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書籍詳細

頭頸部がん薬物療法ハンドブック 改訂4版

頭頸部がん薬物療法ハンドブック 改訂4版

藤井正人 監修 / 田原信 編集 / 清田尚臣 編集

B6変形 296頁

定価3,520円(本体3,200円 + 税)

ISBN978-4-498-02289-8

2026年06月発行

在庫あり


頭頸部がんに関わる医療者必読の薬物療法マニュアル.最新のエビデンスを踏まえてさらにパワーアップした改訂第4版.
頭頸部がん薬物療法に特化したマニュアルとして好評を博した書の改訂第4版.専門病院のスタッフのみならず,一般病院のスタッフにも役立つよう,頭頸部がんの薬物療法に特徴的な臨床上のコツや支持療法を平易にまとめている.今版では臨床応用の進む免疫チェックポイント阻害薬の知見を盛り込み,免疫関連有害事象についても詳しく解説を加えた.執筆陣には経験豊富な各エキスパートを集め,実際の現場での治療立案・実践および副作用管理に役立つ実践書である.

改訂4版 序文

 2014年5月に初版が刊行されすでに12年経過しており,改訂3版から約5年経過してこの度,改訂4版が上梓された.前改訂からの5年間における頭頸部がん薬物治療は様々な変化を示しているが,改訂3版から登場した免疫チェックポイント阻害薬ではさらに臨床応用が進んできている.免疫チェックポイント阻害薬に加えて,甲状腺がんや唾液腺がんに対する新規薬物でもグローバルな臨床試験が進行しており,田原信先生,清田尚臣先生が中心となって我が国からも日本人のデータが挿入されている.これらによって新しいエビデンスが提供されており,本書ではその最新の情報をもとにして臨床へ導入すべきデータを網羅して,頭頸部がん薬物療法を行う場合にまず参考にすべき内容となっている.
 最新の治療を行うためには,同時に今までと異なる有害事象に目を向けなくてはならない.その主なものは免疫関連有害事象であり,そのマネジメントに関しても詳記されている.今回の改訂でも,田原信先生,清田尚臣先生のお声がけによって多くの腫瘍内科医の方々や,さらに放射線治療医,歯科医師の方々に参画していただいた.頭頸部がん治療では新規治療の出現によって多職種で連携をとって総合的に治療にあたることがさらに重要となっている.本書では頭頸部がん治療に参加するすべての職種から寄稿していただき編集されている.頭頸部がんの集学的治療を行う場合には本書を十分に活用していただき,有効かつ安全に薬物療法を施行していただきたい.

   2026年5月
ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院
耳鼻咽喉科頭頸部腫瘍センター
藤井正人




初版 序文

 頭頸部がんに対する集学的治療の中で,がん化学療法の重要性は年々増加している.1970年代にシスプラチンが登場してから頭頸部がんの化学療法は飛躍的に進歩したといえる.シスプラチンは様々な薬剤と併用して併用効果があることが基礎的に示されてきたが,その中でもシスプラチンと5-FUとの併用が標準レジメンとして汎用されるようになった.そののち,タキサン系薬剤であるドセタキセルが導入され近年ではパクリタキセルも承認されている.わが国では経口抗がん薬のUFTやTS-1も頭頸部がんに対して使用されており,2012年には頭頸部がんに対するわが国で初めての分子標的薬であるセツキシマブが承認された.
 このように,少しずつではあるが頭頸部がん化学療法において選択できる薬剤が増加している.一方,手術や放射線治療の進歩も目覚ましく,頭頸部がんに対する集学的治療は非常に複雑化している.このような状況の中で,がん化学療法を施行する場合,その目的を十分に考えて目標をきちんと設定しなければならない.切除可能例なのか切除不能例か,根治を目的とした治療か,QOLを優先する治療かなど,多くの事項について正確に判断することが要求される.
 わが国では,現在のところ腫瘍内科医が頭頸部がん化学療法を行う施設は多くなく,ほとんどの施設では頭頸部外科医が施行している.本書は,腫瘍内科医以外の医師にも十分活用していただけるよう編集されている.がん化学療法を施行する前にまず,総論に目を通していただきたい.そして,実際の症例に即して各論や副作用対策,支持療法の項を参考にしていただきたい.本書の各論は重要なレジメンをすべて網羅しているが,そのほとんどのエビデンスは海外の臨床試験によるものである.これらは大規模の前向き試験でその有用性が証明されたものが多く,我々はそれらを参考にエビデンスに基づいたがん化学療法を施行する必要がある.一方,標準的投与量設定が妥当であるかは患者の状態や臨床データなどを個別に評価して施行するべきであり,手術治療と同等に主治医の経験,知識が要求される.
 進行頭頸部がんに対して集学的治療として化学療法を施行するときは,他科や多職種との連携が必須となる.そのようなときに本書の副作用対策や支持療法を十分参考にしていただきたい.本書は,頭頸部腫瘍内科医として活躍する田原 信先生,清田尚臣先生の呼びかけによって頭頸部がん化学療法の経験豊富な多くの腫瘍内科医,そして頭頸部がん集学的治療を得意とする頭頸部外科医,放射線治療医の執筆を得ることができた.本書はわが国で初めての,頭頸部がん化学療法に特化したマニュアル本である.現在,世界中で頭頸部がんに対する新規治療開発をめざした臨床試験が多く行われている.そしてわが国でも日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)にJCOG頭頸部がんグループが設立され,わが国から発信するエビデンスをめざしている.このような状況の中で,本書は適時改訂されて最新の情報を掲載することを使命と考えている.そして,頭頸部がん化学療法を施行する際の座右の書として,多くの頭頸部がん患者のより良い治療に役立つことを願っている.

   2014年4月
国立病院機構東京医療センター
臨床研究センター 耳鼻咽喉科
藤井正人

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目 次  
  
第I部 総 論 
  
1 薬物療法を始める前に   〈清田尚臣〉
 1 頭頸部がんに対するがん薬物療法を始める前に  
 2 頭頸部がんに対するがん薬物療法を行うときの注意点  
2 頭頸部がんにおける薬物療法   〈清田尚臣〉
 1 薬物療法  
 2 化学放射線療法(CRT)  
 3 導入化学療法(ICT)  
 4 補助化学療法  
 5 緩和的がん薬物療法  
3 外来薬物療法   〈田原 信〉
 1 外来薬物療法の意義  
 2 外来薬物療法の実施状況とその課題  
 3 外来薬物療法を実施する上で必要な要素  
4 多職種との連携のしかた   〈田原 信〉
 1 薬剤師の役割   〈魚住真哉〉
 2 看護師の役割   〈全田貞幹〉
 3 言語聴覚士の役割   〈高橋美貴,古川竜也〉
 4 医療ソーシャルワーカーの役割   〈坂本はと恵〉
 Column がん治療と就労支援   〈坂本はと恵〉
  
第II部 がん薬物療法各論 
  
1 局所進行頭頸部がんに対する治療法  
 1 CDDP併用化学放射線療法   〈清田尚臣〉
 2 セツキシマブ+放射線療法   〈岡野 晋〉
 3 導入化学療法   〈榎田智弘〉
 Column 頭頸部がんの周術期療法   〈榎田智弘〉
2 転移・再発頭頸部がんに対する治療法  
 1 5-FU+CDDP/CBDCA+ペムブロリズマブ療法 〈佐藤方宣〉
 Column 上咽頭がんに対するゲムシタビンの承認 〈上田百合〉
 2 5-FU+CDDP+セツキシマブ療法   〈上田百合〉
 3 PTX+CBDCA+セツキシマブ療法   〈田中伸和〉
 Column 頭頸部がんにおける治療開発最前線   〈田中伸和〉
 4 ペムブロリズマブ   〈和田明久〉
 5 ニボルマブ   〈門脇重憲〉
 Column 免疫チェックポイント阻害薬投与中の効果判定 〈星 裕太〉
 6 PTX+セツキシマブ併用療法   〈小山泰司〉
 7 Weekly PTX療法   〈小山泰司〉
 8 ドセタキセル療法   〈西村 在〉
 9 S-1療法   〈西村 在〉
 10 セツキシマブ サロタロカンナトリウム   〈岡田隆平〉
 Column HPV陽性中咽頭がんにおける治療開発 〈横田知哉〉
3 唾液腺がんに対する薬物療法  
 1 ダロルタミド+ゴセレリン   〈岡野 晋〉
 2 ビカルタミド+リュープロレリン   〈岸田拓磨〉
 3 ドセタキセル+トラスツズマブ   〈清水 康〉
 4 ドセタキセル+シスプラチン   〈今村善宣〉
4 甲状腺がんに対する薬物療法  
 1 レンバチニブ   〈翁長龍太郎〉
 2 ソラフェニブ   〈金原史朗〉
 3 バンデタニブ   〈田中英基〉
 4 ダブラフェニブ+トラメチニブ   〈久保木 諒,榎田智弘〉
 5 エンコラフェニブ+ビニメチニブ 〈久保木 諒,榎田智弘〉
 6 セルペルカチニブ   〈福田直樹〉
 7 エヌトレクチニブ   〈田中 薫〉
 8 ラロトレクチニブ   〈田中 薫〉
 Column コンパニオン診断薬とがん遺伝子パネル検査 〈⾦原史朗〉
5 骨転移に対する治療法  
 1 ゾレドロン酸による骨転移の治療   〈山崎知子〉
 2 デノスマブによる骨転移の治療   〈山崎知子〉
 Column 頭頸部がんにおけるバイオマーカー 〈榎田智弘〉

第III部 頭頸部がん薬物療法の副作用対策と支持療法 
  
1 副作用の対策  
 1 発熱性好中球減少症(FN)   〈後藤慶子,清田尚臣〉
 2 抗がん薬による嘔気・嘔吐(CINV)   〈長谷善明〉
 3 腎障害(シスプラチンの減量規準を含む)   〈今村善宣〉
 4 電解質異常:低Na血症と低Mg血症   〈若杉哲郎〉
 a)低Na血症   
 b)低Mg血症   
 5 末梢神経障害,聴力障害   〈小山泰司〉
 a)抗がん薬による末梢神経障害   
 b)抗がん薬による聴力障害    
 6 EGFR阻害薬による皮膚反応・マネージメント 〈西澤 綾〉
 7 薬剤性肺障害   〈後藤慶子,清田尚臣〉
 8 抗体薬によるインフュージョンリアクション 〈田中伸和〉
 9 免疫関連有害事象(irAEs)   〈長谷善明〉
2 B型肝炎ウイルスの再活性化予防   〈田中英基〉
3 支持療法  
 1 放射線治療による粘膜炎   〈全田貞幹〉
 2 口腔ケア   〈上野尚雄〉
 3 放射線皮膚炎   〈小林咲子,柳井公美,全田貞幹〉
 4 栄養管理   〈松浦一登〉
 5 胃瘻   〈岡野 晋〉
 6 嚥下リハビリテーション   〈高橋美貴,古川竜也〉
 Column 高齢者におけるがん薬物療法   〈伊東和恵〉
4 頭頸部がんのQOL評価   〈清田尚臣〉
  
第IV部 付 録 
  
1 TNM分類   〈久野博文〉
2 共用基準対応CTCAE v6.0抜粋版   〈小山泰司,清田尚臣〉

索 引  

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執筆者一覧

藤井正人 公益財団法人ライフ・エクステンション研究所付属永寿総合病院耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍センター 監修
田原信 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 編集
清田尚臣 神戸大学医学部附属病院腫瘍センター 編集
魚住真哉 国立がん研究センター東病院薬剤部 
全田貞幹 国立がん研究センター東病院放射線治療科 
高橋美貴 神戸大学医学部附属病院リハビリテーション部 
古川竜也 神戸大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科 
坂本はと恵 国立がん研究センター東病院サポーティブケアセンター 
岡野 晋 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 
榎田智弘 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 
佐藤方宣 九州大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科 
上田百合 東京医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 
田中伸和 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 
和田明久 名古屋大学医学部附属病院耳鼻咽喉科 
門脇重憲 愛知県がんセンター薬物療法部 
星 裕太 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 
小山泰司 神戸大学医学部附属病院腫瘍・血液内科 
西村 在 奈良県立医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科 
岡田隆平 東京科学大学頭頸部外科 
横田知哉 静岡県立静岡がんセンター消化器内科(頭頸部) 
岸田拓磨 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 
清水 康 北海道大学病院腫瘍センター 
今村善宣 福井大学医学部附属病院がん診療推進センター 
翁長龍太郎 自治医科大学附属病院耳鼻咽喉科 
金原史朗 神戸大学医学部附属病院腫瘍・血液内科 
田中英基 東京医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 
久保木 諒 国立がん研究センター東病院頭頸部内科 
福田直樹 がん研究会有明病院総合腫瘍科 
田中 薫 近畿大学病院腫瘍内科 
山崎知子 埼玉医科大学国際医療センター頭頸部腫瘍科・耳鼻咽喉科 
後藤慶子 神戸大学医学部附属病院腫瘍・血液内科 
長谷善明 神戸大学医学部附属病院腫瘍・血液内科 
若杉哲郎 産業医科大学病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 
西澤 綾 都立駒込病院皮膚科・皮膚腫瘍科 
上野尚雄 国立がん研究センター中央病院歯科 
小林咲子 国立がん研究センター東病院看護部 
柳井公美 国立がん研究センター東病院看護部 
松浦一登 国立がん研究センター東病院頭頸部外科 
伊東和恵 宮城県立がんセンター頭頸部内科 
久野博文 国立がん研究センター東病院放射線診断科 

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頭頸部がん薬物療法ハンドブック 改訂4版
   定価3,520円(本体3,200円 + 税)
   2026年06月発行
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