はじめに
1 性の健康(sexual health)について
1 性の健康について
▶性の健康とは
▶「性の健康」の考え方:理念的観点から
・基本的人権,well-beingとしての性
・性に関する情報へのアクセスの重要性
・性感染症の検査・治療のアクセスの重要性
・性の健康の考え方と医師・医療者の心構え
▶「性の健康」の考え方:米国での議論から見る具体的な方向性
・性の健康のパラダイムの採択:米国全米アカデミーズによる提言
・国内の現状を踏まえた「性の健康」サービスの担い手
2 性感染症について(総論)
2 性感染症について(総論)
▶頻度の多い性感染症の特徴,検査法による簡単な分類
▶誰にどうアプローチするか
▶症状から見る性感染症の考え方
・尿道炎
・子宮頚管炎,おりものの量・性状の変化
・咽頭炎
・直腸炎
・皮疹
・全身症状
3 性感染症について(各論)
1 淋菌
▶症状
▶診断
▶治療
▶薬剤耐性
▶予防・公衆衛生
COLUMN 1.うがいで性感染症が予防・治療できるか?
2 クラミジア感染症
▶症状
▶診断
▶治療
▶薬剤耐性
▶予防・公衆衛生
3 マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症
▶症状
▶診断
▶治療
▶薬剤耐性
▶予防・公衆衛生
COLUMN 2 マイコプラズマ・ホミニス,ウレアプラズマは治療が必要?
4 (膣)トリコモナス症
▶症状
▶診断
▶治療
▶薬剤耐性
▶予防・公衆衛生
5 梅毒
▶症状
・早期梅毒
・後期(三期)梅毒
・無症候性梅毒(早期および後期)
▶診断
▶治療
▶薬剤耐性
▶予防・公衆衛生
COLUMN 3 治療後いつから性行為を再開してよいか?
6 HIV
▶症状
▶診断
▶治療・薬剤耐性
▶予防・公衆衛生
7 その他の(性)感染症
▶単純ヘルペスウイルス:HSV
▶B型肝炎ウイルスおよびA型・C型肝炎ウイルス
▶ヒトパピローマウイルス:HPV
▶赤痢アメーバ症
▶細菌性膣症・カンジダ膣炎
▶亀頭包皮炎
8 新興性感染症としてのエムポックス(旧サル痘)
▶症状
▶診断
▶治療
▶薬剤耐性
▶予防・疫学
4 性の健康の増進に向けて具体的に何ができるか
1 性の健康増進に向けた基本的な考え方
▶当事者の主体性の重要性
▶性の健康とエビデンス
▶地域・集団の疫学エビデンスの重要性
▶トップダウン的アプローチの役割とパターナリズムの問題点
▶拡大するボトムアップ的アプローチの担い手とトップダウン的アプローチとの連携
2 性の健康の情報提供・教育
▶エビデンスに基づいた科学としての性教育
▶医療現場におけるセルフケアと性の健康の普及
3 検査
▶検査の現状の枠組み
▶無料検査:HIV・梅毒の検査対象の疫学情報に基づいた明確化・最適化
▶無料検査の匿名性と疫学データとしての活用化
▶低額検査における郵送検査・self-testのソーシャルビジネス的な取り組みの可能性
4 治療・予防
▶partner notificationとexpedited partner therapy(EPT)
▶PrEP導入の性の健康の推進へのインパクト
▶細菌性性感染症の積極的な予防戦略(Doxy PEP,MenBワクチンなど)
5 性感染症の未解決課題
1 淋菌・クラミジアの見逃しをなくす混合検体検査
2 ドキシサイクリンによる曝露後予防内服
3 淋菌の予防ワクチン
おわりに
索 引