2版の序
「小児処方ノート」(改訂版)をお届けする.これは小児科領域において比較的よく遭遇するポピュラーな疾患・症状について,比較的よく使われる治療法・薬剤を纒めたものである.したがって,すべての治療法・薬剤が網羅されたものではない.また,執筆者の経験に基づいた選択がなされており,それだけに実用的価値は高いかもしれないが,独断と偏見というお叱りもあるかもしれない.そのような前提で御利用頂き,御自身の役に立つ「処方ノート」に育てて頂ければと願って,できるだけ余白を大きくする様に努めた.PL法の関係から,激増する薬剤添付文書注意事項にも眼を通し,メモを加えることも必要かもしれない.こうして,自家薬篭中の治療法・薬剤を少しでも増やすよう努力されることを切望している.それが,患者さんに誠実に対応する道と信じている.
幸い「小児処方ノート」は好評であり,版を重ねることとなった.これを機会に,新しい情報も盛り込み,改訂を行なった.更なる御叱正をお願いする次第である.
2001年7月
長尾 大