目 次
1章 重症心不全を理解する―代償から非代償のメカニズム―
1.心臓力学とはなにか? 〈北風政史〉
1.心臓の働き
2.心筋細胞とは
3.心筋収縮の生化学と生理学
4.心筋収縮の生理学
5.心室収縮の生理学
6.心筋,心臓における弛緩・拡張の生理学
2.病態生理学から 〈長谷川 洋,小室一成〉
1.心不全と心室リモデリング
2.レニン−アンジオテンシン−アルドステロン(RAA)系
3.交感神経系
4.炎症性サイトカイン
3.形態学から 〈瀧原圭子〉
1.圧負荷に伴う代償性心肥大から心不全発症の形態変化
2.代償性心肥大から非代償性心肥大,心不全発症への形態変化
3.心臓の形態変化のメカニズム(遺伝子改変動物を用いた検討)
4.容量負荷に伴う心拡大から心不全発症の形態変化
5.心筋梗塞後の心不全発症における形態変化
6.心筋リモデリングにおける形態変化
7.形態学からみた心不全の終末像
4.心筋代謝から 〈浅井光俊,南野哲男〉
1.正常心筋のエネルギー代謝
2.不全心筋におけるエネルギー代謝障害
3.正常心筋におけるカルシウム代謝
4.不全心筋におけるカルシウム代謝障害
5.分子生物学から 〈倉林正彦〉
1.病態生理
2.心室リモデリングと心肥大
3.心肥大の分子メカニズム
4.拡張型心筋症におけるコラーゲン分解
5.心筋遺伝子発現と心機能を調節するHIF−1α
6.血管内皮細胞増殖因子やp53と心機能
6.感染症学から 〈西尾亮介,松森 昭〉
1.心不全と感染症
2.ウイルス性心筋炎と心筋障害
3.ウイルス性心筋炎と心機能障害
4.心筋炎から心筋症類似病変へ
7.遺伝学/ゲノム医学から 〈=高=島成二〉
1.拡張型心筋症,肥大型心筋症,心筋緻密化障害の原因遺伝子
2.不整脈源性右室心筋症の原因遺伝子
2章 重症心不全を評価する
1.病歴 〈長谷川浩一〉
1.既往歴
2.家族歴
3.現病歴
4.心不全の増悪因子
2.循環器系の身体所見 〈浅沼博司,北風政史〉
1.外観所見と精神機能
2.バイタルサインの診察
3.心不全の身体所見
4.視診
5.胸部の聴診
6.触診
3.重症心不全の心電図 〈栗田隆志〉
1.心電図波形の異常
2.調律の異常
4.胸部X線写真 〈藤田雅史〉
1.評価項目
2.主な病態における特徴的な胸部X線写真
5.心臓超音波検査 〈中谷 敏〉
1.心臓の大きさ
2.心臓の動き
3.カラードプラ法で見るべきこと
4.パルスドプラ法で見るべきこと
5.連続波ドプラ法で知るべきこと
6.組織ドプラ法で知るべきこと
7.同期不全(ディスシンクロニー)の評価
8.その他
6.心臓核医学(SPECT/PET) 〈石田良雄,木曽啓祐〉
1.心筋血流障害と心機能の評価:ECG−gated Myocardial Perfusion SPECT(MPS)の利用
2.心臓交感神経機能の評価:norepinephrine(NE)tracerの利用
3.心筋エネルギー代謝の評価:metabolic tracerの利用
7.心血管CT,MRI,冠動脈CT 〈中村郁子,野出孝一〉