目 次
第1章 アルツハイマー病の病理
1.アルツハイマー病の定義と診断
2.アルツハイマー病の基本病変
3.神経原線維変化
4.老人斑
5.アミロイドアンギオパチー
6.アルツハイマー病病理の時系列: 老人斑と神経原線維変化
7.孤発性アルツハイマー病と家族性アルツハイマー病
8.アミロイド仮説
第2章 アルツハイマー病の遺伝的因子
1.アルツハイマー病の多因子性
2.APP遺伝子の変異
a.ロンドン型およびγ切断部位近傍の変異
b.スウェーデン型変異
c.Aβ内部配列の変異
d.劣性遺伝型変異
3.PSEN1,PSEN2遺伝子の変異
4.アポリポタンパク質E(ApoE)の多型
第3章 Aβの産生
1.Aβの脳内動態
2.APPからのAβの切り出し
3.APPの構造と生理機能,APP様タンパク質(APLP)の発見
4.βセクレターゼ(BACE1)
5.γセクレターゼ
a.PS研究の潮流
b.γセクレターゼ複合体の形成
c.切断部位の特異性
d.活性修飾分子
e.PSの生物学
6.αセクレターゼ
7.Aβの産生部位: APPの細胞内トラフィッキングとの関連
第4章 Aβの分解
1.Aβ分解システム
a.Aβ分解酵素の検索
b.ネプリライシンの酵素学
c.ネプリライシンのアルツハイマー病病理との関係
d.ネプリライシン活性の調節
e.ネプリライシン遺伝子の多型
2.線維型Aβの分解システム
3.Aβの血中への排出システム
4.Aβの産生・分解と脂質代謝
第5章 Aβの研究
1.Aβの構造
a.分泌型Aβ
b.蓄積型Aβ
2.Aβの重合と凝集: 溶解性と沈着の関係
3.Aβのオリゴマー化および線維化過程
4.Aβの重合・凝集開始機構
5.Aβの重合部位およびAβオリゴマーの局在部位
6.Aβの凝集・蓄積にかかわる因子
7.Aβの神経・シナプス毒性
a.in vitro解析
b.in vivo解析結果
c.APP tgマウスを用いた解析結果
d.ネプリライシン欠損マウス×APP tgマウスを用いた解析結果
8.シナプス機能に関連したAβの生理機能
9.アルツハイマー病のモデルマウス
10.Aβと神経原線維変化(NFT)の接点
a.タウのリン酸化と凝集
b.Aβとタウのリン酸化と凝集
第6章 アルツハイマー病の予防・治療に向けて
1.予防・治療の作用点
2.予防・治療薬またはその標的分子
a.AChE阻害薬
b.NMDA受容体拮抗薬
c.βセクレターゼ阻害剤
d.γセクレターゼ阻害剤およびγセクレターゼ活性調節剤
e.非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)
f.スタチン
g.金属キレート剤
h.Aβワクチン
i.Aβ分解系
j.タウリン酸化阻害剤
k.カルパイン
l.遺伝子治療および神経幹細胞治療
3.今後の研究の展開
索 引