目 次
I.基礎
1.高齢者の概念と身体的特徴 <三木隆己>
1.高齢者の定義
2.高齢者の概念
3.身体的特徴
2.総合健診成績からみた高齢者基準値 <菅沼源二>
1.総合健診と健康評価
2.健康評価と基準値
3.国際的な標準としての基準値設定法
3.縦断的基準値設定の試みとその臨床的有用性<風呂田 晃,巽 典之>
1.縦断的基準値算定に用いた対象と統計法
2.血液検査値の年齢層別変化と基準値(基準値Aと基準値Bの比較)
3.集団検査値の加齢変化の型と範囲
4.赤血球数の加齢変動の型(増加,変化なし,減少)
5.基準値と個人内変動
6.おわりに−集団基準値と個人間変動の測定の重要性
II.各論
1.尿検査の高齢者基準値 <伊藤機一,金子良孝,加島準子>
1.尿一般検査
2.腎機能検査
近位尿細管機能検査
遠位尿細管機能検査
(腎)皮質機能検査
(腎)髄質機能検査
2.臨床化学検査の高齢者基準値
A.タンパク・電解質 <大澤 進,岡部紘明>
1.総タンパク(TP)
2.アルブミン(ALB)
3.ナトリウム(Na,NA)
4.カリウム(K)
5.クロール(Cl,CL)
B.耐糖能 <植村和正,井口昭久>
1.糖尿病の診断基準の歴史的変遷
2.基準値設定における「年齢」の考慮
3.新しい糖尿病の診断基準
4.加齢に伴う耐糖能低下の機序
5.加齢に伴う耐糖能低下の疾患としての意義
6.高齢者糖尿病のコントロール基準
7.その他の糖代謝指標に対する加齢の影響
C-1.酵素の年齢変化と加齢変化 <片山善章>
1.酵素活性の年齢変化と高齢者基準値
2.年齢変化
3.高齢者の基準値と加齢による変動
4.高齢者基準値の問題点
5.まとめ
C-2.高齢者酵素値の変動とその解釈 <巽 典之,近藤 弘>
1.健常高齢者における酵素検査値の推移
2.高齢者でのAST(GOT),ALT(GPT)値の見方
3.高齢者におけるLDH値の見方
4.高齢者におけるγGPT値の見方
5.高齢者におけるALP値の見方
6.高齢者におけるAMY値の見方
7.高齢者におけるCK値の見方
8.酵素検査測定の将来予測
D.脂質 <岡部紘明>
1.血漿総コレステロール(T-Chol,TC)
2.HDL-C(HDLコレステロール)
3.LDL-C(LDLコレステロール)
4.TG(トリグリセライド,中性脂肪),VLDL
E.腎関連検査 <徳永賢治>
1.加齢による腎臓の組織的・機能的変化
2.クレアチニン(Cr,CR)
3.クレアチニンクリアランス(Ccr)
4.BUN(血中尿素窒素,UN)
5.尿酸(UA)
F.骨代謝関連検査 <三木隆己>
1.カルシウム
2.リン(P)
3.骨型ALP
4.デオキシピリジノリンおよび1型コラーゲンN末端テロペプチド(NTX)
G.ホルモン <市川和夫,橋爪潔志>
1.TSH,T4,T3
2.副甲状腺ホルモン(PTH)
3.LH,FSH,エストロゲン,テストステロン
3.免疫・血清学的検査の高齢者基準値
A.血清・免疫能 <吉田 浩>
1.免疫グロブリン(G,A,M)
2.補体(CH50,C3,C4)
3.外来抗原に対する抗体産生
4.自己抗体
B.免疫 <大田雅嗣,森 眞由美>
1.はじめに−加齢による免疫学的変化
2.T細胞
3.B細胞
4.NK細胞
5.参考となる基準値
4.血液検査の高齢者基準範囲(CBC) <今村文章>
1.解析方法
2.施設間差対策
3.比較検討とt検定
4.結果
5.基準範囲
6.基準範囲設定の問題点
7.考察
5.介護老人保健施設で得られる高齢者臨床検査値<近藤 弘,大下弘介,巽 典之>
1.介護老人保健施設の概要
2.介護老人保健施設入所前に実施する一般的な臨床検査
3.老人保健施設における基準値の設定
6.地域・職域集団の健診成績と予後よりみた健康危険度評価システム<嶋本 喬,磯 博康>
1.集団を対象とした健康危険度評価システムの考え方
2.対象と方法
3.結果
7.臨床検査医の立場からみた高齢者基準値の見方・考え方 <熊坂一成>
1.“正常値”の意味の持つ問題点
2.基準値・基準範囲の設定に必要な検査の制度管理と標準化
3.基準範囲の定義とその意味
4.高齢者の検査値に変動を与える要因
5.高齢者の基準範囲を求めることは可能か?
6.高齢者の基準範囲の臨床的意味は
7.むすびに代えて―高齢者の“異常値”の意味
付表 1.高齢者の身長と体重 <大下弘介,兵頭弘美>
2.高齢者体力の基準値 <増原光彦>
臨床検査室における高齢者基準値の扱い方 <朝山 均>
おわりに <三木隆己,近藤 弘>
索引