃ）Parkinson症候群
　ｄ）多発性硬化症
　ｅ）脊髄梗塞
　ｆ）脊髄サルコイドーシス

Side Memo　脊髄脊椎外科のScoring（NCSS，JOAなど）について 〈金　景成　井須豊彦〉

B．画像診断 〈奥田智子　平井俊範〉
1．単純X線写真
2．CT（computed tomography）
3．MRI（magnetic resonance imaging）
4．ミエログラフィー
5．血管造影

C．電気生理学的検査―脊髄のモニタリング 〈前島貞裕　片山容一〉
1．運動誘発電位の種類
2．運動誘発電位の歴史
3．運動誘発電位の記録法
　ａ）cortico−spinal MEP
　ｂ）transcranial muscular MEP
4．運動誘発電位の特徴と限界
　ａ）cortico−spinal MEP
　ｂ）transcranial muscular MEP
5．運動誘発電位による運動機能評価，ならびに対処法
　ａ）cortico−spinal MEP
　ｂ）transcranial muscular MEP
6．運動誘発電位記録と手術予後との関連性
7．術中運動誘発電位記録の変化と腫瘍の種類との関連性

Side Memo　認定医・指導医制度（脳神経外科・整形外科） 〈菅原　淳　井須豊彦〉

D．侵襲的検査―脊椎領域のブロック術 〈牛田享宏　森　将恒　神谷光広〉
1．椎間板性疼痛の特徴
2．椎間関節痛
3．神経根性疼痛
　ａ）頸部神経根症
　ｂ）腰部神経根症
4．S1神経根ブロック
5．交感神経と脊椎の痛み
6．その他の脊椎ブロック手技

Side Memo　脊髄脊椎外科手術の用語解説 〈西村由介〉

3　変性性頸椎椎間板障害の基本 〈高安正和〉



Side Memo　腸骨採取について 〈犬飼千景〉

4　腰椎変性疾患の基本―腰椎椎間板ヘルニア，腰部脊柱管狭窄症の診断・治療 〈水野正喜〉

執筆者一覧

高安正和　　編