目 次
1 章 診断へのアプローチ
1.症状の特徴はどうか
2.症状の分布
3.解剖学的パターンはどうか―軸索性か脱髄性か
4.発症様式は
5.電気生理学的検査による鑑別
6.診断の道筋と鑑別に役立つ検査
7.副症状はどうか
8.鑑別に役立つ検査
9.ニューロパチーと紛らわしい疾患,あるいは広義のニューロパチーであるが
外科的治療を要するもの
2 章 神経生検の適応
1.直接所見と間接所見
2.どのような場合に神経生検を行うか
3.生検のどの方法が有用か
3 章 神経生検の手順
1.どこで行うか
2.準備
3.腓腹神経生検の手術手技
4.生検後の創傷のケア,後遺症
5.組織の処理
6.エポン標本の作成法
7.ときほぐし線維法
8.凍結切片の作り方
9.処理過程で生じる人工産物(アーチファクト)
10.何を観察するか
4 章 正常像
1.有髄線維
2.G−ratio
3.無髄神経
4.シュワン(Schwann)細胞質
5.ほか内鞘にあるもの
6.血管
7.ルノーボディ
8.神経周膜
9.年齢による変化
5 章 軸索とシュワン細胞
1.軸索輸送
2.軸索の太さを決めるものは
3.軸索変性が髄鞘の崩壊につながる
4.シュワン細胞の異常がどのように軸索と関係するか
5.髄鞘の構造
6.髄鞘構成蛋白の分布模式図
6 章 軸索変性と再生
1.有髄神経の変化
2.軸索変性
3.ワーラー変性と dying−back 型ニューロパチー
4.速性軸索輸送または turnaround 異常によるニューロパチー
5.軸索障害の共通メカニズム
6.その他の軸索病理
7.軸索脱落後の所見
8.軸索の再生
7 章 脱髄と再髄鞘化
1.マクロファージによる髄鞘破壊
2.Vesicular demyelination
3.Widening of myelin lamella(WML), widely spaced myelin(WSM)
4.Uncompacted myelin lamella
5.Infolding and outfolding of myelin
6.Intramyelinic edema: 髄鞘内の浮腫,空胞化
7.再髄鞘化
8.脱髄と紛らわしい所見
8 章 標本の見方と特異的な所見
1.基本的な見方
2.特異所見
A.血管炎
B.サルコイド内芽腫
C.アミロイド沈着
D.活動性の脱髄
E.神経内鞘のリンパ球浸潤
F.規則的な髄鞘のほぐれ
G.Onion bulb 形成
H.Small onion bulb
I.Pseudo−onion bulb
J.軸索腫大
K.Tomacula(トマキュラ)
3.診断に役立つ所見
A.神経線維密度のばらつき
B.神経周膜の細胞浸潤
C.Small fiber neuropathy(小径線維優位の脱落,変性)
D.神経内鞘の浮腫
9 章 血管炎性ニューロパチーと膠原病
1.早期の治療開始が重要であり,そのために早期の診断を
2.どの血管が侵されるか
3.血管炎の一般的な生検像
4.間接的に血管炎を示す所見