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書籍詳細

ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブック Ver.6

ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブック Ver.6

岩岡秀明 編著 / 栗林伸一 編著

A5判 338頁

定価3,960円(本体3,600円 + 税)

ISBN978-4-498-12395-3

2024年04月発行

在庫あり

大リニューアル! 本当に知りたかった知識をコンパクトにまとめました

最新にして最良の『糖尿病診療ハンドブック』.「合併症を起こさないように,万が一起きたら早めに専門医へ」とモットーに,一気に読めるコンパクトな書籍として大リニューアル.高齢化問題を意識した糖尿病学のアップデートをフォローするのはもちろんのこと,クリニカルイナーシャ(clinical inertia)の視点や医療サポート体制,患者支援についての内容も充実しております。糖尿病診療にかかわる全医療者にお勧めできる一冊です.

はじめに

 早くも12年も経ちましたが,2012年11月末に「ここが知りたい!糖尿病診療ハンドブック」の初版を刊行させていただきました.
 おかげさまでご好評いただき,2021年まで2年毎に順調に「Ver.5」まで全面改訂版を刊行できました.
 なかなか改訂版が出せない書籍も多い昨今,順調に全面改訂版の刊行を続けられましたのも,長くご愛読いただいている読者のみなさまのお陰です,ここに心から厚く御礼申し上げます.
 さて,「初版」は本文276頁,分担執筆者は14名でしたが,版を重ねる毎に本文も分担執筆者も増大していき,「Ver.5」では本文444頁,分担執筆者は37名となりました.これは「糖尿病診療のすべて」を目指したために項目も増えていった結果で,ある意味仕方がないのですが,やはりとても厚くなり過ぎました.
 そこで,3年振りの全面改訂版となります「Ver.6」では,共同編著者の栗林伸一先生とじっくり話し合い,「気軽に持ち運びができいつでも読めて,すぐに臨床で役立つ実践的なハンドブック」としての初心に戻り,項目も執筆陣も全面的に見直して一新し,「ハンドブック」の名にふさわしい凝縮した内容といたしました.
 今回の「Ver.6」では私の個人的な事情(転職など)により,全面的に栗林先生に構成と執筆陣の選定を担当していただきましたので,その具体的な改訂のねらいとポイントを「第6版の出版にあたって」として栗林先生に書いていただきました,ぜひお読みください.
 心機一転版となります「Ver.6」も,これまでと変わりなく,ますますのご愛読をどうぞよろしくお願い申し上げます.

2024年2月
鎗田病院  糖尿病・内分泌内科
岩岡秀明

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目 次

第1章 診断・検査

 ■1.診断・成因・病態を把握するための検査法 〈米田千裕〉 
  1.糖尿病診断のための検査
  2.成因,病態を把握するための検査
 ■2.合併症チェックのための検査法 〈米田千裕〉 
  1.網膜症の検査
  2.腎症の検査
  3.神経障害の検査
  4.大血管障害の検査
 ■3.コントロール状況把握のための検査とコントロール目標 〈岩岡秀明〉
  1.血糖コントロールの指標
  2.血糖コントロールの目標
  3.血圧コントロールの目標
  4.脂質コントロールの目標
  5.体重の目標
  
第2章 合併症と併存症
  
 (1)急性合併症と低血糖
 ■1.急性代謝障害:ケトアシドーシス,高浸透圧高血糖状態,乳酸アシドーシス 〈安藤精貴〉
   1.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)
   2.高浸透圧高血糖状態(HHS)
   3.乳酸アシドーシス
 ■2.感染症 〈岩田健太郎〉
   1.尿路感染症
   2.呼吸器感染症
   3.足感染
   4.その他
 ■3.低血糖とシックデイ対策 〈常見亜佐子〉
   1.低血糖
   2.シックデイ
 (2) 慢性合併症
 ■1.網膜症と他の眼科疾患 〈高綱陽子〉
  1.糖尿病網膜症について
  2.糖尿病網膜症の治療について
  3.糖尿病黄斑浮腫の治療
  4.網膜症以外の糖尿病による眼の合併症
  5.眼科手術と血糖是正について
 ■2.DKDとCKD 〈遠藤慶太 鈴木利彦〉
  1.DKDの特徴
  2.病期と診断・評価方法
  3.治療(薬物療法)
  4.CKDのその他の管理
 ■3.神経障害(高齢化に伴って増える他疾患との鑑別) 〈西村元伸〉
  1.特徴
  2.分類
  3.診断
  4.管理と治療
 ■4.動脈硬化性疾患(動脈硬化および脳血管障害・心血管障害) 〈齋藤佑一〉
  1.動脈硬化を背景とした心血管疾患
  2.リスク因子の包括的管理
  3.糖尿病患者における動脈硬化
  
 ■5.末梢性動脈疾患と足病変 〈石川  耕〉 
  1.糖尿病足病変の定義と疫学
  2.病態生理学
  3.診断
  4.治療
  5.糖尿病足病変・足潰瘍の予防
 (3) 併存症
 ■1.がん 〈大橋  健〉 
  1.糖尿病とがんの“危険な関係”
  2.糖尿病治療薬とがん罹患リスク
  3.糖尿病の日常診療とがん
  4.がん治療と糖尿病
 ■2.糖尿病性心筋症,心不全と心房細動 〈橋本尚武〉
  1.糖尿病と心筋障害の疫学と機序
  2.狭心症と心筋虚血
  3.心不全
  4.SGLT2阻害薬と心不全
  5.心房細動
 ■3.サルコペニア・フレイル 〈小野  啓 石川崇広〉
  1.フレイルとは
  2.サルコペニアとは
  3.フレイルやサルコペニアの頻度
  4.糖尿病とフレイル・サルコペニア
  5.フレイル・サルコペニアの予防と治療
  6.糖尿病治療薬とサルコペニア
 ■4.骨粗鬆症とロコモティブシンドローム 〈大平征宏〉
  1.糖尿病と骨粗鬆症,骨折リスク
  2.糖尿病による骨折リスク増加のメカニズム
  3.糖尿病治療薬と骨折リスク
  4.生活習慣病の骨折リスクに対する生活習慣の改善および薬物治療
  5.糖尿病とロコモティブシンドローム
 ■5.認知症と精神疾患 〈柳内秀勝〉
  ■  認知症と糖尿病
  1.糖尿病は認知症発症のリスク因子
  2.糖尿病が認知症を発症する機序
  3.認知症のある糖尿病患者の血糖コントロール目標と治療
  ■  精神疾患と糖尿病
  1.うつ病と糖尿病
  2.うつ病を合併した糖尿病患者の治療
  3.統合失調症と糖尿病
  4.統合失調症を合併した糖尿病患者の治療
 ■6.糖尿病と口腔疾患 〈大久保佳昭〉
  1.歯周病とは
  2.歯周病と糖尿病の共通点
  3.歯周病と糖尿病の互いに及ぼす影響
 ■7.糖尿病とNASH,NAFLD 〈荻野  淳〉
  ■  NASH,NAFLDとは
  1.NASH,NAFLDと2型糖尿病
  2.NASH,NAFLD合併2型糖尿病の治療
 ■8.糖尿病に伴う肥満 〈齋木厚人〉
  1.肥満と肥満症の定義
  2.原発性肥満と二次性肥満
  3.肥満を合併した糖尿病患者の治療の流れ
  4.肥満症患者の心理社会的な問題
  
第3章 治療法
  
 (1)治療法の基本的な考え方 〈栗林伸一 岩岡秀明〉
  1.高齢化問題も意識し,併存症についても配慮する
  2.「合併症を起こさないように,万が一起きたら早めに専門医へ」を実践する
  3.クリニカルイナーシャ(clinical inertia)を防ぎ,膵内分泌機能も守る
  4.医療サポート体制,患者支援についても配慮する
 (2) 生活療法
  ■1.食事療法 〈工藤亜貴子 栗林伸一〉
   1.食事療法の目的と意義
   2.エネルギー摂取量の決め方と栄養配分
   3.どんなツールを使って栄養相談をするか
   4.食べ方と食べる順序
   5.食事療法の留意点
   6.特殊な食事療法
  ■2.運動療法 〈相澤郁也 栗林伸一〉
   1.運動と生活活動
   2.行動変容ステージ
   3.運動の目的を明確化する
   4.メディカルチェックとフィジカルチェック
   5.運動処方
   6.運動時の注意事項
  ■3.禁煙 〈内田大学〉
   1.禁煙は糖尿病治療の第1目標である
   2.喫煙による糖尿病発症の増加
   3.喫煙の糖尿病合併症に及ぼす影響
   4.加熱式タバコの問題
   5.禁煙指導の実際
  ■4.その他の生活療法 〈栗林伸一〉
   ■  2型糖尿病の生活療法と健康生活
    1.睡眠と休養
    2.生活リズム
    3.ストレス管理
    4.口腔ケア
    5.飲酒制限
    6.生活療法と生活処方
 (3) 薬物療法
  ■1.インスリン以外の血糖降下薬
   A)日米の薬物療法アルゴリズム3つから見た各種薬剤の使い方 〈岩岡秀明〉
    1.ADA(米国糖尿病協会)のアルゴリズム(2023年)
    2.日本糖尿病学会 2型糖尿病の薬物療法アルゴリズム(2022年)
    3.糖尿病標準診療マニュアル
    4.筆者の薬剤選択
   B)インクレチン関連薬 〈内田大学〉
   ■  2型糖尿病とインクレチン
    1.DPP-4阻害薬
    2.GLP-1受容体作動薬
    3.GIP/GLP-1受容体作動薬
   C)SGLT2阻害薬 〈石橋亮一〉
    1.作用機序
    2.特徴
   D)ビグアナイド薬とイメグリミン 〈竹本  稔〉
    1.ビグアナイド薬
    2.イメグリミン
   E)その他(使用頻度が少なくなった薬剤) 〈栗林伸一〉
    1.SU薬
    2.グリニド薬
    3.α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)
    4.ピオグリタゾン(チアゾリジン薬)
  ■2.インスリン製剤
   A)インスリン注射の基本 〈米田千裕〉
    1.インスリン療法の適応
    2.インスリン製剤の種類
    3.インスリン注射にまつわる注意事項
   B)1型糖尿病のインスリン治療(頻回皮下注射,ポンプ) 〈米田千裕〉
    1.強化インスリン療法
    2.1型糖尿病のインスリン治療を行う上で大切なこと
   C)2型糖尿病のインスリン治療(BOT,配合溶解インスリン製剤,配合注射薬) 〈米田千裕〉
    1.BOT(basal supported oral therapy)
    2.配合溶解インスリン製剤・混合型インスリン製剤
    3.FRC(fixed-ratio combination)
    4.BOTの外来導入と管理
  ■3.糖代謝以外の治療薬
   A)脂質代謝改善薬 〈小林淳二〉
    ■  脂質異常症治療薬
   B)高血圧治療薬 〈岡島史宜〉
    ■  糖尿病に合併した高血圧の降圧目標の治療計画
    1.レニン-アンギオテンシン系阻害薬
    2.カルシウム拮抗薬
    3.サイアザイド系利尿薬(サイアザイド類似利尿薬を含む)
    4.ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬
    5.アンギオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬
    6.β遮断薬,α遮断薬
  
第4章 糖尿病予防および糖尿病を有する人々をサポートするために
  
医療・療養支援体制ほか
 ■1.予防医学からみた糖尿病 〈櫻井健一〉
  1.糖尿病の予防戦略
  2.2型糖尿病予防介入研究
  3.1型糖尿病の予防
  4.環境化学物質の関与
  5.DOHaDに基づく予防戦略
  6.社会的要因による予防戦略
  7.健康日本21(第三次)
  8.糖尿病を予防するために
 ■2.患者会活動とCDEJ・CDE Local活動 〈稲澤健志〉
  1.糖尿病管理の難しさ
  2.チーム医療の重要性
  3.患者会活動
  4.日本糖尿病療養指導士制度
  5.地域糖尿病療養指導士制度
 ■3.アドボカシー活動 〈小谷野  肇〉
  1.疾病管理とは別の重要な問題
  2.スティグマとは
  3.糖尿病スティグマの分類
  4.アドボカシー活動とは
  5.糖尿病にまつわる“ことば”を見直すプロジェクト
  6.医療従事者と患者,疾病とのかかわり
  
Co
 ●1.糖尿病と私 〈名郷直樹〉
 ●2.糖尿病と鍼灸 〈寺澤佳洋〉
 ●3.糖尿病と医療の構造 〈尾藤誠司〉
 ●4.3つの「きょとん」 〈九鬼伸夫〉
 ●5.医療経済学の観点からみえる現場〜糖尿病患者と向き合う医療システムを育てよう〜 〈稲田  扇 稲田明理〉

索引

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執筆者一覧

岩岡秀明 鎗田病院糖尿病・内分泌内科部長 編著
栗林伸一 三咲内科クリニック理事長 編著
米田千裕  三咲内科クリニック 
名郷直樹  武蔵国分寺公園クリニック名誉院長 
安藤精貴  あんどう内科クリニック院長 
岩田健太郎  神戸大学大学院医学系研究科微生物感染症学講座  感染治療学分野教授 
常見亜佐子  亀田総合病院糖尿病内分泌内科医長 
高綱陽子  千葉労災病院眼科部長 
遠藤慶太  東京ベイ・浦安市川医療センター腎臓・内分泌・糖尿病内科医長 
鈴木利彦  東京ベイ・浦安市川医療センター腎臓・内分泌・糖尿病内科部長 
西村元伸  国立病院機構千葉東病院院長,糖尿病・内分泌内科 
齋藤佑一  千葉大学医学部附属病院循環器内科診療講師 
石川 耕  千葉労災病院糖尿病・内分泌内科部長 
大橋 健  国立がん研究センター中央病院総合内科長(糖尿病腫瘍科) 
橋本尚武  国保旭中央病院予防医学研究センター  センター長 
小野 啓  千葉大学大学院内分泌代謝・血液・老年内科学准教授 
石川崇広  千葉大学大学院医学研究院総合医科学講座特任准教授 
大平征宏  東邦大学医療センター大橋病院糖尿病・代謝・内分泌内科教授 
柳内秀勝  国立国際医療研究センター国府台病院副院長 
大久保佳昭  東京歯科大学市川総合病院内科准教授,糖尿病・内分泌センター長 
荻野 淳  国保旭中央病院糖尿病代謝内科部長 
齋木厚人  東邦大学医療センター佐倉病院糖尿病内分泌代謝センター教授 
寺澤佳洋  口之津病院内科・総合診療科 
工藤亜貴子  三咲内科クリニック 
相澤郁也  三咲内科クリニック 
内田大学  ほたるのセントラル内科院長 
尾藤誠司  野村病院総合診療推進特任副院長 
石橋亮一  君津中央病院糖尿病・内分泌・代謝内科部長 
竹本 稔  国際医療福祉大学医学部糖尿病・代謝・内分泌内科学教授(代表) 
小林淳二  三咲内科クリニック院長 
岡島史宜  日本医科大学千葉北総病院  院長補佐/病院教授 糖尿病・内分泌代謝内科部長 
九鬼伸夫  証クリニック神田 
櫻井健一  千葉大学予防医学センター栄養代謝医学分野教授 
稲澤健志  柏市立柏病院内分泌・代謝内科科長 
小谷野肇  順天堂大学医学部附属浦安病院糖尿病・内分泌内科准教授 
稲田 扇  元  九州大学大学院医学研究院先端医療医学糖尿病遺伝子分野特任助教 
稲田明理  神戸医療産業都市推進機構先端医療研究センター上席研究員 

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ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブック Ver.6
   定価3,960円(本体3,600円 + 税)
   2024年04月発行
(外部のサイトへとびます)
ここが知りたい! 糖尿病診療ハンドブック Ver.6
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