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書籍詳細

軽度認知障害(MCI)診療マニュアル

日本認知症予防学会監修

軽度認知障害(MCI)診療マニュアル

浦上克哉 監修 / 池田佳生 編集

A5判 120頁

定価2,640円(本体2,400円 + 税)

ISBN978-4-498-22952-5

2023年09月発行

在庫あり

プライマリケア医,高齢者をみるすべての医療スタッフに役立つ認知症を予防するための1冊

EBMに基づく非薬物的アプローチでMCIを適切にマネジメント! MCIの診断・治療・管理の必須知識を基礎から解説し,臨床現場で実際に出るCQについてエキスパートの対応を伝授.MCI の診断後支援に役立つ患者・家族へのアドバイス付き.早期発見と的確な対応で認知症予防に役立つ実践的知識が学べる1冊.注目の新薬レカネマブについても解説!



 このたび,一般社団法人 日本認知症予防学会監修『軽度認知障害(MCI)診療マニュアル』を出版することができたことをとても喜ばしく思っております.
 日本認知症予防学会では認知症予防に携わる専門人材の育成を目指して,認知症予防専門士制度,認定認知症領域検査技師制度(日本臨床衛生検査技師会と共同運営),認知症予防専門医制度,認知症予防専門看護師制度,認知症予防専門薬剤師制度(日本薬剤師会と共同運営)の5つの制度を順次創設してきました.認知症予防専門医制度は2016年に初代認知症予防専門医制度委員会委員長であった岡山大学医学部脳神経内科教授の阿部康二先生(現 国立精神・神経医療研究センター病院 病院長)の発案で立ちあげ,認知症予防の最前線で活躍する専門医の育成を始めました.地域でかかりつけ医として医療を担って頂いている医師は,認知症早期発見の最前線にいて生活習慣病の管理をしておられ,まさに認知症予防専門医であると考えます.その後2代目の委員長である群馬大学医学部脳神経内科教授の池田佳生先生に認知症予防専門医制度は引き継がれ,2018年に初回の認定がなされ現時点で認知症予防専門医は411名(2023年4月28日時点)を数えるに至っております.認知症予防専門医は認知症の診断や治療に最前線で携わっており,当然,軽度認知障害(MCI)の診断に至る機会は多くなります.これまで,MCIには薬物治療が認められていないために診断のみで終わってしまうことも少なくなかったと思われます.2023年8月21日に疾患修飾薬であるレカネマブが本邦で承認されました.疾患修飾薬の投与対象はMCIと軽度の認知症になると思われ,MCI診断の重要性がこれまで以上に増してきています.このような状況の中,認知症予防専門医はもちろんのこと,認知症医療に携わる多くの医師にMCIを正しく理解して診断し,マネジメントして頂けるように本書を作成することになりました.本書では,特にMCIへの非薬物的アプローチについて科学的なエビデンスのあるものを紹介しております.MCIの診断後支援の一貫として患者ならびに家族へのアドバイスの参考にして頂ければと希望します.
 本書の作成ができたのは,認知症予防専門医制度委員会の委員長である群馬大学医学部脳神経内科教授の池田佳生先生の多大なご尽力によるところであり深く感謝いたします.また,本書の作成,編集にご高配を頂いた中外医学社の上岡里織様,輿石祐輝様にお礼申し上げます.

 2023年8月
一般社団法人 日本認知症予防学会 代表理事
鳥取大学医学部保健学科認知症予防学講座(寄附講座)教授
浦上克哉

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Contents

第1章 軽度認知障害(MCI)とは 〈太田康之〉
 CQ1-1 MCIの概念とは?
 CQ1-2 なぜMCIの概念が作られたか?
 CQ1-3 MCIの概念はどのように変化してきたか?
 CQ1-4 MCIの種類(サブタイプ)に何があるか?
 CQ1-5 MCIに類似する概念に何があるか?
 CQ1-6 MCIの症状は何か?

第2章 軽度認知障害(MCI)の疫学と予後 〈池田佳生〉
 CQ2-1 MCIの有病率はどのくらいか?
 CQ2-2 MCIから認知症へのコンバート率はどのくらいか? 
 CQ2-3 MCIから認知症への進展(conversion)に影響する要因はあるか? 
 CQ2-4 MCIから認知機能正常状態へのリバート率はどのくらいか?
 CQ2-5 MCIから認知機能正常状態への回復(reversion)に影響する要因はあるか? 
 CQ2-6 MCIの亜型により,認知症へのコンバート率に違いはあるか? 

第3章 軽度認知障害(MCI)の原因 -生活習慣病の関与- 〈佐治直樹〉
 CQ3-1 MCIの原因は何か?
 CQ3-2 MCIに関与する生活習慣病は何か?
 CQ3-3 MCIに高血圧はどのように関与するか?
 CQ3-4 MCIに糖尿病はどのように関与するか?
 CQ3-5 MCIに肥満(メタボリック症候群)はどのように関与するか?
 CQ3-6 MCIにうつはどのように関与するか?
 CQ3-7 MCIに難聴はどのように関与するか?
 CQ3-8 その他にMCIに関与する生活習慣病はあるか?

第4章 軽度認知障害(MCI)の検査とバイオマーカー 〈木村成志〉
 CQ4-1 MCIの診断において必要な検査にはどのようなものがあるか?
 CQ4-2 MCIの鑑別診断に有用な画像検査にはどのようなものがあるか?
 CQ4-3 アルツハイマー病によるMCIの診断に有用なバイオマーカーにはどのようなものがあるか?
 CQ4-4 アルツハイマー病によるMCIを診断するのに有用なPET検査にはどのようなものがあるか?
 CQ4-5 アルツハイマー病によるMCIを診断するのに有用な脳脊髄液バイオマーカーにはどのようなものがあるか?
 CQ4-6 アルツハイマー病によるMCIを診断するのに有用な血液バイオマーカーにはどのようなものがあるか?

第5章 軽度認知障害(MCI)の診断と評価尺度 〈松村美由起〉
 CQ5-1 MCIはどのように診断するか
 CQ5-2 MCIの診断基準にはどのようなものがあるか
 CQ5-3 MCIの評価に推奨される尺度には何があるか
 CQ5-4 MCI評価尺度はどのように実施するか

第6章 軽度認知障害(MCI)から認知症への進行予防法 〈杉本大貴,櫻井 孝〉
 CQ6-1 身体活動を増加させることで認知症への進行を予防できるか?
 CQ6-2 どのような食事が認知症への進行予防に効果的か?
 CQ6-3 社会的活動によって認知症への進行を予防できるか?
 CQ6-4 認知トレーニングや知的活動によって認知症への進行を予防できるか?
 CQ6-5 高血圧,脂質異常症,肥満,糖尿病の治療によって認知症への進行を予防できるか?
 CQ6-6 飲酒によって認知症の危険性は上昇するか?
 CQ6-7 禁煙によって認知症への進行を予防できるか?
 CQ6-8 聴力障害に対して補聴器を利用することで,認知症への進行を予防できるか?
 CQ6-9 多因子介入によって認知症への進行を予防できるか?

第7章 軽度認知障害(MCI)への診断後支援 〈浦上克哉〉
 CQ7-1 病状告知の際の注意点
 CQ7-2 生活習慣病対策はどのようにすればよいか?
 CQ7-3 その他の生活習慣に関わる対策にはどのようなものがあるか?
 CQ7-4 自動車運転についてどのようにアドバイスすればよいか?
 CQ7-5 成年後見制度についての情報提供は?
 CQ7-6 MCIと診断後の経過観察

第8章 軽度認知障害(MCI)に対する地域での取り組み 〈島田裕之〉
 CQ8-1 MCIに対して地域でどのような取り組みがなされているか?
 CQ8-2 身体活動はMCIの認知機能向上に有効か?
 CQ8-3 認知活動はMCIの認知機能向上に有効か?
 CQ8-4 社会参加はMCIの認知機能向上に有効か?
 CQ8-5 多因子介入はMCIの認知機能向上に有効か?
 CQ8-6 ICTの利活用は認知機能向上に有効か?

第9章 軽度認知障害(MCI)に対する治療研究 〈山下 徹〉
 CQ9-1 MCIの発症や増悪に影響する因子にはどのようなものがあるか?
 CQ9-2 MCIの発症や増悪を抑制できるサプリメント療法などはあるのか?
 CQ9-3 MCIに対する抗体療法にはどのようなものがあるのか?どの程度期待できるのか?
 CQ9-4 MCIに対する抗体療法が実際に始まった場合に危惧される問題点とはどのようなものがあるのだろうか?
 CQ9-5 MCIに対する治療法で他に有望なものはないのか?

索引 

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執筆者一覧

浦上克哉 鳥取大学医学部保健学科 認知症予防学講座(寄附講座)教授 監修
池田佳生 群馬大学大学院医学系研究科 脳神経内科学分野 教授 編集
太田康之 山形大学大学院医学系研究科 内科学第三講座 神経学分野(脳神経内科)教授 
佐治直樹 国立長寿医療研究センター もの忘れセンター 副センター長 
木村成志 大分大学医学部 脳神経内科学講座 准教授 
松村美由起 東京女子医科大学 附属成人医学センター 脳神経内科 講師 
杉本大貴 国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター 
櫻井 孝 国立長寿医療研究センター 研究所 研究所長 
島田裕之 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター予防老年学研究部 部長 
山下 徹 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 脳神経内科学 准教授 

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