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書籍詳細

消化器エコー

質的診断へのすすめ

消化器エコー

安田秀光 著

B5判 278頁

定価14,080円(本体12,800円 + 税)

ISBN978-4-498-04094-6

2001年05月発行

在庫なし

・実際の画像を豊富に挙げて解説
・走査のコツを具体的に示す.
・現在の症状・経過観察・手術の適応に超音波診断をむすびつけ解説.
・類似の超音波所見を呈する疾患との鑑別を解説.
・病理組織所見,他の画像診断所見と対比させて超音波像の成り立ちの理解を図り,質的診断の可能性と限界を示す.


発刊にあたって
 この本は超音波に関する医学書ではあるが,他にはない大きな特徴をもっている.そのひとつは非常に多数の症例の超音波診断をすべて一人で施行し,すべて一人で読影した結果であるということである.二つ目にはまだ超音波学が黎明期であったころから,その有用性に目をつけて応用していた希有な人材が書いたということである.
 超音波という診断技術が医学の領域に入ってきたのはごく最近のことである.なるほど無侵襲であることは大変な利点であるとは思ったが,生体の発するわずかなエコーの違いでそれを画像化してここまで診断に役立つようにまでになるとは,正直言って想像できなかった.
 著者の安田秀光氏はこの時期から超音波診断に情熱を傾けていた.ものにならないのではないかという批判を無視してここまで成長してきた努力と精神力とには満腔の敬意を表するものである.最初のうちは肝胆膵の体外走査によるエコー診断から始めたようだが,そのうちに消化管の癌の深逹度に着目するようになって,その幅がぐっと広がったように思う.内視鏡エコーがさらにそれを助長した.消化管の癌はその深逹度により手術方針も異なるが,特に私たちの教室で1985年ごろから始めた胃癌の縮小手術においては大変な力を発揮した.これが本日のminimally invasive surgeryの嚆矢になったと今思うと今昔の感がある.
 彼はまず消化管の壁に針を突き刺してそれをエコーでみて,消化管の構造は何層に見えるかという基礎実験的なところから始めた.消化管の壁は実際には3層,5層,7層に見えるといういろいろな説もあり,またそこに実際に見えているものがいったいどこを見ているか分からないという時代を経て,着実に自己の症例を積み重ね現在名人と言われる域にまでに達したのである.
 その後も,消化管,肝胆膵,腹腔内疾患,乳腺,甲状腺,などあらゆる疾患に超音波診断を駆使し,しかも自ら多くの工夫をした.したがって,本書は非常に実践的であり,それは被験者の体位にページをかなり割いているところや,ほとんどすべてのページに豊富な画像やスケッチがあるところ,急性腹症の鑑別診断の項からも分かると思う.そのほかいろいろな注意点があげてあり,なかでも「まず門脈左枝臍部を探せ」「必ず体位変換を行う」などというアドバイスは出色であろう.
 「超音波検査をはじめるにあたって」でいうように「超音波検査は画面の中に自分が入り込んでいき,画面を通じて患者の体内の各部位を探索し,変化を捕らえることである」というのはまさに至言であろう.超音波学を学ぶ人たちにとって好個の著書であると同時にその歴史の流れまで理解できる大変な労作だと思っている.

2001年3月
横須賀共済病院院長 大原 毅



 この度,当教室の安田秀光講師が,画像診断に対する大いなる熱意と豊富な経験を基に,消化器疾患の診断,治療における超音波検査についての素晴らしい本を刊行することになったことは大変嬉しいことです.
 思えば私が研修医の頃に消化器領域における超音波検査が始まりましたが,その当時の器械の性能は今と比べるべくもなく,やっと胆嚢が見える程度でした.胆石が見つかると大変嬉しかったのですが,先輩からは幽霊を見ているようなものだと言われていたのを思い出します.その後,機器の目覚ましい発達に伴いエコー検査は長足の進歩を遂げ,消化器分野のみならずあらゆる領域において必要不可欠な検査法になって来ています.そして形態診断のみならず機能検査や治療の領域でも活躍し,さらに発展しつつあることは皆さまよくご存知のことと思います.
 本書の著者は,まさにエコー検査の発展と共に歩み,それをわが物と成して画像診断における指導者のひとりとして活躍しています.そして一般の腹部超音波検査のみならず超音波内視鏡やカラードプラーを駆使して的確な診断を行い,さらには超音波ガイド下の治療を幅広く行っています.また,診断困難症例であっても彼に任せればすぐ的確に診断し,教室では「超音波の神様」として尊敬され,慕われています.その豊富な経験を生かして作り上げたのが本書です.
 本書の特色は,先ず第一に,ご覧になっていただければすぐお分かりと思いますが,本を読むというより見るといった方がまさに適切で,実際の臨床で得られた貴重な画像が豊富に掲載されており,大変理解しやすくなっていることです.次に特筆すべきことは,画像それぞれについて丁寧な説明がつくのみならず,その画像に対応する病理組織像が提示されており,立体的なマクロ像からその背景をなすミクロの像までトータルに病態を把握し,イメージすることができることです.これは実際の診断や治療において実に重要なことです.もう一つの点は,それぞれの場面において基本的な画像を提示し,それを的確に得るためにどのような工夫をすればよいかについて,自らの経験を基に「なるほど」と言えるワンポイントアドバイスが記載されていることです.
 以上のごとく,研修医は勿論のこと一般臨床医そして消化器の専門医のだれにとっても,今からすぐに役立つ実践的な本です.つまり,外科領域,消化器領域のあらゆる医師にとって必携のバイブルとも言える本であり,またその期待に十分応えられるものと確信しています.

2001年3月
東京大学消化管外科・代謝栄養内分泌外科教授 上西紀夫

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はじめに

 超音波診断は,いままで無害で簡便にベットサイドでも行える検査法として発展してきました.近年,電子工学の目覚ましい進歩により,超音波診断はもはや存在診断を求めるもののみでなく,精密検査や質的診断としてCTや血管造影に優るとも劣らない検査法までに成長しました.しかし,超音波検査は他の画像診断と異なり,探触子の当て方,装置・モニターや記録装置の設定,患者の体格や腹壁の状態の違いなどで,得られる画像が全く異なったものとなってしまうことがしばしば見受けられます.本書は,質的診断に充分耐えるような超音波画像を走査する方法とその読影の仕方を,具体的な画像を中心に記述しました.
 正中矢状面で胃の断面を肝腫瘍と診断したり,Douglas窩の腹水を子宮腫瘍と診断したりするのは,熟練者からすれば考えられないことですが,初心者にとってはときに陥り易い深刻なpit holeです.それではどのようにすれば客観的な画像が得られるのでしょうか.本書では以下の5つのポイントに留意しながら記述しました.
1.各記述にはなるべく実際の画像を掲げて示す.
2.走査のこつを具体的に述べる. 
  探触子の当て方のわずかな違いで画像がどのように変るか(図1,2).
  見落としやすいポイントを示す(図3).
3.超音波像は現在の症状と関連あるのか,手術の適応となるのか,経過観察の期間はどの程度が妥当か(図4).
4.類似した超音波所見を呈する疾患の見分け方は(図5).
5.病理組織所見や他の画像診断と対比して,超音波像の成り立ちの理解を図り,質的診断の可能性と限界について示す.
 最後に,助言,ご指導くださった大原 毅 前教授,上西紀夫教授,私に超音波の道へ導いてくださった鵜川四郎先生,数々の力添えをしてくださった城島嘉昭先生,山川 満 先生をはじめとする東京大学外科の諸先生方,また本書を出版する機会を与えてくださった中外医学社の青木三千雄,荻野邦義,久保田恭史氏らに厚く御礼申し上げます.

2001年3月
著者

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目 次

第1章  超音波検査を始めるにあたって
A.超音波検査とは
B.前準備
 1.基本的な事項
 2.被検者の体位
C.基本走査
  基本走査時のポイント
 1.矢状走査
 2.横走査
 3.肋骨弓下斜走査
 4.肋間斜走査
D.応用走査
  両手走査・あおぎ走査
 1.肋間横走査
 2.肋骨弓下旁正中矢状走査
 3.右肋間前方あおぎ走査
 4.腹壁直下
 5.半座位走査
 6.左側臥位走査
E.超音波診断のこつ
 1.見落としのないように走査するための一般的な原則
   1.脈管や臓器の相対的な位置を熟知する
   2.脈管分岐の基本
   3.問題部位の相対的な位置がわかるような画像を記録する
   4.画面モードはsingleを基本とする
   5.走査対象の表面に対して,エコーのビームが直角に当たるように走査する
   6.一つの立体に対して,漏れなく端から端まで走査する
   7.対象の最大断面積が得られるような走査面を探す
   8.必ず2方向以上,できれば3方向の直行する面で走査する
   9.計測マーカを直接病変の辺縁に置かない
 2.病的所見と混同してはならない正常所見
   1.サイドローブを胆嚢内の胆砂と混同する場合
   2.腸管ガスを胆石と混同する場合
   3.右肝動脈を総胆管結石と混同する場合
   4.十二指腸下降脚内腸液を膵頭部腫瘍と混同する場合
   5.肝右葉前区域と後区域の境
   6.腸管内の腸液と腹腔内腫瘤
 3.外科的処置の対象とならない異常所見
   1.脂肪肝に伴うfat sparing area
   2.高齢者での胆管・膵管拡張
   3.腎内高輝度点状エコー
   4.肝実質内の高エコー
 4.「異常なし」と検査を終了する前に
   1.2-3mmの胆嚢結石を見逃さない
   2.遊走胆嚢の有無を確認する
   3.fat sparing areaと判断したが,肝転移や肝癌の腫瘍ではないか
   4.肝臓辺縁の小腫瘍の有無を再確認する
   5.膵尾部体部最背側に膵癌はないか
   6.胃癌・大腸癌・小腸腫瘍はないであろうか
   7.妊娠が食思不振の原因になっていないか

第2章  胆 嚢
A.胆嚢の解剖
  a.胆嚢の区分
  b.胆嚢周辺
  c.胆嚢壁の層構造
B.胆嚢走査の基本
 1.同定のポイント
  a.胆嚢管の同定
  b.胆嚢の同定
 2.基本走査法
  a.右肋骨弓下斜走査
  b.右肋間斜走査・右肋骨弓下縦走査
 3.応用走査
  a.右肋間横走査
  b.左側臥位.右肋骨弓下走査
  c.半座位.右肋骨弓下走査
 4.詳細な走査
  a.胆嚢底部
  b.胆嚢体部
  c.胆嚢頚部
 5.胆嚢の同定が困難な例
C.所見の解釈
 1.位置の異常
 2.大きさの異常  4
  a.腫大
  b.萎縮
 3.内腔の異常(結石・胆泥)
  a.胆嚢結石
  b.胆泥
  c.同定しにくい胆石(胆嚢頚部嵌頓,胆嚢内炎症性隔壁形成)
  d.全体が萎縮した胆嚢内の結石
  e.胆砂・胆泥・濃縮胆汁
 4.壁限局性変化
  a.胆嚢の壁在結石・壁内嚢胞
  b.胆嚢コレステローシス・コレステロールポリープ
   1.胆嚢のコレステローシス
   2.コレステロールポリープとは
  c.胆嚢腺筋腫症 adenomyomatosis
   1.胆嚢腺筋症・底部型(限局型)
   2.胆嚢腺筋症・分節型(輪状型)
   3.胆嚢腺筋症(広範型・び漫型)
  d.胆嚢癌
   1.胆嚢癌(限局腫瘤形成型・隆起型)
   2.胆嚢癌(混合型)
   3.胆嚢癌(び漫浸潤型)
 5.び漫性壁肥厚
  a.急性胆嚢炎
  b.急性肝炎
  c.肝炎の既往
  d.慢性胆嚢炎
  e.胃癌再発・胆嚢浸潤
  f.胆嚢癌と鑑別困難な急性胆嚢炎
  g.急性胆嚢炎・胆嚢床膿瘍形成
  h.癌性腹膜炎・肝硬変による腹水浮腫

第3章  胆 管
A.胆管の解剖
B.胆管の走査法
C.総胆管疾患
 1.総胆管結石
 2.総胆管癌
 3.先天性胆道拡張症
 (附)PTCDの実際

第4章  肝 臓
A.走査法の種類
B.走査部位別にみた所見のとり方
 1.正中矢状走査
  a.左葉の大きさ
  b.左葉edge鈍化
  c.表面の性状
   1.表面の不整(表面の小さな凹凸)
   2.変形(大きな凹凸不整)
  d.呼吸による移動
 2.右肋骨弓下斜走査
  a.肝全体の大きさと変形
  b.門脈の異常,anomalyの有無
  c.肝静脈の太さ
  d.肝管の拡張
 3.右肋間走査
  a.肝右葉の大きさ
  b.肝静脈の広狭不整,狭小化の有無
  c.肝実質内のエコーレベルの上昇(脂肪沈着)の有無
  d.肝実質障害の有無
C.肝臓をくまなく走査する
 1.肝左葉最外側の仰ぎ走査
 2.肋骨弓下を左から右へくまなく連続走査
 3.肋骨弓上を左から右へくまなく連続走査
 4.右腹壁直下の仰ぎ走査
 5.肝右葉横隔膜直下の仰ぎ走査
 6.右葉最外側尾側の走査
D.解剖学的区域の再確認
 1.肝臓の区域のナンバーリング
 2.各区域の詳細
  a.肝左葉外側区域
   1.S2,S3(左葉外側上区,外側下区)
   2.門脈S2,S3と肝管の空間的位置関係とその臨床上の注意
  b.肝左葉内側区域
    S1,S4(尾状葉,方形葉)
  c.肝右葉
    S5,S6,S7,S8(前下区域,後下区域,後上区域,前上区域)
E.肝臓の限局性変化
 1.肝嚢胞
 2.肝膿瘍,肝内血腫,肝内結石・器質化
  a.肝膿瘍
  b.肝内血腫(肝破裂)
  c.肝内結石・器質化
 3.肝血管腫
  a.典型例
   1.均一な高エコー
   2.肝血管腫と組織像との対応
   3.肝血管腫の2Dカラードプラ
  b.種々のエコーパターン
  c.肝実質の脂肪化による肝血管腫のエコーレベルの変化
   1.肝脂肪化とともに血管腫のエコーレベルが低下した症例
   2.肝脂肪化の軽減とともに血管腫のエコーレベルが上昇した症例
  d.巨大血管腫
  e.経過観察中に増大した肝血管腫
  f.鑑別診断
   1.結腸癌の肝転移巣
   2.高エコー小肝細胞癌
 4.肝癌
  a.限局結節型
  b.低エコー小肝細胞癌
  c.高エコー小肝細胞癌
  d.び漫浸潤型
 5.転移性肝腫瘍
 6.肝肉腫
 7.肝嚢胞腺癌
F.肝臓のび漫性変化
 1.脂肪肝
  a.限局性脂肪沈着
  b.び漫性脂肪沈着(肝腎コントラスト上昇)
  c.肝腎コントラスト上昇の原因
 2.び漫性肝疾患の診断のコツ
 3.肝硬変
  a.実質エコーパターンが網目状を呈する(斑状高エコー)
  b.肝静脈の狭小化・蛇行(広狭不整)
  c.表面の凹凸不整
  d.右葉の萎縮,左葉の腫大
 4.慢性肝炎
 5.急性肝炎
 6.アルコール性肝炎
 7.日本住血吸虫症
 8.PBC(原発性胆汁性肝硬変)

第5章  門 脈
A.門脈の計測と正常像
B.門脈疾患
 1.門脈圧亢進症
 2.側副血行路
 3.特発性門脈圧亢進症
 4.Budd-Chiari 症候群
 5.門脈血栓症
  a.成因
  b.腫瘤による門脈内塞栓
  c.術後炎症による門脈内血栓形成
  d.肝外性門脈閉塞に伴う門脈周囲のcarvenous transformation
  e.肝硬変に伴う門脈血栓症

第6章  膵 臓
A.膵臓の解剖
B.膵臓の基本走査
 1.上腹部横走査
  a.頭部・鈎状突起の走査法
  b.体部の走査法
  c.膵尾部の走査法
  d.半座位での走査
 2.上腹部矢状走査
 3.膵管の同定
 4.膵管の拡張
C.膵疾患
 1.bright pancreas
 2.急性膵炎
 3.仮性膵嚢胞
 4.慢性膵炎
  a.膵腫大
  b.膵石
 5.膵単純嚢胞
 6.膵嚢胞腺腫・腺癌
  a.嚢胞腺癌 膵石合併例
  b.膵嚢胞腺腫(小嚢胞の集簇)
  c.仮性膵嚢胞と類似した膵嚢胞腺癌の初期像
 7.膵癌

第7章  2Dカラードプラ
A.2Dカラードプラ手技の実際
 1.カラードプラ信号の検出
 2.流速波形の検出
 3.血流の方向とエコービームのなす角度の測定
 4.流速波形分析
 5.血管断面積の測定
B.2Dカラードプラの諸設定
C.腹部領域でのカラードプラの応用
 1.流のある管腔と胆汁・体液・尿などが貯留している閉鎖腔との鑑別
  a.腎盂の拡張と腎静脈との鑑別
  b.リンパ節と血管との鑑別
  c.肝内胆管の拡張
 2.実質性病変と嚢胞性や膿瘍との鑑別
 3.血管の同定
  a.通常Bモードで同定しにくい血管の同定
  b.門脈と肝静脈との鑑別
  c.膵管と脾動脈との鑑別
  d.門脈系の側副血行路と膵嚢胞の鑑別
 4.血管の血流分析
 5.腫瘤内の血流評価
 6.血栓症
  a.深部静脈血栓症
  b.門脈血栓症
 7.腹部大動脈瘤
 8.その他

第8章  消化管
A.消化管の超音波検査の概要
 1.超音波検査の意義
 2.超音波内視鏡検査とは
 3.胃癌の超音波診断の意義
 4.正常消化管のエコー像
B.胃の超音波検査
 1.胃壁のエコー像の詳細
 2.胃癌の深達度診断基準
 3.カラードプラによる血流評価の意義
 4.胃癌と潰瘍瘢痕のエコーレベルと擬似カラー処理
 5.超音波内視鏡診断の限界
  a.微小浸潤・浅い浸潤
  b.境界到達
  c.EUS診断 量の下限
 6.胃癌深達度別典型例
  a.0 I型・0 IIa型 深達度mの診断ポイント
  b.0 I型・0 IIa型 深達度smの診断ポイント
  c.0 IIc型 深達度mの診断ポイント
  d.0 IIc型 深達度smの診断ポイント
  e.0 IIc+(III)型 深達度mの診断ポイント
  f.0 IIc+(III)型 深達度smの診断ポイント
  g.0 IIc+III型 深達度mの診断ポイント
  h.0 IIc+III型 深達度smの診断ポイント
  i.深い潰瘍を伴った0 IIc+III型の深達度診断
  j.0 IIa+IIc型 深達度smの診断ポイント
  k.進行癌の診断ポイント
 7.胃粘膜下腫瘍
  a.粘膜下腫瘍のエコーレベルの目安
  b.胃平滑筋腫
  c.胃平滑筋肉腫
  d.迷入膵・異所性腺腔
  e.脂肪腫
  f.胃カルチノイド
  g.悪性リンパ腫
 8.胃病変の体外式走査
  a.胃の正常像
  b.体外式走査による胃癌の診断
  c.胃潰瘍
  d.急性胃病変(AGML)
  e.胃巨大皺襞症
  f.胃平滑筋肉腫
 9.胃壁外性病変(EUS走査)
  a.リンパ節
  b.肝嚢胞
C.大腸疾患の超音波検査
 1.大腸癌の深達度診断
 2.大腸病変の体外式走査
  a.盲腸癌
  b.S字結腸癌
  c.直腸癌
  d.大腸悪性リンパ腫
  e.憩室炎
D.食道疾患の超音波検査
 1.対象となる疾患
 2.食道の体外式走査
 3.食道疾患
  a.食道癌粘膜切除の適応判定
  b.食道嚢胞
  c.食道平滑筋腫
  d.食道静脈瘤
  e.食道癌放射線治療の効果判定(食道の厚みの客観的数値による評価)

第9章  示唆に富む症例
 1.胆嚢コレステロールポリープ典型例
  a.胆嚢コレステロールポリープエコー輝度ヒストグラム
  b.胆嚢コレステロールポリープ(超音波内視鏡像)
 2.胆嚢コレステローシスと小結石の合併例
 3.胆嚢コレステロールポリープ血流検出例
 4.胆嚢癌
 5.胆嚢腺筋症(び漫性)
 6.胆嚢腺筋症(限局性)
 7.胆嚢癌−腺筋症と類似した画像を呈した診断困難例−
 8.胆嚢癌−腺筋症と類似した画像を呈した正診例−
 9.慢性胆嚢炎−胆嚢癌との鑑別困難例−
 10.胃癌肝転移治癒切除例
 11.微小肝癌(高エコー)
 12.微小肝癌(低エコー)
 13.肝原発のmalignant fibrous histiocytoma
 14.肝硬変症例のエコー像と組織像の対応
 15.肝嚢胞腺癌
 16.膵嚢胞腺癌,慢性膵炎,膵石合併例
 17.総胆管癌

第10章  腹痛を起し鑑別を要するその他の腹部疾患
 1.脾破裂
 2.脾梗塞
 3.急性虫垂炎
 4.無ガスイレウス
 5.腸重積
 6.卵巣出血
 7.尿路結石
 8.腹部大動脈瘤

第11章  基 礎
A.超音波画像の読影の基本
 1.基本的な用語
  a.内部エコー
  b.境界
  c.辺縁
  d.後方エコー
 2.エコーの質的診断の可能性
  a.周囲の組織に対して浸潤破壊像
  b.周辺低エコー帯・周辺高エコー帯
  c.形状(縦長い,広基性,壁内結節の有無)
  d.成長速度,大きさ
  e.発生臓器の判断
  f.エコー像の違いから組織型を推定する
B.装置の選択
  a.コンベックスとリニアとの違い
  b.コンベックスと電子式セクターとの違い
C.装置の設定
 1.超音波診断装置の操作とその注意
  a.手順
  b.超音波診断装置の導入時や,初めて使用する装置で検査をするとき
 2.モニター上の表示データの意義
 3.記録装置の特性と限界
  a.インスタントフィルム
  b.熱転写プリンター
  c.サーマルイメージシステム
  d.スチールビデオ
  e.光磁気(MO)ディスク
  f.DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)
D.超音波の基本
 1.超音波の特性
  a.反射
  b.吸収・散乱・拡散による減衰
  c.屈折
  d.多重反射
  e.外側陰影
  f.サイドローブ
 2.走査の方式
  a.手動式コンパウンド接触型走査
  b.機械式アークスキャン
  c.機械式ラジアル走査
  d.アニュラーアレイ
  e.電子式リニア型,電子式コンベックス型
  f.電子式セクター
 3.電子リニア型探触子の構造
  a.平面波がつくられる
  b.電子フォーカス(方位・長軸方向)
  c.音響レンズ(スライス・短軸方向)
 4.超音波用語集

文 献
索 引
コラム
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