目 次
1◆はじめに:症例からみる腎不全患者管理における幅広い視点の必要性
2◆慢性腎臓病とは? 慢性腎不全とは?
A.腎不全の分類とCKDの概念
B.CKD発症のリスクファクター
C.腎機能の評価法
D.腎障害の評価法
E.尿蛋白の評価法
F.腎不全,CKDの進行と自然経過
G.CKDのアウトカムとしての合併症
3◆腎不全を診るためのテクニック
A.腎不全・CKD患者の病歴聴取のポイント
B.腎不全・CKD患者の身体診察法のポイント
尿毒症の身体所見
バイタルサイン
浮腫
頚静脈の評価
脱水症の身体所見からの診断
動脈硬化・血管雑音
重要な皮膚所見
C.腎不全における腎臓病診断のための検査
尿検査から得られる情報
各種臨床状況における診断のための検査
D.腎不全における画像診断の役割
E.腎不全における病理診断(腎生検)の役割
4◆腎不全の初期対応における思考プロセス
A.腎不全における緊急的対応が必要な状況とその対策
B.急性(可逆的)な腎障害の原因を同定し,是正する
C.慢性腎不全と急性腎不全の鑑別
D.腎不全の原因疾患の特定
5◆腎不全保存期自体への対応と治療
A.プライマリケア医の役割と腎専門医へのコンサルトのタイミング
B.保存期腎不全(CKD)治療の総論
C.保存期腎不全(CKD)治療の各論
6◆腎不全保存期の合併症の治療と健康管理
A.血液異常
B.カルシウム・リン・骨代謝異常
C.心血管病変
D.代謝異常
E.栄養障害
F.CKD患者における妊娠
G.CKD患者の健康維持
H.腎不全患者の周術期管理の注意点
7◆腎不全における薬物投与の注意点
A.腎不全におけるACE阻害薬,アンギオテンシン受容体拮抗薬,
抗アルドステロン薬の使用法と注意点
B.腎不全患者における造影剤の使用法と注意点
C.腎不全患者での解熱鎮痛剤(NSAIDs,aspirin,acetaminophen)の
使用法と注意点
D.腎不全患者での抗生剤投与
E.CKD患者での利尿薬の使用法
F.腎不全患者での薬物投与量調整の基本
8◆腎不全の主要な原因疾患 各論
A.糖尿病性腎症
B.糸球体腎炎
C.(高血圧性)腎硬化症
D.動脈硬化関連腎症
E.常染色体優性多発性嚢胞腎
F.急性腎不全
G.尿路結石症
9◆透析・移植へ向けての対応
A.透析療法の導入時期はいつが適切か?
B.末期腎不全治療の選択
C.治療選択後の各治療法の準備と開始までのプロセスの実際
10◆腎不全・透析における輸液と体液電解質代謝異常
A.腎不全患者の水電解質代謝異常へのアプローチ
B.腎不全患者への輸液
索引
--- ワンポイント◆目次 ---
尿素窒素BUNは腎機能の指標として適切か?
β2ミクログロブリン・シスタチンCによる腎機能の推定
Excelによる1/Creプロットの仕方
年齢による糸球体濾過量GFRの“生理的”低下と日本人の平均的GFR
尿蛋白定性による尿蛋白量評価のピットフォール
日本人の1日尿クレアチニン排泄量の推定
蛋白摂取量の推定法
CKD進行のCommon Pathway
薬剤性急性間質性腎炎
尿量減少は異常な所見?
無尿・多尿の原因疾患は多くの場合ありふれたものである
起立性低血圧の診断
In−Outバランス推定の実際
溢水の身体・検査所見
Selectivity Indexの有用性
急性腎不全の鑑別のための検査
脱水の診断における尿中電解質など(Na,Cl,UN)の評価
腎エコーにてサイズが保たれる腎不全
収縮期血圧と拡張期血圧はどちらのコントロールを優先すべきか?
蛋白尿が少ないCKDでは血圧のコントロールは甘くてよいのか?
降圧治療による蛋白尿減少の程度は腎保護効果と相関するか?
アルドステロンエスケープ(アルドステロンブレークスルー)現象
エリスロポエチン産生のメカニズム
エリスロポエチン濃度測定には意義があるのか?
新しい腎性貧血治療薬
なぜエリスロポエチンは腎臓で産生されているのか?
EPO 抵抗性貧血の原因と対策
高骨回転症治療薬としてのカルシウム受容体アゴニスト(calcimimetics)
CKD患者の骨カルシウム代謝におけるFGF23の役割
高齢者の‘生理的’腎機能低下は本当に‘生理的’といえるのか?
…他,29項目
--- コーヒーブレイク ---
日本人でもKDOQIと同じGFR基準によるCKD分類を当てはめてよいのか?