目 次
第1章 発達障害とは
1.発達障害の定義
A.診断基準(ICD,DSM) <三上克央,松本英夫>
1.発達障害の概念と歴史的経緯
2.発達障害概念の存在意義
3.ADHDは発達障害概念に包含されるか
4.広汎性発達障害とADHDにおける診断基準上の若干の注意点と問題点
B.アセスメント <森岡由起子,松本千鶴子>
1.心理検査
2.評価尺度
3.ソフトサイン(微細な神経学的兆候)
C.軽度発達障害 <栗山貴久子,杉山登志郎>
1.軽度発達障害とは
2.問題となっていること
2.成因
A.画像―発達障害の脳画像所見 <山末英典,加藤進昌>
1.ASDの脳形態所見
2.非定型発達
3.脳形態異常の成因
4.機能画像
5.ヒトの共感能力の脳基盤
6.自閉症スペクトラム障害での共感能力の障害の脳基盤
B.神経心理学的観点から <神尾陽子>
1.精神遅滞
2.広汎性発達障害(自閉症,アスペルガー障害,PDD-NOS:特定不能のPDD)
3.注意欠如多動性障害(ADHD)
C.神経化学・遺伝 <齊藤卓弥>
1.発達障害の成因
2.発達障害と遺伝
3.発達障害の神経生化学的な異常
第2章 個々の発達障害
1.精神遅滞 <本田輝行,中島洋子>
1.疫学
2.定義
3.診断・検査
4.分類
5.併存障害(身体的合併症・身体的併存障害)
6.併存障害(精神医学的問題)
7.治療・療育
8.予後
2.広汎性発達障害
A.広汎性発達障害 <内山登紀夫>
1.広汎性発達障害とは
2.鑑別診断と合併症
3.高機能広汎性発達障害(アスペルガー障害/高機能自閉症)
4.高機能広汎性発達障害の特徴
5.PDD-NOSについて
6.まぎらわしい用語
B.最近の話題として:「心の理論」 <飯塚直美>
1.「心の理論」とは
2.誤信念課題
3.より高次の「心の理論」課題
4.心のありようの違いを尊重する
3.注意欠如多動性障害(ADHD)
A.注意欠如多動性障害(ADHD)とは <田中康雄>
1.診断基準
2.有病率と性差
3.予後
4.成因
5.合併症状と鑑別診断
6.心理検査
7.治療
B.Parent Training <岩坂英巳>
1.なぜParent Trainingが有効なのか
2.プログラムの進め方
3.プログラムの内容
4.実施にあたってのポイント
5.今後の課題
C.最近の話題として <齊藤万比古>
1.他の発達障害との併存
2.発達障害以外の精神障害の併存
3.ADHDと実行機能の障害
4.学習障害 <中根 晃>
1.学習障害概念の成り立ち
2.教育現場での学習障害と児童精神科臨床
3.読字障害
4.書字表出障害
5.算数障害
6.その他の学習障害
7.LDの診断をめぐって
8.治療に関して
5.発達性協調運動障害 <山田佐登留>
1.診断基準と症状
2.疫学,経過と予後
3.合併する疾患について
4.評価
5.治療と家族への対応
6.最近の話題(筆者の経験)
6.表出性言語障害および受容-表出性言語障害 <山田佐登留>
1.診断基準と症状
2.評価
3.対応
3.専門医の養成 <宮本信也>
1.発達障害診療の現状
2.発達障害診療を専門とする医師の必要性
3.発達障害を専門的に診療する医師とは
4.「子どもの心の診療医」養成に関する動き
4.特別支援教育 <柘植雅義>
1.特別支援教育の理念および基本的な考えと発達障害
2.特別支援教育のシステム
3.特別支援教育を支える法的整備の状況
索引