総論―児童虐待と医療機関との関わり―
■虐待の本質とは?
■医療機関と虐待の接点
1.虐待の連続性と医療機関との関わり
2.小児救急医療現場での虐待
3.医療機関の役割
■医療機関での児童虐待アプローチの問題点と課題点
■医療機関における児童虐待アプローチの理想像
1.医療機関の全職員が児童虐待に関する知識の共有
2.グレーゾーン・イエローゾーン症例の見逃し防止と関連機関への連携
3.レッドゾーン症例をいかに迅速・的確に保護できるか
4.医学的重症度診断および治療が適切にできるか
5.医療的バックアップ(事後支援)の実施
各論
1.健診など保健福祉業務での対応―(1)
■乳幼児健診場面での児童虐待の発見と予防的対応
■ことば遅れを契機とした虐待予防の支援
症例(1) 3歳3カ月男児
■健診受診後のフォロー中に死亡した乳児例
症例(2) 生後4カ月女児
■コラム:健診未受診例を地域の支援につなげるには
■健診を利用して地域の虐待対応を再構築した事例
症例(3) 生後4カ月男児
■コラム:乳幼児健診の判定にある2つの考え方
■学校検診での養護教諭から校医への相談
症例(4) 小学4年生女児
2.健診など保健福祉業務での対応―(2)
症例(1) 1歳6カ月健診で発見された虐待例
3.小児科外来診療における対応―(1)
■コラム:ネグレクトを見逃さない
症例(1) 8カ月女児
症例(2) 2歳男児
■コラム:障害児への虐待の予防と早期発見
症例(3) 13歳女児
■コラム:診察室での親の態度から虐待を否定しない
症例(4) 6歳女児
4.小児科外来診療における対応―(2)
■身体的虐待症例への対応
症例(1) 5歳男児
■身体的虐待を見逃した症例
症例(2) 1歳4カ月女児
■身体的虐待の可能性がある症例への対応
症例(3) 1歳8カ月女児
■ネグレクトによる死亡例への対応
症例(4) 1カ月女児
5.救急外来における対応―(1)(死亡症例の対応を含む)
■児童虐待疑い症例に対する対応
症例(1) 3カ月男児
症例(2) 4歳男児
症例(3) 4.6歳女児
■虐待診断症例における対応
症例(4) 2歳男児と4.5歳女児
症例(5) 4.8歳男児
■虐待死症例への対応
症例(6) 11カ月男児
症例(7) 2歳9カ月女児
6.救急外来における対応―(2)
■ことば遅れを契機とした虐待予防の支援
症例(1) 8歳男児
■しつけとの区別が困難だが来院形態より支援体制をとったケース
症例(2) 8歳男児
■支援の際に面談等の組み立てについて考えさせられたケース
症例(3) 10歳男児
■家庭内に様々な問題を抱えているケースのアプローチ
症例(4) 2歳女児
■コラム:救急外来での診療上の体制
(以下,小項目は省略)
7.小児外来診療における対応
■身体的虐待と小児外科診療
■ネグレクトと小児外科診療
■小児外科疾患と虐待
■症例呈示
8.脳外科診療における対応
■児童虐待疑い症例に対する対応
■児童虐待診断症例に対する対応
■虐待死症例に対する対応
9.整形外科診療における対応
10.婦人科診療における対応―性的虐待を中心に―
■性的虐待を疑う症例の対応
■性的虐待児の婦人科診療のポイント
■性的虐待の要因とリスク因子
11.各医療機関(開業医)の紹介例への対応
12.関係機関からの紹介例への対応―臨床法医診断を中心に―
■児童虐待疑い症例に対する対応
13.入院中に疑われた症例への対応
14.虐待を受けた子どもたちへの精神心理的支援
■虐待を受けた子どもにみられる状態像
■初期対応とその重要性
■精神医学的疾患や障害のチェックおよび診断と治療
■自己快復過程への援助
■家族への援助
■親子関係修復に対する援助
■学校や児童福祉施設での対応
■虐待された子どもと親への精神心理的支援の実際
索 引