目次
1章 総論
内視鏡医療とリスクマネージメント 〈小越和栄〉
1.標準化医療とは
2.日本消化器内視鏡学会のリスクマネージメントガイドライン
3.法的医水準とリスクマネージメント
4.個人情報保護に関する配慮
5.医療施設におけるリスクマネージメントマニュアルの作成
6.医療訴訟とリスクマネージメント
2章 内視鏡検査共通項目
1.インフォームドコンセント 〈日山 亨,吉原正治,田中信治〉
訴訟事例
a.胃内視鏡検査の前投薬薬剤投与後ショック状態となり死亡,前投薬薬剤に関するICなどが問題とされた事例
b.大腸内視鏡検査により腸管穿孔を生じ,検査前の医師の説明内容などが問題とされた事例
c.内視鏡的異物除去がうまくいかず緊急手術となり,事前の医師の説明内容が問題とされた事例
2.内視鏡検査・治療時の抗血小板薬・抗凝固薬の取扱い
〈間部克裕,関 英幸,鈴木潤一,大畑俊裕〉
1.抗凝固療法・抗血小板療法に関するガイドライン
2.内視鏡検査,治療における抗血栓療法の休薬ガイドライン
3.山形県立中央病院における取り組み
4.KKR札幌医療センターにおける院内基準の作成
5.札幌市近郊における検討
3.セデーション使用時の注意と偶発症対策 〈塚越洋元〉
1.セデーションの現状
2.セデーションの方法
3.セデーションの注意点と対策
4.前処置による偶発症
5.セデーションによる事故の具体例
6.拮抗薬
7.新しい鎮静剤
8.健康保険レセプトの査定問題
4.患者・検体取り違え事故の予防と対策 〈赤松泰次,佐野健司〉
1.患者取り違え
a.患者取り違えの要因
b.患者取り違え防止策
2.検体取り違え
a.検体取り違えの要因
b.検体取り違え事故防止策
c.検体取り違えが疑われる場合の対応策
5.内視鏡機器の感染対策 〈新田孝幸〉
1.標準予防策(スタンダードプリコーション)とスポルディング分類
a.標準予防策(スタンダードプリコーション)
b.スポルディング分類
2.内視鏡室の感染対策
a.環境
b.廃棄物の処理
c.洗浄消毒作業者
d.清掃
3.内視鏡機器の感染対策
a.内視鏡装置の感染対策
b.スコープの感染対策
c.洗浄剤と消毒剤
d.スコープの洗浄消毒方法
e.スコープの滅菌
4.処置具の感染対策
a.ディスポーザブル処置具の取り扱い方法
b.リユーザブル処置具の洗浄滅菌方法
5.内視鏡機器の点検とメンテナンス
a.スコープの取り扱いと点検
b.自動洗浄装置のメンテナンス
6.作業手順書と記録
a.作業手順書(マニュアル)
b.記録
6.IAレポートの活用 〈白井孝之,渡邊謙一,峯 徹哉〉
1.東海大学医学部付属病院における医療安全管理体制
2.東海大学医学部付属病院における医療安全レポート運用システム
3.インシデント/アクシデントの分類
4.インシデント/アクシデントレポートの書式と記載,チェック項目
5.集計・解析結果
6.改善事例:内視鏡検査におけるチェックシステム
7.今後の問題点
7.内視鏡室におけるチーム医療 〈湯浅淑子,飯石浩康〉
1.チーム医療の捉え方
2.各職種の役割
a.医師
b.看護師
c.内視鏡技師
d.洗浄作業員
3.チーム医療とリスクマネジメント
a.起こりやすいリスク1:不適切な薬剤の選択
b.起こりやすいリスク2:抗凝固薬・抗血小板薬の不適切な休薬
c.起こりやすいリスク3:患者誤認
d.起こりやすいリスク4:不適切な説明と同意
e.起こりやすいリスク5:急変時の対応