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書籍詳細

骨,関節の画像診断

骨,関節の画像診断

大野藤吾 編

B5判 450頁

定価16,500円(本体15,000円 + 税)

ISBN978-4-498-05442-4

1994年05月発行

在庫なし


 骨,関節病変は整形外科における主要病変である.それ故,骨,関節の画像所見を正確に把握することは,整形外科医にとって極めて重要なことである.整形外科では,診断の半数以上は画像所見の判読に依存し,これに基づいて治療がされている.
 種々な画像所見の中で,最も大切なのは単純X線所見であることは現在も変わりはないが,しかし,最近のtechnologyの進歩と共に,種々の画像機器が発達してきた.それ故,本書ではCT,血管造影,MRI,超音波などの所見も加え,大きく画像読影の注意点,部位編,疾患編の3部に分け,各々の分野の専門家を広く本邦に求め,解説して頂いた.特に,最近,著しく進歩し,画像所見上の重要性を増してきたMRIについては,多くのページ数を割き,詳述して頂いた.
 画像所見の読影に習熟するには,多くの画像に接し,目を馴らすことが肝要である.本書の画像写真は1100枚にも及び,読者の目を馴らすには充分な枚数であると確信する.それらの画像を適切なトリミングや矢印で,初学者にもわかりやすく解説した.また,同一部位,同一疾患の画像がダブって出てくるが,皆,各々の専門家の異る症例であるので,画像所見の読影に習熟するのに,極めて有益になると確信する.さらに,これだけの豊富な画像の提示は,整形外科の専門家にも,面白く有益な本になると思う.
 最後に,本書に多くの画像写真を提供し,快く執筆して頂いた諸先生および出版に際し大変努力された中外医学社の高橋衛氏に深謝する.

1994年3月吉日
大野藤吾

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目 次

1 読影の注意点
 1.単純X線 〈大野藤吾〉
 2.CT 〈川口智義〉
  1)腫瘍の局在診断
  2)悪性腫瘍における術前療法効果判定
  3)腫瘍の性格診断
  4)脊椎疾患とその他の疾患への応用
 3.血管造影 〈川口智義〉
  1)血行障害の診断
  2)腫瘍病変の診断
 4.MRI 〈檜垣昇三〉
  1)MR診断の適応
  2)MRIの原理
  3)MRIで使われる用語
  4)MRIを読むために
  5)信号強度
  6)対象疾患
   a)脊椎,脊髄疾患
   b)関節疾患
   c)骨腫瘍および骨腫瘍性疾患
   d)軟部腫瘍
 5.超音波 〈川口智義〉
  1)腫瘍の有無の診断
  2)腫瘍の性格診断
  3)腫瘍の局在診断あるいは軟部組織病変の診断

2 部位編
 1.肩・鎖骨 〈黒田重史,北原 宏〉
  1)上腕骨骨頭上昇
  2)肩峰突起骨棘
  3)腱板石灰沈着
  4)大結節剥離骨折
  5)BENNETT lesion
  6)cuff tear arthropathy
  7)肩関節後方脱臼
  8)HILL-SACHS lesion
  9)動揺性肩関節
  10)動揺性肩関節と正常例のCT像
  11)hanging castによる下方亜脱臼
  12)little leaguer's shoulder
  13)外傷性鎖骨遠位端骨溶解症
  14)胸鎖関節脱臼
 2.脊椎
  I.頸椎 〈小林康正,北原 宏〉
  1)頸椎症性神経根症
  2)頸椎症性脊髄症
  3)頸椎後縦靱帯骨化症
  4)頸部椎間板ヘルニア
  5)頸椎外傷
   a)中下位頸椎損傷
   b)上位頸椎損傷(歯突起骨折)
  6)上位頸椎疾患
   a)os odontoideum
   b)環軸椎不安定性(慢性関節リウマチ)
  II.腰椎 〈豊根知明,北原 宏〉
  1)腰椎椎間板ヘルニア
  2)腰椎辷り症
  3)脊柱管狭窄症
  4)腰椎分離症
  5)炎症性疾患・腫瘍性疾患
 3.上腕骨・肘関節・前腕骨
  I.上腕骨 〈薄井正道〉
  1)左上腕骨偽関節
  2)右上腕骨投球骨折
  3)右上腕骨遠位端骨折
  4)左上腕骨巨細胞腫
  5)右上腕骨類骨骨腫
  6)左上腕骨近位骨軟骨腫
  7)左上腕骨孤立性骨嚢腫
  8)左上腕骨好酸性肉芽腫
  9)右上腕骨骨肉腫
  10)左上腕骨多発性骨髄腫
  11)右上腕骨転移性骨腫瘍・棘上筋腱内石灰沈着
  II.肘関節 〈薄井正道〉
  1)肘関節後方脱臼および上腕骨内上顆剥離骨折
  2)左肘異所性骨化
  3)左上腕骨顆上骨折
  4)左上腕骨外顆骨折
  5)左上腕骨外顆骨折偽関節
  6)右内反肘変形(顆上骨折後変形治癒)
  7)左橈骨頭骨折
  8)右肘陳旧性MONTEGGIA脱臼骨折
  9)右肘関節離断性骨軟骨炎
  10)右変形性肘関節症
  11)左肘慢性関節リウマチ
  12)左上腕骨小頭無腐性壊死(PANNER病)
  13)右肘頭部動脈瘤性骨嚢腫
  III.前腕骨 〈薄井正道〉
  1)右両前腕骨骨折
  2)尺骨骨軟骨腫
  3)両先天性橈尺骨癒合症
 4.手関節・手指
  I.手関節 〈薄井正道〉
  1)左COLLES骨折
  2)両橈骨遠位端SMITH骨折
  3)右背側BARTON骨折
  4)掌側BARTON骨折
  5)右手舟状骨骨折(新鮮例)
  6)左手舟状骨偽関節
  7)左月状骨周囲脱臼・左舟状骨骨折・左手関節SUDECK骨萎縮
  8)左手有鉤骨鉤骨折
  9)両手KIENBOCK病
  10)右手関節,遠位橈尺関節変形性関節症
  11)両手関節慢性関節リウマチ
  12)右橈骨遠位巨細胞腫
  13)両MADELUNG変形
  14)両先天性内反手
  15)左尺側手根屈筋石灰沈着性腱周囲炎
  II.手指 〈薄井正道〉
  1)右BENNETT骨折
  2)右中指PIP関節背側脱臼骨折
  3)左環指槌指
  4)右小指boxer骨折
  5)右母指MP関節尺側側副靱帯断裂
  6)右手指慢性関節リウマチ
  7)手指の変形性関節症(HEBERDEN結節・BOUCHARD結節・母指CM関節変形性関節症)
  8)指骨内軟骨腫
  9)左環指軟骨肉腫
  10)母指多指症
  11)両母指形成不全
  12)右小指先天性斜指症
  13)右先天性絞扼輪症候群
  14)APERT症候群(acrocephalosyndactyly)
  15)左示指先天性動静脈瘻
  16)左小指KIRNER変形
  17)右裂手
  18)右母指巨指症
  19)通風性関節炎
 5.骨盤・股関節 〈中村利孝〉
  1)臼蓋部:GRAWITZ腫瘍
  2)腸骨部:histiocytosis X
  3)大腿骨転子部:転子下病的骨折
  4)骨の外形変化を伴った例
 6.大腿骨・膝関節・下腿骨
  I.大腿骨 〈田中邦彦,中村利孝〉
  1)大腿骨骨幹部骨折
  2)小児大腿骨骨幹部骨折
  3)大腿骨顆上骨折
  4)骨肉腫
  5)転移性骨腫瘍
  6)化膿性股関節炎・大腿骨骨髄炎
  7)線維性骨異形成
  II.膝関節 〈田中邦彦,中村利孝〉
  A.外傷
  1)靱帯損傷
  2)半月板損傷
  3)脛骨顆部骨折
  4)脛骨結節裂離骨折
  5)脛骨顆間隆起骨折
  6)骨軟骨骨折
  7)膝蓋骨亜脱臼,脱臼
  8)膝関節回旋脱臼
  B.変形性関節症
  1)一次性変形性膝関節症
  2)二次性変形性膝関節症
   a)半月板損傷によるもの
   b)慢性関節リウマチ
   c)ステロイド関節症
   d)神経障害性関節症
   e)大腿骨顆部骨壊死
   f)血友病性関節症
   g)滑膜性骨軟骨腫症
   h)急性灰白髄炎
  3)その他の疾患
   a)OSGOOD-SCHLATTER病
   b)分裂膝蓋骨
   c)先天性反張膝
   d)膝窩嚢胞
   e)外骨腫
  III.下腿骨 〈成沢研一郎〉
  A.外傷
  1)骨幹部骨折
  2)疲労骨折
  3)偽関節・遷延治癒骨折
  4)前脛骨筋症候群
  B.炎症
  1)急性骨髄炎
  2)ガス壊疽,その他嫌気性菌感染症
  C.骨腫瘍
  〔良性骨腫瘍〕
  1)骨軟骨腫(外骨腫)
  2)孤立性骨嚢腫
  3)動脈瘤様骨嚢腫
  4)骨巨細胞腫
  5)non-ossifying fibroma
  6)fibrous dysplasia
  〔悪性骨腫瘍〕
  7)骨肉腫
  8)EWING肉腫
  D.軟部腫瘍
  〔良性〕
  1)lipoma
  2)hemangioma
  〔悪性〕
  3)malignant fibrous histiocytoma(MFH)
  E.骨系統疾患,その他
  1)renal osteodystrophy(ROD)
  2)achondroplasia
  3)osteogenesis imperfecta
  4)先天性脛骨欠損症
 7.足関節・足 〈祖父江牟婁人〉
  A.単純X線写真撮影
  a.標準的な撮影
  1)距腿関節
  2)足
  b.特殊な部位の撮影
  1)踵骨の軸位撮影
  2)距踵関節撮影
  3)足アーチ撮影
  4)第1中足骨種子骨撮影
  B.他動的強制肢位X線写真撮影
  1)前方引き出し撮影
  2)回外強制位前後像撮影
  C.断層撮影
  D.足関節造影
  1)正常像
  2)異常像
  E.シンチグラム
  F.CT撮影
  G.症例
  1)非骨化性線維腫
  2)左踵骨骨折
  3)左脛骨骨端部骨折
  4)左足関節捻挫
  5)左足変形性関節症
  6)左足関節脱臼骨折
  7)左距骨離断性骨軟骨炎
  8)両踵骨疲労骨折
  9)左距骨下関節外傷性脱臼
  10)左踵骨孤立性骨嚢腫

3 疾患編
 1.奇形および骨系統疾患 〈君塚 葵〉
  1)軟骨無形成症
  2)先天性脊椎-骨端異形成症
  3)点状軟骨異形成症
  4)LARSEN症候群
  5)KNIEST骨異形成症
  6)捻曲性骨異形成症
  7)偽性軟骨無形成症
  8)多発性骨端異形成症
  9)骨幹端異形成症SCHMID型
  10)ビタミンD抵抗性くる病
  11)ムコ多糖症IV型(MORQUIO病)
  12)ムコ脂質症II型(I cell病)
  13)ムコ多糖症III型(SANFILLIPO病)
  14)骨形成不全症
  15)大理石骨病
  16)CAFFEYの長管状骨彎曲症
  17)内軟骨踵症(OLLIER病)
  18)骨-爪異骨症
  19)尖頭-合指(趾)症(APERT型)
  20)KLIPPEL-FEIL症候群
  21)神経線維腫症
  22)絞扼輪症候群
 2.感染症 〈葉 山泉〉
  1)左大腿骨遠位亜急性骨髄炎
  2)右脛骨遠位急性骨髄炎
  3)左脛骨近位慢性骨髄炎
  4)右大腿骨遠位慢性骨髄炎
  5)左踵骨慢性骨髄炎
  6)右大腿骨遠位慢性骨髄炎
  7)左脛骨遠位慢性骨髄炎
  8)左踵骨急性骨髄炎
  9)左大腿骨近位急性骨髄炎
  10)左大腿骨遠位急性骨髄炎
  11)左肘化膿性滑液包炎
  12)右膝真菌性関節炎
  13)右股化膿性関節炎
  14)右肘化膿性関節炎
  15)化膿性椎間板炎
  16)胸椎カリエス
  17)左手結核性関節炎
  18)右足結核性関節炎
  19)左肘結核性関節炎
  20)左膝結核性関節炎
 3.慢性関節リウマチと類似疾患および骨端症 〈勝呂 徹〉
  1)慢性関節リウマチ
  2)慢性関節リウマチの頸椎病変
  3)慢性関節リウマチの胸椎,腰椎病変
  4)若年性関節リウマチ
  5)強直性脊椎炎
  6)乾癬性関節炎
  7)掌蹠膿疱症性骨関節炎
  8)結晶関連性関節症
   a)通風
   b)ピロリン酸カルシウム結晶沈着症
  9)変形性関節症
  10)膝関節特発性骨壊死
  11)神経病性関節症
  12)骨端症
 4.骨腫瘍 〈浜田良機〉
  A.骨腫瘍診断における画像診断の重要性
  B.好発年齢
  C.好発部位
  D.長管状骨の骨幹端部から骨幹部に好発する腫瘍
  1)単発性骨軟骨腫,外骨腫
  2)類骨骨腫
  3)孤立性骨嚢腫
  4)単発性線維性骨異形成
  5)骨化性線維性異形成
  6)非骨化性線維腫
  7)動脈瘤様骨嚢腫
  8)骨肉腫
  9)軟骨肉腫
  10)骨線維肉腫
  11)悪性線維性組織球腫
  12)EWING肉腫
  E.長管状骨骨端部から骨幹端部に好発する腫瘍
  1)軟骨芽細胞腫
  2)骨巨細胞腫瘍
  F.手指,足趾の骨に好発する腫瘍
  1)爪下外骨腫
  2)単発性内軟骨腫
  G.主として四肢に多発する腫瘍
  1)多発性骨軟骨腫
  2)多発性内軟骨腫
  3)多発性線維性骨異形成
  H.主として躯幹骨に多発する腫瘍
  1)多発性骨髄腫
  2)骨転移癌
 5.骨折および脱臼 〈高橋 力〉
  A.脊椎の外傷
  1)頸椎捻挫
  2)環椎(第1頸椎)脱臼
  3)上位頸椎の骨折
  4)軸椎(第2頸椎)歯状突起骨折
  5)下位頸椎の骨折
  6)胸椎の骨折
  7)胸腰椎移行部の脱臼骨折
  B.上肢帯,上肢の外傷
  1)肩鎖関節脱臼
  2)肩関節脱臼
  3)上腕骨頸部骨折
  4)上腕骨骨幹部骨折
  5)小児の上腕骨顆上骨折
  6)小児の上腕骨外顆骨折
  7)成人の上腕骨顆部Y字骨折
  8)肘関節脱臼
  9)前腕両骨骨折(橈尺骨骨折)
  10)MONTEGGIA骨折・GALEAZZI骨折
  11)橈骨遠位端の骨折(COLLES骨折,SMITH骨折)
  C.骨盤,下肢の外傷
  1)骨盤骨折
  2)股関節脱臼
  3)大腿骨頸部骨折
  4)大腿骨転子部骨折
  5)大腿骨骨幹部骨折
  6)大腿骨顆上部骨折,顆部骨折
  7)膝蓋骨骨折
  8)脛骨上端骨折
  9)脛骨骨幹部骨折
  10)足関節の外傷
  11)踵骨骨折
 6.スポーツ障害 〈萬納寺毅智〉
  A.単純X線
  a.ストレス撮影
  1)肘内側側副靱帯断裂
  2)手PIP関節側副靱帯断裂
  3)母指MP関節尺側側副靱帯断裂
  4)環軸関節亜脱臼
  5)足関節外側靱帯断裂
  6)talar compression syndrome
  b.疾患による特殊な撮影
  1)胸鎖関節脱臼
  2)反復性肩関節脱臼,亜脱臼
  3)動揺性肩関節
  4)BENNETT lesion
  5)肩甲骨烏口突起骨折
  6)上腕骨小頭離断性骨軟骨炎
  7)有鉤骨鉤骨折
  B.関節造影
  1)肩関節
  2)膝関節
  C.骨シンチグラム
  1)疲労骨折
  2)シンスプリント
  D.CT scan
  E.MRI
  F.血管造影

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