目次
1.うつ状態・うつ病における抗うつ薬の位置づけ<中村 純>
1.うつ病の診断が確定している場合に薬物療法が選択される
2.双極性障害が示すうつ状態(双極性うつ病)
3.抗うつ薬使用の原則
4.うつ病に対する薬物治療アルゴリズムの課題
5.一般的なうつ病の経過
6.薬物療法を補完する基本的な精神療法
2.抗うつ薬の種類・効果的な薬物療法<吉村玲児>
1.うつ病の多様性
2.抗うつ薬の有害事象からの薬剤選択
3.意欲・活動性低下や思考力低下が前景であるうつ病
4.不安・焦燥感が前景であるうつ病
5.食欲不振や不眠が前景であるうつ病
6.精神病性うつ病(妄想性うつ病)
7.血管性うつ病(vascular depression,post-stroke depression)
3.三環系抗うつ薬<熊田貴之,大坪天平>
1.三環系抗うつ薬の必要性
2.各三環系抗うつ薬の特徴
1.イミプラミン
2.アミトリプチリン
3.トリミプラミン
4.ノルトリプチリン
5.クロミプラミン
6.アモキサピン
7.ロフェプラミン
8.ドスレピン
4.四環系抗うつ薬・トラゾドン<富田 克>
1.四環系抗うつ薬
1.マプロチリン
2.ミアンセリン
3.セチプチリン
2.四環系抗うつ薬の適応
3.トラゾドン
4.トラゾドンの適応
5.せん妄への適応
6.四環系抗うつ薬/トラゾドンによる賦活と自殺の危険性
5.SSRI
(1)フルボキサミン<常山暢人,鈴木雄太郎,染矢俊幸>
1.用法や用量,投与期間の工夫
2.フルボキサミンの副作用と薬物相互作用
3.σ1受容体について
(2)パロキセチン<坂元 薫>
1.用法・用量
2.有効性
3.使用にあたって留意すること
4.症例
(3)セルトラリン<中野和歌子,香月あすか>
1.薬理学的特性
2.臨床効果の特徴
3.有害事象
4.症例報告
(4)エスシタロプロム<平安良雄>
1.効能,用法・用量
2.薬理学的特徴
3.有効性
4.安全性
5.薬物動態・薬物相互作用
6.高齢者
7.妊婦・産婦・授乳婦
8.身体合併症
9.治療期間
10.他剤からの置換
6.SNRI
(1)ミルナシプラン<森下 茂>
1.ミルナシプランについて
2.ミルナシプランはどのようなうつ病に効果が期待されるか
3.ミルナシプランを年齢で使い分ける
4.性別でミルナシプランを使い分ける
5.精神症状によるミルナシプランの使い分け
6.躁状態を伴ううつ病へのミルナシプランの選び方
7.ミルナシプランの用い方
(2)デュロキセチン<杉田篤子,阿竹聖和>
1.デュロキセチンが奏効した痛みと多彩な心気症状を伴ううつ病の1例
2.適応
3.用法・用量
4.利点
5.副作用
6.禁忌
7.使用上の注意点
8.薬物動態
9.薬物相互作用
10.中止法
7.ミルタザピン<堀 輝,香月あすか>
1.ミルタザピンとは?
2.ミルタザピンの薬理学的作用
3.ミルタザピンの利点
4.ミルタザピンとミアンセリンは何が違うか
5.大規模研究からみたミルタザピンの位置づけと使用方法の留意点
6.併用療法としての可能性
7.有害事象
8.スルピリド<山田和夫>
1.ドパミン神経路と生理的機能
2.ドパミン2受容体
3.スルピリドの薬理
4.スルピリドの商品名・剤型
5.スルピリドの使い方
9.抗うつ薬の効果が不十分な時の工夫―難治性うつ病
(治療抵抗性うつ病),追加療法,増強療法―<吉村玲児>
10.抗うつ薬の副作用とその対策―うつ病の多様性をめぐって―<新開隆弘>
11.抗うつ薬と他の薬剤との相互作用
12.一般身体科医と精神科医との連携<中村 純>
索引
付.抗うつ薬一覧表