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書籍詳細

高次脳機能障害リハビリテーションの掟

高次脳機能障害リハビリテーションの掟

種村純 編著 / 種村留美 編著

A5判 402頁

定価6,380円(本体5,800円 + 税)

ISBN978-4-498-42820-1

2024年12月発行

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高次脳機能障害診療リハビリテーションを体得!OT・PT・ST活躍のための1冊.
高次脳機能障害の診断や評価といった基本から,失語症,失行,失認,右半球症状,記憶障害,注意障害,前頭葉障害,行動障害,認知症といった各障害の評価法と具体的な訓練とリハビリテーションの方法,社会的支援まで必須知識を1冊で学べる!
OT・PT・STがそれぞれの臨床現場で実際にリハビリを行うときに役立つエキスパートの工夫や,最新のエビデンスも解説し,入門書としても知識のアップデートとしても読んでおきたい1冊.


 わが国における高次脳機能の研究,すなわち臨床神経心理学研究の開始は19世紀末の失語症研究に遡ります.1940年代の井村恒郎先生による失語症の漢字仮名問題に関する研究成果などを経て,1960年代には大橋博司先生の臨床神経心理学に関する包括的な教科書『臨床脳病理学』が出版され,また笹沼澄子先生によりSchuelleの失語症訓練理論が紹介されました.1970年代になると,画像診断技術の発展と離断症候群を含む新古典論とを背景として失語,失行,失認の症候学および臨床解剖学的研究が発展しました.1977年には,神経心理学懇話会(現在の日本神経心理学会)と,日本失語症研究会(現在の日本高次脳機能学会)が設立されました.1980年代から失語症や半側空間無視を対象としたリハビリテーションの研究が広く行われ,徐々に記憶,注意,遂行機能の研究が発展しました.21世紀に入り介護保険が施行され,また高次脳機能障害およびその関連障害に対する支援普及事業が開始されたことで高次脳機能障害者に対する社会的支援が普及してきました.認知症疾患による失語症,その他の神経心理症状についても明らかにされてきました.このように今や高次脳機能障害研究はたいへん大きな研究分野になり,毎年国内外の関連学会には数多くの研究成果が報告されております.臨床家が高次脳機能障害全般にわたる最新の情報を入手することは困難になってきています.
 今回,基礎概念から各障害,さらには社会的支援に関して,それぞれの項目に関する専門の先生方にRulesを挙げていただき,その解説とStep upについてご執筆いただきました.最新の成果をこのようなわかりやすい形式でまとめられた本書が臨床現場で広く活用され,高次脳機能障害者の医療福祉がさらに発展することを心より願っています.

2024年11月
種 村   純
種 村 留 美

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目 次

1章 基礎概念
 高次脳機能障害の原因疾患 〈永井知代子〉
 高次脳機能障害の診断(画像診断) 〈前島伸一郎〉
 エビデンスにつながる高次脳機能障害の評価 〈酒井 浩〉
 高次脳機能障害の回復 〈早川裕子〉
 認知リハビリテーションの理論,エビデンス 〈山田尚基 渡邉 修〉
 高次脳機能障害ADLおよびAPDLの障害・訓練 〈山根伸吾〉
 小児の高次脳機能障害,評価と介入 〈宮崎彰子〉
 高次脳機能障害のリハビリテーションにおけるテクノロジーの活用 〈橋本晋吾〉 

2章 失語症
 失語症検査 〈宮崎泰広〉
 失語症訓練理論 〈種村 純〉
 失語型別の評価と言語治療 〈高倉祐樹〉
 失読・失書に対する評価と訓練 〈新貝尚子〉
 認知コミュニケーション障害に対する評価,言語治療,右半球,外傷性脳損傷 〈植谷利英〉 
 言語知識に関するセラピー(意味・音韻・構文) 〈津田哲也〉
 拡大・代替コミュニケーション(AAC)活用訓練 〈坊岡峰子〉
 失語症者のグループ訓練 〈鈴木 勉 須田悦子 相馬肖美〉

3章 失行,前頭葉性動作障害
 失行症および前頭葉性の動作障害の評価,標準高次動作性検査 〈種村留美〉 
 失行症および前頭葉性の動作障害の訓練 〈清水大輔〉
 構成障害の評価と訓練 〈野川貴史 奥村潮音〉

4章 失認
 視覚失認の評価とリハビリテーション 〈平山和美〉
 聴覚失認の評価とリハビリテーション 〈佐藤正之〉
 触覚失認の評価とリハビリテーション 〈時田春樹〉
 身体失認(含ゲルストマン症候群)の評価とリハビリテーション 〈山下円香〉 
 離断症候群の評価とリハビリテーション 〈塚本能三〉

5章 右半球症状
 半側空間無視に対する評価法 〈太田久晶 竹内利貴〉
 半側無視に対する訓練法 〈浅野友佳子〉
 半側無視例に対する理学療法,pusher現象 〈志田航平 網本 和〉
 地誌的見当識障害の評価法とリハビリテーション 〈高橋伸佳〉
 病態失認の評価法とリハビリテーション 〈大沢愛子〉
 Bálint症候群の評価法とリハビリテーション 〈砂川耕作〉

6章 記憶障害
 健忘症候群の診断 〈船山道隆〉
 各種の記憶評価法 〈山下 光〉
 記憶のリハビリテーション 〈太田信子〉

7章 注意障害
 各種注意評価法 〈吉村貴子〉
 注意訓練の技法と適応 〈豊倉 穣〉

8章 遂行機能障害,前頭葉機能障害
 各種の前頭葉機能および遂行機能の評価 〈戸田淳氏〉
 高次脳機能障害者に対する包括的プログラム 〈浦上裕子〉

9章 行動障害
 意欲・発動性障害の評価方法・標準意欲評価法 〈小浜尚也〉
 社会的行動障害に対する認知行動療法,行動療法,生活技能訓練(SST) 〈今橋久美子〉 
 社会的行動障害に対する薬物療法 〈先崎 章〉
 脳卒中後に見られるうつ状態 〈飯干紀代子〉

10章 認知症
 認知症の診断と評価 〈長濱康弘〉
 認知症者に対する治療介入 〈繁信和恵〉
 もの忘れ外来の進め方と成果 〈前島伸一郎〉

11章 社会的支援
 高次脳機能障害支援普及事業,高次脳機能障害診断基準,診断書の作成 〈深津玲子〉 
 高次脳機能障害者の社会参加 〈宮原智子〉
 高次脳機能障害の就労支援 〈後藤祐之〉
 高次脳機能障害者に対する自動車運転支援 〈平岡 崇〉

索引

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執筆者一覧

種村純 びわこリハビリ専門職大学リハビリテーション学部特任教授 編著
種村留美 神戸大学大学院保健学研究科 教授 編著

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