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書籍詳細

肺癌診療Q&A 一つ上を行く診療の実践

肺癌診療Q&A 一つ上を行く診療の実践

弦間昭彦 編

B5判 342頁

定価11,000円(本体10,000円 + 税)

ISBN978-4-498-03194-4

2011年06月発行

在庫なし

「肺癌取扱い規約」「肺癌診療ガイドライン」改訂を踏まえ,エキスパート達が様々な診療上の疑問に答えるQ&A形式のハンドブック.ガイドラインと共に備えるべき一冊.

初版の序

刊行目的1 「肺癌取扱い規約」改訂と「肺癌診療ガイドライン」改訂から生まれる疑問に答える

 肺癌診療は,ここ2〜3年で大きく変化しました.

 第一にあげられる変化は,2009年のUICC(国際対がん連合)/IASLC(世界肺癌学会)TNM病期分類改訂版を採用した2010年の日本肺癌学会「肺癌取扱い規約」の改訂であります.また,2009年から2010年にかけての「治療の個別化」の確立も大きな変化で,これは,2010年の「肺癌診療ガイドライン」5年ぶりの改訂につながりました.このような大きな改訂や変化がありますと,その変化に伴う多くの疑問が生まれます.本書刊行の目的の一つは,そのような疑問に対する,それぞれの領域における気鋭のリーダーの解答を紹介することです.

刊行目的2 新概念や新技術,エビデンスの少ない診療ポイントなどに対する気鋭の医師たちの「個人的見解」を紹介する

 もう一つの本書刊行の目的は,新たな概念や新技術の意味付け,エビデンスの得られにくい診療ポイントなどに対する気鋭の医師たちの「個人的見解」を伺うことです.

 現在,肺癌領域では,「検診のエビデンス」「病理分類の方向性」「LCNEC」「ALK変異肺癌」「バイオマーカー」「PET所見の解釈」「EBUSの利用法」など,コンセンサスの得られつつある新概念や新技術が目白押しであります.また,エビデンスに基づいた医療の確立は十分なサンプルサイズの研究が出来るポイントに限られてしまうため,臨床現場で多くの医師が迷う問題点が数多く存在することになります.「非定型カルチノイド」「多発GGO」「臓器機能障害患者の治療」「単発再発」「副作用対策」など多くの問題があげられます.このような状況を考慮し,本書では,我々が他の医師の見解を聞いてみたいと考えるポイントをピックアップして,不躾なQuestionを試みました.その後,お書きいただいた原稿を拝見し,正直なところ,想像をはるかに越えた内容の深さに,執筆者の方々には,ただ,感謝するばかりであります.



 最後に繰り返しになりますが,今回の出版に際しまして特に配慮した点として,それぞれの領域で気鋭のリーダーにご執筆をお願いしたことより,新しい難問題に対し,最新の情報や豊富な経験を織り込んで執筆いただきました.その結果,肺癌診療の現場で大いに参考にしていただける内容の一冊になったと確信しております.幅広い皆様にご活用いただいて,皆様の「もう一つ上を行く診療の実践」のお役に立てることを願います.

2011年5月

日本医科大学内科学講座(呼吸器・感染・腫瘍部門)主任教授

弦間 昭彦

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目 次

1 肺癌の疫学
 1. 肺癌の羅患率,死亡率は,どう推移していますか? 
  〈雑賀公美子 祖父江友孝〉
 
2 肺癌の予防
 1. 禁煙治療の具体的な方法を教えてください  〈中村正和〉 
 2. なかなかやめられない人に禁煙をどう働きかけたらよいですか?  〈中村正和〉 
 3. 肺がん検診の意義を質問されたら?  〈藤田佳嗣 江口研二〉 
 4. 肺がんCT検診の評価はどのようにされていますか?  〈柿沼龍太郎〉 
 5. 検診の結果で,気管支鏡検査の適応となるのは,どのようなものですか?〈大平達夫〉 

3 肺癌の病理と分類
 1.肺癌の病理分類をするうえで病理医として苦労するところは,どのような点ですか?  〈松野吉宏〉 
 2. 細気管支肺胞上皮癌とは,どのような癌ですか?  〈石川雄一〉 
 3. 野口分類とは,何ですか?  〈松野吉宏〉 
 4. 非定型カルチノイドとは,どのような腫瘍ですか?治療法はどのようにすればよいですか? 
    〈川本雅司〉 
 5. 大細胞神経内分泌癌とは,どのような腫瘍ですか?治療はどのようにすればよいですか? 
    〈河内利賢 浅村尚生〉 
 6. ALK融合遺伝子肺癌にはどのような臨床病理学的特徴がありますか?  〈石川雄一〉 
 7. 異型腺腫様過形成とは,どのような病変ですか?  〈廣島健三〉 
 8. 多発性GGO病変に対しての治療方針は?  〈野守裕明〉 
 9. 現在の組織分類にはどのような問題点がありますか?  〈石川雄一 野口雅之〉 
 10. 分子生物学的分類の意味について教えてください  〈谷田部恭〉 

4 肺癌の診断
 1. 肺癌の画像診断を行ううえで,推奨される胸部CTの条件を教えてください  〈楠本昌彦〉 
 2. 胸部X線で,見落とした防止のため,特に注意するべきことを教えてください  〈森 清志〉 
 3. 胸部CTにて,小さなすりガラス陰影が指摘されました.どのように対応しますか? 
   〈本田 健 近藤哲郎 中山治彦 山田耕三〉 
 4. 針生検による腫瘍撒布のリスクはどれくらいですか?  〈松隈治久〉 
 5. 縦隔リンパ節が大きく腫大しています.診断の手順を教えてください  〈遠藤正浩〉 
 6. 壁外性病変,どのようにして診断しますか?  〈臼田実男 池田徳彦〉 
 7. 喀痰細胞診で扁平上皮癌,診断の手順は?  〈臼田実男 池田徳彦〉 
 8. 肺癌の新病期分類の主な変更点とその経緯を教えてください   〈河内利賢 浅村尚生〉 
 9. 新しい病期分類における外科的注意点について教えてください  〈横井香平〉 
 10. 新しい病期分類における画像上の注意点を教えてください  〈渡辺裕一〉
 11. 新しい病期分類において非切除症例における注意点を教えてください  〈里内美弥子〉 
 12. CTを用いた大きさによる評価とFDG-PET所見とが異なるリンパ節をどう扱いますか? 
    〈原 眞咲〉 
 13. 画像上,胸膜胸壁の浸潤は,どのような基準で行いますか?  
    〈上村良一 寺山 昇 小林佳子 岡田英吉〉 
 14. 画像上,縦隔浸潤の診断は,どのような基準で行いますか?  
    〈藪内英剛 畠中正光 本田浩〉 
 15. 肺癌の腫瘍マーカーと新しい試みについて教えてください
    〈野呂林太郎 本田一文 山田哲司〉 
 16. 腫瘍マーカーが軽度上昇しています.どのような対応をしますか?  〈宮 敏路〉 

5 治療方針

6 治療各論:手術

7 治療各論:薬物療法

8 治療各論:対症療法の実際

9 薬物療法の副作用への対応

索 引  

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弦間昭彦  編

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