目 次
I ◆生理
§1.“PaO2=100mmHg”とは何のことか
1.血液の“ガス分圧”とは何か
2.ガス相における気体の分圧
3.大気と吸入気・水蒸気の取り扱い
4.“液体のガス分圧”とは
5.酸素分圧PO2と酸素含量CO2との関係
6.1.34か1.39か
7.酸素飽和度とPO2
8.酵素解離曲線の憶え方
9.酸素の血漿溶解度
10.圧の単位に関して
§2.PaO2を規定する因子
1.PIO2と換気
2.肺胞から肺毛細管への酸素の移動
3.フィックの原理
4.肺のガス交換効率の評価:理想的な肺の場合
5.効率0%の肺 ----これでは生きられない!
6.ガス交換効率の表現:シャント率
7.シャント率の測定と計算:シャント式
8.A-aDO2という指標とシャント式のグラフ表現
9.Pao2/Fio2
10.肺での酸素摂取障害発生のメカニズム
11.解剖学的シャント
12.無気肺
13.拡散障害
14.換気血流比の不均等
15.「効率」に対する換気量・血流量・吸入気酸素濃度の作用
16.メカニズムの分析はガス交換データからは無理
17.酸素摂取効率を表すその他の指標
§3.PaCO2を規定する因子
1.PACO2とPaCO2とは等しい
2.換気と二酸化炭素呼出 ----0.863の意味
3.肺胞気式 ----理解記憶に便利なわかりやすい形
4.二酸化炭素呼出の効率 ----呼吸死腔
5.生理的死腔=解剖的死腔+肺胞死腔
6.解剖的死腔 ----気道容積の指標だが機能的概念である?!
7.肺胞死腔
8.a-ADCO2とは ----この矛盾した表現---- 呼気終末Pco2の意義
9.換気停止と血液ガス
10.〈無呼吸酸素化〉とPaCO2
§4.PCO2とpH ----酸塩基平衡の初歩
1.二酸化炭素は種々の形で血液中に存在する
2.Henderson - Hasselbalch式はなぜ重要か
3.Henderson - Hasselbalch式を何に用いるか
4.二酸化炭素平衡曲線
5.酸塩基平衡の各種表示
6.酸塩基平衡障害の異常と判定 ----BBとBE
7.BE曲線の意味は?
8.重炭酸イオンとTotal CO2
9.全身の二酸化炭素平衡曲線とBEの使用
10.酸塩基平衡異常の概算
§5.酸素と二酸化炭素レベルの異常への反応
1.PaO2低下の検出と化学受容体
2.PaO2低下への反応
3.PaO2低下による反応を患者でみつけるのはむずかしい
4.ハイパーオキシアの障害
5.PaO2の正常なハイポキシア ----一酸化炭素中毒・メトヘモグロビン血症など
6.PaO2低下への慣れ ----高地居住と慢性肺疾患
7.PaCO2の検出
8.PaCO2変化への応答 ----換気の制御
9.PaCO2変化への応答 ----換気以外の反応
10.CO2ナルコーシス
11.低二酸化炭素血症
II ◆測定
§6.測定の基本
1.何を測るか
2.装置の基本構造
3.PO2電極の基本構造と動作原理
4.pH電極の構造と動作原理
5.PCO2電極の構造と動作原理
6.機種の選択
7.パルスオキシメーター
8.カプノメーター
7.モニターと測定
§7.測定の実際
1.動脈穿刺と動脈カテーテル挿入
2.サンプルの取り扱い
3.測定上の注意
4.数値の処理
5.血液ガスの連続測定とパルスオキシメトリ
§8.血液ガス値の温度補正
1.温度補正の基本的な考え方
2.温度係数
3.実例による計算
4.PO2の温度係数は一定でない
5.補正はどんな場合に必要か
6.PO2の温度補正のノモグラム
7.温度補正に対する理念的な疑念 ----温度補正は裸の王様か
III ◆演習問題と症例
§9.演習問題と症例
IV ◆より深い知識を求める方々に
§10.血液による酸素の運搬 ----酸素解離曲線
1.酸素解離曲線は臨床の医師にも身近なものである
2.ヘモグロビンの分子化学
3.ODCの形とその分子化学的意義
4.ODCの移動(曲線の移動)
5.ODCの測定描記
6.酸素含量の直接測定
§11.血液による二酸化炭素の運搬
1.血液による二酸化炭素の運搬は複雑である
2.血液の二酸化炭素に関する正常値
3.二酸化炭素の諸相
4.二酸化炭素諸相の量的割合
5.二酸化炭素含量を計算で出すのはむずかしい
6.ホールデン効果とその本態
7.酸素,水素イオン,二酸化炭素,2, 3DPGとヘモグロビンとの相互作用
8.炭酸脱水酵素
9.血液での重炭酸イオンの生成と塩素移動
§12.O2 - CO2ダイアグラムと肺のガス交換
1.O2 - CO2ダイアグラム
----直接臨床の役にはたたないが,理解しておくと居心地良いものの例
2.純酸素吸入の場合の肺胞気組成
3.空気吸入時の肺胞気式
4.肺胞気式 ----正しい補正項とその意味
5.血液R線と4象限での表し方
6.ガスR線と血液R線との交点 ----VA/Q線の出現
7.O2 - CO2ダイアグラムの応用
参考文献
附 血液ガスと呼吸管理関係の年表
索引